【 三次創作 装填騎兵エミカス ダージリン・ファイルズ 】 作:米ビーバー
行き場を失ったみたいだ
同じ事ばかりを繰り返して
―――真っ逆さまに落ちて行った。
【 ある日の残滓 ② 】
――月――日
アンチョビこと安斎千代美と知り合ったぞ―――!!!
学園艦ではなく陸の学校で出会うとは思わなかった。が、こうして出会ってしまった以上まほチョビを諦める理由がなくなったよなぁ!アンタもそう思うだろ?
実際のとこまほチョビを成すのはみほエリに比べると難易度アルティメットくらいの差がある。
だ が 、 そ れ が い い (花慶)
山ってのは険しいものだからこそ挑む意味がある。
つまり困難なルートだから諦めるなんてのは敗北者の思考じゃけぇ(赤犬感)
アンタもそう思うだろ?(二度目)
俺はまほチョビを諦めねぇぞJOJOォォーーーー!!!
―月――日
アンチョビと連絡先を交換してしばらく。
まぽりんとチョビはそこそこ連絡を取り合ってるらしい。
その上で俺とチョビも連絡取り合ってるんだが……
送信者:安斎千代美
件名:助言求む
本文:これはどういう解釈で読み解けばいいんだ?
って感じでまぽりんの文面コピペして送って来るのやめてもろて?
どうやらまぽりんの圧縮言語はメールやチャット機能でも健在らしい。
意思疎通ができないと困るってことだが遠距離通信式だとどうにもならないのでとりあえず通訳を引き受けて転送した。
――月――日
「もうめんどくさいから」という理由で
まぽりん送信→俺、通訳して転送→チョビ受信→まぽりんへ返信
の順番でメールのやり取りが行われることになった。
俺まほチョビの間に挟まるゆるされざるものじゃない?
と思ったので左手薬指と小指の第1関節をコキャッと外すセルフピロシキを敢行。
翌日、装填に難が出るということでまぽりんから安静を申し付けられた。
――月――日
高等部に進学した。
そして安斎千代美が―――やってきたわに!!
――月――日
まぽりんがやってくれました(いつもの)
高等部に上がって一回目の戦車道科の“ご挨拶”で、壇上に上がったまぽりんだったが……きっちりとやってくれました(知ってた)
*******
「黒森峰女学園高等部隊長の西住まほです。早速ですが皆の練度を知りたい」
壇上に上がり早々にそう宣言した西住まほに、怒り心頭の様子の上級生を前に新入生一同は生きた心地がしなかった。
明らかな喧嘩腰の上級生の態度にもいつもの表情筋の死んだような無表情で淡々と言葉少なく返すまほの言葉にどんどん怒りのボルテージが上がっていく様子が見て取れるので、周囲の温度が物理的に3度は下がっているように感じられていた。
―――その場の一同が縋るような目で、小さな少女に視線を寄せる。
視線を向けられた少女は、状況が呑み込めていないツーテールの少女の傍に付き添っていた状態から深く嘆息して、すっと前に踏み出してまほの隣に立つ。
「えー……先輩方の困惑ごもっともです。でも正直説明する時間がもったいないんで―――試合しましょうか」
「いや、意味が分からんぞ天翔」
前に出る少女の隣に立って、ツーテールの少女が肩にポンと手を置く。
西住まほの隣に立つ二人の少女の姿ににわかにざわめく上級生たちの前で
「西住も!もっときちんと説明を!しろ!」
やにわにスルリとまほの方に歩み寄ったツーテールの少女がまほの方に手を伸ばし
ぐにん!とその頬を両手で摘まんだ。
「そんな何にも読めないツラであんな説明じゃ伝わらないだろぉ~~~?私ですら天翔の通訳抜きじゃメールですら読めないんだからな~~~!!」
頬をつねって引っ張るわけではなくムニムニと頬の筋肉を揉むように触り続ける少女に、周囲の一年生だけでなく、“西住流”の門弟である上級生も顔色を無くしていた。まほの隣に立った少女―――天翔エミはそんな様子を見て破顔を必死にこらえるようにプルプルと震えていたが、その上で上級生に向き直る。
「えー……まぁそういうわけなんで、【
そう言ってすっと人差し指を上級生に向け、右から左に流れるように動かし
「こっから、ここまで。全員相手で構いませんので遠慮なく全力でどうぞ。
―――こっちはまほと私で」
語っているエミのほっぺたが、ぐにん、とひん曲がった。
「―――だから!天翔も!締めようと!するな!!」
まほから手を離してエミの頬を摘まんだ少女がまなじりをつり上げてぐにぐにと揉みたてる。ぐるんと首を上級生の方に向けた少女に今度は上級生の半分ほどが面食らって腰が引けていた。
「……と、いうわけでして上級生の皆さん。【これ】がウチのツートップです。
それでも文句があって許せないって言うのなら―――まほと、天翔と、
『
ツートップと言っておきながら二人の前に立って背を見せつけるような姿で上級生相手に胸を張る少女は、そう言い切った。
結果として、西住まほは“威”を見せつけ、天翔エミは“宴”を以て上下を繋ぎ
―――安斎千代美はこの一件で、周囲に“覇”を感じさせた。
*******
――月――日
ほぼイキかけました(雑感)
まぽりんのやらかしにより一触即発!の状態に、「試合やろうぜ!」と飛び出した俺氏。だがそのタイミングで飛び出したのはチョビだった!
俺氏の提案より先に飛び出したチョビがまぽりんのほっぺたムニムニする様子に俺は思ったね。まほチョビ進展してんじゃ~~~ん!って。アンタもそう思うだろ?
