コードギアス −魔王と魔女の旅路−   作:アンサラ

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第5話

それから少し時間が経ち、落ち着いた2人は話し合いを再開させた。

 

「それで、私を探してる男はどう対処するつもりだ?」

「その男次第だ。ギアスを悪用しようとしているのなら、始末するしかないだろう」

「いいのか?別に無視してもいいと思うんだが」

「いいんだ。その男がギアス教会を拠点にして動いてる可能性と、ギアスを悪用する可能性がある時点で無視はできない。…それにお前に危険があるかもしれないんだ。無視できるはずがないだろ」

「…ありがとう、ルルーシュ」

 

その言葉を聞いたC.C.は、頬を赤らめながら、そう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、ルルーシュとC.C.は宿を出て、ギアス教会へ向かう前に食事を取ることにして、町中にある、小さな喫茶店へ足を運んでいた。

 

「朝からピザとは…。本当にピザが好きなんだな、お前」

「ピザは素晴らしい食べ物だ。もっと早くに出会いたかった」

 

ちなみに、ルルーシュはコーヒーとサンドウィッチを、C.C.はピザに炭酸飲料を頼んであった。

 

「そういえばルルーシュ、男の特徴とか何か聞いてないのか?」

 

C.C.はピザを食べながら男の特徴を聞いていた。

 

「聞いてはいるんだが…」

「ん?どうした?」

「それが、町人の殆どが覚えてないんだ」

「覚えてない?」

「あぁ。殆どは、聞いてきた人物と聞かれた内容は覚えてなくて、誰かに何かを聞かれた程度にしか覚えてなかった。偶然にも、男がお前を探してるという話を盗み聞きしてた人がいたから、手に入れられた情報だったんだ」

「…もしかしてギアスか?」

「町人の殆どがこの状態だ。それしかないだろう。…もうこれ以上、詳しい情報が手に入りそうにないし、危険だが教会に行ってみるしかないな。…そろそろ行くぞ」

 

そう言って、ルルーシュが席から立ち上がり、C.C.も食べていたピザを口の中に放り込んで、ルルーシュの後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから1日後、ルルーシュとC.C.はギアス教会の前に立っていて、ぼろぼろになっていると思われた教会は、ある程度の修理がされており、如何にも誰かがこの場所を使っていると思わせていた。

 

「これは……。間違いなく誰かがこの場所で生活しているな。おそらくお前を探してる男だろうが」

「あぁ。ということは、予想通り教会には地下がある」

「とりあえず地下に行くか。…注意しろよC.C.」

「わかっているさ」

 

そう言ってルルーシュとC.C.は教会の中に入って地下に向かい、その2人の手にはコイルガンが握られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教会の地下には複数の部屋があり、ルルーシュとC.C.は1部屋ずつ探索し、その中には如何にも誰かが生活しているような部屋があったが、特にこれといった情報は手に入らないでいた。

 

そして、2人がとある部屋に入ると、中の光景にルルーシュとC.C.は驚愕した。

 

そこには大人が余裕で入れるようなカプセルがあり、その中には歳が10にも満たないであろう少女が、複数のコードに繋がれていたのだ。

 

「なんだ、これは…。この少女の意識はないのか…?それにこの複数のコードはいったい…」

「…C.C.、どうやら、その少女はギアスを持っているらしい」

「……私はこの少女と契約した覚えはないぞ?もしかして、V.V.が生きていた時に契約したのか?」

「いや、この少女は誰とも契約していない。ここで人工的にギアスを持たさている。…そして、この少女でギアスの研究をしているみたいだな」

 

と、ルルーシュがカプセルの近くにあったパソコンを操作しながら言う。

 

すると部屋の扉が開く音がして、ルルーシュとC.C.が扉の方を向くと、そこには金髪の40代ぐらいの眼鏡をかけた男が立っていた。

 

「おや?どちら様かな?このような場所に何が用でも?」

 

ルルーシュとC.C.は即座に、手に持っていたコイルガンを男に向ける。

 

「お前…、ここで何をやっている?」

「何をって…。…見ての通り研究をしていますが?とある力の研究を」

「別に誤魔化さなくても、俺たちは力の事を知っている。…ギアスの研究をしているんだろ?聞きたいのはそういう事じゃない。この少女を使って、ギアスの何について研究しているんだ?」

 

C.C.の質問に対して誤魔化しながら答えた男に、ルルーシュは誤魔化しはいらないと答えた。

 

「ほぅ…。ギアスの事をご存知でしたか。では、私がどういった者かもご存知なのかな?」

「ああ。…俺の予想が正しければ、お前はギアス嚮団の生き残りだ。違うか?」

「その通り。私は黒の騎士団に壊滅されたギアス嚮団の生き残りです。この地で、コード保有者から授けられるギアスと人工的に与えられたギアスの両立を研究してながら、元教主様であるC.C.様を探しています」

