連載版 ハイスクールD×D ~タイコの戦士、異世界に現る~   作:アゲイン

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どうもです。
二話目の投稿です。
早速の評価、感想をいただけたこと感謝いたします。
更新ペースは遅くなりますが、ちまちまと進めていけたらなぁ、と。



依頼者は言う、かの地にて異変あり

 ―――昨晩の戦いで悪魔を滅ぼした俺は、それを依頼した人物のところへと出向いていた。

 

 喫茶店の奥のテーブル席。

 指定されていた場所へと向かえば、そこに座ってコーヒーを啜る老年の男性が静かに佇んでいた。

 俺は特に挨拶をすることもなく、その人の前の席へと腰を落とした。

 

「終わったぞ」

「……君は情緒がないな。そして愛想もない」

 

 俺の短い台詞に若干の落胆を持ちつつも報告に安心した表情を見せるのは、俺に裏の伝を使い依頼をしてきた男だ。

 あまりそこら辺については知りすぎないようにしている、彼との関係はただの依頼者とただの執行者。

 

「ありがとう、これで安心して眠れる。私も、街のみんなもな」

「元市長さんだったな。仕事を確実にしてほしかったなら、俺みたいな奴じゃなくてもっとビックネームを頼ればよかったんじゃ」

「始めにも言ったが、君が一番近くにいたからさ。それだけの理由だが、君を選んでよかったよ。こんなにも早く事態を解決してくれるとはね」

 

 それは何よりだ、お互いにな。

 

「これが依頼料だ」

「……確かに」

 

 懐から取り出した封筒はそれなりに分厚く、おそらく色をつけてもらっていることが伺える。

 それを黙って受けとり、こちらの懐に納める。

 

「……それでなんだが」

「ん?」

 

 これでこの仕事も終わりか、そう思ったとき。

 彼の口からは何やら続きがあるようなことが発せられる。

 

「……君のその働きを見て、少し話したいことがある」

「なんだ、次の依頼か?」

「まあ、そう受け取ってもらって問題ない。君は『駒王町』というところを知っているだろうか」

 

 依頼というにはまずは問いかけるような口調である地域のことを聞いてきた。

 しかし、駒王町か。

 

「確か……上位貴族クラスの悪魔が治めているところだったか。そこがいったいどうした?」

「実はな、そこで堕天使が活動していたらしい。もう担当悪魔とその眷族が倒したらしいが、そこで無視できない情報があるのだ」

 

 

 ―――龍が現れたらしい、と。

 

 

「……本当か? もしそうなら……今代の」

「そうだ、『赤』の方であるらしい。これで『白』と出揃った。伝承通りであるのなら、世界が混乱に陥ることは確定している。

 そこでだ、君にはその『赤』のことを見てきてほしいのだ。世界が乱れるというのなら、せめてそのタイミングくらいは掴んでおきたくてね」

 

 元市長の言葉には街の人たちを守りたいという気持ちに溢れている。会うのは二度目だが、ここまで真っ直ぐに気持ちを向けてきてくれるのは、この短い間に信用してくれたということか。

 だが……。

 

「騒動の中心になるというなら、それ相応に危険ということでもある」

「そうだな、しかし私は君に頼みたいのだ。君は私の思いに真剣に向き合ってくれた。こんなことを言うがらではないが……はっきりと言おう。感謝と共に、憧れていると」

「……」

「いつか見た、正義の味方のようだった。多くを語らず、死者の無念を晴らすために悪を誅する。力を持ちながらそれを弱者のために使うのは、君にそれなりの理由があるからだと思う。ならば、こんな小さなところで活動を続けるのではなく、もっと大きな場所で多くの人間を救ってくれないだろうか。

 龍が暴れれば、それだけで多くの犠牲が出るだろう。それだけではない、龍の力を欲して様々な組織が動く。そしてまた、我ら力無き者が犠牲にされる。そうならぬよう、どうか力を貸してくれないだろうか。

 頼む、我らを救ってくれ、強き戦士よ」

 

 真っ直ぐにこちらを見据え、その思いを真摯に向けてくる。

 老年といっていい彼の瞳には、しかしそれを感じさせない熱量を持っていることがその輝きで理解できる。

 彼もただ、争乱に備えるというそれだけのために言っているのではないのだろう。

 

 

 ―――救ってくれと、自分と同じように、そう……いうことなのだろう。

 

 

「……ヒーローか、がらじゃないんだがな」

「……私からしたら、君は十分にそう見える。引き受けてくれるのなら勿論、できる限りの支援はさせてもらう」

 

 ああ……弱ったな……、そこまで言われちゃ心が動かないわけにはいかないな。

 期待に答えたくなってしまう。自分のやってきたことが、間違っていなかったのだと思うと、胸が熱くなってくる。

 

「分かった、やろう。長期の依頼も経験しておくべきだしな、何よりそんな面倒事が起きるなら、できるだけ関わっておきたい。事の起こりを見逃して、後悔するようなことはしたくないからな」

「おお……!! 感謝する、本当にありがとう。しかし……いいのか? 自分で頼んでおいてこういうのは何だが……一人で大丈夫なのか?」

 

 俺が依頼を引き受けたことに喜ぶ依頼人だが、俺が一人ということもあって依頼の達成を心配される。

 だがまあ、それは要らぬ心配というものだ。

 何故なら―――

 

 

「―――心配ご無用、俺の仲間は頼りになるぜ? それこそ、ドラゴンだって目じゃないくらいにな」

 

 不敵な顔をしてそう答えた。

 そう、俺は世界を巡るなかで、多くの協力者が味方となってくれた。その中には戦うことのできる奴もいて、それぞれがかなり手練れの戦士たちである。

 今は別のところにいるが、招集をかければ俺のところにやってきてくれるだろう。

 

「そんじゃあ、一足早く行かせてもらうかな。拠点の一つでも作っておいたほうがいいだろうしな」

「ああ、それなら任しておくれ。あそこには少し伝があってね、より近くで動けるよう手配をしよう」

「ほう?」

「確か君はまだ成人ではなかったね。そこでだ―――」

 

 そこで依頼人の老人が口にした内容は、想定していたものではなく寧ろ困惑するようなもので。

 しかし、それが用意できるものの上限と言われてしまっては、それを受け入れるしかなく。

 

 

「―――君には、駒王学園で学生として活動してもらおう。あそこには件の悪魔が学生として生活をしているらしいのでな。この方が何かと都合がいいだろう」

 

 

 と、いうわけで。

 転生者、旗本奏平。

 今生にて二度目の高校生活の幕が上がるのだった。




パタポン要素を早く出したい……
でも展開的にすぐには出せない……
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