恋する乙女と最凶の大剣   作:nasigorenn

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主人公の感じですが、ブラックラグーンのダッチとフルメタのガウルンを足して二で割った感じです。主人公としてはどうかと作者は思ったりしてたりします(笑)


第四話 ルームメイトはお嬢様

さて、やっと人生初の授業ってやつが終わった。

机での作業なんて事務所で書類書く以外はまったくやってこなかったからなぁ、中々に疲れつちまったぜ。まぁ、これもまた新鮮な経験ってやつだ、人生ってやつには常に新鮮な経験ってやつがねぇと人間しなびれちまうからな。

それでやっと放課後になった。

俺はイチカと出口までだべりながら行こうと歩いて行く。

イチカと俺の部屋が用意できるまで約一週間かかるらしい。それまで俺等は学園の外で生活ってわけだ。イチカの野郎は自宅に帰るらしい。

いいね~自宅、俺はこの方自分の家なんて持ったことねぇよ。

事務所にほぼ住み込みって感じだな。中には安ホテルで生活してる奴もいたっけ。

そういやぁ前に自分の家を買ったって自慢してきた奴がいたっけ? そいつは三日後には買った自宅と一緒に木っ端微塵に吹っ飛んだんだっけな。それで家が欲しいとは思わなくなったんだったな。

俺はというと学園の近くにある安ホテルに泊まることになっている。

日本って国はマジで金が高いな。この金額だったら向こうの安ホテルで三日は泊まれるぜ。

そんなことをイチカに愚痴りながら歩いていると、マヤが息を切らせて此方に走ってきた。

 

「はぁ、はぁ、ちょっと待ってくれませんか、織斑君、ハーケン君」

「どうしたんです、山田先生?」

「急いでんのはわかるけどなぁ、ちょっとは落ち着いたらどうだい、マヤ」

 

息を切らしてるマヤにそう声をかけると、マヤは泣きそうな声で「先生って呼んでくれないんですか~」と言ってきた。

そう言わせたいんならもうちっとは教師の威厳ってやつを見せないとなぁ。

 

「んで急いでまできたってことは何か急用ってやつなんだろ。何かあったのかい」

「は、はい。実は織斑君とハーケン君の寮の部屋が決まりましたので、今日からそちらで過ごして下さい」

 

急に決まったな。何かあったか?

 

「どういうことですか、山田先生?俺は一週間は自宅通いと聞いてたんですけど」

 

イチカが驚いていたが、まぁ大体予想はつくな。

差し詰めすぐにでもイチカの野郎を保護下に入れたいってところか。

俺と違ってこいつは大体的に取り上げられてるからなぁ、自宅に戻ったら戻ったで大変なことになるってところか。んで俺に限ってはIS学園にとっとと押し込めようって魂胆だろうな。

その方が日本にとっても有り難いってな。別に俺はそこまで危険じゃねぇって言ってんだがなぁ。

 

「今朝方急に決まりまして。織斑先生も携帯の充電器と服があれば大丈夫だととおっしゃっていたので」

 

そうマヤが言うとイチカはショックを受けたらしく、ムンクの叫びみたいになってやがった。

見てて笑えるったらありゃしねな。こいつは本当に飽きさせねえよ。

 

「ハーケンはどうなんだよ! すぐ移れるのか?」

 

イチカはこっちに矛先を向けて来やがった。

 

「俺は問題ねぇよ。俺の荷物なんて全部学校に没収されてるからな。財布と金しかねぇ、実質手ぶらだよ。この国にはプライバシーってもんがねぇのかね~」

 

俺は何も問題ねぇのは言った通り、実際にマジで荷物がねぇからどこだろうと移動は簡単ってわけだ。

俺がそう答えたらイチカは唸りつつも了承したみてぇだ。

 

「織斑君の部屋は1025室でハーケン君は1015室です」

 

そう言ってマヤは俺達に鍵を渡すと職員室に戻っていった。

 

「んじゃ行ってみるか」

「そうだな」

 

俺はイチカと一緒に寮に移動することにした。

 

