空港に着くとすぐに自転車を降り空港の中でキンジの姿を探した。すると、東京武偵高の制服を着ている男が走っている姿が見えたので走る速度を上げて走っている男の早さに合わせ
「キンジ、どこの飛行機にアリアが乗ってるんだ?」
「こっちだ」
キンジは何か知っているようなので俺はキンジと一緒に走りボーディングブリッジを突っ切りハッチを閉じまりつつある飛行機に飛び込んだ
ハッチが閉じるとフライトアテンダントに
「お客様!?失礼ですが、ど、どういう――――――」
と驚いているが
「武偵だ!離陸を中止しろ!」
「同じく武偵だ」
俺とキンジは武偵徽章を見せた
「説明している暇はない!早く離陸を中止しろ!」
キンジが言うとフライトアテンダントは二階に駆けて行った
するとキンジは全力疾走だったのか疲れて、両膝を落としていた
「強襲科を辞めて体力が落ちたな」
「ああ……、でもこれで離陸は止め―――――――」
と言ったところで飛行機が動き出した
「どうして動き出したんだ?」
俺がつぶやくと
フライトアテンダントが二階から降りてきて
「こ、このフェーズでは管制官からの命令でしか離陸は止められないと機長が……」
と言いさらに
「あなたたち、本当にに武偵なんですか?『止めろなんて、命令はどこからもないと怒られましたよぉ』
この話を聞いて、俺は黙っているキンジに
「キンジ、俺たちは機長に信用されてない。それに、もう滑走路にに入ってる」
俺が言うと、キンジは外を見て滑走路に入ったのを見ると小さくため息をついた
ベルト着用サインが消えると俺とキンジはフライトアテンダントにアリアの部屋に案内してもらった
この機体は空飛ぶリゾートと呼ばれる超豪華旅客機で普通の旅客機とは明らかに違った
十二ある部屋の一つに俺とキンジは案内されてキンジがその扉を開けると
「あ、あんた達……」
「すごいなこれがスィートルームか」
と俺が驚いているアリアを余所目に部屋を見回した
「さすがリアル貴族だな」
キンジがダブルベットの方を見て言うと、アリアは座席から立ち
「断りもなく部屋に押しかけるなんて、失礼よ!」
とアリアが言うが
「お前が言える台詞じゃないだろ」
「押しかけるだけじゃなくてさらに泊まるような奴の台詞じゃないな」
と俺たちに言われて自覚はあるのだろう、怒ってはいるが黙ってしまう
「なんであんた達がついてきてるのよ」
「太陽はなんで昇る?月はなぜ輝く?」
キンジに台詞をぱくられたアリアは
「うるさい!質問に答えないと風穴開けるわよ!」
と銃を収めているスカートの裾に手を伸ばして脅してきた。特に隠すことのない俺は
「俺はキンジに来いって言われたからきただけだ」
俺の答えを聞いたアリアは次はキンジに向かった。キンジは
「武偵憲章二条。依頼人との契約は守れ」
と言った。俺とアリアは首を傾げていると
「強襲科に転科した後、最初に起きた一件だけ事件をお前と解決する約束だ。まだ武偵殺しの事件は解決していない」
「俺がいない間にそんな約束してたのか」
と俺が驚いていると
「なによ!役立たずのくせに!」
とアリアは犬歯を向いて怒鳴った
「あんたたちのおかげでよくわかったの!どうせ私の隣に居れるパートナーなんて居なかったのよ!世界のどこにも!金八は一回も組んでないのにあたしみたいなの性格のやつとは組まないって言うし!あたしは独唱曲(アリア)よもう武偵殺しでもなんでも一人で戦うわ!」
「もっと早くその言葉を言って欲しかったな」
キンジは二つある座席の空いているほう座って、外の街をわざとらしく見た
「あんたたちロンドンに着いたら日本に帰りなさい!手切れ金代わりにチケット買ってあげるから!もうあんたたちは他人よ!あたしにもう話しかけないで!」
「もともと他人だ」
「黙りなさい!しゃべるの禁止!」
と言うとアリアも自分の座席に座った
(俺の座る場所がないんですけど)
俺の座るとこがなかったが俺がしゃべることのできる状況ではなかったため俺だけ床に座ることになった
東京湾にANA600便がでると機内アナウンスが流れた。内容は台風による気流乱を迂回するため到着が30分ほど遅れるらしい。揺れは大したことはないが
ガガガ――――――ン!!
