黒歌が可愛くてつい始めた話。   作:楯樰

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ちょっとシリアス(?)。
今回やっちまった感がヤバイ。
しかし後悔してない(キリッ


禁手する日

 兵藤とズル休みをして神器の扱いについて教えた日。

 その日の午後から俺は鞄の中に黒歌さんを入れて学校に行き、オカ研にむかった。

 

 ――そしたら小猫ちゃんに連れ攫われて行った先には死ぬ間際の兵藤。

 急いで『聖母の抱擁(トワイライトマザー・ヒーリング)』を使って一命を取り留めた。

 

 気を取り戻した兵藤に死に掛ける経緯を聞いたら、……堕天使レイナーレにアーシア・アルジェントが連れて行かれるのを止めようとしたからだと。

 俺は原作を知り無事で済むのではないか、と考えていたが――それは間違いだった。

 ……そう、生半可に赤龍帝を覚醒させて力を持たせた俺の所為だった。

 

 それでも善戦したらしいが、向こうは紛いなりにも過去の大戦を生き残った堕天使。

 早々に赤龍帝だということがバレ、慢心せずに光の槍で四肢を地面に縫い付けられ腹に槍を刺されたそうだ。

 …………彼氏だったという情けで直ぐに殺されはしなかったらしいが……。

 その後、偶々近くを通った小猫ちゃんが血の臭いを嗅いで一命を取りとめた、と。

 

「――俺、アーシアを助けてきます」

 

 兵藤の傷は治り万全の状態だ。

 前回のような、悪魔から人間に戻るなんて失態はしていない。

 

「何言ってるのイッセー? あの子は教会の子よ。私は……そんなこと許さないわよ」

「それでもです。部長が悪魔が堕天使に喧嘩を売るのが駄目だと言うなら……俺を眷属からはずして下さい」

「イッセー。冗談でもそんな事言わないで……今度言ったら叩くわ」

「……行かせて下さい」

 

 そう、彼は四肢を縫い付けられて殺されそうになった。

 悪魔だからか。トラウマになるようなことだ。

 それでも尚、兵藤は行くと言う。

 

 頭を下げて俯く兵藤に部長は手を振り上げるが、朱乃さんが耳打ちした事で手を下ろした。

 おそらく堕天使勢についてだろう。……ならば原作通り許されるということか。

 

「そう……好きにしなさい」

「……はい」

「あぁ、イッセーは勘違いしてるかもしれないけど……兵士は決して弱くないわ。チェスと同じ。敵陣に入れば女王にもなれるのよ」

 

 ……そう言って部長は出て行った。

 

 -------------------------

 

 兵藤は仲間を引き連れてあの廃教会に向かう。

 一度殺してもう一度殺そうとしてきた元彼女がいる場所に。

 ――……凄いと純粋に思える。

 

 彼は元々……原作では殺されるかける事はなかった。

 見逃してもらえるはずだった。

 俺のせいで殺されかけたと言うのに、彼は俺を責めなかった。

 寧ろ有り難うと感謝されてしまったのだ。「俺に誰かを救うための力の使い方を教えてくれて感謝してます」と。

 ……とんだ大バカヤロウだ。

 少し思いつめてた俺の方がバカみたいだった。

 

「此処があの女のハウスですね」

「小猫ちゃん……冗談言う余裕があるんだね」

「いえ、もう向こうにはばれて居るみたいですから」

 

 兵藤と小猫ちゃんは木の陰から顔を出しながら話していた。

 

「強行突破で行こう。アーシアさんは地下の祭儀場に居るみたいだね」

 

 木場が言い、暫く様子を見てから小猫ちゃんを前に、並んで扉の前に行く。

 小猫ちゃんがノック代わりに扉を破壊して中に突入した。

 

「やーやー! いらっしゃい! クソの悪魔さんたちー……おろろ? はじめまし――ぐへぇ」

 

 出てきた白髪神父に『自分の位置』を滑らすように『ずらして』詰め寄り一気に殴り飛ばす。

 

「先輩……容赦ないっすね」

「流石です鬼畜先輩」

「小猫ちゃん、それ褒め言葉じゃないよ?」

 

