へっぽこマスターが物申す   作:剣聖龍

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DEAD END 01

《キリエライトさん達に一声かけてから行く》

 

《一人で行く》

 

 ……。

 

 …………。

 

▶️《一人で行く》

 

 

「わざわざ言わなくてもいいかな」

 

 

 たかがトイレ行くだけだし。それにさ、用足し行くのに女性の彼女達にわざわざ言うのもね……恥ずかしいだろう。

 

 廊下を歩いていくと直ぐにトイレは見つかった。

 

 

「あースッキリした」

 

 

 用足しを終えてふと室内を見てみる。壁がひび割れてたり、ドアがへこんでたりしてて、埃っぽいけどそれ以外は普通のトイレ。半分ガラスが割れてるけど窓もある。

 

 

「うわぁ、ひどいもんだな」

 

 

 ガラスに気を付けながら隙間より外を覗いてみる。学園はあちらこちら崩れてたり、割れていて、一部倒壊している所もあった。

 

 ここも壊れないかな……そんな心配をしていると。

 

 ――ふと、街の向こう、山の中腹辺りがきらりと光った気がした。

 

 

「なんだ? 今の――」

 

 

 言い終える前に、僕の思考は――頭ごと吹き飛ばされた。

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 

「仕留めたか」

 

 

 山門の上に立ち、弓を構えていた男――弓兵の英霊エミヤは、ここから遥か先の標的を“視て”呟いた。

 

 いや、既に元がつく。そのマスターは放たれた矢に頭を吹き飛ばされて、あっさり絶命した。

 

 

「底抜けに愚かなマスターもいたのものだ」

 

 

 敵地にも関わらず、サーヴァントもつけず一人で行動し、屋内に身を隠しているのにわざわざ窓の側に来て姿を確認させる始末。

 

 これが愚かでなくなんだというのか。

 

 エミヤは心底軽蔑した眼差しを殺したマスターへと向けた。

 

 ……もしかしたら。

 

 もし何かが違えば、今とは違う結果になっていた彼のことを、だ。

 

 しかし直ぐに頭の隅に追いやった。エミヤの中ではその程度の人間という評価だった。

 

 じきに彼の仲間が駆けつけるだろうが既に遅い。マスターがいなくては遠からず、契約したサーヴァントは消えるだろう。

 

 後は残るキャスターと漂流者を始末するのみだ。

 

 

「――――――!!」

 

 

 惨状の現場にキャスター、盾を持つ少女、白髪の女、そして最後に青いドレスを纏う金髪の少女が現れるのを見て。

 

 鎧を纏い、黄金の剣を構えた姿を、エミヤはぼんやりと思い出し。

 

 直ぐにどうでもいいと思考から切り捨て、次の矢を弓につがえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一捷

「……んん?」

 

 

 目を開けると、何故か剣道とかで使う道場にいる僕。

 

 ……何故だろう。

 

 この光景……ものすご~く既視感があるのですけど。

 

 と言うか、いつもと感じが違う気がする。名前が乗っかっているというか、台本形式というか……。

 

 

???

「――こ」

 

一捷

「ん?」

 

???

「のぉぉぉぉ」

 

???

「のー!」

 

 

 

 

???

「バカチンがーーーーーーーーーーーッ!!!!!!」

 

 

 

 

 バッシィィィィィィン!!!!

 

 

 

 

一捷

「あいたぁぁぁぁぁぁあっ!!!?」

 

 

 突然、ホントに突然。

 

 何かの攻撃を食らい、ぶっ飛ばされて壁に叩きつけれた!

 

 

一捷

「な、なんじゃ!? 何が起きたぁ!」

 

???

「分からぬと申すなら、答えてあげよう。悲しき少年」

 

一捷

「はっ!? あ、貴女達は……!」

 

 

タイガー道場

 

 

 デンッ!!!!

 

 

タイガ

「原作Fateをプレイした方はご存知かもしれないが初登場なので自己紹介! 私はこの道場の師範代タイガ!!」

 

弟子一号

「弟子のイリ、じゃなくロリブルマこと弟子一号ですっ!」

 

タイガ

「では弟子一号! まずこのコーナーの解説を頼もうか」

 

弟子一号

「押忍! ここは原作Fate で理不尽な死に苦しむみんなを助ける憩いの場、タイガー道場です!」

 

タイガ

「はい良くできましたー。それで今やってるのは、大人気ソーシャルゲームとなったFate/Grand OrderことFGOverでお送りします。ということだぞ分かったか!? そこで呆けてる主人公!」

 

一捷

「は、はぁ……」

 

タイガ

「はっきりしない返事の奴は死ぬぞ! 返事!! はい!!」

 

一捷

「は、はいっ!」

 

タイガ

「うむ。よろしい」

 

 

 このノリ……完全にタイガー道場だわ、うん。

 

 

タイガ

「じゃあ本題に入るわよ。今回は記念すべき初の第一回のDEAD ENDね」

 

一捷

「記念すべきって……」

 

ロリブルマ

「折角槍じゃなくて杖持ったランサーが警告してくれたのに。無視したからだよー」

 

タイガ

「そうねー。今回の理由は簡単。キャスターさんがサーヴァントと話すよう言ったのに、一人で行動したからね」

 

一捷

「たかがトイレ行くだけなんですけど……」

 

タイガ

「たわけ!!!!」

 

 

 バッチコーーーン!!!!

 

 

一捷

「いでぇ!!!?」

 

タイガ

「貴様は原作Fateをプレイしてるだろう! あの突然かつ理不尽なENDの数々から何を見てきた!?」

 

ロリブルマ

「分かってるかもしれないけど、ここ最初の最初だからね。こんなんで死んでたらこの先やっていけないよ?」

 

タイガ

「てな訳で今回の教訓。相手の話はしっかり聞きましょう。そして基本、一人にならないことの二つ! 肝に命じろよ、弟子一号と主人公!!」

 

ロリブルマ

「押忍!」

 

一捷

「はい……」

 

タイガ

「と言うか弟子一号の言う通り、この先選択肢間違えるとバンバン死ぬからね。君の場合、本家並かそれ以上に」

 

一捷

「なんですと!!!?」

 

タイガ

「まー安心しなさい。この度にここで復活させてあげるから」

 

弟子一号

「その度に酷いENDを迎えるけどねー。心を強く持って生きてね」

 

一捷

「えぇ……」

 

タイガ

「ではそろそろ記念すべき第一回タイガー道場FGOver終了の時間! 主人公君はさっさと事前の選択肢に戻るよーに!」

 

弟子一号

「いってらっしゃーい! ポチっとな」

 

一捷

「いやいやいやいや! ちょっとま――」

 

 

 言い終わるよりも早く。

 

 足元がパカッ、と開いて暗闇にまっ逆さま。

 

一捷

「って、おおっ!? 待てやあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!」

 

タイガ

「じゃあ今回はここまでね! DEADやBADの時にまた会おう!」

 

弟子一号

「バイバーイ!」

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