【 三次創作 装填騎兵エミカス ダージリン・ファイルズ 】   作:米ビーバー

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「―――目の前で断髪。ね……」

報告を聞いて、チューリップハットを目深に被り直したミカはそう呟いて俯いた。
下を向くミカの表情は、目深にかぶったチューリップハットと彼女の腕によって見えない。


――――ふっ


 声が漏れる。吹き出すような吐息とともに


「―――っは……あっははははははは!!!そうかそうか、やっぱりそうなったか!……彼女もやっぱり、あの家を見限ったか―――!!」

 こらえきれない笑いが飛び出した。陰鬱な表情がパッと明るく変化して空を見上げ、ミカはそのままBT-42の上にごろんと寝転んで空を見上げる。目元を隠すように腕を掲げてそのまま笑いをこらえることもなく笑っていた。車内でその声を聴いていたメンバーのアキとミッコが心配そうな表情でミカの様子を見るために車外に飛び出してくるも、ミカにはそれを気にする様子もない。


「私だってそうした!だから彼女がそうしない理由なんかなかったんだ!!」


 懇願のような声を漏らす。自身に言い聞かせるようなその声に、徐々に嗚咽が混じり始めた。


「―――だから……彼女の選択を喜ぶべきなのに……


  ……あぁ、愛里寿―――君が一人ぼっちになってしまう……!!」


 呟いて、空を掴むように手を伸ばした。しかしその手は何も掴むことはなく、そのまま顔の前に落ちて表情を隠す。

 隠れた表情の影から流れ落ちるそれが、雫となってBT-42の甲板の上に落ちてはじけた。





【 まほルート 第三十話 「SHOOT & SHOOT 」 】

 

 

「―――それじゃ、始めようか」

「ああ、始めるとしよう」

 

 

 10分ほどの休憩の後―――まぽりんと愛里寿は十分な距離を取ってお互いの戦車に乗り込んでいた。互いに真剣な表情で、改めてこれから死闘が始まると予感させる。そのビリビリとした気迫と気合がヤークトティーガーに乗り込んでいる車内の俺にまで届いているほどである。

 

 

 ただね?まぽりんも愛里寿もさ、その手に持ってるの何なの?ヤークトの中のメンバーも一人に付きひとつずつ持ってるし。“俺の髪”を。

 

 

 だめでしょもう!他人の毛髪とかばっちぃでしょ!!捨てなさいそんなモノ!って俺がいっても「大切にするってみんなで分けたものなので!」「縁起物なので!」といって引き下がらねぇし何なの……?もうなんていうかこう……何なの……?(困惑)

 

 まぽりんと愛里寿の発案?(議論?)の結果、ケツイを力に変えた俺の断髪式()の後、結構バッサリ切って捨てた髪の毛は休憩時間の間に指で纏められるくらいの小さな房に分けられて紐で結わえられて、なんか土産物屋の店先に並んでるアクセサリーの端っこに付いてるふさふさのアレみたいなデザインのモノに生まれ変わっていた。その数も結構な数に上っており、愛里寿が「うちはあと最低6つは欲しい*1」と交渉して揉めに揉めた結果4房。あとはまぽりんがヤークトと自分のティーガーの乗員に配った分以外は「管理する」と言って全部自分の懐に入れているっぽい。いったい何をどういう意味で管理するのかと説明して欲しいくらいなんだが?

 

 聞いたところで絶対理解できんだろうけど。*2

 

 

 

「―――こっちも準備完了だ」

「10分間の休憩がこちらにもイイ感じに働いてくれたぜ」

 

 

 

 俺とヤークトティーガーの前には、あのギャグ展開さながらの不意打ち劇から華麗に復活したARLとソミュアが並んで今か今かと時を待っていた。被弾痕は残っているし、ダメージも割とあるようだが、「撃破報告も上がってない。白旗も上がってない」という二人の強い訴えと、休憩時間中ずーっと車内整備と修理に当てていた結果どうにかこうにか撃破判定を免れ、こうしてしぶとく復活してきている。

 