 吹っ飛んでいく神父を見て三人がいう。

 しかしまともに相手をしていたら遅いのだ。

 急がないと奴らは逃げるだろう。

 

「ほら話してないで、さっさと行くぞ!」

『はい!』

 

 小猫ちゃんは頷き、二年生の二人は気合いを入れるように返事する。

 そうして祭儀場へと俺達は下りた。

 

 

 祭儀場。

 下に居たのは大勢のはぐれ悪魔祓い。

 具体的な人数は分からないが、向こうに見える十字架に磔られているアルジェントの元に行くには骨が折れるだろう。

 

「……どうしますか」

「これは……小猫ちゃんが一誠くんを投げ飛ばして」

「げ……」

「ふむ……」

 

 どうしようか。一応、俺一人でも打開出来るだろう。

 ならここで兵藤……いやイッセーが許してくれたことに対する礼としよう。

 ――いや、彼方を半減し奪い倍化させ譲渡しよう。

 

 ……やるぞドライグ、アルビオン。

 ちょっとオーバーキルな気がするが……良いよな?

 

『……ハァ。お前という奴は――やるか、アル』

『あぁ、リクトの希望に妾らが応えようか――ドライグ』

『『――Welsh & Vanishing Double Balance Breaker!!!!!』』

 

「……奴良先輩?」

「小猫ちゃんどうし……え」

「ははは……まさか先輩が禁手になっているなんて」

 

 ……二天龍の神器を同時に禁手(バランスブレイク)させることで出来た新しい禁手

 体を一瞬にして覆う全身鎧の銀色は照明に照らされ、白の中で赤い光が踊る。

 背からは二対の『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』。そしてその間に現れた機動兵器を思わせるスラスター。

 腕には赤銀とでもいうような色合いの『赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)』が両手についていた。

 胸についた宝玉の中には二匹の龍が互いに交わり螺旋を描いた紋章が浮かび、頭部は『赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)』、『白龍皇(ディバイン・ディバイディング)()(スケイルメイル)』の名残を思わせるシルエットである。

 

 ――――それが『天龍皇帝(セレスティアル・ドラゴニアカイザー)()(スケイルメイル)』。

 

 効果は対象の能力を半減と吸収に、能力の倍化と譲渡が出来る。

 そんな一見代わり映えしない二つの能力をあわせ持つだけの禁手に見えるだろう。

 だがそれは必ず対象を上回る能力を手に入るようになるという事。

 それが例え相手が二天龍であっても。

 2/1吸い取り、×2高めれば対象の能力をそのまま自分のモノに出来る上、自分の力も倍化出来る。

 ……また、逆に半減する効果を二倍にして50%の吸収から100%の吸収へ切り替える事も出来る。それだけで対象を完全に無力化でき、また自らも前者より少ないが強化することが出来るのだ。

 

 そんな掟破りな鎧を俺は身に纏っていた。

 

「三人とも。俺がこいつ等を引き受けよう。だから兵藤……いや、イッセー(・・・・)! シスターを……アーシア・アルジェントを助けてこい!!」

「……はいっ!」「はい」「了解しました!」

 

 そうして三人は駆け出す。

 やって来た四人の内の一人が禁手化したのだ。

 エクソシスト達は混乱している。

 

「――じゃ、俺も行きますか」

『『Draig!!Draig!!Draig!!Draig!!Draig!!Draig!!Draig!!Draig!!Draig!!Draig!!――』』

 

 赤い龍帝の名が二つの機械音で流れる。

 広域で連中の能力を半減。吸収した力を倍化させていく。

 自らの力の増加を優先した能力。

 ……途方も無い回数繰り返していくと、バタリバタリとエクソシストは力尽き、倒れていく。

 そんな中俺は二つの光翼から魔力光を漏らさず、歩きながら三人の後ろをついて行く。

 

 時折襲い掛かってくるエクソシストを指で弾いて、散らす。

 

 

 ――しばらくして、シスターの名前を呼ぶイッセーの咆哮が祭儀場に響き渡った。

 




最強と最強が合わさって究極に見える(厨ニ乙
主人公の厨ニが再発しました(今更

基本原作沿いでやってきますが、ウチの主人公にはあんまり活躍させません。
裏でコソコソやってもらいます。

ちょっと修正。
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