 

そう男が言うと、C.C.が少しだけピクリと反応した。

 

「…何故、C.C.を探している?嚮団の教主はV.V.の筈だろ?」

 

ルルーシュは、少し反応したC.C.の事を心配しつつも、C.C.を探してる理由を聞く。

 

「V.V.様ではなく、C.C.様を探している理由ですか?それは、私がV.V.様が亡くなったのを知っているのと、嚮団を復活させてほしいからですよ」

「嚮団を復活させたいだと?」

「えぇ。嚮団が復活すれば、ギアスの研究が捗りますからね。…そこの少女は被検体ですよ。まぁ、弄り過ぎて、壊れて植物人間と化してしまいましたが」

「…どうして俺たちに、ここまで詳しく話した?」 

「私にも、人工ではありますがギアスを持っていますからね。私のギアスは物事を忘れさせるギアスです。なので、詳しく話しても貴方達は結局忘れてしまうので問題ないんですよ」

 

そう言いながら、男は笑っていた。

 

「…残念だが、私達にギアスは効かないし、嚮団も復活しない。そして、ギアスを悪用するお前を生かしてやるつもりもない」

 

だが、怒りの表情を浮かべたC.C.がそう告げると、男はすぐに笑いを止める。

 

「ギアスが効かない?それに嚮団も復活しない?貴女は何故そう言い切れるんですか?」

「ギアスが効かない理由なんて1つしかないだろ?それに嚮団が復活しない理由だが簡単だ。……私は嚮団を復活させる気はない」

「……まさか、貴女は!?」

「そうだ、私がC.C.だ。…今は変装しているがな」

 

と、C.C.は自分の正体を明かし、男はそれに驚きながらもルルーシュの方を向いた。

 

「ということは、貴方もコードを持っているのですか!?」 

「あぁ。…それと、ギアス嚮団の壊滅を指示したのは俺だ」

「何!?では、貴方がゼロなのですか!!?」

「"元"だがな。…C.C.、手を出すなよ?コイツは俺が殺す」

 

ルルーシュはC.C.の手を汚させない為に、そう告げる。

 

その言葉を聞いたC.C.は、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに表情を戻してコイルガンを下ろした。

 

「…わかった。…すまない、ルルーシュ」

「これは俺の罪だから謝らなくていい」

 

ルルーシュは、そう言いながらコイルガンの引き金にかかった指に力を入れ、目の前で慌ててコイルガンを構える男に告げた。

 

「お前、知っているか?撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけだ。…消えろ、ギアスを悪用する嚮団の亡霊」

 

その言葉と同時に、ルルーシュはコイルガンの引き金を引いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫か?C.C.」

「…ルルーシュ」

 

地下の出来事から少し時間が経った後、ルルーシュとC.C.は教会の外に出ており、C.C.は教会の入り口の前で座っていた。

 

そして少し離れた場所には、木で出来た十字架が地面に刺さっており、その下にギアスの被害にあった少女がルルーシュ達の手によって眠っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

射殺した男の遺体を処理した後、ルルーシュはカプセルの中から少女を外に出して、横にあったパソコンで容態を確認していた。

 

「ルルーシュ、どうだ?この少女は助かりそうか?」

「…無理だ。ギアスを強制的に与えられた影響で、様々な器官がダメになっている。さらに脳へのダメージが酷い。…もう長くは持たないだろう」

「…そうか」

 

そして分かった事は、この少女は長くは持たないという事だった。

 

「…退いてくれ。私がこの少女をCの世界へ送る」

「いや、俺にやらせてくれ。嚮団を完璧に壊滅させれなかった俺の責任だから」

「…わかった」

 

ルルーシュは、コイルガンを少女の額に当てる。

 

「こんな事になってしまってすまない。恨むんなら、嚮団を完璧に壊滅させれなかった俺を恨んでくれ。…おやすみ。Cの世界では、君が幸せに過ごせる事を祈ってるよ」

 

そう呟きながら、ルルーシュは引き金を引いた。

 

その後、ルルーシュはパソコン内にあったデータは全て削除し、さらにはパソコンそのものを破壊したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

入り口の前で座っていたC.C.が悲しい顔をしていたので、ルルーシュはC.C.の隣に座り、肩を抱き寄せる。

 

「なぁ、ルルーシュ。これからどうするんだ?」

「…日本に行こうと思っている」

 

C.C.の問いにルルーシュは、そう答えた。

 

「日本に?」

「ああ。…ジェレミアに、会いに行こうと思う。ここから日本に向かって、着く頃にはゼロレクイエムから1年は経っているはずだし、旅の途中で立ち寄ると約束したしな。そこでスザクにも手紙を送ろう」

「そうか…。わかった」

 

 

 

そしてルルーシュとC.C.は手を繋ぎながら立ち上がって、日本に行くために教会を後にした。

 

 

 

 

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