「お疲れ様です!先輩方!凄いですよ!B級合同という括りですが我が比企谷隊が二級戦功を頂きました!!・・・・・・ってすいません。こんな時に。」
「いや、いいんだ浜松。」
「そうだよ凛子ちゃん。気にしないでよ・・・。」
「でも・・・。」
「由比ヶ浜の言う通りだ、気にすんなって。そうだマッ缶奢ってやるよ浜松。お前らも飲み物いるだろ?適当に買ってくるわ。」
「比企谷先輩・・・。」
「ほら行くぞ。」
比企谷隊の先輩方と由比ヶ浜先輩がこんな雰囲気になったのは大規模侵攻終結後まで遡ります・・・。
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「いやー疲れたなぁ。市民の救助も終わってやっと任務終了か・・・。」
「すっかり暗くなっちゃったね。」
「ほむん!これは夜食にラーメンでも・・・「先輩方!!すいません本部に着いたら作戦室に来てもらっていいですか?」
「どうした浜松?急な用事なら通信ででも・・・」
「とにかくお願いします!」
浜松から呼び出された俺達が作戦室に戻ると下を向きうつむく由比ヶ浜と慰める浜松がいた。
「おいおいどうしたんだよ・・・?」
震えながら浜松は口を開いた。
「どうやら大規模侵攻の最中にC級隊員が何名かネイバーに攫われたようです。それで・・・・・・それ・・・で。」
嗚咽をもらしながら浜松はゆっくりと話し始めた。
「雪ノ下先輩がネイバーに攫われました・・・・・・。」
「嘘・・・だろ?」
「点呼にも現れず、連絡も繋がりません。雪ノ下先輩が避難誘導をしていた地区の救助は終わっていて見つかってないです。おそらく攫われたと考えていいと思います。」
浜松の言葉が終わる前に由比ヶ浜は泣き崩れていた。
その日は誰も言葉を発しないまま解散となった。
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その日から先輩方はなんだが元気がないです。なんとかできたらいいんですけど・・・。
「ほれ」
「あっありがとうございます!」
相変わらずこのコーヒーは激甘です。でも現状を考えたらこれくらいの方がいいのかもしれません。比企谷先輩がいつも言ってたヤツですね。コーヒー位は甘くていいって。今ならわかる気がします。
「浜松・・・。由比ヶ浜へのオペレーターの引き継ぎ頼んだぞ。」
「・・・はい。でも・・・。」
「由比ヶ浜なら多分大丈夫だと思う・・・。まぁぼちぼちやってくれや。」
「分かりました。比企谷先輩は妹さんは大丈夫でしたか?」
「まぁな今は一旦避難所にいるらしい。明日非番とって千葉まで送って来るわ。」
「・・・そうですか。無事で何よりですよね・・・。」
「まぁな。おっそろそろ記者会見の時間だな。」
「そうですね!作戦室で見ましょうか。」
「そうだな。おっとみんなの分も買ってかなきゃな・・・。」
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「おいおいメガネ君凄いこと言ってんなぁ」
「むほん!だが遠征に行くには基本A級であることが条件なのだろう?我らには縁遠い話というか・・・。」
「ねぇヒッキー・・・。A級になってさ・・・。私達でゆきのん取り戻しに行こうよ。」
「由比ヶ浜・・・。材木座の話聞いてたか?気持ちは分かるが・・・。」
「だってゆきのんは私達の友達なんだよ?!そのA級の人がどれだけ凄いかは分からないけどさ!?その人に任せましたはい終わりなんて出来ないよ!」
「・・・由比ヶ浜。」
「・・・ごめん。ワガママ言ったよね。実際に戦うのはヒッキー達なわけだし。やっぱり・・・忘れて。」
俺は由比ヶ浜に答える事が出来なかった。大規模侵攻で目の当たりにしたA級、それどころかB級にすら及ばないのではないかとすら感じる自分達と他の部隊との実力の差が答えさせなかったのかもしれない。
しばらく重苦しい空気が流れた。しかしこんな空気ですらぶち壊したのはあの男だった。
「八幡よ。我は由比ヶ浜氏の意見に乗ろうと思う。」
「・・・材木座」
「確かに我と雪ノ下氏はあまり良好な関係とは言えなかっただろう。だが・・・。それでも何かの縁があって関わってきたのだ。それに同じ部隊の隊員の願い。無碍には出来ぬさ。」
「僕も同じ気持ちだよ八幡。」
「確かにA級になるのは難しいし現状ほぼ不可能かもしれないけど・・・やって見なきゃ分からないじゃないか!それに何もせずに待つだけだったら絶対に後悔するから・・・。」
「さいちゃん!中二!」
「・・・由比ヶ浜。オペレーターしっかり引き継げよ。ランク戦勝たなきゃA級には上がれないからな。」
「・・・・・・ヒッキー! うん!」
「私も頑張って由比ヶ浜先輩にオペレーターのAからZまで引き継ぎますよ!」
久しぶりに隊が明るくなった気がした。