いきなりガラスが粉々に割れ反対側まで貫いた。と思いきや、続けざまに今度は上が壊れ、瓦礫が降ってきた!?
「マスター、所長! 伏せていて下さい!!」
「アーチャーの野郎だ! 俺達や坊主が出てこねえからあぶり出しに来やがったかあの野郎」
「冷静に解説してる場合じゃないでしょ!」
『次の攻撃が来る! 数三発!』
攻撃が続く、その度に激しく揺れ、破片が飛び散る。降ってくる瓦礫はキリエライトさんが盾を屋根代わりにし僕と所長はその下に避難。アルトリアは剣で、キャスニキがルーンで破片や攻撃を防いでくれている。
けどこのままじゃ不味い、だがどうすりゃいい!? こんな早く敵が来るなんて聞いてないぞ!
「移動するぞ! セイバー、坊主を頼む!」
「マスター、こちらへ!」
「へ」「きゃあ!?」
え何? アルトリア、何でいきなり抱えるの? キャスニキは暴れる所長を肩に担いでるし。
キリエライトさんが前に出て、後に続くように攻撃が飛んできた窓へ走って――!?
「しっかり捕まっていて下さい!」
バッッッッッ!!!!
「ぎぇぇぇぇぇえええええええええ!? ――あだぁ!!」
飛び降りて落下から、着地!!
直後に学校の半分が大爆発。僕らが直前までいたところが木端微塵に吹き飛んで、それを見て息も忘れ唖然となるしかない。
こ、これを察知して飛んだのか。もう少し遅かったら……。
そう思うと体の震えが止まらなかった。
だけど、キャスニキ達のお陰でなんとか逃げ切れたみたいで――
「
見上げた空に現れた、無数の、
剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣槍刀剣剣剣剣剣斧刀槍鎚剣剣剣剣槍剣刀剣斧斧鎚矛剣剣槍剣剣剣剣剣槍鎚刀刀矛斧刃剣剣剣剣剣剣槍剣槍矛斧剣剣剣剣剣槍剣槍鎚剣
鈍い光の群れが、虚空から現れる。
「チッ――」
「先輩、下がって――」
魔術の防壁が展開される。盾がそびえ立つ。
降り注ぐ、刃。
肉を裂き、骨を砕く鉄という鉄の、雨あられ。
地面が揺れる。空気も震える。砕け弾かれた武器が近くに刺さりまくる。
数秒くらい……で、武器の雨はおさまった。多分。
「怪我はありませんか、マスター」
「ぼ、僕は大丈夫」
「私もよ。でも、キャスターが……」
キャスニキの腕、左腕が……肘から先がなくなっていて血が流れ落ちていた。
防ぎきれなかったんだ、庇ったせいで……。
「気にすんな。サーヴァントはもっとひでぇ目にあっても戦うんだからよ。それよか、信奉者のお出ましだ。セイバー」
「っ。今の攻撃……」
――ガキィイィィィン!!
「ふぉぉぉう!?」
まだ何か来た!? アルトリアが迎え撃ってくれたけど!
弾かれたやつは、空中で回転し態勢を整え、数メートル離れた地点へ着地する。
黒い肌に白髪の男、手には白と黒の夫婦剣。
誰がやったかなんて考えるまでもなかった。投影魔術を使う英霊なんて、エミヤしかいない……!
「信奉者になった覚えはないがね。だが、つまらん来客を追い返す程度の仕事はするさ」
「貴方は……! やはり、アーチャー」
「……君がいるのか。ではそこの女が……いや男がマスターと見る」
やはり記憶があるのか、アルトリアへ言うと、エミヤは所長から……僕を見た?
視線が合い、フッと僅かに、馬鹿にしたように笑うエミヤ。
「規格外のサーヴァントと、らしくないマスター。まあ、珍しくもないが」
「っ!!」
皮肉ったように言う、コイツわざとか!?