「マリー様のためにも、何の成果も得られないまま帰るわけには行かない」

「お嬢がわざわざ今回に参加の姿勢を見せたんだ。こんなザマで帰れないだろ」

 

 口々にそう言って俺とヤークトのメンバーを睨みつける二人の言葉の端々に乗って出てくるマリーという名前。ガルパン最終章で登場した【BC自由学園のリーダーであり、指導者】という立ち位置の少女である。常にケーキを摂取するか、薔薇の風呂に入ってないと死ぬ病にでもかかっているのかというレベルで空気を読まず戦場を俯瞰できる場所で敷物敷いて戦車の外でティータイムとケーキブレイクを行う頭のおかしい娘なんだが―――戦の真っただ中で戦車の中で茶ぁしばいてるブリカスがいるからなにもおかしいことはないのかもしれない。

 

 

 

 ……いやどう考えても試合中に戦車から降りて休憩するのがおかしいわな。常識的に考えて(素)

 

 

 

 

 しかしまぁ、この二人が口々に「マリー様」「お嬢」って言ってるの見てると押安派閥にとって罪深い存在だなぁマリー嬢。百合カプの間に挟まるのはゆるされざる愚行よね。アンタもそう思うだろ?人の振り見て我が振り直せともいう、明日は我が身と思える存在って貴重だなー、ありがたやありがたや……。

 なお戦車内で南無南無と両手を合わせてイマジナリーなマリー嬢に静かに拝む様子を見て、車内の他のメンバーは「天翔さんがこれから倒す相手の冥福を祈っている」と勘違いされていることに俺が気づくことは、この後もついぞなかった。

 

 

 後から聞いた話だが、1対1で戦場を移動し始めるまぽりんが視線をヤークトティーガーの方に向けたらしい。が、車内に引っ込んでいた俺はその視線にその時は気付かなかった。

 

 

「「仕切り直しといこう(ぜ)」」

 

 

 ゆっくりと左右に展開するソミュアとARLを前に、車内の空気がピリピリと張り詰める。

 

 

「―――“翼小隊”(フリューゲル)Artillerie-Schlacht!!!(砲戦・始め)!!!」

了解(Jawohl)!』

 

 

 

 

 

 ********  >> Emi → Elika

 

 

 

 

 

 大洗の街並みを、二輛の戦車が駆けていく。

 

戦場をゴルフコースの林から移動しながら交錯する二つの影は、そのフィールドを商店街の方角へと変えていた。

 

 ガリガリと石段を削って滑り落ちるように神社の階段を駆け下りるⅣ号に、躊躇なく同じ進路で石段を駆け下りていくティーガーⅡ。

 前を征くⅣ号の上でちらりと後ろを振り返ったみほと視線が合った。中等部や高等部のころとは違う―――決勝戦で見たあの娘の瞳。

 

 不敵とまではいわないけれど、試合を愉しんでいる好戦的な瞳。

 

 いつも自分に自信を持っていなかったあの娘は、黒森峰ではずっとずっと「これで良いのだろうか?」という心境を移したような瞳をしていた。不安げで、儚げで、いつも私や赤星や、他の誰かの意見を、肯定を必要としていた。いつだって先輩の評価ありきで信頼を持たれていたあの娘は、自分に自信が持てなかった。

 

 そんなあの娘が、今私に視線を向けている。

 

 強い意志を持った。自信に満ちた“愉しんでいる”瞳。

 

 

 

「―――妬けちゃうなぁ」

 

 

 

 ―――私は西住みほに嫉妬している。彼女の才能にも、彼女の環境にも、彼女とあの人との関係性にも。その彼女に私が敵わないという現実にも。

 

 

あの日、初めて見たみほが姉の威光で副隊長になったように見えて、それを祝福している元副隊長のあの人が不可解で、全てをかけても自分の我を通したいと思った。

 

 

 きっかけは浅ましい情念だった 

“彼女を倒したら、私のこと見てくれますか?”

