ガールズアンドパンツァー×仮面ライダーエグゼイド   作:ジョルノ利家

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大洗女子学園 運動場 戦車倉庫前

 

試合の為の戦車とそれを動かす人間まではなんとかなった。あと足りていないのは戦車を動かす技術だけ。と言うわけで今日は教官を呼んでいろいろと教えてもらう予定なんだけど…。

「教官の方、なかなか来ませんね」

「うん、遅いねぇ…」

たしかに素人に一から戦車道を教えるのに適した人物ってイメージで「それなりにテキトーな人で」とはオーダーしたけど、流石に時間くらいは守ってもらいたいんだけどなぁ。

他の生徒達からも不満の声はちらほらと挙がってきているみたい。一年生の子達なんかは教官の到着を待たずにネットで調べて自分たちだけで動かしちゃおうかなんて言っているし。

戦車の動かし方くらいなら西住ちゃんに聞けば済むことなんだろうけど、流石にド素人に一から全部教えるなんて西住流じゃやってないだろうしなぁ。無論、教官にいつまでもと言うわけにもいかないからいつかは西住ちゃんに任せるしかないのだけど、それはもう少し先だな。

とりあえず教官には早く来てもらいたいんだが…と、空を見上げていると轟音とともにこちらに近づく機体があった。

近づいてきたのは自衛隊のマークが入った大型の輸送機。ギリギリまで高度を下げながら後ろのハッチを開け、学園の駐車場へ戦車を一輌投下する。

投下された戦車は落下の勢いを軽減する為にパラシュートを開いていたもののそれでも勢いは殺せず、学園長の愛車を巻き込みながら豪快に駐車場の端までスライディングした。

「学園長の車が!?」

「登場パフォーマンスにしちゃあちょっと過激だね」

派手な登場をしてくれた戦車はこちらに向けて方向転換する際、学園長の愛車をトドメとばかりにぺしゃんこに踏み潰した。まぁ一度傷が付いてしまったのなら、後はどれだけ傷付いても同じか。

「学園長になんて言えば…」

「何言ってもムダでしょ、あれは」

やっちゃったものは仕方ない。とりあえず諸々の責任については後で大人同士で話をつけてもらうとして、まずは教官に挨拶してもらおう。

「こんにちは。私がみんなの教官を務める蝶野亜美です。よろしくね!」

 

「…女の人だ」

「戦車道の教官なんですから、それはそうでしょう」

「はぁ、やっぱりかぁ…」

 

「みんな戦車道は初めてだって聞いているんだけど……あら?」

生徒達を見回していた教官が一人の生徒に目をつけた。西住ちゃんだ。

「あなた、西住師範のお嬢さんじゃなかったかしら?どうしてここに?」

西住ちゃんの実家、西住流は熊本に本家があり、同じく熊本を母港とする高校戦車道最強の黒森峰女学園にも強い影響力を持つ。その西住流に生まれた女子で戦車道を学ぶのなら当然黒森峰にいるはず。しかし、西住ちゃんは黒森峰ではなく、一から戦車道を学ぼうとしているここ大洗女子にいるのだから、教官が疑問に思うのも当然か。

「ぁ…、その…」

蝶野教官の問いに西住ちゃんは動揺している。でも無理もないよな。ついこの間まで戦車道そのものに対してトラウマじみたものが西住ちゃんの中にあったわけだし、転校の理由についても簡単に言えることでもないもんなぁ。

「教官、西住先輩がどうかしたんですか?」

「ああ、そっか。あなたたちは多分知らないわね。彼女、西住流って言う戦車道では最も由緒ある流派の娘さんなの」

「へー、その西住流ってどのくらい凄いんですか?」

「そうね、西住流の教えを受けている黒森峰って学校があるんだけど、そこは毎年全国大会で優勝したりしているわ」

「全国大会優勝だって!」

「すごーい!」

「じゃあ西住先輩もすっごく強いんだ!」

「えぇっ、いや、私はそんなんじゃ…」

一年生達からの質問でいくらかは西住ちゃんの動揺は治まったものの、今度は期待の眼差しに困惑気味だ。

そろそろ助けに入ろうかとしていると、武部ちゃんが勢い良く手を挙げた。

「教官!質問いいですか!」

「何かしら?」

「戦車道をやったらモテるって聞いたんですけど!」

「モテ?うーん、確かに戦車道をやればモテるようになると言えなくもないわね」

「おお!ちなみに教官はどれくらいモテたんですか?」

「そうね…。簡単に言えば、今まで狙った目標は外したことはないわ。撃破率120パーセントよ」

「120パー!?凄い!」

いや、それって100パーセントでしょ。なんてツッコミは飲み込むとして、機転を利かせたのかそれとも本心からだったのかはともかく、武部ちゃんの質問のおかげでさっきまでとは話題の方向性が随分変わった。

「教官、本日はどのような練習を行うのでしょうか!」

武部ちゃんに続くように、秋山ちゃんが今日の練習内容を尋ねた。待ちきれなかったのかな?

「そうね。今日は早速だけど、実戦形式で本格戦闘の訓練しましょうか」

「ええっ、いきなりですか!?」

「難しそう…」

「大丈夫!戦車を動かすなんてあなたたちが思っているよりも簡単なんだから。こうダーってやってバーってやったら良いのよ」

教官の口振り的にはなんだか簡単そうに感じるけど、言い方がかなり感覚的すぎる。流石にダーやバーがなんなのかくらいは説明があってもいいんじゃないの?

うーん、この人が教官で本当に大丈夫かなぁ…。

 

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