リュー・フェイウォン
階級:大尉
29歳(男性)
物語の主人公。頬や額に傷がある、高い身長に筋肉質の体を持つ美丈夫。どこか影を背負った表情をしている事が多い。
彼のいる所、必ず多くの死人が出る。しかも一人で生き延びる。そのため『疫病神(ビッグトラブル)』の異名を持つ。
中華系移民のスペースノイドで、趣味は瞑想、武道全般。特技は占い。幼い頃から中国武術、瞑想、気孔などを行っていた。
サイド5の生き残りで、開戦時期もおぼろげに予測はしていたが、誰にも信じてもらえなかった。
一年戦争時はその直感で何度も救おうとしてきたが信じてもらえずに助けられずに来た過去を持つ。
代々易者の家系で占いの技術も高い。コールドリーディングではなく直感で占うタイプのものを得意とする。
両親は、気孔、中国武術(太極拳と形意拳、八卦掌と八極拳、心意六合八方拳の融合)、占いをまとめた『仙道』というオリジナルの独自流派を立て生計を立てていた。(出身コロニーでは一時期流行っていた)
自然覚醒のニュータイプであり、危険察知能力や未来予測、感情察知能力が異様に高い。
どの距離での戦闘もバランスよくこなせるが、RIP隊でのランクは下の方。
ただし、回避能力が異様なため、勝てなくても負ける事は無い。
コードネームはウロボロス。
ジニーに名づけられるが、中二病臭さに若干引いている。
――これは、大切な物を手にした男が、全てを失うまでの物語。
ユマ・シラサワ
階級:曹長
27歳(女性)
日系スペースノイド特有のやや小柄な体躯に、きっちり整えられたボブカットが特徴的な女性。
瞳と髪色は濃い茶色で、肌色はやや色白なモンゴロイドカラー。年齢よりかなり若く見られるタイプ。性格はいたって真面目。
パイロットスーツ以外では、眼鏡に白衣といった姿を好む。実はかなり鍛え込んでおり、筋肉質で着やせするタイプ。
ロナウドいわく「エロい腹筋」をしており、筋肉質である事を恥じている。
努力家だが努力を見られる事を恥じる傾向があり、黒いタンクトップ姿でこっそりトレーニングしている姿も稀に見かけられる。
整備服姿でいる所もよく見かけられ、実際、見た目だけではなくメカニックや整備兵としての腕前もかなりのもの。
サイド6の日系移民コロニーの出身。
平和な世界であったがゆえ、格好良いモビルスーツに憧れる。
武器マニアにしてモビルスーツマニアで、ジオンの会社を吸収合併したアナハイムに入りたがったものの、エース仕様の突飛な企画、量産に向かない企画ばかりを持ち込み、モビルスーツ愛を暑く説いた結果、書類選考で不採用となった。
一年戦争のエースが好きでアムロ・レイになら「あった瞬間全裸になって告白したい」と言い張る程の熱愛ぶりで、国が発表した無数のエース達に憧れを抱いており、とある握手サイン会では失神&失禁した事もあるほど。
昔はやぼったい眼鏡おさげのオタク娘だったらしい。軍入りを志してからは体をめっちゃ鍛え、今に至る。
マシンガンやライフルなどの中距離射撃戦を得意とする。バズーカなどの重火器も好む。
白兵戦はそれほど得意ではないと言ってはいるが、オールドタイプとしては破格の回避テクニックや運動センスにより、エースレベルの実力を持つ。
モビルスーツ戦外における白兵戦では、チーム1の徒手格闘能力を誇る。
暇があれば筋トレか、モビルスーツの最適改造案、改修企画を練ったりしている。
『現地改修魔王』の異名を持ち、とんでもない魔改造を施すため、機体開発部からはめっぽう嫌われている。
コードネームはバジリスク。
そいつの圏内(テリトリー)に近づくな! 彫像(スクラップ)にされるぞ!
ロナウド・D・ヴェイカー
階級:大尉
36歳(男性)
RIP隊のモビルスーツ隊小隊長。好きなものは酒、タバコ、女という典型的なおっさん。
陽気な人物で、常に部隊を堅苦しくないものすべく心がけている。気楽に楽しくがモットー。
コーカソイド系のスペースノイドで、ルウム戦役以降、人員が不足し始めた際に連邦軍に入隊した叩き上げ。
喧嘩殺法の使い手で、一言で言うならば『卑怯な戦術』『トリッキーな戦法』を得意とする。
ゲリラ戦などトラップを利用した戦術や、超近距離では、間接を極めるようにした投げ飛ばしでバランスを崩してマシンガンを抜き撃ちしてコクピットを射抜く。コクピットに打撃などで衝撃を与えてパイロットを直に負傷させるなど、泥臭い戦術を好んで使用する。
熟練した戦術、狙撃、白兵、中距離戦闘、全てにバランスよく強い。
もちろん、モビルスーツに頼らない白兵戦も得意としている。
全てにおいてバランスよく強いのだが、メアリー、ジニー、ユマ達の得意ジャンルにおいては彼女たちよりも下だったりする。
愛称はロニー。コードネームはマンティコア。
一年戦争時代ではエース級の実力者だったが、ある事件でティターンズ上官を殴り飛ばし懲罰部隊に送られる。
同僚の知り合いがより高い階級であったため、かろうじてその場で銃殺刑にはされず、最前線送りとなる。
マンティコア隊と呼ばれるその隊は、第二のファントムスイープ隊として最前線に送られ続けた。
ジオン残党掃討戦の最前線で、秘匿部隊として表に名の上がらない友軍として活躍を続ける。
実質戦果も数えられる事は無く、使い捨てとして扱われていたようだ。
ちなみに余談ではあるが、こうした最前線の懲罰部隊に、エースレベルのパイロットは分散して配置された。
作戦勝利のためには最低限役立ってもらえるよう、戦力は確保したい、だがエースが複数存在し、生き残りやすくなってしまっては懲罰にならない。何よりエース部隊を作ることを連邦が恐れたからである。
また、ティターンズとしては、スペースノイドに戦果を上げられ昇進されても厄介だからでもある。
こうして、訳ありで上層部から睨まれた者が死地として送り込まれたのがマンティコア隊である。
その数少ない生き残りで、隊のリーダーだったため、ジニーから『マンティコア』のコードネームを名づけられる。
ちなみにマンティコア隊は懲罰部隊にもかかわらず戦果を出しすぎたため、ティターンズ高官に嫉妬され、生き残りはエース候補として他部署に飛ばされ再度分散された。
その後、さらなる閑職として、お守り部隊となるRIP隊の小隊長として配属される事となる。
しばらくゆっくり休め、という意味だろうと解し、バカンス気分で気楽に過ごしている。