指揮官とG3がお送りするドルフロ銃解説   作:スツーカ

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どこぞのラジオ解説にやれと言われた気がするのでちょうど3ヶ月ぶりの投稿です


リコイル式

指揮官

「指揮官と」

 

G3

「G3がお送りする」

 

「「ドルフロ銃解説~」」

 

指揮官

どこぞのラジオ解説からやれと言われた気がするので今回は作動方式の一つであるリコイル式を解説しよう」

 

G3

「最近更新していませんでしたが主に絵を描くやる気と参考資料とネタの問題で怠っておりました。申し訳ありません」

 

指揮官

「さ、さて、気を取り直して、まずリコイル(recoil)とは反動を意味する。バレルとボルトを結合し、弾を撃った反動を利用して一定距離下げてからバレルとボルトを切り離して排莢、装填を行う方式だ」

 

G3

「自動式の銃で最も単純な作動方式はサブマシンガンに採用されることの多いストレート・ブローバック式ですが、これは発射薬が多いとバレル内のガスが高圧なままボルトが下がってしまい、ガスが銃口ではなく射手方向に吹き付けてしまう欠点があります」

 

指揮官

「そこでバレルの圧力が下がるまでボルトが結合したままにし、圧力が下がってからバレルとボルトを切り離す。このリコイル式を世界で初めて採用されたのは世界初の機関銃、マキシム機関銃だ。ここの解説でも『銃の歴史その5 〜機関銃の登場〜』で絵付きで解説しているのでそちらを見ると解りやすい。……と思う」

 

G3

「マキシム機関銃はトグル・ジョイント式というリコイル式でした。トグルが反動で尺取虫のように屈曲してボルトを動かし、装填から排莢まで行います。マキシム機関銃の他にもルガーP08ブローニングM1919がトグル・ジョイント式です」

 

指揮官

「いつも通りP08はラジオ解説の第35回でやっているのでそちらを参照してくれ。M1919はまだやっていないようだし要望出すかな。さて、トグル・ジョイント式の登場は画期的だったがトグルが尺取虫のように動く都合から小型化が難しく、部品点数も多く軍用としては欠点が多かった。そこで天才銃技師ジョン・ブローニングが発明したのがティルトバレル式だ。ま た ブ ロ ー ニ ン グ か」

 

G3

「ティルト(tilt)は傾くという意味で銃身が斜め下に傾くことから名付けられました。下の図をご覧ください。弾丸が発射されるとバレルとボルトが結合したまま後ろに下がります。銃身がカムに当たるとそこで止まり斜め下に傾き、ボルトだけ下がって薬莢が排出されます」

 

 

【挿絵表示】

 

 

指揮官

「ティルトバレル式はトグル・ジョイント式に比べて構造が簡単で部品点数が少ない事から世界中の多くの自動拳銃で採用されている。ブローニングが設計したコルトM1911を始めとしてCZ75H&K USPグロック17などが代表的だ」

 

G3

「続いてラジオ解説の最新回、P38の解説で登場した『ワルサー社独自のショートリコイル方式』ことプロップ・アップ式です。先ほど同様に下の図をご覧ください」

 

 

【挿絵表示】

 

 

指揮官

「バレルとボルトが結合されており発射すると後ろに下がるのはティルトバレル式と同じだ。だがバレルにロッキングブロック、ボルトにロッキングラグが追加されている。一定距離下がると機関部内部の突起にロッキングブロックが当たりテコの原理で下がってロッキングラグから外れる。そしてバレルから切り離されたボルトがさらに後退して薬莢を排出する仕組みだ」

 

G3

「このプロップ・アップ式はマウザーC96ブローニングM2重機関銃ワルサーP38ベレッタM9などに採用されましたが、ティルトバレル式より部品点数が多く小型化に限界があるためあまり採用されていませんね」

 

M2

「おっ、呼んだかい?」

 

M9

「呼んだなの!」

 

指揮官

「ごめん呼んでない」

 

2人

「「そんなー(´・ω・`)」

 

指揮官

「他のリコイル式としては部品を回転させるロータリーバレル式ロータリーボルト式がある。これはロッキングラグを設けたバレルまたはボルトをカムで回転させて結合、切り離しを行う方式だ」

 

G3

「強度が比較的高く部品点数も少なく出来ますがバレルやボルトを回転させる必要から機関部が大きくなりがちです。ロータリーバレル式ではシュタイヤーTMPベレッタPx4、ロータリーボルト式ではラインメタルMG34バレットM82などに採用されています」

 

指揮官

「あとはローラーを用いたローラーロッキング式もあるが、これは『銃の部位解説 〜サブマシンガン編〜』で解説しているのでそちらを参照してほしい。以上がリコイル式と呼ばれるものだ」

 

G3

「以上のものがショートリコイル式と呼ばれるものです。ショートがあるならロングも当然あります。ロングリコイル式と呼ばれるものですが、一部の自動式ショットガンぐらいしか採用されていないのでここでは割愛します」

 

指揮官

「いかがだったかな? それではみんな」

 

「「次回もお楽しみに」」」

 

 

 

指揮官

「前回の投稿から3ヶ月も経っていた……だと……!」

 

G3

「サボりすぎでは?」

 

指揮官

「返す言葉もございませんわ……」

 




新しくオリジナル戦術人形物を書いたりしてたら3ヶ月も更新サボってました

参考文献
Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ショートリコイル

ショートリコイル - MEDIAGUN DATABASE
http://mgdb.himitsukichi.com/pukiwiki/index.php?%A5%B7%A5%E7%A1%BC%A5%C8%A5%EA%A5%B3%A5%A4%A5%EB

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