ガールズアンドパンツァー×仮面ライダーエグゼイド   作:ジョルノ利家

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2020/6/27 前書き及び本文の内容の一部を変更しました。



人間に感染し、消滅させる能力を持った新型コンピューターウイルス「バグスターウイルス」によって、ゲーム病と呼ばれる感染症が人々の脅威となっている現代。
しかし、ゲーム病治療のため命懸けで戦うゲームドクター「仮面ライダー」たちの活躍によって、その脅威は徐々に収束しつつあった。
ゲームドクターの一人、宝生永夢/仮面ライダーエグゼイドは小児科医として働きながら、バグスターウイルスの治療のため、そしてバグスターウイルスに感染し、消滅してしまった人々の命を取り戻すため、日々戦い続けていた。


第1話 戦車道、始めます!/ここから始まるMY WAY!
1-1 DC版


2018年3月末 衛生省 審議官執務室

 

僕の目標であり、命の恩人でもある日向恭太郎先生――今は衛生省の審議官をしているー―から連絡があったのは今朝のこと。

僕に頼みたいことがあると言っていたけれど、その内容は電話ではほとんど教えてもらえず、とにかく衛生省まで来てほしいと言われ、衛生省に到着しても、特に説明も無いままに審議官執務室へと案内された。

部屋に入ると、中央に置かれたソファーに腰かけている二人の男性と目が合った。

「宝生先生、こちらへ。来てもらって早速だが、自己紹介を」

ソファーに対面するよう置かれた椅子に座る恭太郎先生に言われ、僕は姿勢を正す。

「宝生永夢と言います。聖都大学附属病院で小児科医をしています」

「宝生……、では君が噂の仮面ライダーなのかい?」

「へ?」

ソファーの左側に座っている着物を着た中年の男性にそう尋ねられ、思わず変な声が出てしまった。

「あっ、はい、そうです」

「ふむ…、見たところ、あまり頼りになりそうには見えませんね」

「いえ、そんな事はありませんよ。宝生先生はゲーム病の治療に尽力してくれている優秀なドクターですから」

ソファーの右側に座っている眼鏡を掛けた僕より少し歳上の男性の一言は、なかなかグサリとくる一言だったけれど、すぐに恭太郎先生がフォローしてくれた。

僕は恭太郎先生に促され、先生の隣の椅子に座る。

「ではこちらも紹介を。私は、文部科学省学園艦教育局の辻と言います」

「日本戦車道連盟理事長の児玉です」

ソファーの右側の眼鏡の男性が辻さん、そして左側、僕の目の前にいる着物の男性が児玉さん。名前こそ覚えたが、それぞれの役職についてはあまり聞いたことがないものばかりだ。

「宝生先生、いきなりで失礼ですが、学園艦についてご存知ですか?」

「えっと…、すいません、勉強不足で…」

「ああ、別に構いませんよ。では戦車道についてももちろんご存知無いでしょうから、まずはそこから説明しましょうか」

辻さんの説明によると、学園艦とは簡単に言ってしまえば「船の上に一つの町が存在していて、そこにある学校に通う生徒たちによって運用される超大型船舶」で、辻さんは現在運用されている全学園艦についての管理を任されているのだとか。

そして戦車道とは、第二次世界大戦終結までに開発・設計された戦車や戦車用の装備を用いて行う女性のための武道の一つなのだが、現在は練習場所や戦車の維持・管理等の関係から一部の学園艦でのみ盛んなマイナーな武道となってしまっているらしい。児玉さんはそんな現状を打破するべく様々な方々で戦車道の普及に努めているようだ。

しかしながら、そんな二人が衛生省を訪れた理由が僕には全く分からなかった。

「あの、それでお二人はどうして衛生省に?」

「実はこの度、大洗女子と言う学園艦の廃校が決定したんですが、そこの生徒会がなんとか廃校を回避しようと、こちらにある条件を出してきたんですよ」

「ある条件?」

「今年の夏に行われる全国高校戦車道大会で優勝できたら、その時は廃校を撤回してほしい、とね」

「ただ、戦車道というのは素人がすぐに始められるようなものでもない。一応、戦車は連盟から購入出来るが、人員の育成にはそれなりに時間がかかる。隊員に経験者でもいれば話は変わってくるんだがねぇ」

「その学校には戦車道の経験者はいないんですか?」

「4月からその学園に転校して来る生徒が経験者だとは聞いていますから、どうせその生徒を当てにしているんでしょう」

「だが、その生徒にはゲーム病に感染しているとの報告があってな。そこで宝生先生にはその生徒の治療のために学園艦に出向いて貰いたいんだが」

「僕なら構いませんよ」

「そうですか。では、続いてなのですが――」

その後も部屋では話し合いが続いたが、最初の話以降、僕はまったくついていけなかった。

 

 

 

「では、我々はこれで失礼します」

しばらくして話し合いはまとまったようで、辻さんと児玉さんは帰っていった。

「…いきなり呼び出してすまなかったな、永夢」

恭太郎先生はふぅ、と一息つくと、僕に昔ながらの呼び方で話しかける。

「いえ、全然」

「ゲーム病は患者に自覚症状がほとんど無い上、対応出来る医療機関も現状は聖都大附属のCR(電脳救命センター)しか無い。今回、早期発見できたのは患者にとっても、我々にとっても運が良かったと言えるな」

「そうですね」

「正式な出発日時は後でまた連絡するから、聖都大附属病院に戻ったら出発の準備を進めておいてくれ」

「分かりました」

「………」

「恭太郎先生?」

「ああ、実はな、永夢、今回の患者の治療が終わった後も、お前にはしばらくその学園艦に残って貰いたいんだが…」

「別に構いませんけど、それって、他にも患者がいるってことですか?」

「ああ。ここ数日、ゲーム病と思われる症状の患者が生徒を中心に徐々に増加しているとの報告を大洗女子学園艦から何度か受けていてな。いずれの患者もまだ初期段階のようだが、件数は少なくはないらしい。もしかしたら、何らかの原因による集団感染の可能性も充分に考えられる」

「そんな…!」

「現時点では詳細は不明だが、我々としても放置しておくわけにはいかん。現地に行ったら頼むぞ、永夢」

「はい!」

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