少し加筆修正しました。
『私、皇神楽耶は、合集国日本元首相、扇 要の指示の下で行われたテロ行為、および合集国日本の不正行為の責任を取り、合集国評議会議長の職を辞任いたします』
「神楽耶が今回の責任を取って、評議会議長を辞職したな」
「まぁ、仕方ないさ。元々は扇を捕まえて辞職するつもりだったんだろうし」
ルルーシュとC.C.は、護衛として一緒にいる事が多くなったカレンと私室でテレビを見ていた。
「でも次期首相が決まるまでは首相代理として活動してくみたいよ?とりあえずは復興を優先的に進めるって言ってたけど」
「当然だろ。日本の復興の遅さは酷過ぎるからな」
神楽耶は日本での出来事や不正所持していたナイトメアの事を全て公開し、その責任を取って評議会議長を辞職したのだ。
そして必要ならば、日本の合集国からの脱退もすると発言していたのだが、各合集国のトップからの信頼が厚いことから、神楽耶が日本のトップになるのなら合集国から脱退はしなくていいという話になり、神楽耶は次期首相が決まるまでなら、と言って首相代理を務める事となった。
「で、その扇は犯罪者として国際手配されたわけだが、いつ仕掛けてくるんだろうな?」
C.C.がテレビを見ていると、緊急ニュースとしてやっていた神楽耶の記者会見から、国際手配された扇や藤堂達の話に変わった。
「私やルルーシュのギアスについての情報を持っているんだから、やろうと思えば今すぐ仕掛けることも出来る筈だろ?各国の首脳陣に私達の情報を公開するとか」
「彼奴らが仕掛けてこない理由は、現時点で俺とC.C.の情報を公開しても、殆ど意味がないと分かっているだろう」
「どうして?」
「犯罪者が用意した情報を、そう簡単に信じる国のトップがいると思うか?」
「「あー…」」
カレンとC.C.はなんとも言えない表情を浮かべながら、確かにその通りだ。と思う。
当時、敵国の宰相であったシュナイゼルの言葉を丸呑みにした黒の騎士団幹部がおかしかっただけで、普通はどんな情報を出されても戦争相手の言葉を簡単に信じる事はない。
その出された情報が嘘の可能性があるからだ。
「首相の時に公開していたら信じてもらえたかもしれないがな」
首相時代にルルーシュやC.C.の情報を公開していれば、信じてもらえる可能性が多少あったかもしれなかったが、テロリストとして国際手配された今では信じてもらえる可能性は限りなくゼロに近い。
「奴等は私達の情報を公開せずに、自分達だけでどうにか出来る自信があったのか?」
「自信どうこうより、お前を確保すれば全て終わると考えていただけだろ。…ああ、そうだC.C.。もし扇が人工ギアスを手に入れて此方に仕掛けてきたら、ギアスが効かない俺達で対処しようと思っているんだが、構わないな?」
「そうだな。カレンやスザクだと危ないし」
カレンやスザクだとギアスが効いてしまう為、対応出来なくなってしまう可能性がある。
なので、扇がギアスを手に入れてしまった場合は自分達が動こうと、ルルーシュとC.C.は考えていた。
「…言っておくけど、私はあなた達に対処させる気はないわよ?ギアスユーザーが相手だろうと、私達でどうにかしてみせるわ」
ルルーシュ達に対処させるという事は2人を危険な目に遭わせてしまう事になるし、さらに生身での戦闘になると、体力がないルルーシュでは何も出来ないので、C.C.1人で対処することになってしまう。
カレンは、それをどうしても避けたかった。
「気持ちは有難いが、こればかりは仕方ない事だ。私達に任せろ」
「でも…」
「心配するな。生身での戦闘なら簡単に負けはしないさ。これでも身体能力はかなり高いからな」
C.C.は、心配そうな表情を浮かべるカレンの頭を撫でる。
「むぅ、なんか子供扱いされてる気がする…」
「なんだ?不満なら''大人のやり方''で慰めてやろうか?」
「へっ?」
―…大人のやり方?
