またもや主人公がやらかしちゃった感。
木場は俺の作った魔剣で、魔力で作った『
あと『固有結界』とかいう『解析した対象の情報を貯蔵及び神器を通して剣の群を展開できる結界』を頑張って作ろうとしてた。
本当にお前は何を目指しているのかと。
聞けばちょっとFate/及び型月にハマったらしいが……。いや、お前の好きにやれば良いと思う……うん。
楽しそうにやってたのでもう何も言えなかった。
部長と副部長は特訓の第二段階目。
始めにやって貰ってたのは魔力の回復速度の向上。
第二段階では、渡したブレスレットに寝る前に一回魔力が尽きるまで注いでもらう事で魔力の総量を微量ながら上げて貰った。
塵も積もれば山となる。
体感時間10日ほどで1.5倍ほど総量が上がった。
総量が上がるという事は、一度に使える魔力の量も増えるということ。
ただ、第一段階で回復速度が上がっているので一気注ぎ込まないと無くならないのが難点だ。
実感があるため二人は、今後赤子よりも少ないイッセーにも使わせようか、とか考えてた。
天野とアーシアは魔力の扱いの練習。
アーシアは元来努力家というか真面目なのでしっかりやってた。
それに加えてゲームに出ないとはいえ天野はサボらずやってた。
成長の乏しい堕天使でなくなった為に持ち前のドジやうっかりも減ったようでやる気がでるのだろう。
仲良く魔力の練習に励んでた。
そして小猫ちゃん。
彼女は俺と黒歌の指導の下、順調に気を使った術を覚えていった。
肉体的に若く保てる特殊な呼吸法だとか、気を圧縮して足元に向かって放出し空を飛ぶ方法だとか。あと自然から元気を集めて打ち出す極球だとか。
後は気配を完全に絶つ方法、ちょっとした気の性質変化を教えた
妖術については黒歌の方が詳しいので任せたが、あちらもすぐに習得出来るだろう。
正直やりすぎた感はあったけれど良しとした。
イッセー。
奴は、俺からすれば地獄にも思えるあの特訓について来た。
成長率も上方に『ずらして』いたせいか、特訓二回目で既に息切れはしなくなり、四回目からで逃げに徹してた24時間分ですら攻撃を入れ混ぜてき、八回目からは倍化させた魔力の運用でシールドを展開できるようになり、攻撃を正面から受けれるようになった。
十六回目からは48時間手加減した俺の攻撃と打ち合えるくらいには体力もついてきたので、一応訓練は終了。
奴のドライグが、そろそろ禁手になれるかもしれん、と言っていたのでまぁ、部長の乳でも触らせとけばいいだろうとか考えながらイッセーに関してはもう良し。
俺については、神器で出来る可能性を模索しつつ試したり、異世界に精神だけで行ってきて料理の勉強してきたり、とまぁ色々遊んでた。
いや、でもちゃんと座学もやったし、木場やイッセー、小猫ちゃんの模擬戦での感想も言ってやったりもしたし。
自然に被害が及ばないようフォローもしたし。
あと毎回起きるときの黒歌さんの誘惑に堪えるという精神的な修行は出来たかもしれん。
だから遊んでたって訳じゃないんだ。
遊んでたかもしれんけど。
……というわけで今日から10日間、レーディングゲームの時のために作戦を練る&休暇となった。
へとへとでそれなりに皆疲れており、来る日に向けて今は休む。
たるまないよう各々が個人で鍛えつつ10日間の休息を有意義に皆過ごしはじめた。
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十日後。
レーディングゲーム当日。
「――良い? 全身全霊蓄えた各々の力、存分に発揮しないさいッ!」
『はい!』
《――これより、リアス・グレモリー様とライザー・フェニックス様の試合を開始します》
皆の顔に不安の色は一切ない。
あるとすれば自分に出番はあるのだろうか、なんてちょっとした高慢な思いだけ。
皆が皆、そんな心中で状況は開始された。
序盤戦の動きはこうだ。
木場が体育館を制圧に。
小猫ちゃんが体育館周囲で遊撃。
イッセーは修行で得た耐久力を生かす為、こちら本陣を朱乃さんとペアを組み偵察していた。
具体的には朱乃さんが見つけ、それをイッセーに伝えて対応するといった連携だ。
それでも間に合わない場合は、朱乃さんが張ったトラップで誘導しつつ、雷を落して一気に殲滅するのだそうだ。
部長とアーシアは部室に残って、中盤戦から動き出すとの事らしい。
そんな俺要らずの配置で俺はというとバトルフィールド全面を対象に、序盤戦・中盤戦・終盤戦一括して遊撃を任されていた。
あの濃密な10日間での部長からの評価は良い意味で酷い。
『貴方は本当にバランスブレイカーだから正直一人でもゲームを任せれる気がする』
――と、呆れたような口調での評価だ。
