今回はあまり良くないかもしれませんが、感想をよろしくお願いします。
さて、イチカの野郎を伸した後の俺はというと・・・・・・
チフユに説教を垂れられていた。
やり過ぎなんだってよ。こっちはかなり手加減した上でこれだぜ。文句があんならあの爺さんに言えっての。爺さんからの依頼なんだからよぉ。
そう言ったら、今度は爺さんに問い詰めてくるって息巻いて行っちまった。
まったく、仕事熱心だねぇ。そういうのは尊敬するぜ、本当。
俺はまた説教はされたくはねぇから、その場からずらかった。
誰だって危険が待ち構えてるところにゃぁ行きたくはねぇしな。
その後は自室でぐっすり・・・なわけにいかねぇのが悲しいことだなぁ。
「何をなさっているのですか?」
セシリアが不思議そうに俺にそう聞く。
俺は今、自分の机でノートPCと向かい合ってしかめっ面してる最中なのさ。
「ああ、こいつは報告書ってやつさ。今日使った武器の弾薬やら何やら、ISの稼働時間やら何やらを報告しろってさ。まったく、何でこういうのは面倒くせぇのやら・・・」
そう愚痴をこぼしながら俺は報告書を打ち込んでいく。
一応、俺の今の立場って奴は、例の助けたIS企業への出向って扱いなんでな。働くのは何も銃ぶっ放すだけじゃねぇってこった。
つっても、傭兵だろうと使った弾薬等の報告書なんてのは書くのは当然だから、やることは一緒なんだけどよ。俺はこういうこまっちいのは苦手なんだよ。でもやらねぇと口うっさいやつに怒られるんでな、仕方ねぇ。サラリーマン(労働者)は辛いねぇ(笑)
セシリアはしばらくそんな俺の様子を眺めていたが、そんな面白いもんじゃねぇよ、と言ってやめさせた。あんまし見られてると集中しづれぇんだよ。
その時セシリアが妙なふくれっ面をしたが、そんな顔されたって仕方ねぇだろ。
「そう言えばクラス代表はどうしますの?」
思い出したようにセシリアが聞いてきた。
もちろん俺の答えは決まってる。
「んなもん辞退に決まってんだろ。何で俺がそんな面倒臭せぇことしなきゃならねぇんだ。そもそも俺は推薦も立候補もしてねぇんだぜ。仕方なく戦っただけさ」
「そうでしたっけ?」
「そうなんだよ。セシリアは頭に血ぃ昇ってたからわかんねぇと思うけどよ。でもああしなきゃセシリアが絶対に『決闘ですわ!!』とか言いかねなかったんでなぁ。それで失敗したらあんまり目もあてらんねぇしな」
そう答えると、セシリアは妙な顔をした。
「わたくしのこと、心配して下さったんですか?」
そう言われると妙に居心地が悪くなりやがる。
「そんなんじゃねぇよ、ただそっちのほうがおもしれぇと思っただけさ」
そうぶっきらぼうに答えちまった。
何つうか・・・・・・変な感じだぜ。いつもの調子がでねぇ。
「うふふふ」
セシリアは何故か笑うが、その笑みが何だか妙に気になった。
「何だい、その笑いは」
「いいえ、何でもありませんわ」
セシリアはその、妙な笑顔を浮かべながらベットに潜っちまった。
俺は当然まだ終わらず、結局その日は三時まで掛かっちまったよ。
「それでは、一年一組の代表は織斑 一夏君に決定しました。一繋がりで良い感じですね!」
朝のSHR一番にマヤが元気よく言う。
「え・・・・・・・・・何で俺なんですか!?」
イチカはいきなりのことにマヤに喰ってかかる。駄目だぜ、イチカ。そんなことを朝っぱらからしていると・・・・・・
「貴様は何を朝から騒いでいる」
「ギャっ!?」
このい学園で一番おっかねぇ鬼にぶっ叩かれれちまうからよぉ。
あんましおいたが過ぎるとすぐ出席簿が飛んで来っからよぉ。おっと、いけねぇ。チフユがこっちを睨み付けて構えてやがる。気ぃつけねぇとなぁ。
「そ、それで、何で俺が代表なんですか? 昨日惨敗したのに」
イチカは頭を痛そうにさすりながらチフユに聞いていた。
その理由を知っているだけに、俺は笑いを堪えんので必死だぜ。
「それはだな・・・・・・二人が代表を辞退したからだ」
チフユはそう言うと、イチカは俺を睨んできやがった。
「何で辞退したんだよ。お前が一番勝ってたろ」
「そんな面倒臭せぇもん好んでやるわけねぇだろ。俺はあくまでも仕方なく戦っただけで、代表をやるとは一言も言ってねぇ。こういうのは勝者に決定権があるもんだ。負けたお前さんは素直に従うしかねぇってこった」
そう素直に答えると、イチカはそんなぁ~、って唸ってやがった。
やっぱりあいつは笑わせてくれるぜ。良い反応だ。
今度はセシリアの方に目を向けて来やがった。俺ほどじゃねぇが、やっぱり抗議の視線がこめられてやがる。
セシリアはその視線を受けても、気にせずに立ち上がりイチカの方を向く。
「その・・・前の事に関しては・・・反省しましたわ。すみませんでした、貴方の故郷や貴方自身のことを悪く言ってしまって。申し訳ありません」
セシリアはそう丁寧に言い、頭を下げた。
「い、いや、その・・・俺も悪かったよ。あまり良くも知らないのにイギリスの悪口を言って」
セシリアの謝罪を受けてイチカも頭を下げた。
う~ん、こいつが若さってやつか? 中々に見られねぇ光景に俺もちょっとタジタジだぜ。俺の所じゃ謝罪するにしたって、やれ慰謝料だの、誰かの頭だの首だの、何かしら持ってこなきゃならねぇからなぁ。こういうのは新鮮に感じちまうよ。あれか、『青春物語』ってやつ。そんな感じだぜ。
謝罪を受け入れて貰ったセシリアは顔を上げると、笑顔になって今度は辞退理由を話し始める。
しかし、その笑顔は、なんつうか、イイ笑顔ってやつだな。毎度こんな笑顔したやつには酷い目にしか遭わされたことがねぇ。
「それで申し訳無く思い、わたくしは代表を織斑さんに譲ることにしたんですわ。よくよく考えれば大人げなかったですし」
「その笑顔は申し訳無く思ってねぇだろ!?」
イチカがそう突っ込むが、セシリアはオホホホ、と笑って逃げてやがった。
このままじゃ、またチフユがキレちまう。現にさっきからまた睨んできやがった。あまりの怖さに震えちまうよ。
「まぁ、簡単にいやぁ、お前さんはこのクラスの顔にふさわしいってことだ。二人しか居ない男で、しかもあの『ブリュンヒルデ』の弟。話題性たっぷりだろ。こういうのは目立ったもん勝ちってやつなんだよ。もう決まったことなんだから文句たれんな」
そう言うと、イチカの野郎は、くそ~、と唸って座った。
言い返したいんなら実力を付けねぇとなぁ。
こういう話し合いは結局のところ、実力がものを言うからよぉ。力無き者に口無し、だ。
「どうやら織斑も納得したようだ。ではクラス代表は織斑に決定。以上だ」
チフユがそう言い切り、SHRを終了させると、イチカは死刑宣告をされた死刑囚みたいな面になって固まってやがった。
まったく・・・・・・イチカの野郎は本当に笑わせてくれるぜ。
そう内心で爆笑しながら、俺は一眠り付こうと机に寄りかかった。