指揮官とG3がお送りするドルフロ銃解説   作:スツーカ
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銃の歴史その6 〜軽機関銃とサブマシンガン〜

指揮官

「指揮官と」

 

G3

「G3がお送りする」

 

「「ドルフロ銃解説~」」

 

指揮官

「今回はさらなる発達を遂げた機関銃と第一次世界大戦で新たに登場した銃について解説しよう」

 

G3

「題名の軽機関銃とサブマシンガンですね」

 

指揮官

「では早速やっていこう。19世紀末に登場した機関銃は日露戦争と第一次世界大戦で猛威を振るった。突撃する何十、何百、何千もの兵士をたった1丁の機関銃が薙ぎ倒していった。この光景を目の当たりにした将軍たちはこう考えた。「機関銃の火力を攻撃時に持っていけたら」と」

 

G3

「当時の機関銃は三脚や車輪付きの台座に載せて運用していました。ガトリングガンよりマシとは言え、大きくて重く、反動も強いので人が抱えて撃てるものではなかったのです」

 

指揮官

「マキシム機関銃単体で30kgほどあり、三脚などを含めると50kgを越えた。マキシム機関銃より軽いオチキス機関銃でも単体で5kg程度軽いだけだった。こんな重たい銃を他のライフルを持った兵士と一緒に砲弾で穴だらけになった戦場を走り回り、適切なタイミングで援護射撃するなど到底できることじゃない」

 

G3

「そしてより軽量な機関銃が20世紀に入ってから研究されました。そして第一次世界大戦が始まって少し経った頃、1人でも持ち運んで撃てる軽量な機関銃、すなわち軽機関銃が実戦に投入されました」

 

指揮官

「それがイギリスのルイス軽機関銃、そしてフランスのショーシャ軽機関銃だ。どちらとも10kgから12kgほどで1人でも運用可能だ。重たくなる水冷式ではなく空冷式で、ルイス軽機関銃はガス圧作動式、ショーシャ軽機関銃は反動利用式だった。これらの銃には三脚ではなく二脚が付けられ、弾は数珠つなぎに繋がった弾薬ベルトではなく箱に弾薬を収めた箱型弾倉から弾が給弾された」

 

G3

「一方、ドイツはMG08機関銃を軽量化したMG08/15という機関銃がありましたが、ルイスやショーシャのような軽機関銃はありませんでした」

 

指揮官

「ルイス軽機関銃やショーシャ軽機関銃が登場すると、今までのマキシム機関銃やオチキス機関銃のような機関銃は軽機関銃と対称な重機関銃と呼ばれるようになった。軽機関銃は重機関銃に比べ軽くて生産性に優れ、急速に数を増やしていった。それこそ分隊に1丁が配備されるほどにな」

 

G3

「分隊とは軍隊の中で1番小さい編制単位です。およそ10人前後で構成されており、隊長は軍曹です」

 

指揮官

「この分隊に軽機関銃が配備されたことで分隊の火力は飛躍的に向上した。これまでの分隊はライフルを持った兵士のみで構成されていたが、軽機関銃は1丁でライフルだけの分隊1つと同じ火力を出すと言われる。つまり軽機関銃が配備された分隊は今までの2倍の火力となった」

 

G3

「ですが火力が2倍になっても、飛行機で爆撃しても、戦車が弾を跳ね返しながら塹壕を乗り越えても、毒ガスを流し込んでも、大量の砲弾を撃ち込んでも塹壕を突破するのは非常に困難で大量の犠牲が出ました」

 

指揮官

「防衛線を突破するのに多大な犠牲が出るが、塹壕の中の敵を掃討するのもまた大変な犠牲が出た。人がやっとすれ違える程度の幅で掘られ、曲がりくねった塹壕の中では1m以上あるライフルは上手く立ち回れなかった。出会い頭での戦闘では1発撃つごとにボルトを動かす暇は無く、すぐ撃てる拳銃や斧、棍棒といった近接武器の方がより適していた」

 

G3

「そこでドイツ軍は来るべき大攻勢に向けて新たな銃を開発します。ライフルより小さく機関銃のように弾を撃てる銃、それが」

 

トンプソン

Maschinenpistole(マシーネンピストーレ)18、又の名を18年式機関拳銃。世界初のサブマシンガンさ」

 

指揮官

「トンプソンじゃないか。始末書は書けたのか?」

 

