雁夜おじさんのバオー来訪者ネタ Staynight編 作:蜜柑ブタ
結局ダブルデート。(ただし偶然)
女子達が、押せ押せな感じです。
桜と雁夜のデートの日は、奇しくも、士郎とセイバーのデートの日と重なった。
別に狙ったわけじゃない。完全なる偶然だ。
しかし、場所は、同じ冬木市市内。
「美味しー。」
「美味しいですね。シロウも一口どうぞ。」
「せ、セイバー、自分で食べれるって。」
「さすが、雑誌に載ってただけあるね。ラテも美味しい。ね、雁夜さん。」
「あ、あぁ…。」
押せ押せな女子達に、タジタジの男達だった…。
「…こんなはずじゃ……。」
「気持ちは分かる…。」
「雁夜さん、はい、あーん。」
「さ、桜ちゃん…。」
「あーん。」
「…あーん。」
桜の笑顔に根負けして口を開けた雁夜。口の中一口大サイズに切り分けられて、ホイップクリームを付けたシフォンケーキが入れられる。
「美味しい?」
「う、うん…。」
「あ、口の端ついてる。」
「えっ? どっち?」
「取ってあげる。えい。」
「!?」
桜が身を乗り出して、雁夜のホホのクリームを舐め取った。
「さ、さささささささささ桜ちゃんんんん!? 今のはあかんって!!」
「えー?」
「雁夜殿、静かに。」
セイバーに制止され、雁夜は周りからの視線に気づいて、慌てて大人しくした。
「み、店…出ます?」
「そうだな…。」
視線が集まりすぎてるので居づらいので、喫茶店を後にした。
***
その後、服を見たり、ぬいぐるみなどの可愛い雑貨屋さんに行ったり、なんだかんだで楽しい時間を過ごした。
ブラブラと歩いていて、やがて冬木の河川の橋で、夕日を眺めた。
「あの沈没船って、まだそのままなのね。」
「ああ。冬木市が費用が出せないって話だな。」
「あれって……、俺が昔、聖杯戦争でサーヴァントにやらせた攻撃のせいなんだよな…。」
「ええっ!? そんなんですか?」
「ええ。雁夜殿は、かつてバーサーカークラスのサーヴァントのマスターでした、あの時は巨大な海魔を召喚したキャスターを討伐するために…。」
当事者であるセイバーを交えて、その時の話をする。
「へ~。まるで、特撮映画みたいだ…。」
「ああ、今思い出しても、現実味がなくってな…。よく勝てたと思う。」
「雁夜さん、強かったんですよ。」
桜は、雁夜の腕にしなだれかかりながら、嬉しそうに言う。
「俺も、もっと精進しないとな…。」
「シロウ…。」
「セイバー…、俺…。」
士郎とセイバーが見つめ合った。
しかし、ふと士郎が我に返り、バッと桜と雁夜の方を見てしまった。
「あ…、ごめん。そんなつもりは…。」
「お二人とも、私達のことは気にせず、そのままでいいですよ?」
ダブルデートでなければ、恐らくこのままキスぐらいはいっていただろう。それぐらいには熱い視線であった。
その時、セイバーがハッとした。
「シロウ!」
「うわっ!?」
士郎の後ろからセイバーが飛びつき、うつ伏せに二人が倒れた。
その瞬間、士郎がさっきまで立っていた場所の、ちょうど胸辺りの場所を一本の剣が通り過ぎた。
「なっ!?」
「あれは…。」
剣はすぐに消えた。
雁夜と桜は、剣を飛ばしてきた犯人をすぐに見つけた。
そこにいたのは、黒いライダースーツまとったギルガメッシュだった。
「我のモノに、なにをしようとした? 雑種が。」
「貴様は!? なぜ、おまえが…。」
セイバーが起き上がり、ギルガメッシュの姿を見て驚愕した。
「久しいなセイバー。」
「金ぴか成金サーヴァント!」
「まったく…、不愉快な呼び名で呼んでくれるな、小娘が!」
「ツツジさん、呼びますよ?」
「っ…。」
「?」
ツツジの名を出されると、途端に顔を嫌そうに歪めるギルガメッシュに、セイバーが怪訝な顔をした。
「アイツ…、ツツジが天敵なんだよな…。」
「そうなんですか?」
「ええい! 我の前でその名を口に出すな!!」
「なに焦ってるんだよ? 英雄王さん。いつもの余裕はどうした?」
「ゲテモノ風情が…。」
雁夜の挑発に、ギルガメッシュが不愉快さを隠さず美しい顔を歪める。
「今…ライダーに、ツツジさんを連れてきてもらってます。」
「ほう? その前に、貴様らを引き裂き、この橋に飾ることなど造作でも無いぞ?」
「お持たせー。」
「早っ!?」
ライダーの天馬に乗せてもらって来たツツジが桜たちの傍に降り立った。
「ライダーたる私の機動性を嘗めないことですね。」
「真に…忌々しいわ!」
「ヤッホー。金ぴか成金サーヴァント。遊ぶ?」
「興が冷めたわ!」
「あ…。」
そう言い残し、ギルガメッシュが消えた。
「ところで、なんでダブルデート? 金ぴか成金サーヴァントがなんでこんなところに?」
「さあ…?」
ギルガメッシュの登場でデートはぶち壊しになったのだった。
あまり自重しない桜ちゃん。
デートの様子を見て追跡してきてるツツジとライダーも考えましたが、やめました。
zero編で一件で、ツツジが苦手なギルガメッシュは完全なる捏造ですので、ご注意を。