皮肉屋なのは知ってるけど、いざ言われるとムカつくなオイ。
『敵はアーチャーのサーヴァント、一騎のみ。周りに他の敵性反応はなしだ。戦うなら、距離が近い今だよ』
「遠くからやられっぱなしは面倒だ。アイツとはここでケリつけるぞ。セイバーにじょ……シールダー」
「分かりました」
「はい。戦闘行動に入ります」
杖、剣、盾を構える味方の三騎。
セイバーの前に、まずここでアーチャーを倒す。
展開が違う? ここに来たら今更だ。
「来るわよ、構えなさい。藤丸!」
「は、はい!」
死にたくない。だからやるしかない。
僕は令呪の右手を構えて、キャスター・セイバー・シールダーとアーチャーの戦いへ加わる。
◆◆◆
「はぁぁぁっ!」
「ぬん……!」
不可視の剣で切りかかるアルトリアを夫婦剣、干将・莫耶で防ぐエミヤ。
剣を弾き返し反撃しようとした所へ、アルトリアが退いて代わりに火球がいくつも飛来、エミヤは右へ飛びかわすも攻撃チャンスを潰される。
「そこ!」
オルガマリーが魔術で屈折しながら飛ぶ光を複数撃ち放つ。
莫耶の一降りでかき消すが、動きを止めた所へ、三騎目のサーヴァントの攻撃。
「えぇぇぇい!」
「ぬっ……」
シールドタックル、防がれるも衝撃でエミヤを後退させる。
直ぐ様マシュは離れ、一捷とオルガマリー、クー・フーリンの前へ立つ。基本は防御担当だ。
クー・フーリンはルーン魔術での後方支援。
アルトリアは言わずもかなアタッカー。
このメンバーは攻撃、防御、支援が一通り揃っている。あとはオルガマリーが魔術でのサポート、そして一捷はマスター、司令役だ。
クー・フーリンが撹乱と支援しながら、マシュが詠唱中や一捷達への攻撃を防いで時に割り込み、アルトリアが斬り込む。
「――何故だ、キャスター」
火球と光を切り払い、弓へ武器を切り替え、エミヤは問う。
魔術師のクー・フーリンへ、何故、邪魔をするのかを。
「貴様が何故、漂流者や“彼”の肩を持つ」
飛び上がり不可視の切り払いを回避、空中で投影した剣を矢に変え撃ち放つ。
「テメエやセイバーよりはマシだからに決まってるだろ」
エイワズのルーン。防御の魔術が矢を弾く。
「永遠に終わらねえゲームなんざ退屈だ。良きにつけ、悪しきにつけ、駒を先に進ませなきゃ、何も始まらねえ」
「……ゲーム、か」
ほんの少し、ピクリとエミヤは反応する。向こうには気づかれないよう眼だけで一瞬、一捷を見た。
ならば、何故だ。それが分かっているなら何故そいつらに協力するのか。
クー・フーリンへ矢を時間差で連続発射、今度は十字盾が防いだ。
「これより先には、地獄しかないと分かっていてか」
「そいつを決めるのは俺やお前らじゃねぇ。だが飼い殺し同然にしたところで、救いにはならねぇよ」
「……やはり、貴様とは相容れん」
その言葉にこの魔術師はもう、完全に敵だ、ならば排除するのみ。
改めてエミヤは認識し、投影・弓・双剣でカルデアのサーヴァントと戦うが、多勢に無勢。一人しかいないエミヤは追い込まれていく。
ならば、手数を増やす。
「
「そこぉ!」
「
花弁の形をした七枚の盾で、飛んできた火球と光全てをまとめて防御。
続いて弓で狙撃、ただし狙うのは相手の誰でもない。奥にある建物だ。
「矢を、外した? なら今だよ!」
一捷は攻撃を外したと思い、チャンスだと攻めようとする。
これが、エミヤの狙い通りだと気づかず。
外したのでなく、壊したのだ。
目的のものを閉じ込めていた“扉”を。
いち早く気づいたのは、アルトリアとクー・フーリン。
「マスター!」
「坊主! こっちに来い!」
『敵性反応だ! 数は……四!』
「ぐるぅぅぅあぁぁぁ」
扉が壊れた建物、倉庫から出てきたのは、ハイエナのような姿をした獣。魔力で産み出された魔獣だ。
「伏兵か! セコい手を隠してやがって」
「なんとでも言うがいい」
相手を逃がさないよう、エミヤはこの冬木の至るところに罠を仕掛けていた。
この魔獣もその内の一つ。
例えどんなことをしようと、この体が砕けようと。
「ここから先は、行かせん」
・エミヤ戦 1ー1 1waveのみ
エミヤ:弓
LV10
HP20000
チャージ:5(EXアタック)
場所:学園の運動場(ランサーとアーチャーが初めて戦った所)
※毎ターン、オルガマリーの魔術で1000ダメージ
・エミヤ戦 1ー2 1waveのみ
エミヤ:アーチャー
LV10
HP20000
チャージ:5
魔獣(ハイエナ型):狂
LV6
HP7000×4
チャージなし
※ギミックは同じ
サポート
クー・フーリン:術
LV10