その後試合の提案してた俺のとこにもほっぺたムニムニが襲ってきた。ナニコレもしかしてチョビの持ちネタ?
それはそれとしてまぽりんと俺の前に立って上級生相手にガ●ナ立ちするチョビに一瞬膝を折りそうになった。物理的にも非物理的にも。
あとほっぺたムニムニはアウトだと思ったので左手の中指を軽く単純骨折でペキャっておいた。2週間練習に出してもらえなかった。チョビちょっと過保護じゃない……?
――月――日
【悲報】まぽりん、大隊長ではなくなる【涙目】
チョビがやってきて全体の統制を取るようになって―――まぽりんが攻勢指揮を、チョビが全体の統率をするような構図がしっくりくる形態に黒森峰全体がシフトしていった。
まぁ実際はそこまでかっきり上下ができてるわけではない。黒森峰のOGには西住流が多く、そのOGが大きな発言力を持っている以上、チョビだけではどうにもならない部分はある。あるのだが―――うんまぁわかりやすく言うとまぽりんが割とチョビを信頼して全体の指揮を預けているため、戦場ではそんなこと【どうでもいいのだァ~~~!!】しているのだ。
クォレハァ……まほチョビをぉ……感じますよねぇ?(ねっとり)
――月――日
なんかまぽりんとチョビが二人でコソコソしているところをよくみかけるようになった。っていうか俺が宴会で『乾杯ッッッ!!』してる回数に応じてまぽりんがフリーになってるので、そこにチョビが出向いて行ってたりまぽりんから呼ばれてたりするっぽい。
俺をないがしろにして二人でご相談……いいゾ~これぇ(トゥンク)
じゃけんもっとまほチョビの鼓動を高め合って、どうぞ。
――月――日
高校一年目の大会を危なげもなく勝ち抜く。
まぁそれも当然と言えば当然。アホンツィオとか揶揄されるもノリと勢いに乗れば乗るほど統制が取れて強くなるアンツィオをノセてその気にさせる統制の天才ドゥーチェ・アンチョビに、統制の取れた部隊を率いての突撃に定評のあるまぽりん。この二枚看板が揃ってるのだ。生半可な連中で相手になるはずもない。
俺?まぽりんの援護が精々のいち装填手ですが何か?
全員集合して優勝旗を掲げるまぽりんとドゥーチェの横でさも優勝の立役者ですってツラしてるモブの一人として写真に納まる。
なぜかチョビもまぽりんも微妙に不機嫌であった。やっぱ俺が隣に写ってるせいだろうか?
――月――日
二年生になって、みほエリを迎えて無敵の布陣が完成した(確信)
全体統制をとるドゥーチェ。攻勢指揮を執るまぽりん、防御指揮、及び非常時のゲリラ指揮に長けるみぽりん。それを補佐するエリカ。
さらにここに
――月――日
高校二年目の春。戦車道高校生大会―――俺にとってのXデーは―――――
******** >> Time Jump Ago → Now
――月――日
戦車道を、再開する!!
会長の宣言になんか思ったよりたくさんの生徒が集まっていた。
これほぼ全校生徒いるんじゃねぇの……?まぽりん効果恐ろしい……
会長ももういっそのこと全校巻き込もうぜって考えてたのか、俺とまぽりんに矢面に立ってもらってスピーチやってもらおうと「講壇の後ろでスタンバッてて」とすごい適当に言われた件。
自分で「虎の翼」って名乗るの精神にクるわぁ……。
――月――日
「戦車探そっか」という会長の例の発言により、全校生徒による戦車大探索大会が始まりました。
まぽりんの「うちにはティーガーとヤークトがあるから探さなくてもよくね?」という感じの言葉を【だが断る】して
がんばれ武部殿。お前が(コミュ力)ナンバーワンだ。
――月――日
「全員で戦車を洗車する―――うーん、座布団一枚!」
会長の原作セリフに感慨深さを感じてニヤニヤしてたらその顔をまぽりんにじっと見られていた。いかんいかん、ガルおじのちょっとキモいとこ出てたぞコレェ……
ヤークトとティーガーは日々乗りこなしてるし手入れの必要ほぼなかったので全員でⅣ号と38tの掃除を手伝うことになった。
―――なんか通信手の子が桃ちゃんと柚子ちゃんの水着姿に宇宙猫を越えた虚無顔をしてた気がするんだが、理由はわからない。
――月――日
天 使 降 臨
********* >> Side Change
「―――以上が大洗近辺での報告です」
バサリとテーブルの上に資料を投げだし、碇ゲ〇ドウのポーズをとるのは聖グロリアーナの隊長、ダージリンその人。
目元を辛そうに揉みながら、はぁと嘆息すると目の前のGI6の諜報員とその隣に立つアッサムに視線を向けた。
「―――まずはお疲れ様。引き続き調査をお願い。それとアッサム、大洗に練習試合の打診を。あちらの練度と西住まほ、天翔エミの真意を探ります」
「ええ、わかりましたわ」
カーテシーで一礼して退出した諜報員を尻目に、連絡のために退出しようとしたアッサムが振り返る。
「―――その顔は、“黒幕”が誰なのか分かったのかしら?」
「……あくまで現時点での予想でしかないけれど―――」
じっと、静かに黙考しているような様子で目を伏せていたダージリンが顔を上げ、紅茶を一口傾けて、告げる。
「―――【島田愛里寿】。彼女が天翔エミに干渉したことがその証左。
この状況を作り出したのは、島田の手引きなのでしょうよ」