 

 

 決勝戦で、それまで彼女を見続けて研究し続けて彼女の作戦を看破して、赤星小梅と協力までして、結局私の刃はみほまで届かなかった。

 

 

 それは辛くて悲しい現実だった

“私の努力は彼女の才能を越えられなかった”

 

 

 決勝戦。西住流の体現者である隊長と対等に渡り合い、互いに死力を尽くした結果引き分けたあの人を見た。

 

 

 ―――そしてそれは私の原動力である。

“努力が才能を凌駕した瞬間を、私は確かに目の当たりにしたのだから”

 

 

 住宅地の小道を利用して先を逃げていたみほの戦車が視界から消えた。四つ辻をぐるりと回り込んで背後に出られる可能性を瞬時に危惧して真っ直ぐに速度を上げて駆け抜け、次の交差点を左折して上部から顔を出して周囲を見回す。ほどなくⅣ号戦車が海浜ホテル方面に向かって走る姿に追走を再開した。

 

 住宅越しに並走し、やや幅の広い道路に入るタイミングで互いに砲撃を交わす。命中しなかった砲弾は住宅地のブロック塀の一部を吹き飛ばした。税金で立て直しをするので観客席では今頃阿鼻叫喚狂喜乱舞中だろう。

 

 

 ホテルの傍を駆け抜けて、砂浜の上でパンツァーチェイス。足回りの弱い独逸戦車、こちらもあちらも無茶はできない。

 

 

 パンツァーチェイスの最中だというのに、みほの背中を見つめていると、戦車で駆けている振動がまるで自分の足で走っているかのように錯覚していく。

 

 まっくらで、音も光も何もない世界の中みほの背中だけが見える。駆けていくみほを後ろから走って追いかけている自分を錯覚する。追いついて、その肩に手をかけるビジョンが見えなくて、錯覚を振り払うように頭を振った。

 

 

 長い砂浜区画を駆け抜けて、海岸線の向こうに船着き場が見えた。その手前に、それなりの広さの広場があって、そこで私とみほは向かい合った。

 

 

 奇しくも決勝のあの場面がリフレインして、敗北の記憶が頭をよぎる。

 

 

 

“―――エリカさん。行くよ?”

 

 

 

 決意を固めたみほの瞳がそう言っているように感じた。これは想像でも妄想でも希望でもない―――確信だ。

 

 

「―――前進!!」

 

 

 真っ直ぐに飛び込んでくるⅣ号を迎撃態勢に入る。有効射程に入った瞬間の砲撃が、こちらの右履帯を撃ち抜いた。履帯に加えて前部転輪の一部が破損した様で、代わりにこちらの砲撃は大きく振れたⅣ号の後部増加装甲を巻き込んで吹き飛ばし、その向こうにある水族館か魚市場かわからない建物のある高台に続く階段の中ほどに突き刺さってクレーターを作り上げた。

 

 

 弧を描いて、Ⅳ号が大きく回り込みをかける。履帯がコンクリートの地面を削って火花を上げている中、時間にして1秒にも満たない刹那で―――私は、

 

 

 

「……前進!!」

 

 

 

 動かない右履帯を無視して前進指示を“踏”していた。

無理やりに回る転輪は車体を前進させるには至らない。でも左の履帯は地面を掴んでベクトルを生み出した。結果―――信地旋回のように半円を描いて左回りに旋回する。もちろん右転輪がゴリゴリと切れた履帯の上で不協和音と不定振動を与えるので車内のコンディションは最悪だ。

 

 

 ―――でも何ら問題はない。私たちは【この状況でも正確に砲撃できるように練習をしてきた】のだから。

 

 

 

 あの日の敗北から、足回りを破壊されて砲塔の旋回よりも背後に回り込むⅣ号の方が早かったあの日の敗因と、対策を考えて作り上げた私の対処法。高速で滑り込み回り込んでくる敵戦車に対して、砲塔を旋回させて追いかけながら砲撃するというのは悪手でしかない。足をやられているとしても、照準移動と砲撃焦点制御を同時に行わせるのは負担が大きい。

 だからこそ“この場で差し違える覚悟で、履帯を無視して敵戦車に正面を向ける”方法をとる。砲塔を動かさず、目標をセンターに納めたらトリガーを引ける状態のまま、目標をセンターになるように操縦手が誘導する。無理な駆動で生まれる縦横無尽の振動によるブレを抑え込むのは、じっと耐え続ける砲手のウデ次第。

