連載版 ハイスクールD×D ~タイコの戦士、異世界に現る~   作:アゲイン

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どうも、アゲインです。
多くの方に読んでいただけてとてもありがたいです。
今回はリアスたちとの初顔合わせ。
はたしてどうなるのか……。


顔合わせ、品定めはお互いに

 因縁の相手、ライザー・フェニックスとの突然の邂逅。

 反射的に向け合った敵意によって空気が重くなり、一触即発の状態となってしまう。

 お互いに警戒を高め合う俺たちの様子に誰も口を開けない中、不意にライザーが不敵な笑みを浮かべて背を向けた。

 

「話すべきことは話した。後はそちらでどうとでもするがいい」

 

 ではな、とそれだけ残し魔方陣を展開させその場を去っていくライザー。何とも肩透かしな態度のにいささか驚いたが、それはそれとして。

 一先ず話をややこしくなるような存在が消えてくれたことに安堵した俺は、改めてリアス・グレモリーたちとの顔合わせを行っていた。

 

 

△     △     △    

 

 

 テーブルを挟み、赤髪の女悪魔と対峙してる俺を観察するように彼女の眷属がその背後に控えている。

 割合は女子がほとんど、それなりに強そうな雰囲気を漂わせているのが三名程いるが、俺が注目するべきは男の方だ。

 

 優男風な奴の隣にいる、この中にあって違和感を感じさせる黒髪の悪魔。

 何故か敵視されているようで眉間にしわの寄った表情を向けられてきているが、記憶の中の情報と照らし合わせてみる限りその理由に思い当たるフシはない。

 

(……しかし、これが今代の赤龍帝か)

 

 名前は確か、……そう兵藤一誠というんだったか。

 転生悪魔でもあったはずだし、成り立てではこんなものだろうか。こうして面を付き合わせているが、脅威と感じるほどのモノを感じない。

 

「それで、あなたはいったい誰なのかしら?」

「……すまんね、自己紹介が遅れたのは謝るよ」 

 

 観察に時間を掛けすぎたのか、何も言葉を発しなかった俺に対して少し苛立った様子で話しかけてくるグレモリー。

 それに対して謝罪しつつ、今度は目の前に彼女に視線を移す。

 

「俺は旗本奏平、各地で依頼を受けて活動するフリーの傭兵みたいなものだ。

 今回はある依頼人からの指示でこの学園に入学することになったもんでな、それにあたって御宅らに顔見せしといた方がいいと思ってこうして参上したわけだ」

「傭兵……? たかが傭兵がどうしてライザーと関わりがあるのよ」

「それは俺の専門がもっぱらあんたらみたいな人以外の連中だからさ。まだ活動して日は浅いが、それなりにやらせてもらってる」

 

 俺は今十八歳。

 十五になるまではひたすら修行して、師匠のお墨付きが貰えるようになってからも旅をしたり何だりで実際に傭兵として活動してきているのは一年を少し越える程度の若僧だ

 そんな旅の途中で出会ったのが、あの焼き鳥野郎なわけだ。

 

「標的を追ってる最中に奴とかち合ってな、『横取りは許さん!』とか言われてやむ無く戦いになったのよ。酷い目にあったがなんとか痛み分けに持ち込めたってんで、まあ目の敵にされてるのさ」

「ライザーと戦ったっ!? それも、引き分けたですって!!」

 

 俺と奴のことを話すと、目の前の彼女は思わずといったようにして席から立ち上がった。

 まあ、ただの人間が上位悪魔と戦って生き延びられるはすもない。それもフェニックスの末裔であるライザーが相手であったのだ、驚くのも無理はないだろう。

 

「こっちもそれなりの代償を払ってのことだ。戦闘後は一月ほど身動きすらできんかったんだからな」

「それにしたって……いえ、何か強力な『神器』を持っているのなら……」

「まあ……そんなところだよ。さて」

 

 思考に入ってしまった彼女は置いといて、顔見せも出来たことだし帰るとするか。

 僅かに警戒の色が濃くなった部室の中から退散しようと腰を上げようとしたのだが、

 

「―――待ちなさい」

 

 それはこの少女によって押し止められた。

 

「何だ? 話はこれで終わりってことでいいだろ? 依頼内容についちゃ守秘義務で話せないぜ」

「それについてはどうでもいいわ。それよりも、傭兵というのなら私たちに協力しなさい。報酬は出すわ」

「……協力って?」

 

 

 

「私たちは一週間後、ライザーと戦うわ。それにあなたも参加しなさい」

「そうか、断る」

 

 

 

 やっぱりそんなことかと、投げ掛けられた言葉に切り落とす勢いで拒絶を告げる。

 そのあまりの切り返しの早さの二の句が告げないグレモリーの彼女を余所に帰り支度を済ませた俺はそそくさと部室から退散したのだった。

 後ろから聞こえてくる怒鳴り声を尻目に、これからのことについて頭を巡らせる。

 彼女たちがライザーに掛かりきりになるのなら、暫くこっちにちょっかいをかけてくることもないだろう。

 久しぶりとなる学生生活、騒動に関わるまではせいぜい楽しませてもらおうか。




まあ、断りますわな。
巻き込まないでよね、そんな面倒なこと。

読了ありがとうございました。
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