一機の機体が明けの空を駆け抜けていく。
それは落下速度を落とすどころか、逆に利用して加速させるが如く、バーニアを吹かせながら流星と化して目標地点へと向かっていた。
白基調に爽やかな蒼のラインで塗装されたモビルスーツ。
後背部に一対のテールスタビライザーを増設させ、大型バックパックによる機動力強化を施されたジムⅡ。
ジムⅡと断定したのは、胴体部がかろうじて同型機の物を流用しているからであり、他のパーツはそれこそ、様々な連邦軍機体部品の寄せ集め。まず、その頭部は明らかにジムスナイパーⅡのデザインだし、腕部はジムスナイパー系のボックス型サーベルユニットを搭載しているように見える。増設された二段階のフレアスカートアーマーに至っては完全にオリジナルだ。脚部は下に向かって広がった形状をしており、その構造だけでホバー走行仕様であろう事が予測できる。異様なフォルムだ。だがそれはもはや、完全な現地回収型の魔改造モンスターマシンである事を現しており、その性能はエース専用カスタムのオリジナルモビルスーツと言っても過言ではないレベルの名機であった。
高機動強襲型ジムⅡアサルトバレット。
それが、先ほどガンペリーから出撃したユマ・シラサワと名乗る女性が自ら駆る機体に名づけた名前であった。
アサルトの名の通り強襲運用を目的とし、バレットの名の通り無数の弾丸をばらまくスタイルの傑作機。
だが、当然こんな珍妙なガチャついた機体、正規の機体であるはずもなく。
この部隊専用、というよりも、ユマ・シラサワ自身の手により、彼女専用に魔改造カスタマイズされた機体である事は疑いようも無かった。
「ひゃっはぁぁぁl! れっつぱーりぃぃ!!」
機体コクピット内部に納まるのは、美しい曲線美をもってやや小柄で華奢なシルエット。
スーツでボディラインを強調されたその体は、紛れも無く女性の物であった。
発せられるその声も、その発言に似合わず、可愛らしい女性の声。
パイロットスーツのヘルメットバイザーのせいで顔はよく見えないが、その外観、声質からは、美しい女性であろう事が想像される。
だが、その運転はとても荒っぽく、正直お上品とは言い難い。
しかしそれで正解なのだ。
ここは社交場ではない。
ましてや裏町のいかがわしい店やタピオカやスイーツで人気の名店などでもない――そう、戦場なのだから。
彼女が駆る機体は、スラスターやバーニアを駆使し、急加速や急停止を繰り返しつつ、時には宙返り、バレルロール、側転などを織り交ぜたアクロバティックな動きで、踊るように宙を舞い、敵弾の集中砲火の雨をかいくぐりながら落下していく。
最も、踊るように、と言えば聞こえはいいが、敵対射角から予想される被弾面積を最小限にしつつランダム機動により対象からの被弾を減らすその動きは、華麗に空を舞う……というより変態機動で荒ぶる奇妙な動きをしながら落下していく謎の機体にも見えなくは無いのだが……。
いずれにせよ、ユマ・シラサワいわく。
「いかに無様に見えようと、当たらなきゃどうでもいいんです」だそうで。
その証拠に、地上からそれを迎え撃つジオン軍残党の放つ豆鉄砲はまるで当たる様子を見せない。かすり傷一つ付けられないでいるのだ。
そのデザインから、下半身が若干ずんぐりむっくりして鈍重そうなイメージをもたらす外見ではあるが、増設された無数のスラスターやバーニアにより超高機動と相当な運動性能の高さを実現しているようだ。
