【 三次創作 装填騎兵エミカス ダージリン・ファイルズ 】 作:米ビーバー
20年後には笑い話にできる
しかし
やらなかったことは
20年後には後悔するだけだ
(アメリカの作家 マーク・トウェインの言葉)
豪雨の決勝戦。
濁流の桟道、崩れる山肌、土砂の雨―――
―――ただ流されるしかなかったⅢ号J型―――。
―――濁流に飛び込む小さな人影。
―――そして―――
『黒森峰フラッグ車、走行不能!よって、プラウダ高校の勝利―――!!』
―――その日、【常勝】黒森峰の鉄壁は崩れた―――
「俺はただみほエリが見たかっただけなのに 三次 」
【 装填騎兵エミカス ダージリン・ファイルズ・急の章 】
―――― Side Darjeeling
―月―日
高等部に昇級し、紅茶の園で会議に参加することを許された。
―――あそこは魔境だ。
チャーチル歩兵戦車の拡充を推し進めるチャーチル会、
クルセイダーをねじ込もうとするクルセイダー会、
そして最大派閥、マチルダ歩兵戦車を導入し、編成まで口出ししてくるマチルダ会。
これだけ灰汁の強い方々に囲まれてよくもまぁアールグレイ様の堪忍袋が保ったものだと感心する。と、同時にこれらに3年もの間苦労させられると考えると嫌気がさしてくる。
同じように紅茶の園に参加し、アッサムの冠名を戴いた少女とともにため息をつく。「これからお互いに大変ね」などと軽口を叩き合いながら―――。
アールグレイ様から未だ【ダージリン】は戴けていない。
黒森峰の高等部では一年生に上がったばかりだというのに西住まほが頭角を現し、レギュラーメンバーを相手に大立ち回りを演じたらしい。
「何事をも武力で解決とは、流石野卑な方々ですこと」とはOGの方々の言。
個人的な意見で言うならば西住まほの行動に賛同したい自分がいるのだが、空気を読むという事を高等部の紅茶の園は私に教えてくれた。大人の社会の在り方を教えてくれる、得難い経験であろう。死ねばいいのに。
天翔エミは今中等部で西住まほの妹が車長を務める戦車の装填手をしているらしい。早く進級して来てほしい。試したい戦術や新しく自分の車輛となったチャーチルでのマッチングも極めて興味深い。
ああ、まるで恋をしているかのように待ち遠しいものだわ―――
―――相手が珈琲ジャンキーでなければ勘違いしてたかもしれませんけどね!
―月―日
二年生に進級。アールグレイ様により【ダージリン】の冠名を戴き、正式に紅茶の園のメンバーとして通し名を手に入れた。
紅茶の園のルールに従い、一年生相手はまず一年生で。ということで天翔エミの相手は新一年生たち。馬鹿みたいに早い装填からの速射砲に味方が溶けていくのを一年隊長が絶望顔で眺めるしかないのを肴に紅茶を一杯。
ああ美味しい―――。
試合の後で天翔エミに会いに行ったら開口一番「ようフッド」はないじゃありませんの。私はもうダージリンなんですからね!周りの一年生が「フッド?」って顔してるじゃありませんか!ああもう忌々しい!!
お詫びといって泥水のようなモノを差し出すんじゃありません!喧嘩売ってますの?!売ってますよね!?買いますわよ!?格安で!!
―月―日
天翔エミとの勝負は全国大会までお預けのようだ。二年生は色々としきたりを一年生に教える立場だとかで、一年生で見込みのある人間を推挙して自分の下につけるらしい。
見込みのある人材を一人発掘。装填手としてよいバランスをしている。そのうち冠名を授ける立場になってもいいかもしれない。
頑張るのですよ。あの天翔エミのような装填手に育ちなさい。
―――何故そこで人生に絶望したような顔になるの?不思議な子ね。
―月―日
ああ忌々しい。車輛のほとんどがマチルダのような鈍足でなければ包囲殲滅に引っかかることなんか無かったものを!!おかげであの子との決着が台無しではないですか!プラウダのカチューシャ!名前は覚えましてよ!!
―――とはいえ、あの子もかなりの統率力を持っているようですけれど、西住まほの能力の方が総合では上。結局のところ今年も黒森峰の連覇は変わらないようですわね―――
さて、来年に備えて根回しをしておかなければ―――ああ忙しい、忙しい―――
―――何故私はその時彼女からを目を離してしまったのか
―――何故私は、手を差し伸べられなかったのか―――
―――後悔は、今も尽きない―――。
一気に時間が飛んでるのでひょっとしたら破と急の間に今後幕間とか挟むかもしれません。
ご容赦ください
あとみぽりんが転校するきっかけになった試合で聖グロがどこと戦って負けたか実はうろおぼえなのでカチューシャと戦ったことにしています。
誰と戦ったのかによってはその辺書き直しする可能性があります。ご了承ください