………。
「ひゃあああああ!?」
大人のやり方というのをイメージしてしまったカレンは、変な声を上げながら顔を真っ赤に染める。
「な、ななな何言ってるのよ!?」
「カレン相手なら私は構わないぞ?それとも、私が相手だと嫌か?」
「い、いや、貴女の事は好きな方だから嫌じゃないけど……って、何言わせるのよ!!」
「へぇー。私の事は好きな方なのか。なら問題ないじゃないか」
「問題ありまくりよ!!」
にやにやと笑いながら、カレンの反応を楽しむC.C.。
「…あぁもう!ちょっとルルーシュ!アンタからも何か言いなさいよ!アンタの奥さん不倫しようとしてるわよ!相手が私だけど!!」
C.C.をどうにかしてもらおうと思い、ルルーシュに声をかけたカレンだったが、
「えっ?」
いつのまにかルルーシュは扉の前に立っていて、部屋から出ようとしていた。
思いっきり逃走を図ろうとしている姿だ。
「…あえて聞くけど、どこに行くつもり?」
「いい時間だし、ご飯を作りに行こうかと。決して巻き込まれたくなくて、逃げようとしてた訳ではないぞ?」
「どう考えても逃げる気満々じゃないのよ!」
「ルルーシュ、お前もカレンを慰めるのに参加するか?」
C.C.から更なる爆弾を落とされ、ルルーシュは固まる。
そして…
「………サラバだ!!」
ルルーシュは走って逃げ出した。
「あっ!コラ!!」
「この程度の冗談で逃げ出すとはまだまだ坊やだな。まぁ、そこが可愛いんだが」
「…はぁ。私、貴女には敵わない気がするわ。あと、大人の慰めっていうのは本当に冗談なのよね?」
「どうだろうな?」
そうしてC.C.とカレンも部屋を出て、ルルーシュが向かったと思われる食堂に歩いて行った。
なおこの後、カレンはC.C.から大人の慰めを受ける事はありませんでした。
一方カンボジアでは、日本から逃げてきた扇が藤堂と合流して話し合いをしていた。
「藤堂さん、戦力はどんな感じですか?」
「いろんなテロリストグループを取り込んではいるが、黒の騎士団と互角に戦うにはまだ足りんな。なにせ、向こうには第九世代の紅蓮がいる」
次に仕掛ける時は、黒の騎士団が相手になると扇達は考えているので、テロリストグループを取り込む事で戦力を確保をしているが、黒の騎士団と戦えるまでに戦力が整っていなかった。
「そうですか…。どうしましょうかね?」
「俺達の目的はC.C.の確保なのだろ?ならば、黒の騎士団を撹乱して隙を作るしかない。それでも戦力はまだ必要だがな」
「なるほど」
自分達では紅蓮に勝つ事は出来ないので、黒の騎士団を撹乱して隙が出来ている間にC.C.を確保するしかない。
「策に関してはある程度は考えてある。それに乗るかはどうかは相手次第だが」
だから、カレンをC.C.の側から離れさせる為の策を藤堂は考えていた。
「そのことに関しては藤堂さんに一任しますよ。だけど、ギアスの情報を今すぐに公開しなくてもいいんですか?」
「一応俺達はテロリストになっているから、今公開しても各国の首脳陣は相手にしないだろう。それに、テロリストになる前に公開しても同じだ。決定的な証拠がないから鼻で笑われてお終いだったかもしれん。C.C.を確保してからだと問題ないんだが」
ギアスなんていうありえない力、たとえ情報を出されたとしても、簡単に信じる人はいない。
実際にその力を自分の目で確認しない限り、鼻で笑われてお終いだ。
「なんでC.C.を確保したら問題ないんですか?」
決定的な証拠がないから情報を公開しない事は分かったが、どうしてC.C.を確保してからだと公開しても問題ないのか、その理由が扇には分からなかった。
「C.C.を確保する事で、首脳陣達を納得させる方法があるからだ」
「…それはなんです?」
「簡単な事だ。各合集国の首脳陣の前でC.C.を殺せばいい。そうすれば首脳陣は俺達を信じるしかない。何故なら、情報通りC.C.が不老不死である事が証明されるからな」
不老不死であるC.C.を目の前で殺し、蘇る所を見せれば、扇達の持つ情報は真実だとして納得するしかなくなる。…たとえ神楽耶やゼロが何か言おうとも。
そして、神楽耶は悪逆皇帝ルルーシュのギアスにかかっていると告げれば、神楽耶に疑惑の目が向けられ、逆に自分達は汚名を課せられても日本を救おうとした英雄として称えられると藤堂は考えていた。
「なるほど。…なら、あとの問題は戦力ですか」
「そういう事になる」
そう言って扇と藤堂は、戦力について頭を悩ませる。
すると、そんなところに少し前に合流した千葉がやってきた。
「藤堂さん。黒の騎士団にこの場所がバレたようです」
「…そろそろカンボジアも危ないか」
「出ますか?」
「ああ。とりあえず中東方面に逃げよう。あそこは少し前まで紛争が続いていた場所だ。もしかしたら、俺達の仲間になってくれるグループがあるかもしれん」
「分かりました。千葉さんは皆に伝えてきてもらってもいいです?」
「承知した」
そして扇達は、黒の騎士団に捕まる前に仲間と共にカンボジアを出国して、中東方面に向かっていった。
「〜〜♪」
その日の夜、C.C.は自室でご機嫌そうに鼻歌を歌いながら、のんびりと過ごしていた。
だが、そこに…
ドカッ!!