そんな彼女の機体を迎え撃つのは、地上に立つ二機の緑色の機体。
特徴的なフォルムの単眼モビルスーツ。
ジオンと言えばアレ、とも言える名傑作機。
一年戦争期では多くの連邦軍の戦闘機や戦艦を鉄塊に変えてくれた憎き敵。
そう、形式番号MS-06。ザクである。
地上から健気にも射程外への牽制射撃を行っているようだが、そんなものは当たるはずもない。
いかに名機の傑作武器、ザクマシンガンと言えど、当たらなければ何とやら。
哀れにも空しく、彼らの放つ火線は夜空を彩るだけのただの飾りと化していた。
その中を、名前に負けぬ、まさに弾丸の如く突っ切って進む――アサルトバレット。
「うおおおおおおりゃあああああ!!」
出撃前に一瞬だけ名乗りで呟いた一言。あの知的な女性の声と同じとはまるで思えないような、はしたない唸り声を上げると、彼女は操縦席に付けられた操縦桿(レバーハンドル)を強く握る。そしていつもそうするように、至って冷静にそれを動かした。
連動するように機体の腕が動き、両手に構えた二丁の90mmマシンガンが掃射される。
夜空を彩る火線が増え、のっぺりと暗いだけだった夜空が慌しく瞬き始める。
ユマ・シラサワはまるで弾丸切れなど考慮していないような切れ間の無いフルバースト掃射で地上のザクへと休み無く攻撃を浴びせかける。
実際、弾丸の残数など考えていない。
弾切れの事を考えて死ぬくらいならば撃ち尽くして最大限、敵を減らしてから死ぬ。
そんな覚悟を感じさせる特攻ではあるが、死ぬつもりも無ければ、何も考えていないわけでさえも無かった。
現に対抗して放たれた火線に妨げられ、近づくにつれて当たりやすくなるはずの敵の攻撃が、逆に途切れ途切れになっていく。
そう、死ぬのが怖いからだ。
いかにジオンの軍人とは言え人は人だ。
人間、死ぬのは嫌だし、ましては何の成果も上げられずに無駄死になんてたまったものじゃない。
結果、返り討ちを恐れ、攻撃が阻害される。すると――。
「ほらほらどうしたぁー! 私が仕置き人(ブギーマン)だー!!」
彼女は小刻みにペダルを踏みつつ、レバーをランダムに左右前後に動かす。
それに合わせて機体は踊る。
パイロットの操作通りに、機体に備え付けられたスラスターが不規則に噴射されるのだ。
その結果、予想の付かない機動となって敵の弾丸が逸れて流れていく。
この距離でまともに集中砲火を受けていたのであれば、マシンガンの豆鉄砲とは言え、2、3発程度の被弾は覚悟するべきはずだった。
それを――。
「怖いなら戦場に出るなよぉ……。死を恐れた奴から死神はさぁ……。牙を剥くんだってばよぉッ!」
決して豊富では無い弾丸を潤沢に放ち、自らの生存ラインを維持する。
攻撃的防御。防御的攻撃。実に巧妙な生存術であった。
そうこうしている内に目標地点へと到達が近づいていく。
そろそろ落下速度を落とさなければ地面に激突して機体がもたない。
ユマ・シラサワは急ブレーキを踏むように足下のペダルを全力で踏み込み、バーニアとブースターをフル稼働させた。
空中でいきなり急静止するものだから、当然、敵の照準も一瞬合わなくなる。
その隙に――。
「ヒャッハー! 汚物は消毒だー!!」