トンプソン

「フッ…当然さ、あんなものは書き慣れてるからな!」

 

G3

「慣れちゃいけないものですけどね。気を取り直して、ドイツ軍は世界初のサブマシンガン、MP18を開発しました。仕組みは以下の画像をご覧ください」

 

 

【挿絵表示】

 

 

トンプソン

「こいつは私と同じストレートブローバック、もしくはシンプルブローバックと呼ばれる仕組みさ。引き金を引くとバネの力でボルトが押され装填し発射。発射すると燃焼ガスの圧力で遊底を後退させ排莢し、バネの力で押し戻されまた装填を繰り返す。引き金を引き続ける限り撃ち続けるのさ」

 

指揮官

「このMP18の最大の特徴は弾に拳銃用弾を使用したことだ。拳銃用弾は機関銃やライフルが使う弾より反動は少ない。威力と射程は劣るが、塹壕という狭い場所で戦うことを想定してたから問題ないとされた。拳銃用弾を使うから拳銃を意味するPistole、機関銃のように連続して撃てるから機械、機関を意味するMaschinenを合わせてMaschinenpistoleと名付けられたんだ」

 

トンプソン

「Maschinenpistoleは直訳すると機関拳銃だが英語ではSubmachine gun(サブマシンガン)、すなわち小型機関銃さ。これは私が発売された時に名付けられたものが代名詞になったのさ。イギリスではMachine carbine(マシンカービン)と呼ばれ日本語訳は機関短銃だ。これらの日本語訳をまとめた結果、サブマシンガンは日本語で短機関銃となったのさ」

 

G3

「話を戻して、世界初のサブマシンガンとなったMP18は1918年春季攻勢にて浸透戦術と共に名を馳せました。詳しい説明は省きますが、浸透戦術とは少数の部隊が敵戦線の弱点を突いて突破し、後方にある指揮所や通信施設を破壊して前線を孤立させ、各個撃破する戦術です」

 

指揮官

「最も、ドイツの攻勢の失敗でサブマシンガンの有用性に疑問符が付いたまま終戦を迎えてしまうがな。だが第二次世界大戦で再び猛威を振るった。そして現代ではその小ささから警察や軍の対テロ作戦や特殊部隊に広く用いられることとなった。こんなところで今回は終わりにしよう」

 

G3

「次回はライフルがさらに発展するところを解説します。ではまとめです」

 

・第一次世界大戦で従来より軽量で1人で運用できる軽機関銃が登場した

・軽機関銃は生産性と火力に優れ、分隊の火力の要となった

・狭い塹壕で戦うために拳銃用弾を機関銃のように連射できる短機関銃が登場した

・ストレートブローバックは引き金を引くとバネの力で遊底が進み装填、発射し、燃焼ガスの圧力で遊底を後退させ排莢。これを繰り返す方式

 

指揮官

「いかがだったかな? それではみんな」

 

「「「次回もお楽しみに」」」

 

 

 

指揮官

「ほれトンプソン、プレゼントだ」

 

トンプソン

「こいつは上等な葉巻じゃないか!どういう風の吹きまわしだ?」

 

指揮官

「強盗を倒したステキなお嬢さん達へ、だと。街の人が送ってくれた貴重なものだ。ありがたく吸えよ。あとちゃんと報告してから動け」

 

トンプソン

「はははっ!覚えてたらボスに一言言ってから独断専行するぜ」

 




活動報告書いたので、もしよろしければご覧ください。特に良い事は書いてません。解説の前に指揮官などの設定を追加したのと、銃に関して何か解説してほしいことがあればリクエスト受け付けますってだけです。

参考文献
銃の科学 知られざるファイア・アームズの秘密
著者:かのよしのり 発行所:ソフトバンク クリエイティブ株式会社

図解マニアックス・2 小銃百科増補版
著者:安田誠 発行所:株式会社 幻冬舎コミックス

機関銃 - Wikipedia 2019年1月17日閲覧
https://ja.wikipedia.org/wiki/機関銃

短機関銃 - Wikipedia 2019年1月17日閲覧
https://ja.wikipedia.org/wiki/短機関銃

トンプソン・サブマシンガン - Wikipedia 2019年1月17日閲覧
https://ja.wikipedia.org/wiki/トンプソン・サブマシンガン

MP18 - Wikipedia 2019年1月17日閲覧
https://ja.wikipedia.org/wiki/MP18


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