STRONG   作:通りすがりの仮面ライバー

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【旅立ち編】
第1話 「1対1」


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 ──ここはサウスエリアの外れにあるバンディル郊外。ここでは一帯の農作物の流通量がエリア1であると共に、様々な発展的事業が行われている。

 その中でも、屈指の技術を誇るのは、〈製鉄業〉だ。鉄を使って色々なモノを作りだす事が出来る。

 そして、街もいつも賑わっていて、商店街や住宅街にはたくさんの人が行き交っている。そんなバンディル郊外に一つの家がある。ここが柴丸一家の家である──

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 ─ねぇお母ちゃん、お父ちゃんはいつ帰ってくるんだろう?

 

 「そうねぇ、もう3年見てないわね。この国で見た事なければ、生きているのかも分からないのよね…」

 

 ─国。そう、俺のいるバンディル郊外は国の中にある。サウスエリア、いやこの動植物世界(ネイチャー)は、サウスも合わせ4つのエリア、ノース・イースト・ウエストがあり、更にその中に3つの政府機関、(すなわ)ち国がある。で、ここバンディル郊外は『サンウィル国』にある。

 

 ─そうだよね〜…お父ちゃんって何しに旅に出たんだっけ?

 

 「確か、─『パピヨン、俺はこの世界の(ルール)を正す力を求めに旅に立つ。(けっ)して柴丸とポニアには言うな。そして、()()()は絶対に口にはしてはならぬ。ではパピヨン、ありがとう…』って言って出ていったわね。」

 

 

 ─へぇー。行ってきますって言わなかったんだ〜。あとさ、()()()ってなーに?

 

 「それはさっきも言ったけど口にしてはいけないの!」

 

 ─え━(*´・д・)━!!教えてよ〜!

 

 「ダメったらダメ!それより今日は教室行くんじゃないの?」

 

 ─教室とは武道教室のこと。俺は3ヶ月前位から始めて、今は中堅まで上り詰めた。その教室は、柔道、空手、合気道、剣道とか色んなことを一日で何種類かに分けて習うことが出来る。

 

 ─今日は行かない。だってそろそろ()()()()来るでしょ?お母ちゃんとポニアを置いて行けるわけないじゃん!俺は決めたんだ、お母ちゃんとポニアは俺が守るって!

 

 「柴丸…ありがとう。でもねもういいの。今日でそれも終わるから…」

 

 ─どういうこと?お母ちゃん何する気?

 

 ─ガチャ

 

 「おう、邪魔するぜい。今日こそ金は払って貰うぞ。」

 

 「ウォルさんを怒らせる前にやる事をやった方が身のためだぞ!」

 

 「うるせぇよゴウト、ちょっと黙ってろ。」

 

 「は、はい…」

 

 「で、金はあるのか?ま・さ・か、無いなんて言わねぇよな〜?」

 

 「お、お金はあります!でも30ゾルしかないんです…」

 

 ─ゾルというのはこの世界のお金の単位だ。ゾルは人間世界、日本で言う万単位だ。30ゾルは日本円で約65万円のことを言う。

 

 「おいおい、30ゾルしかねぇのか!?これだけいい家に住んでてそりゃねぇだろ!隠してんだろ?なぁ、ちゃんと払ってくれねぇとシバかれるのは俺達なんだぞ!」

 

 「隠してなんか…」

 

 ─…じゃんか。

 

 「あぁ?おい坊主なんか言ったか?」

 

 「柴丸、止めなさい!」

 

 ─良いじゃんか。って言ったんだよ。仕事の成果が出せなくて罰を受けるなんていい気味だ!

 

 「こらっ、柴丸何言ってるの!謝りなさい!」

 

 「おーさすが母親だな、分かってんじゃねぇか。坊主、今なら謝ったら許してやるからよぉ、『申し訳ございませんでしたウォル様』って言って謝れよ。」

 

 「ほら、柴丸言いなさい。こんな所で無駄に抵抗しても意味ないのよ!」

 

 「そうそう、抵抗しても意味ないね!なんせウォルさんは仕事の為ならどんな事だってするんだぜぇ!例えば、家にある金品をぜん、んんん─」

 

 「おいゴウトちょっと口が滑りすぎてるぞ?」

 

 「んんー…はぁ!ハァハァす、すいません…」

 

 「それより早く謝れよ!俺は今ムカついてんだ!」

 

 ─…aだ。

 

 「あぁ?今なんて言った?」

 

 ─()だ!お前なんかに謝るか!このかつあげ野郎!

 

 「か、かつあげ野郎?!俺はカツでもアゲでもねぇ!ジンギスカンだ!」

 

 「…(小声)ウォルさん、そういう意味じゃないと思いますよ。」

 

 

 「うるせぇ!金は少ねぇし、ガキは謝らねぇし、テメェら!いい加減にしろ!」

 

 「ママぁ、怖いよぉ…」

 

 「大丈夫よ。私がいるから…」

 

 ─(ヤバい、こいつら怒らせちゃった〜。どうしよう…でもこんな奴らに謝りたくもないし、お母ちゃん達を危険な目に())わせたくないし…よし、こうなったら…

 

 「どうかこの子だけはお助け下さい!まだ小さいんです!」

 

 「えぇい、そんなもん知ったことか!」

 

 ─おい、ひつじ野郎!俺と1対1で勝負しろ!

 

 「誰がひつじだ!」

 

 「ウォルさんですよ。」

 

 「うるせぇー!分かってんだよそんなの。ほーう、てめぇガキのくせにだいぶ肝が据わってるな。良いだろう、受けてたってやる!」

 

 「柴丸何言ってるの、勝てるわけないでしょ!止めなさい。これでケガでもしたら元も子もないでしょ?」

 

 ─お母ちゃん大丈夫、まぁ見ててよ。ルールは簡単。頭に巻いたハチマキを取った方が勝ち。破いたり、取れないように固く結ぶのは禁止。お前もそういうことするの嫌いそうだからやらないと思うけど、一応忠告しとく!

 

 「なるほどなぁ、実にシンプルだな。よし、やってやるよ!」

 

 ─キュッ!

 

 「さて俺は準備出来たぞ。いつでもかかって来い!」

 

 ─それじゃ、行くよ!

 

 〜続く〜

 

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