片方のマシンガンを一機のザクに集中。もう片方は対攻撃用の牽制を続けながらだ。器用にやってのける。
そして火線の集中で回避行動を余儀なくされたザクに向けてさらに――。
「シュート! 超エキサイティン!!」
牽制で放たれたマシンガンで誘導された位置、移動後のわずかな硬直時間を狙って放たれたのは――。
皮肉にも、それは本来ならばザクの武装として発案されたはずの武装。
アサルトバレットの脚部に搭載された、鹵獲され魔改造の末に再利用された――両脚部フットミサイルの全弾掃射。
それらは無慈悲にも、ザクの脚部に命中し、よろけさせ、肩に命中、転倒させ、残りの全てが背部、バックパックにあたる部分に集中的に被弾。
当然、爆発。引火。誘爆のプロセスを得て――。
哀れな一機のザクが爆散するのだった。
「はい、一丁あがり。汚ぇ花火~♪」
まるでそれが自然とも言うように、無駄の無い動きで即座にフットミサイルの射出台座をパージ。機体を軽くしつつ着地する。
迫る目前の戦場にはザクの他に、二機の異なるシルエットがあった。
それはホバー走行をする、鈍重そうな見た目に反して素早い黒基調に紫のコントラストで闇夜を駆け抜ける重モビルスーツ。
ジオンの名機と名高い、ツィマッド社の誇る傑作機。MS-09。ドムだ。
さらにその後ろから駆け寄るは、トゲトゲしい見た目の青い陸戦型モビルスーツ。
少数配備だったのか、見られることは案外稀だったとされるレア機。
白兵戦に特化されたニッチなアイツ。MS07。グフだ。
そんな、古式ゆかしい骨董品のような一年戦争の亡霊達が宵闇のパレードを行っているとあれば、亡霊狩りを行うのは連邦軍の義務とも言えた。
「いつまでも彷徨ってんじゃないよ! そんな旧式でさ!!」
スラスターとバーニアを吹かせながら跳躍し、再度急浮上。
落下速度を抑えつつも、戦場中央付近をめがけて接近しつつ弾丸を掃射する。
敵も反撃を試みるも、鈍足なバズーカでは敵の運動性に追いつけない。
空に逃げられ白兵武器は届かない。だからと言って追って宙を舞おうと、逆に餌食だ。
援護のザクマシンガンは、不規則なスラスター操作によるアクロバティック機動によりむなしく空を裂くのみ。あんな動きをされちゃ、まともに照準なんて付けられるはずもない。
さらに、ジオン軍機は歩行。一方アサルトバレットはホバーによる高速移動だ。
唯一それに追いつけるはずのホバー走行の担い手も、それが重モビルスーツでは動きの切れに違いが出すぎる。
そしてダメ押しの、跳躍しながらのスラスター&バーニアによる空中機動を含めた三次元機動だ。
この時点で旧式にはもはや勝ち目は無かった。
だが、それを救うべく、飛来したるは――。
不恰好な板状戦闘機の上に乗りマシンガンを構える単眼のモビルスーツ。
そう、サブフライトシステムに乗り襲いくるは、陸戦型ザク。
だが、冷静にもユマ・シラサワは操縦管を握り、照準を絞り、マシンガンの最後の一滴を掃射した。
狙うはサブフライトシステム。つまりはドダイのみ。
「足場さえ壊せばッ……!」
必中とも言える集弾率で、あっという間に火を噴いて爆散するドダイ。
足場を失い空を泳ぐ形になった陸戦ザクにはダメ押しの――。
「地獄で待ってな、ベイビー……。私は行かないけどね」
すれ違い様に発射された腰部二連装ミサイルポッドの全弾掃射がコクピット装甲に直撃!
