指揮官とG3がお送りするドルフロ銃解説   作:スツーカ

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銃の部位解説 〜ハンドガン編〜

指揮官

「指揮官と」

 

G3

「G3がお送りする」

 

「「ドルフロ銃解説~」」

 

指揮官

「今回はハンドガンについて解説するぞ。早速だがハンドガン(以下HG)は回転式弾倉を備えるリボルバーと箱型弾倉のオートピストルに分かれる。まず最初はリボルバーだ。下の画像を見てくれ」

 

 

【挿絵表示】

 

 

G3

「画像は以前に登場したコルトSAAですね。今回は照星と銃身は省略し、初めにイジェクターロッドです。これは空薬莢を抜くための部品です。イジェクターロッドはシュラウドと言う部品の中にあります。シュラウドはイジェクターロッドを保護すると共に銃身の跳ね上がりを減らす効果もあります」

 

指揮官

「続いて回転式弾倉(シリンダー)だ。その見た目からレンコンとか言われてるぞ。これは銃の歴史で触れたように薬室を束ねたようなもので、弾を保持し撃発する場所だ。概ね5発か6発の弾が入るな。SAAを始め西部開拓時代のリボルバーは弾を後ろから1発ずつ装填しないといけないが、1887年にコルト社が世界で初めて実用的なシリンダーを横にスライドする振出式拳銃のコルトM1889を開発した。ちなみにS&W製のシリンダーは左回り、コルト製は右回り、シリンダーを取り出すサムピースという部品もS&W製は押し、コルト製は引っ張って振り出すんだ。シリンダーに彫られた溝はフルートと言い、シリンダーを軽量化するためのものだ」

 

G3

「続いて撃鉄(ハンマー)です。これは撃針を叩き弾を発射させる部品です。これを撃つごとに起こすものをシングルアクション、1度起こすとあとは撃つごとに自動でハンマーを起こすものをダブルアクションと言います。世界初の実用的なダブルアクション拳銃はコルトM1877です。スパーとは撃鉄を起こすために指をかける部分です」

 

指揮官

「トリガーガードとは何かの拍子で引き金が引かれないようにする覆いだ。リボルバーを含め初期の銃にはこれが無いものが多かった。現在は軍手をしてても扱いやすいよう大型のものがある」

 

G3

「それでは続いてオートピストルです。現在の拳銃の主流で、日本語では自動拳銃と呼ばれます。例によって画像があるので、そちらをご覧ください」

 

 

【挿絵表示】

 

 

指揮官

「画像はベレッタM92で、アメリカ軍が制式採用しているからM9と呼ばれることもある。オートピストルはリボルバーに比べ弾数が多く装填が速くできるが、高価で構造が複雑で整備に手間がかかる。リボルバーはこの逆だな。1893年に世界初のおーとオートピストルであるボーチャードピストルが開発され、第二次世界大戦の頃から拳銃のほとんどはオートピストルとなった」

 

G3

「それでは解説に入ります。スライドとは遊底と一緒に前後に動く部品で、弾倉を入れ弾を薬室に入れる時に引きます。この時に撃鉄も起こされ発射態勢が整います。スライドストップは弾倉内の弾を撃ち切るとスライドが後退したままになるスライドオープン状態でのストッパーの役割です。弾倉を変えスライドストップを下すとスライドが前進し、弾が装填され再び発射態勢となります」

 

指揮官

「次に安全装置だ。オートピストルの安全装置には画像のようなセイフティレバーや、撃鉄を起こした状態ロックするサムセイフティ、グリップを握り込まないとトリガーが引けないグリップセイフティ、トリガーが2つあるような形状で、一緒に引かないとトリガーが引けないトリガーセイフティ、起きている撃鉄を安全状態に戻すデコッキングレバーなどがある。セイフティレバーはM9やUSP、サムセイフティはM1911やCZ75、グリップセイフティはM1911やSMGのUZI、トリガーセイフティはグロックG17、デコッキングレバーはワルサーPPKなどに付けられている。拳銃は警察官や将校が使うことが多いから、これらの安全装置を複数付けて暴発事故が起きないように設計されているが、中にはトカレフのように安全装置が無いものいる。これは例外中の例外だな」

 

G3

「続いてマガジンキャッチです。これはアサルトライフル編で解説したように弾倉を取り外すためのボタンやレバーです。最近の銃ではどちらの手でも操作できるよう対応されてるものが多いです」

 

指揮官

「次に弾倉だ。拳銃はグリップの中に弾倉を入れる都合から、グリップが太くならないよう弾倉内の弾は縦一列に並べられていた。だがこれでは多く撃てない。という訳であの天才銃技師ブローニングが弾を2列にし、かつ握りやすいようデザインされたのが、世界初の複列弾倉の拳銃であるブローニングFNハイパワーだ。縦一列配置の弾倉をシングルカラム、二列配列のものをダブルカラムと言う。だがブローニング氏はこれの設計途中で亡くなってしまい、これが最期の作品となってしまった。1926年のことだ」

 

G3

「最後に撃鉄です。オートピストルは軍用として素早く銃を収めるホルスターから引き抜くため、撃鉄が引っ掛からないようデザインされたり、あるいは撃鉄を内蔵したり廃したものもあります。グロックG17やP7などが代表的ですね。といったところで、今回の解説を終わります」

 

指揮官

「いかがだったかな? それではみんな」

 

「「次回もお楽しみに」」

 

 

 

指揮官

「鬼は外ォ!(ダンッダンッ」

 

64式自

「福は内ィ!(ダダダダダダッ」

 

G3

「豆まきってこんな行事でしたっけ?」

 




作者
「恵方巻おいしいなぁ(0-2レベリングしながら」

参考文献
図解マニアックス・2 小銃百科増補版
著者:安田誠 発行所:株式会社 幻冬舎コミックス

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