だけどそれでは「自分達が勝った気にならない」らしく俺は必要に応じて動けとのことらしい。
正直な所、敵陣に向かって魔力砲を今にもぶっ放したいのが本音である。
だけどそれは折角の修行の成果を皆が発揮出来なくなるので、流石に自重中。
なので余りにも暇で暇で。
俺は悪魔の翼で空を飛びつつ、皆の様子を見て回ってた。
「イッセー君、向かって四時の方向から来てます」
「了解です朱乃先輩! ――多分二人そっち行くと思います」
「あらあら、うふふ……良かったわ。私にも出番がありそうで……」
集団で攻めてくる兵士三人は、うち一人をイッセーの所に残し、二人が朱乃さんのしかけたトラップに引っかかり、幻影で出来た旧校舎へ、蜘蛛の巣に誘われるように向かっていく。
「……なんで動け――グハッ!」
「アナタの気を乱しました。――もう戦えないはずです。リタイヤして下さい」
出会った騎士一人の気を乱して再起不能にする小猫ちゃん。
「コレが僕が10日間で得たモノだよ!」
「「な、剣が!?」」
「そう。寸分違えず同じ剣に同じ剣を創造することで強度も上がる! それが日本刀ならば、切れ味は――!」
「「――!?」」
「変わらない! だから一度目よりも無茶が出来る。……例え僕が西洋剣を専門としていても、日本刀で君達のチェーンソーなんて切り刻んで腕を落すくらい――容易いよ」
《――ライザー・フェニックス様の『兵士』ニ名リタイヤ》
そして木場。
……ふと見ると幼女二人にやらかしてた。
瞬殺過ぎて呆然としてた相手の戦車と兵士は、レイピアのような先の鋭い剣群で足元から刺されてすぐにまたやられた。
《ライザー・フェニックス様の『戦車』一名、『兵士』一名リタイヤ》
フィールド上にアナウンスが流れる。
そして木場は体育館を剣の群で埋め尽くし、その場を後にした。
こちらに気づいて軽く手を振ってくる。
振り返して――俺はその場から一気に離れた。
「
「はいはい。勝てますよ、と。というか随分な挨拶だな、爆弾女王。渾名の爆弾はその胸と尻かい? んなちゃちな爆発じゃ俺は倒せないよ?」
「こいつ……! いいわ――ライザー様を一度去勢した償いをさせて上げる!」
「おぉ、こわいこわい。じゃ、一発。お手本見せてあげようか」
相手の女王による小規模の爆発が、空を移動してついて来る。
逃げに徹しながらも、自分の手元に小さい魔力球を生み出す。
大きくなったり小さくなったりを繰り返して最初の小さいサイズに収まった。
「なに……?」
「さぁて。……足元気をつけなよ?」
「? ――まさか!?」
相手方の女王、ユーベルーナの足元には彼女から俺まで……距離にして半径20メートル程の魔方陣が展開されていた。
慌てて逃げようとするも、もう遅い。
作った魔力球はフェイク。
俺は指パッチンにてソレを起動させた。
「その通り。――吹っ飛べ!」
爆音。それと共に光と衝撃が魔方陣の中で迸った。
しかしアナウンスは流れない。
なるほど、フェニックスの涙を使ったらしい。
「逃げた様子も無し。やられた気配も無し。使いたくなかったけど――」
作っていた超圧縮した魔力。
フェイクのつもりであったが、仙術で人型の把握を行い右半身に当たるよう、幾らか威力を削って撃った。
「――はぁ、はぁ……目を潰され――ッ!?」
パシュンというような音を立てて女王の半身が消える。
それと同時に転送されて消えた。
《――ライザー・フェニックス様の『女王』一名リタイヤ……》
兵士が女王を取るだなんて本来のチェスでは考えられないような事。
《続いてライザー・フェニックス様の『兵士』三名、『騎士』一名リタイヤ》
女王のリタイヤと共にイッセーの所の兵士二人、小猫ちゃんの所の騎士がリタイヤしていったようだった。
現在
ライザー・フェニックス
残り
兵士 2
僧侶 2
騎士 1
戦車 1
女王 0
王 1
リアス・グレモリー
残り
兵士 2
僧侶 1
騎士 1
戦車 1
女王 1
王 1
少しこちらに残る駒のほうが有利。
しかしフェニックス相手となるとやはり何が起こるか判らなかった。
『リクト! 貴方ちょっとは自重なさい!』
『そうですわ。私にも活躍の場を与えて下さい』
『お
そんな通信が耳に入る。
何故女王を倒したら怒られなければならぬのか。
ちょっと強くなってゲーム感覚になっているのだろうか、とか。
もう少し確実性を取ったらいいんじゃないだろか、とか
色々と疑問に思う所はある。
その慢心が良いものなのか、それとも悪いものなのか。
序盤戦の今の段階では判らなかった。
進みすぎかな、と思ったけれど全員が強化されたから、やはりこれくらいのペースが妥当かと。
にしても一番活躍したのは木場のような気がする。
次回は小猫ちゃんかな。