そのままザクは地上へと落下し、爆散した。
デッドウェイトである腰ミサイル射出装置も忘れずにパージし、これで中距離支援火器は撃ち尽くした。
本来ならば仕事は終わり。
だが、お代わり(アンコール)を求める亡者共がまだ三機も残っている。
こいつらを放置しておくわけにもいかないし、逃げればむしろ危険度は増す。
となれば、答えは一つ。
軽くなった体を試すかのように、着地して即、側宙で跳躍しつつ逆さまの姿勢で、腕を薙ぐ。
そこには、ヒートサーベルを振りかざし、今にも着地後の隙を狙わんとしていたグフの姿。
グフの熱刃は空を裂き、青き機体は崩れ落ちるように倒れ、動かなくなった。
――何があったのかを説明せねばなるまい。
まず、ユマ・シラサワは、敵の攻撃に対しカウンター様に腕を薙いだのだ。
当然、敵の攻撃を回避すると同時に。敵のコクピット部分。つまりは胴部に向けて。
そして、その一瞬だけ、碗部装甲上部に内臓されたボックスタイプのビームサーベルユニットを使用したのだ。
そう、見ればアサルトバレットの右腕部装甲上部から、ビームサーベルが生えていた。
グフは空を切り裂いたままの姿勢でほんの数瞬、固まっていた。
その後、アサルトバレットが右腕を振るった。侍が敵を切った後に血ぶりを行うかの如く。次の瞬間――。
――まるで切られた事を理解した敵が倒れるが如く、数瞬後にグフは崩れ落ちるように倒れ、動かなくなった。
コクピットを焼き払い、内部のパイロットを直接討ち取ったのだ。
「これで三機。私エースになっちゃうね」
実際、一度の出撃で5機の機体を屠ればエースと言われている。
その偉業を、ユマ・シラサワは成そうとしていた。
「ま、こんな骨董品崩れの雑魚亡霊相手なら、余裕ですけど」
その姿はまさに、戦場に降り立った死神。
それでも戦意を喪失せずに立ち向かうのだから、ジオン軍人の心意気という奴だけは評価できるのかもしれない。
もっとも、行動が非道すぎてそれ以外は評価のしようも無いのだが。
ドムとザクが散開し、左右から挟み撃ちにすべく移動する。
最終的には前後の挟み撃ちに移行するつもりだろう。
それを予測したユマ・シラサワは、バルカンで前面のドムを牽制しつつ、ホバー走行で滑るように動き出し、跳躍時の隙を見せない変則的なバーニア展開でトリプルアクセル、側宙(エアリアル)など、アクロバティックな動きで翻弄しながら敵の動きを牽制する。
一見すると無意味で無駄な美しいだけの機動。だが当然、ここは戦場。ただの見世物であるはずがない。
側宙や跳躍、緩急をつけた動きで、ホバー機動の弱点である慣性の法則による“移動先の先読み”を不可能にし、さらに照準をつけづらくして、なおかつ、回避運動を事前にの行っているのだ。
これは、ボクサーがフットワークやダッキング、スウェイを繰り返すことで、攻撃を回避するために動き続け敵の照準を妨害しながら戦う戦術に等しい。
この挙動により、比較的弾丸を当てやすいはずの近距離におけるザクマシンガンの弾丸でさえ、現在、やっと、三発程かすめた程度。その程度にしか被弾していない。
そう、数百以上の弾幕の中を駆け抜けながら、この戦果なのだから、これは驚嘆に値する。
そして120mm口径のザクマシンガン程度であれば、かすめた程度であれば被弾の数にも入らない。
そうこうしている内に、見事にザクマシンガンは弾切れに追い詰める事に成功する。
更に、ドムの放つ迫り来るバズーカ弾頭はバルカンにより冷静に撃墜し続け――。
――やがて、バズーカの弾丸も底を突いたのだろう。
ザクとドムが、各々、ヒートホークとヒートサーベルを構えて襲いかかって来た。
――そして、それは一瞬の出来事だった。
前後の挟撃に等しい左右からの同時攻撃。
結論から言おう。
征したのは当然、ユマ・シラサワ機だった。
――ザクとドム。二機の機体が同時に爆散する。
そこにあったのは、一瞬の輝きと残される静寂のみであった。
――改めて説明しよう。何が起きたのかを。
この一瞬に起きた出来事とはこうだ。
襲い来るドムのサーベル。挟撃し、反対側から迫り来るザクのホーク。
