「……これがゲッターロボ」
アドレナは修次達の仕切っているエリアの浜辺に来ると錆び付いたブラックゲッターを前にうっとりと見上げた。
「百年も前の物なのに原型を留めているなんて……」
「見惚れるのは構わんが目的を忘れるな?」
「わ、解っている!」
アドレナは頬を赤らめて叫ぶと自分の整備士達に声を掛け、ブラックゲッターを調べ始める。
その三十分後、整備士の一人がアドレナと話し、彼女が何かを悩む。
「どうした、アドレナ?」
「ゲッターロボはゲッター線をエネルギーに動く。
だが、今の世界にはゲッター線はない。
あってもゲッター線をエネルギーに換える技術がない」
「じゃあ、動かんのか?」
「ああ。だから、炉心を変えようと思う」
「炉心を変える?」
「我々が所有するプラズマ駆動エンジンを使う。
ゲッター線の様な無尽蔵なエネルギー転換は出来ないが、此方でも取り替えが用意出来る様になるだろう」
アドレナは修次にそう言うと頭上で待機していた大型の輸送ヘリコプターでブラックゲッターを複数のアンカーで固定しに掛からせる。
「このゲッターロボは此方で改修する。
後の事は任せろ」
「解った。頼むぞ、アドレナ」
「整備士の話では一週間あれば、問題ないとの事だ」
その言葉に修次はしばし、考え込んでから頷こうとする。
ーー瞬間、修次は頭を押さえた。
「どうした、ツキオカ!?」
アドレナの声が聞こえたのか、浜辺の向こうにある陸地で野次馬などが入って来ない様に待機していた辰三と安田が駆け寄ろうとする。
「なんでもない」
修次はアドレナに空いている手で制しながら呟くと、辰三達に向かって叫ぶ。
「お前達も心配するな!持ち場へ戻ってろ!」
その声に辰三と安田が互いの顔を見ると何か囁き合いながら戻って行く。
それを確認してから、修次はアドレナに首を横へ振る。
「悪いが、五日で済ませろ」
「ーーっ!?無茶を言うな!
百年も前の機体を改修するんだぞ!?
復元するだけでも三日は時間が掛かるんだ!」
「五日したら山坂組の奴らが来る」
「え?」
その言葉を聞いて、アドレナが困惑する。
修次自身も自分の発した言葉に戸惑う。
(何故、俺は奴らが来ると解るんだ?
いや、何故、奴らが来ると思っているんだ?
それにさっきの声は?)
修次はついさっき聞いたばかりの声と炎に包まれる町のビジョンを思い出しながら項垂れる。
確かに彼には聞こえたのだ。
『敵が来る』とーー
そんな自分以上に混乱する修次を見て、アドレナは逆に落ち着くのが解った。
「……ゲッター線の影響かも知れないな」
「ゲッター線の?」
「ゲッター線は未知のエネルギーだ。
ツキオカはそれに触れて、何かが宿ったのかもな」
「気味の悪い事を言わんでくれ。
まあ、それについては心当たりがあるから何とも言えないが……」
「どんなだったか覚えているか?」
「そうだな。何か緑色の光に包まれた様な感じだったと思う」
「……そうか」
アドレナは修次の言葉に頷くと陸地に停めた軍用のトラックに向かう。
「五日したら取りに来い。その時には新しくなったブラックゲッターを見せてやろう」
「俺の言葉を信じるのか?」
「ツキオカを信じるんじゃない。
ツキオカに宿るゲッター線を信じるんだ」
アドレナはそう言って笑うとブラックゲッターから離れた整備士達と共にトラックに乗り、輸送ヘリコプターと共に基地跡に帰って行く。
それを見送ってから修次に辰三と安田がやって来る。
「兄貴」
「月岡さん」
「どうした、二人共?」
「兄貴。あのアドレナって娘にたぶらかされちゃいませんか?」
「……は?」
その言葉に修次は思考を停止させる。
「月岡さんの判断とは言え、義親父に許可なく、勝手に軍人と決めるのはどうかと……」
「そうっすよ。幾ら、金髪のボンキュッボンな姉ちゃんが相手とは言え、商売敵みたいな軍人さんなんですから。
あまり、心許すのはどうかと思いますよ」
「今頃、向こうは此方を出し抜く算段をしているかも知れません。
貰うモン貰って、知らん顔するかも知れませんよ?」
安田と辰三の言葉に修次は「確かにそうだな」と思いながら、再度、思考を取り戻すと頭を掻く。
「……すまん。お前達の言う様に少々ーーいや、だいぶ見誤ったかも知れん。
だがな、辰三よ。アドレナとは、そう言う関係とかじゃないからな?」
修次はそう言うと二人の肩を叩く。
「戻るぞ。この事はキチンと義親父に報告しなきゃならんからな」
そう言って、修次は辰三達と共に月岡組のアジトへと戻って行く。
ヤクザが主役のバイオレンスものの黒い獣はR-15でなく、R-18にした方が良いでしょうか?
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R-15で大丈夫でしょう
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いやいや、R-18になるでしょう