 

 

 

「これが天下のIS学園の寮ってやつか。すげぇ金かかってんな~」

「ああ、さすが国民の血税を使ってるだけはあるな」

 

最初に寮を見た俺とイチカの感想がこれだ。

これで寮なんて言ったら、うちの事務所なんて豚小屋以下だな。

さすがは天下のIS学園ってやつだ。かかってる金が違うねぇ~、さすがは国立ってか。

さっそく寮の中に入ってもイチカは驚きまくっていた。

こりゃへたなホテルより余程上質だな。同僚の安ホテルの部屋が犬小屋に見えて来やがった。

イチカと別れ、さっそく部屋を探してみると、見知った人物と鉢合わせした。

 

「あ、あなたは!?」

 

俺の姿を見て驚きつつも少し後ろに引く金髪のお嬢様、セシリア・オルコットがそこにいた。

 

「よ、ちょっとぶりだな、お嬢様よ」

「な、何故こんなところにいるんですの!?」

「何故っていわれてもなぁ、今日からここに住めって上からのお達しだ」

「なっ!?」

 

俺がそう答えるとお嬢様はショックで打ち震えてやがった。そこまでいやがられると、お兄さんは傷付いちまうぜ(笑)

 

「ちなみに聞くがよぉ、お前さん部屋は?」

「なんで言わなければならないんですの・・・・・・」

「ちょっとした世間話だろ、これくらい。一々詮索するようなことでもないだろ。それと俺は1015室だがな」

「え? ・・・・・・えぇえええええぇえええええええええええええ!!」

 

俺が部屋を教えると目の前のお嬢様は発狂しやがった。

叫び終わったあとも固まってるみてぇだから手に持ってる鍵を覗き込むと、1015とナンバーが振ってあった。

 

「なんだ、俺と一緒の部屋じゃねぇか。これからよろしくな、お嬢様」

「じょ、冗談じゃありませんわ! 誰があなたなんかと!」

「そう言うなよ。それに今更部屋を替えてくれってチフユにお前さんは言えるかい? 俺はおっかねぇからごめんこうむりたいけどなぁ」

「むぅ・・・・・・・・・・・・」

 

チフユの名を出したらお嬢様は黙んまりになりやがった。さすが有名人、チフユ様々だな。

 

「と、とりあえず私に近づかないでください!!」

「これから一緒の部屋だってのにつれないねぇ~。泣いちゃいそうだぜ」

 

お嬢様と一緒に部屋へ向かうが、お嬢様は俺を警戒しまくっている。

そこまで危険じゃねぇって何度も言ってんだけどねぇ~、職業柄中々うまくいかねぇものだ。

そんなこんなで1015室の前についた。

 

「さっきも言いましたけど、私に一メートル以上は近づかないでください!」

 

そう俺に言い捨ててお嬢様は扉を開けようとする。

しかし俺は扉の奥から感じるきな臭い気配に眉が上がった。

この感じは・・・・・・血と火薬の染みこんだ匂い、いわゆる俺等と同じろくでなしの気配だ。

どうせ俺が一人離れたからって、それを狙ってきた輩なんだろうが・・・・・・

俺一人だったら問題ねぇ。そのまま扉ごと銃でぶち抜けばいいだけだ。

しかしついてねぇことに今の俺は武器は一切無し、しかも手錠で両腕は拘束されている。何より、目の前にいるお荷物(セシリア・オルコット)が邪魔でしかたねぇ。

 

「ちょっと待て!」

「な、何なんですの!」

 

お嬢様を止めようとしたが、時既に遅し。

扉は開けられてしまった。

 

「死ねぇええぇええええええぇえ! レオス・ハーケンッ!!」

 

クローゼットにでも隠れてたんだろう、二十代後半の華人(チャイニーズ)が銃片手にこっちに突進して来やがった。

 

「え?」

 

お嬢様の奴は咄嗟のことに頭が追いつかねぇらしく。固まっちまった。

ちっ、仕方ねぇな。

 