二体共に、敵の射撃武装は無し。腕部の一対のサーベルしか無いと、思い込んでいた。
90ミリマシンガンは撃ちつくして捨てられ、バルカンもバズーカ対策で撃ち終え、ミサイルももはや見当たらない。
ゆえに、白兵戦を挑んだ。
だが、それこそが間違い。
重大な固定概念による戦略ミス。
もっと慎重になるべきだったのだ。
彼らに残された選択は、逃げるか、彼女の持ちうる隠し武器が尽きるまで、中近距離で回避に専念する事。
だが、緊急とは言え、グフの一撃でサーベルの保有を知ってしまえば、それが最後の武器だと思い込むのも無理からぬこと。
ユマ・シラサワは、迫り来る二体の間で、両腕を広げて、コクピットめがけて同時に“それ”を発射しただけ。
そう、流れるような動作で。まるでガンカタの如く、照準を付けずに、感覚だけで、二方向に同時に射撃を行い狙った部位へと命中させるという荒業を行ったのだ。
それを可能にした兵装とは、アサルトバレットの両腕装甲前下部に一門づつ取り付けられた内臓型ビームガンユニット。
――通称、ハンドビームガン。
本来はアバオアクー攻略作戦時にガンダム4号機が1550kwのジェネレーターでの試験運用を考えて作られたもの、とされている。
ゆえに、スラスターや他のビームの出力とジェネレーターによる相関性のため、この機体では有効射程は低く、ほぼ近接戦闘用だった。
だが、だからこそ、この瞬間に隠し武器として相手の油断を突き、不意を撃てた。
マニュピレーターを掌打の形にして、その下部にある射出口から、それはわずかな狂いさえも無く、コクピットへと向けて吸い込まれるように放たれた。
結果、ドムはサーベルを振り上げた姿勢のまま止まり。
ザクはヒートホークを振り上げた姿勢のまま止まり。
そのまま一瞬後に、爆散したのだ。
照準に頼らない、感覚的なモーションと姿勢からの射撃。
それは、この機体本来の目的である、格闘戦用追加モーションの実用性実験によるたまものであった。
今までの側宙やトリプルアクセル、バレルロールなど様々な動きも、彼女達に求められていた任務の一つであった。
細かい微細な操縦を求められるため嫌煙されていた複雑な動作。
それを実験的に運用させ、使いこなせるように学習させつつ、後にデータを見て実用性から取捨選択を行う。
そのために動きを管理するためのソフトウェアを現場で強化成長させつつも、実戦で試験運用させるための実験プログラム。
それこそが、この部隊の存在意義の一つ。
来るべきエース専用機同士の高次元の戦いについていくための、プログラムウェア開発。そのための実験プロジェクトである。
上級者向きであるがゆえに量産機さえ乗りこなせない有象無象のパイロットには無用の長物。
されど使いこなせれば戦術バリエーションを増やし、それは戦闘時の優位性に繋がり勝率と生存率を高める。
実際、この機能により、落下から着地、それからのわずかな一瞬の戦闘時間でモビルスーツを五機撃墜というデータが取れた。
ほんのわずかな戦闘で、それだけの働きを果たすという実証が、だ。
これはもちろんパイロットであるユマ・シラサワのモーションに対する熟練度と実力も当然あるが、それを活かすべく開発された新モーションに救われている所も少なくは無かった。
よって、ユマ・シラサワは確信する。自分が、これを乗りこなすにたる実力を持つ存在であると。
そして、であれば、戦艦内でただ何もできずに巻き添えで屠られていくよりも、この小さな鉄の棺桶の方が、よほど安全性が高いのだ、と。
「ふふ、ふふふふふっ……」
周囲の敵を殲滅させ、されどタンクには帰還用も含め、まだ若干の余裕がある。
さらに、彼女の機体にはまだ、いくつかの隠し武器が内臓されていた。
「あーっはっはっはっは! さぁ、お次は!? デザートは!? まだまだお代わりもう一丁~!!」
戦場の中心地へと高速ホバー走行で突き進んでいくアサルトバレット。
そのパイロットの素顔は、メットのバイザーにより見えないが――。
――その瞳はどうやら、更なる獲物を求め、未だ輝いているようだった。