 

 

 でもこれを現実に使うことはないだろうと思っていた。条件が限定的すぎて実用には程遠いから。

 

 

 

 

 

 ――でも相手がもしもみほならば話が違う。

 

 

 

 

 

 

 西住みほならば、条件が整えば同じ行動を起こす。“それが勝利する条件に最も合致する”ならば。

 

 

“特定条件下における最速の勝利の模索”西住みほの戦車道の神髄。

 

 

 「―――だから、この状況下ならきっとあの時と同じ状況にもっていくと、思ってた!!!!」

 

 

 左旋回するティーガーⅡと、みほ視点で左方向に車体を振って右旋回するⅣ号。お互いの砲塔は正面を向いたまま、互いが正面を向く瞬間―――

 

 

 

 

 

 

「「撃てッッ!!!!」」

 

 

 

 

 

 

 ドォン!という音が二つ重なり辺りがもうもうと舞い上がる排煙と粉塵で包まれて―――

 

 

 

 

 

 

―――――――――その場に、白旗を上げる2輛の戦車があった。

 

 

 

 

 

 

『大洗女子、Ⅳ号戦車走行不能!!』

『同じく黒森峰女学園、ティーガーⅡ走行不能!!』

 

 

 

 

 ********

 

 

 

 

 

「―――引き分け、かぁ……」

 

 白旗と白煙を上げる戦車の外で回収車を待ちながら、一人ぽつりとつぶやいた。

 他のメンバーたちと大洗の面々は、水族館の方に併設された電光掲示板の前で隊長と島田愛里寿の戦いと、アンツィオの隊長たち連合軍と島田の副官の戦い、エミ先輩とBC自由学園の二人の戦いがカメラを切り替えながら流れている様子を見て一喜一憂している。

 

 

 みほのメンタルを揺らして、彼女から“勝利への渇望”を奪った。

 

 

 みほの自信の無さに付け込んで“成功した戦術に攻撃を限定させた”。

 

 

 みほの行動を洗いざらい調べて研究して、万全に練った計画だった。

 

 

 

 

 ―――それでもなお、1対1でみほを越えることすらできず、相打ちどまり。自分への不満で涙が出てきそうだ。

 

 

「―――エリカさん、お疲れ様」

「……ええ、本当に疲れたわ。誰かさんが裏切ってくれるから本ッッッ当にね」

 

 おずおずと声をかけてくる声の主にそう言って皮肉をぶつけてやると、「ご、ごめんなさい」と委縮した様子を見せ小動物のように縮こまっている。これがさっきまで射貫くような視線でこちらを見つめて鋭い攻め手を見せていた少女と同じ人間なのだから性質が悪い。

 

「―――先輩の身体が心配だったんでしょ?謝るんじゃないわよ馬鹿」

「う、うん……そうだね……」

 

 実際謝られても困る。彼女の行動も、その理由も理解できる範疇のもので、同じ行動をとらなかったかと言われると、私の立場・私のスタンスから私が出した結論を、みほの立場でできたかと言われたら必ずしもそうではないかもしれないと、自分なりに結論づけられるくらいにはみほのことを理解してきているからだ。

 

 

「―――アンタも大変なのよね……」

 

 

 みほは気付いているだろうか?自分の中の“欲”と“感情”に。

 

 

―――姉が取れない方法で先輩を救いたい。

 

 

―――姉へとむける感情よりも自分に向いている感情の方が強いと信じたい。

 

 

 それは姉の部分をみほに、或いは先輩に置き換えれば、私自身が黒森峰でみほと一緒に同期として過ごしていた時期の自分の想いであって―――あの決勝戦で、自覚した感情だった。

 

 

 私はずっと―――西住みほになりたかったのだ。

 

 

 先輩がみほに向ける感情の数割が、みほのサポートをする私に向けてくれる。みほのおまけとして。

 

