連載版 ハイスクールD×D ~タイコの戦士、異世界に現る~   作:アゲイン

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どうも、アゲインです。

本日より第二章、『剣は如何にして聖なるかな』を開始致します。
どうぞよろしくお願いします。


また、活動報告のほうでも挙げておりますが、仕事の関係で投稿ペースが更に落ちることになると思います。
皆様にはご迷惑をお掛けしますこと、この場を借りて謝罪いたします。



第二章 【剣は如何にして聖なるかな】
一番勝負 廉造魔剣・木場裕斗 <序>


 ―――それはある日の放課後のことであった。

 

 

 噂を聞き付けた多くの生徒が既にひしめき合い、大きなざわめきが広い屋内で反響している。

 その視線の先には二人の男子生徒が向かい合うようにして佇んでいる。それだけならばここまで多くの生徒が集まることはないだろうが、問題はその二人が手に持っているものにあった。

 

 

 

 

 

 ―――それは競技用ではあるものの、扱い方を熟知している者が使えば怪我では済まないモノ。

 

 

 

 

 

 二人の手に握られているモノ、それは……竹刀であった。

 主に剣道に用いられる稽古用具でありながら、その構造上十分に相手を負傷させることもできる代物。

 ただでさせ防具を着用しても打ち身、脳震盪を引き起こすことができるこの竹刀。もし防具を着ていない状態でその一撃を受けたのならば、それ以上の大怪我を負うことは容易く想像できるだろう。

 

 

 ―――しかし、あろうことかこの二人、今からその防具を用いずに試合を行おうとしているのである。

 

 

 服装など上着を脱いだ程度であり、およそこれから戦おうというようなものではない。特に身を守るものは存在せず、手にある竹刀がなければ休憩時間をスポーツでもして過ごすかのような絵面ですらある。

 だが、二人の間にあるのはそんな爽やかな感情ではなく、ヒリつくような敵意がそこにはあった。

 

 ここにいる生徒たちは、どうして二人がこのようになっているのか、その正確なところを分かっているわけではない。

 ただ何か面白そうなことが起こっているとどこからともなく口コミで広がり、我も我もと集まってきただけなのである。

 だから何故、この二人が今にも戦い始めようとしているのか。何も分からないまま、いきなり始まったこのイベントの非日常さに心を踊らせていたのである。

 一見拗らせた生徒同士のただの小競り合い、だがその実態は決してそんなものではない。

 最近の裏の事情を知る者であれば、この二人がどうして戦うことになったのか想像がつき、同時に顔を青くすることだろう。

 何故ならば―――この戦いが、先の事件を起因にして始まったからである。

 

 

「……まさか二つ返事で来てくれるとは思わなかったよ。君は僕たちのことを毛嫌いしているようだったからね」

 

 まず始めに口を開いたのは竹刀を両手で前に構えている方の生徒。

 普段であればその甘いマスクで女生徒の黄色い悲鳴を受けているはずのその生徒は、今はその敵意を帯びた視線に相応しい厳めしさで眼前の相手を睨み付けている。

 

「別に、お前らみたいなのを全部嫌ってるわけじゃぁねぇ。ただ、俺の道理に合わないことをしやがるから嫌いなだけだ」

 

 それに対して肩に担ぐようにして竹刀を持ち、不遜な態度を見せるもう一方の生徒。

 どこか普通とは異なる風格を漂わせるこの生徒は、最近になってこの学園へと現れた異色の経歴を持つ男。普段の彼を知る他の生徒からすれば、とてもではないがこのようなことに関わる奴ではないと考えることだろう。

 だがその静かな出で立ちに、どこかしっくりとくるものを感じてもいた。

 

 

 およそ関連性のないように見えるこの二人。

 しかし、ある意味でこの二人がぶつかり合うことのは必然というべき理由が存在していた。

 仲間のことを思い行動したのだろう。それがどれだけ軽率な行いであるか指摘されるものにも関わらずこのようなことをしてしまうほどに。

 だからこそ、その愚かにも尊い行いに、逃げるようなことをせず受けて立つ選択をしたことは何もおかしなことではなかった。

 そう―――

 

 

 

 

「―――仲間を傷つけた君を許すことはできない。勝負だっ!」

 

 リアス・グレモリーが眷属であり、【騎士】の転生悪魔。神器より造り出した魔剣の使い手、木場裕人と、

 

 

 

「―――頭で納得できることじゃないってのは理解できてる。だがな、生憎黙ってやられてやるほどお人好しじゃないんだわ」

 

 世界を巡り人に仇なすモノを討つ傭兵。異能を操り数多の武具を駆使する、【タイコの戦士】旗本奏平。

 

 

 

 

 ―――共に剣を振るう者。言葉ではなく剣で語り合うことを選んだことは、もはや運命であるというしかないだろう。

 

 いよいよ始まる戦いの気配に高まる周囲の期待感。さながら闘技場の様相を呈してきた屋内で、二人の闘志がメラメラと燃えている。

 これほどまでに戦いへの激情を駆り立てる彼らがいつ、出会ったのか。

 それを語るには少しばかり時間を遡る必要があるだろう。

 

 

 ―――冥界にて暴れた龍を、人魔が鎮めた一件よりしばし。

 傷付いた兵藤の治療のため、リアスがアーシアを呼び、共に冥界へと赴いた眷属たちはそこで戦いの結果を知ることとなる。

 その時のことが起因となり、騎士はかの戦士との一騎討ちを果たすべく動きだしたのである。

 まずはそこから、順序に沿って話をしていこう。

 

 そう、それは冥界へと出立し、主を救ってみせると約束した仲間の無事を祈っていた時のことである―――

 

 

 

 




読了ありがとうございました。

さて、奏平と戦うことを選んだ木場くん。
何が彼を突き動かすというのだろうか。
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