「ほわっ!?」
大きな音と共に、何もないところで急に転んだルルーシュの間抜けな声が響き、C.C.は呆れた表情を晒す。
「…お前、何やっているn…どうした?」
最初は呆れた表情を浮かべていたが、何か真剣な表情で考え事をしているルルーシュの姿を見て、何かあったのか?とC.C.は思った。
「…いや、なんだか急に力が抜けたんだ」
「体調が悪いのか?」
「そんな事はないぞ。いたっていつも通りだ。…というより、コード保有者は体調を崩すのか?」
「それは知らないが、私はコードを継承してから1度も体調を悪くした事はないな。…少し体重が増えた事ならあったが…」
―コード保有者でも太るのか…。てか、それはピザの食べ過ぎが原因だろ…。
「…食事を見直す必要はあるか?」
「ダイエットして元に戻したからいい。…あれは本当にキツかった」
C.C.の体重が増えていたのは、ブラックリベリオン後にカレンと逃走生活を送っていた頃の事である。原因はピザの食べ過ぎだ。
「そんな事より、大丈夫か?」
「ああ。しかし何だったんだ?こんな事、体調が悪かった時でも経験した事はないぞ?」
「いったいどんな風に力が抜けたんだ?」
「何かに引っ張られている感じがすると思ったら、急に力が抜けたんだ。今はそんな感じはしないが」
「服が引っかかっていたという事もなさそうだし、本当になんだったんだ?」と首を傾げながらソファーに座るルルーシュ。
―何かに引っ張られている感じだと?……まさか。
「ルルーシュ、1つ確認だ。お前は今もギアスを使えるのか?」
「はぁ?使えるわけないだろ。コードを持っているんだぞ?それに俺は特殊コンタクトをつけていない。これがどういう意味か、お前は分かるだろ?」
「分かっている。お前がギアスのon offを出来なかったのは。だが念の為だ。一回試してみろ」
「まぁ、構わないが…」
ギアスを暴走する前と同じ感覚でルルーシュは発動させようとし、C.C.は確認の為にルルーシュの前にやってくる。
「…どうだ?ギアスは浮かんでいるか?」
そう聞くルルーシュの瞳に、ギアスの紋様は…
浮かんでいなかった。
「…ギアスの紋様は浮かんでいない」
「だろうな。俺自身も感覚は無い。やはり、ギアスは残ってないんだろう」
―私の勘違いだったか?それなら問題ないんだが…。
「しかし、何故ギアスを確認したんだ?」
「…お前は何かに引っ張られている感覚があったと言っただろ?私はそれを、Cの世界に引っ張られているんじゃないかと考えたんだ」
「Cの世界に?」
「ああ。もしかしたら、お前はコードを不完全な形で継承したのかと思ってな。どうやら私の勘違いだったみたいだが…」
「そうか。…今日はもう寝よう。本当に体調が悪いのかもしれないし、お前に心配をかける訳にもいかないからな」
ソファーに座っていたルルーシュがそう言うので、C.C.も寝る準備をする為に離れようとした。だが…
ガシッ!
「え?っ、きゃあ!?」
急に腕を掴まれグイッと引っ張られたC.C.は、そのままソファーの上に倒れた。
「な、何をする!?」
「寝る前に、昼間の事で少しお仕置きしないといけないからな」
「…もしかして、カレンをからかったやつか?あれはちょっとした冗談だっただろ?」
「たとえ冗談だったとしても、惚れた女があんな事を言っていたんだぞ?それで俺が何とも思わないと思っていたのか?自分で言うのもあれだが、俺は独占欲が強いんだ」
C.C.の上に覆い被さったルルーシュはC.C.の服に手をかけ、それを見たC.C.は、ルルーシュが何をしようとしているのかが分かり、慌て始める。
「ま、待て!此処でヤるのか!?というより、お仕置きとはそういう意味なのか!?」
「そういう意味だ。お前に俺を刻み込んでやるから覚悟しろ」
「い、いやぁ…!」
ルルーシュは服を脱がそうとするが、C.C.が必死に顔を横に振って嫌がるものだから、途中で手を止めた。
「…なぁ、C.C.。お仕置きと言っても、流石にお前が嫌がる事はしたくない。そんなに嫌なら…」
「…違うんだ。…ただ…」
「ただ?」
「………此処では恥ずかしくて嫌だ。ヤるならせめて、ベッドの上がいい……」
恥ずかしさのあまり顔を真っ赤に染め、横を向きながらC.C.は言う。
「フッ…。いいだろう。続きはベッドの上でヤろうか」
ルルーシュは不敵な笑みを浮かべながらC.C.をお姫様抱っこをして、寝室へと消えていった。
翌日、
「ルルーシュ、C.C.、起きてるー?…あっ…」
「…む、カレンか。おはよう」
「んー…?どうかしたのか?ふぁ…」
ルルーシュとC.C.の部屋にやってきたカレンだったが、ちょうど寝室から出て来た2人を見て固まった。
ルルーシュが上半身裸なうえにC.C.は下着しか身に纏っておらず、さらには2人の首元にキスマークが付いていたのだ。
2人が昨晩何をしていたのか、一目瞭然だった。
「お、お邪魔しましたー!!!」
もの凄い勢いで部屋から出ていき、走り去っていったカレン。
「「…なんだったんだ?……あっ…」」
カレンの意味不明な行動に首を傾げていたルルーシュとC.C.だったが、自分達の今の姿とキスマークを見て、カレンが慌てて出ていった理由を納得する2人であった。
C.C.×カレンの可能性?
(可能性は)ないです。
……たぶん。