 先輩を失った隊長が輝けるように、自分が支えなければならない。先輩の代わりとして。

 

 

 みほが先輩のことをどう思っていて、どうなりたいのかは知らない。けれど同気相求むというわけではないけれど、みほが先輩に強い感情を持っていて、その感情故に暴走して今の状況に陥ったとして―――その原因は姉である隊長への劣等感と、自己嫌悪のダブルパンチだろう。

 

 だって自分がまさにそれだったのだから。

 

 

「あの―――エリカさん」

 

 

 勇気を振り絞った様子のみほが、いつになく真剣な瞳でこっちを見てくるのでこっちも居住まいを正さずにはいられなかった。妙に真剣味を帯びた瞳に、ちょっとだけ緊張が走る。

 

 

「その……勝負の前の約束のことなんだけど……」

「約束……?」

 

 

 みほの言っている約束というのは「私が勝ったら勝者の権利をあきらめろ。貴女が勝ったら私は貴女の行動をもう止めない」というアレだろう。冷静に考えたらあんな約束あってないようなものだし、何よりみほにもわたしにもそれを履行する権利などないのだから意味などないものなんだけど……

 

 

「ひ、引き分けの時って、何も考えてなかったなって……」

「あぁ……」

 

 

 飛んできた言葉に脱力して適当な返事を返していた。みほを自分へ釘づけるために言った約束ではあるし、先輩の身体は心配だし、別にみほに協力するのはやぶさかではない。やぶさかではないのだが―――

 

 

「……どうしようかしらねぇ~……賭けは無効ってことなんだろうし?」

「え、えぇぇ……そんなぁ……」

 

 

 そんな風に悪戯っぽく揶揄ってみれば。どうしようどうしようとブツブツと呟きながら焦ってウロウロとそのあたりを所在無く歩き回るみほ。私が一緒に先輩に頼み込んであげると言った時から彼女の中では『逸見エリカと一緒にお願いをするという前提での行動』が脳内のヴィジョンにセットされていたのだろう。それが無かったことになった今、多分高速で脳内計算をして別の解を導き出そうとしている。

 

 どんな状況でも諦めないし、勝利を捨てない。羨ましいこの娘の強さ。

 

 

「……そんな情けない顔してるんじゃないわよ。アンタは走行不能で負け。私はまだ生きのこってる味方がいるから負けてない。だったら賭けは私の勝ちよね?」

 

 

 詭弁である。勝負は引き分け、或いはあれだけ有利な状況で相打ちになった時点で私の中で負けたという認識が勝っている。けれど目の前のみほはパッと表情を明るくして「ありがとう!」と頭を下げるのだ。

 

 

「―――敵わないなぁ。負けたくないけど」

 

 

 電光掲示板の闘いを見入っているあんこうチームのメンバーに歩いて行くみほを見送って、私もティーガーⅡのメンバーの方へとみほと同じ歩調で歩いていく。歩きながら、自問する。

 

 

 さて、この後は大変な大勝負が待っているぞ?逸見エリカ

 

 

 あの“誰かのために簡単に自分を投げだせる先輩”を私たちだけで説得しないといけない。しかも先輩の行動を全肯定するであろう隊長も含めてだ。

 勝利を投げ出さないみほは状況を完全に把握してない。してたとしても諦めない。だったら私は約束した手前みほを裏切れない。絶望的な状況でそれでも折れないみほが折れるまでか、先輩が折れるまでか―――長丁場の大一番だ。

 

 

「……覚悟しててくださいね。先輩、それと隊長」

 

 

 あなたが育てた後輩は、隊長の妹は、二人そろってとても頑固ですよと決意して、ティーガーⅡのメンバーもついでに巻き込もうかなんて考えてみる。少しだけ気分が軽くなったように思えた。

 

*1
自分用、メグミ用、ルミ用、アズミ用、神棚用、保存用、日常携帯用

*2
「大切な人の御髪とか古代日本では至宝だから」






 そのころのえみかす


通信手「またBC自由学園の連中の高速機動に巻き込まれないようにしっかりホールドしますね!」


カス「やめてくださいしんでしまいます(懇願」
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