「そこどきな、お嬢様!!」

 

俺はお嬢様を後ろへと突き飛ばすと前に出て庇うように立ち憚る。

華人は躊躇せずに撃って来やがった。

九ミリが左腕に一発、脇腹に二発打ち込まれた。心臓とかの急所は外れたが、けっこう痛てぇっての。

撥ねた血がお嬢様の頬につき、それでお嬢様は意識が現実に戻ってきたらしい。

悲鳴を上げてぇみたいだが、口がぱくぱくとしかうごかねぇみたいだな。騒がれると面倒だから丁度いいな。

 

「こっんのド三流が! もうちょっと腕鍛え直してから出直してきやがれ!!」

「がぁっ」

 

華人に向かって気にせず右肘で顎を打ち抜き、右足で相手の右太股の骨を踏みへし折る。

怯んでいる華人に向かってすかさず後ろに回り込み、手錠の鎖で首を締め上げる。

 

「さぁ、良い子ならおねんねの時間だ。早く寝ちまいな」

「ぐぅ、がぁ、・・・・・・かは・・・・・・・・・」

 

藻掻き苦しんでいたが、そのうち意識を失って手足から力が抜けていき、だらりと垂れた。

俺は締め上げた華人を床に降ろすとお嬢様の方へ振り向く。

 

「大丈夫だったか、お嬢様」

「あっ、ああ、あ、あ・・・・・・」

 

目の前の光景にショックを受けたのか、まだ呆然としてやがった。

 

「安心しろよ。別に殺しちゃいねぇよ、ただ締め堕としただけだ」

 

てっきり目の前で殺人が起こったと思ってこの反応かと思ったが、そうじゃねぇらしいな。

しっかしこのままってわけにはいかねぇんだよなぁ。騒ぎになると困るし、いつまでもそこで伸びてる奴を放置するわけにもいかねぇしよぉ。

その点、別のところが騒がしいのは有りてぇ、どうもイチカの野郎の悲鳴が聞こえたが、どうせあのアホのことだ。墓穴でも掘ったに違いねぇ。

お嬢様には頼むことがあるってのに、お嬢様はまだ夢の国に行って帰ってこねぇ。

あぁ、面倒臭ぇな、俺はベビーシッターじゃねのによぉ。

仕方なく俺はお嬢様の頭を抱きかかえ胸に抱きしめる。

 

「っ・・・・・・」

 

お嬢様は俺にされたことに目を白黒させていやがった。

 

「喋らなくていい。俺の言ってることが聞こえるんならうなずけ」

 

そう言うとお嬢様は何とかうなずく。

 

「しばらくそのままじっとしてろ。落ち着くまで俺の鼓動を聞いてろ、いいな」

 

そう言いながらお嬢様の耳に俺の心臓を近づける。

人の鼓動には精神を落ち着ける作用があるって話だ。つってもこんなもん初めてだから効くかはわかんねぇけどな。まったく、これが男だったら張り倒してとっとと用事を頼むんだけどな~。やると面倒なことになりそうだぜ。

そうして二十秒ほどたったのを見計らって話しかける。

 

「大体落ち着いたみてぇだな。ならチフユかマヤを呼んできてくれねぇか。俺はそこのアホを縛り付けておかねぇといけぇねからな。出来るか、お嬢様」

 

そう聞くとお嬢様はこくんとうなずく。

 

「よ~し良い子だ、お嬢様。それじゃよろしく頼むぜ」

 

そう頼むとお嬢様はふらつきつつもチフユ達を呼びに行った。

 

「さ・て・と、俺はこいつを踏ん縛っておかねぇとなぁ」

 

そういいながら部屋で使えそうなものを物色し、華人を縛っていった。

たく、早く弾を抜きたいぜ。さっきから血が中々止まらねぇから痛くて仕方ねぇよ。

でも、やっぱりこうでねぇとなぁ、

『殺し合い』ってやつはよぉ。

俺はそう思いながらチフユ達の到着を待つことにした。




次回はさらに黒く暗い予定です。
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