恋する乙女と最凶の大剣   作:nasigorenn

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IS第二弾!!
今度はオリ主作品に挑戦してみます。
駄文になると思いますが、楽しんで頂ければ幸いです。


第一話 入学初日

まったく・・・・・・条件を呑んだから仕方ねぇとは言え、何でこんな所にいるんだろうねぇ、オレは。

今現在、オレはIS学園の廊下を歩かされていた。

今日からオレもIS学園の一年生ってわけだが、皆と一緒に最初から同じ教室ってわけにはいかねぇんだとさ。まったく、いつの世も差別ってのは無くならねぇんだとさ。別にオレは気にしねぇがなぁ。

中を覗いて見ると、気の弱そうな女が戸惑いながらも自己紹介を生徒にさせていた。

あれがオレがこれから世話になる副担任だそうだ。名前は山田 真耶だったか……マヤとでも呼ばせてもらおうか。

そして今度はこの学園でもう一人、世界で一番最初に見つかったISを操縦できる男、織斑 一夏が立ち上がり自己紹介を始めたが、あまりの短さに皆肩すかしを喰らったみてぇだな。どこぞのコントよろしくにずっこけてたよ。

そいつは中々に笑える光景だが、目の前にいるおっかねぇ女の前で笑える程、オレの肝は太くねぇんだよ。

目の前にいる女、名は織斑 千冬。

ISを纏えば世界最強を誇る戦乙女(ブリュンヒルデ)。今の世になって知らない者はいない有名人……つっても、オレ等からすればお笑いぐさだけどなぁ。呼ぶと怒るがオレはチフユと呼ばせてもらってる。

しっかしこの女は怒らせると相当におっかなさそうだ、怒らせねぇようにしねぇとな。

 

「それでは私は先に入り皆を静める。静かになったら入ってこい、逃げるなよ」

「逃げられるわけねぇだろ、こんなもん付けられてよ」

 

オレはそう言って両腕をチフユの前に翳す。

それを見てチフユはそれでも念押しだ、と言って教室に入っていった。

その瞬間、さっき以上に騒がしくなる教室。

さっすが有名人、ハリウッド女優も顔負けの人気だな、こりゃ。

チフユの声にたびたび黄色い喜声が上がりまくり、騒がしい上この上ねぇよ、本当。

そうしてチフユが怒鳴りながらも教室を静めていく。人気者は辛いねぇ~。

 

「では急遽本日より入ることになった者を紹介する。入れ」

 

チフユの声が掛かってオレは早速教室に入る。

すると皆困惑し始めた。奇妙なモンを見たって面をしてなぁ。

 

「え、男の子!?」

「織斑君以外にいたの!?」

「でも、あれって……」

 

皆がオレを見る目は、織斑 一夏へ向ける視線とはちょっと違うモンだ。

皆の視線がオレの両腕に集まってる。

オレの両腕にあるもの……。

 

それは手錠だ。

 

警察なんかで使われるちゃんとした手錠で俺の腕はつながれているのさ。今の姿はどこからどう見たって犯罪者にしか見えねぇってわけ。そりゃこんな状態の奴が連れてこられりゃ、誰だって見るよなぁ。

 

「皆静かにしろ……自己紹介をしろ」

 

チフユが俺に視線を向けて話すよう促す。

 

「そうあわてなさんな、チフユ。短気は損気だぜ」

 

そうオレは答えると、チフユはギロっと人を殺しかねねぇ目で睨んできた。

 

「お~、おっかねぇ~な。んじゃ・・・レオス・ハーケンだ、よろしく」

 

目の前のおっかない担任様の弟の真似をしてみたらさらに睨まれた。

軽いジョークってモンがここでは通用しないらしい。ユーモアに欠けるのは情操教育によろしくねぇなぁ。

 

「何か質問とかあるかい? 雨乞いの仕方から命乞いのやり方まで、知ってることは今ならサービスでなんだって答えてやるよ」

 

からかい半分でそうみんなに言うと、皆ポカンとアホ面下げていた。駄目だぜぇ、年頃の若い女がそんな顔してちゃぁ。親御さんが泣いちまうよ(笑)

すると一人が手を上げたので早速聞いてみる。上げた奴は織斑 一夏だ。

 

「何で手錠なんてしているんだ?」

 

みんなそのことをかなり聞きたそうにしていたようで、息を呑んで待っているのがよく分かる。

まったく、皆熱中し過ぎだねぇ。

 

「ああ、これか。これはな……ファッションだ」

「嘘をつくな、嘘を!」

 

さっそくふざけたらチフユに怒られちまったよ。

駄目だぜぇ、そうカッカしてたら。そのおっかない顔に更に皺が出来ちまうよ。

仕方ねぇから答えてやるか。あんまりおふざけが過ぎるとチフユの血管が破裂しちまう。

 

「こいつはなぁ、保険なんだと。まったく失礼しちまうよ。オレほど安全な人間はそうもいないってのになぁ」

 

そう答えるが、周りはまったく分かってくれねぇみたいだ。

もう少しは人の真摯な言葉はちゃんと聞いた方がいいぜぇ。それが大人になって役に立つこともあるもんさ。

 

「オレがこの学園に来るにあたって、上の連中は何を怖がったのか俺にこんなもんを着けたってわけだ。オレは無害な男だって自分では思っているんだけどなぁ、周りはそうは思ってくれないみたいなんだ、まったく悲しいねぇ~人を信じられない連中ってのは」

 

そうふざけると皆それでもまったく分かってねぇ様子だ。ここまで言ってわかんねぇってのは余程平和ボケしてやがるな、こいつ等。まぁ、この国の連中は今も昔も平和ボケか。

 

「いい加減ふざけるのも大概にしろよ……」

 

おっといけない、このまま行くとチフユが爆発しちまうな。

 

「んじゃ真面目に紹介するか……そうしないとチフユがやばいことになりそうだからな……おっと、そう睨むなよ。怖くて泣いちゃいそうになっちまう」

 

オレがそう言うとチフユはため息を一回付いて力を抜き、呆れ返りながらオレのことを紹介し始めた。

 

「こいつはな……傭兵だ。それも現役の奴だ。そっちの世界じゃ有名な傭兵団の所属らしく、何の因果かは知らんがISを動かせることが分かったので急遽このIS学園に通うことになったんだ。ただ、そのことに各国上層部が懸念を抱いた。そこでこいつを入学するに当たっては手錠で拘束し、しばらく様子を見ろという命令が来たというわけだ」

「そういうことなわけでオレは拘束されてるってわけだ」

 

つながれた手を上に翳して周りに見せつけると、周りはオレのことをようやく理解したらしく、騒ぎ始める。

 

「と、言うわけだ。傭兵団、巨人の大剣(タイラント・クレイモア)所属、レオス・ハーケンだ。よろしく頼むぜ、紳士淑女の皆さんよ」

 

そう笑顔(本人は笑顔のつもりだが、どう見たって獰猛な肉食獣のような笑顔)でそう言うと、クラスの奴らは顔を青ざめながらさらに騒いでいった。

 

やれやれ、どうやら初の学園生活とやらはどうにも騒がしく仕方ねぇなぁ。

早く戦場に戻りたくなったよ、オレは。

 

 こうしてオレの学園生活は始まったってわけだ。

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