と少し大きな雷鳴がなると少しアリアが首を縮めた
「怖いのか」
「まさか、雷が怖いなんてな」
と俺とキンジが声を出すと
「こ、怖くなんかないわよ。馬鹿みたい。っていうか話しかけないで。イライラするわ」
といった矢先に
ガガ―――――ン
とまた雷が鳴ったすると
「きゃっ」
と悲鳴を上げた。そんなアリアを見て俺とキンジは苦笑いをした
「へぇー、まさか本当に雷がダメだとはな」
「雷が苦手ならベットにでも潜ってればいいだろ?」
「うっうるさい!」
「チビったら大変だぞ?」
「バ、バ、バカ!」
とアリアは強がるが
ガガガ―――――――ン!!
と強めの雷鳴が鳴ると座席を離れてベットにもぐってしまった。
「お、ラッキー。座席が空いた」
とアリアがベットに潜ったことで座席が空いたので俺はアリアが座っていた座席に移動した。そしてベットに潜ったアリアを見てキンジは笑いをこらえていた
「アリアー、替えのパンツ持ってきてるか?」
「持ってきてなかったら大変だな」
と俺とキンジがからかうと
「あ、あんたたち覚えておきなさい!風穴開けてやるんだから」
とがくがくふるえながら言ってきた
ガガ―――ン!ガガ―――ン!
とさらに雷が鳴った
「それにしても雷が多くないか?」
「雷雲の近くを飛んでるんだろ。運が悪いか機長の操縦がへたなのか」
とキンジと話してると
「キ、キンジ~~~~」
とアリアが涙声でキンジのことを呼びキンジの袖を掴んだ
「怯えんなって、テレビでもつけてやるから。金八、リモコンとってくれ」
「わかった」
と言い近くにあったリモコンをキンジに投げた。その受け取ったリモコンでキンジがテレビをつけチャンネルを回していると
『この桜吹雪、見たことがねぇとはいわせねえぜ―!』
「おっ。これやってるのか」
と今テレビでついているのは俺やキンジの祖先の遠山金四郎を題材とした時代劇だ
「ほら、キンジがテレビをつけたぞ。テレビでも見たらどうだ?」
「ああ。テレビ見て気を紛らわせよ」
俺はキンジのつけた時代劇を見ながらこっそり二人の様子を見た。
するとキンジのほうは震えているアリアの手に自分の手を重ねていた。
俺が心の中で仲がいいなと思っていると
パァン!
と銃声が鳴った。
俺が何事だと思って個室の外を見ようとするより早くキンジが動いた。キンジが扉を開け個室を出たので俺も顔だけを外に出すと案の定、通路で機体の中に居る人々が不安げに騒いでいた。すると銃声のした方にあるコクピットの扉が開いていた。
「どうなってるんだ!?」
とコクピットの中がキンジによって見えないのでキンジに聞くと、どさ、どさと音が鳴った
「動くな!」
とコクピットの方に向かってキンジが愛銃のベレッタM92Fを抜いて言った。キンジの発言がよくわからなかった俺はキンジで見えなかったコクピットを少し移動して見ると、コクピットにはだれも居らず代わりに廊下にこの機体の機長と副操縦士が横たわっていて、この機体に乗った時に居たアテンダントの女が立っていた。
その女はコクピットに引き返しながら
「お気を付け下さいで、やがります」
と言いながら缶を放り投げてきた
「ヤバい!」
と思った時にはもう遅かった。投げられた缶はシュウウウと音を立てた。この音はガス缶の音だ。
「皆早く部屋に戻って、扉を閉めろ!」
とキンジが言いながら俺と部屋から出ようとしていたアリアを部屋に押し戻し扉を閉めた。
その時機体が揺れ機内の照明が消えた。