私の転生物語 〜海神としての生〜 リメイク編 作:夜刀神 闇
第1話 海神としての生
私が目を開けると、そこには海が広がっていた。
私がいるのはどうやら砂浜のようで、その海はありえないくらいに美しかった。
「海神として生きるって……どうやればいいのかしら」
私は、そこにずっと留まっていた。
どのくらいかはわからない。ずっとだった。
どのくらい経ったかは分からないが、ふと、階段のようなものがあるのに気づいた。
「あら……階段?」
私は、何かに誘われるかのようにその階段を登っていった。
崖の上から眺める海はとても綺麗で、私が住んでいたところでは絶対に見ることの出来ないような美しさがあった。
「綺麗……」
?「そうでしょう?貴女は、これからここで生きることになるのよ」
気づくと、横に誰かがいた。
この娘は……転生する時にいた。
「闇」
闇「あら、また会ったわね……どう?ここは。気に入って頂けたかしら?」
夜刀神 闇。
自称神様の、謎の少女だ。
……まぁ、私のこと転生させたんだから、本当なんだろうけど。
「まぁ、気に入ったわ。向こうよりも、確実に良い生活が出来ると思うしね」
闇「そう、それは良かったわ。あ、あとは只じゃ死なないような体躯になっているから。そこらへんは心配しなくて大丈夫よ、腕や足のひとつ飛んだってすぐに再生するから」
……今サラッと、めっちゃ怖いこと言ったんだけどこの娘。見た目かなり整ってるのに、そんなこと言ってちゃギャップが物凄いことになるわ……
「私は、海神として何をすれば良いの?」
闇「あぁ、それはこれから学んで貰うのよ。主な仕事としては、海に何かあれば解決しに向かうとか……あまり無いわ」
「なるほど……」
海に何かあるって、津波が迫ってきたりしたら止めなきゃならないのか。
「私に、出来るかしら……?」
闇「そこは安心して頂戴。私がサポートしてあげるから、徐々に慣れていくくらいで良いのよ」
「そう……なら、良いわ。私、頑張ってみる」
転生前と打って変わって、私の機嫌は向上していた。
あんなに暗い気分だったのに、一気に前向きな気持ちになれている。……これなら、この世界では生きていけそうだ。
「それでさ……私が住む家とか、あるの?もしかして自分で作れと?」
闇「そんなことやらす訳ないじゃない。ちゃんと用意しているから、大丈夫よ。ほら、後ろ見てみなさいよ」
闇の言う通り後ろを見てみると、現代では見たことない壮大な神社があった。
海神だからなのか、海の側に聳えており、かなり立派である。
現代で見たことのある、諏訪大社のようにとても大きかった。
「うわぁ……立派だなぁ。ここに住むの?」
闇「えぇ、そうよ。海神としてね」
良いのかなぁ……私がこんな所に住んでも。
私は、胸に手を当てて考える。
今まで感じたことの無いような不思議な力が流れているような感覚だ。
これが神の持つ神力というものだろうか。海神の持つ、"海を司る程度の能力"なのか。
闇「あ、そうだ。貴女1人で海を管理するのは大変だろうから……助っ人を呼んであるわ」
「助っ人?」
闇「えぇ。……桜花!」
闇が、神社に向かってそう叫んだかと思うと、1人の少女が向こう側から走ってきた。
?「やみぃさん、こんにちは!……その方は、以前やみぃさんが仰ってた方ですか?」
闇「えぇ、そうよ。とりあえず、立ち話も何だから神社の中に入って、お互いに自己紹介でもしたら?」
桜花という少女が、そうですね!と言って、建物の方に向かっていく。
私たちも、それにつられて彼女に着いていく。
しかし、どうしても気になることがあったので、私は闇に質問することにした。
「ねぇ、闇?あの娘誰なの?」
闇「この神社の巫女よ。通称、海巫女。私以外に、貴女のサポートをする人物よ」
私は、それを聞いて尚更驚いた。
巫女というのは良い。しかし、気になることがあったのだ。
それは、彼女の見に纏っている服。
あれが、少々特徴的であった。
現代で見たことのあるようなセーラー服を基調とした、脇を露出した服装だったのだ。
「あの服……なんか特徴的じゃない?」
闇「ふふ、彼女と初めて会う人は皆そう言うわ」
そんな風に話していると、いつの間にか神社の中までたどり着いていた。
桜花「さて、と……まずは名前からですね。私は
綾波 桜花と名乗る少女は、小さく礼をした。
闇「改めまして、私は
「えっと……私は
私は、少しぎこちなく挨拶をした。
すると、桜花と名乗る少女が私の方に来て、私の手を取って、笑顔でこう言った。
桜花「海神様、これからよろしくおねがいします!私が、貴女をサポートさせていただきます!共に頑張りましょう!」
「……はい!」
私は、心の中で思っていた。
この世界でなら、本当に幸せになれるのではないかと。
一度失ったものは、帰ってこない……が、新たに手に入れることが出来るんじゃないか。
「(こんなんじゃダメなのよね、お母さん、お父さん……いつまでもこんなんじゃ、ダメなのよね)」
私は、亡くなった両親のことを思い出していた。
いつまでもこんなんじゃ、お母さんたちが心配する。
いなくなってしまったのは悲しいけれど、いつまでも悲しんでいたらお母さんたちまで悲しくなってしまうだろう。
「(そんなのは……嫌だな)」
私は、亡くなったお母さんとお父さんに、幸せになって欲しいと願ってもらった。愛を貰った。
だから、次は私が返す番なのだ。
「(待っててね……お母さん、お父さん)」
そう思って私は、先にある未来を想うのだった。