エイギル艦隊 彼の海にて、斯く戦えり   作:凡人作者

4 / 17
キャラの言葉使いがあってるかどうか不安です。
まだ艦娘達とは接触しません。





放浪

ビービービーと喧しい電話の呼び出し音に、ジョルジュ艦長は叩き起こされた。

事前に何か異常が有れば呼び出すようにと伝えてあったので、何か起こったのだろう。

気怠げに起き上がり電話を取ると、電話の主はマルセル船務長であった。

 

マルセル「か、艦長!一大事です!!」

 

ジョルジュ「落ち着け、一体何が有った?」

 

マルセル「ジャン中尉が倒れました!!」

 

ジョルジュは恐らく過労によって倒れたのだろうと推測した。ジャンは戦闘中ずっと負傷者の手当てをしていたのだ。そして見知らぬ少女の介抱までしてくれていたので当然だと思われた。

 

マルセル「それと正体不明の少女が銃を持っています!!」

 

ジョルジュ「ふざけんな!!」

 

 

──────────────

 

 

事の発端は数十分前に遡る。

相変わらずハーンはジャンに自分はこの船だと主張し続けていた。しかしジャンは子供の嘘か何かかと思ってちっとも信じないのである。

 

ハーン「いいわよ!此方にも考えが有るわ!!」

 

埒が明かなくなったハーンは実際に自分の能力を見せ付ける事によって信じて貰おうとしたのだ。

 

自分の意識を集中させて医療計器を動かして見たり、電気を付けたり消したりを繰り返して見せたりしたが、最後に何も無い所から自身の艤装を展開させた事が不味かったのらしい。

 

度重なる超常現象を見せ付けられてジャンの頭はオーバーフローを起こしたのだろう。目をぐるぐると回転させて後ろに倒れ込んでしまったのだ。

 

そして倒れ込んだジャンの体によってドアが開き、通路に倒れたジャンの姿を付近を偶々歩いていた乗組員が発見し、そして医務室の中で艤装を持ったハーンの姿を見付けて大騒ぎとなったのである。

 

乗組員「うわあぁぁぁぁ?!ジャン中尉が撃たれたぁ?!」

 

ハーン「ち、違う………私そんなつもりじゃ。」

 

そしてハーンがいかにも私が中尉を撃ちました的な発言をした為騒ぎが更に大規模化、警備の為に艦内に置いてある小火器を持ち出して鎮圧行動となった。

 

士官「武器を捨てて、手を後ろに回せ!!」

 

ハーン「え?う、うん…………。」

 

そしてまたやらかした、ハーンが艤装を消した事で士官達は口を開けて唖然とした。そしてハーンが頭の上に?マークを浮かべて艤装を展開すれば士官達は大声を上げて逃げ惑ってしまった。

 

最終的に事態が終息したのはジャン中尉が意識を取り戻し、そしてジョルジュ艦長が現場についてからであった。

 

 

─────────────

 

雪風「ふわぁ……………疲れましたぁ…………。」

 

大井「もう少しで帰れるわ、頑張りなさい。」

 

ガダルカナル付近を軽巡洋艦一、駆逐艦五隻の小規模な艦隊が航行していた。彼女達はラバウル、ブイン、ポートモレスビーと共に海上を警護するショートランド泊地に所属している練習艦隊で、最近配属された駆逐艦達を先頭の軽巡洋艦が引率していた。艦隊の編成は大井、不知火、浜風、磯風、天津風、雪風である。

 

大井「燃料を考えてコースを設定しなくちゃね…………。」

 

艦長妖精「ならばこのルートはどうだ?最短で燃料の消費も少なくなる。」

 

旗艦ある大井は、開戦初期から戦い続けている最古参の一人であった。彼女は金色の正肩章が付いた白地の儀礼用軍服とタイトスカートを見事に着こなし、艦長妖精と共に帰還ルートの策定を行っていた。

 

大井「後は敵艦隊と遭遇しなければいいけど…………。」

 

航海長妖精「大丈夫ですよ、この前ラバウルの艦隊が撤退に追い込みましたし。」

 

最近タウンズビルから深海棲艦の艦隊が出撃していると言う情報が手に入っており、別の基地の艦隊が何度か小競り合いをしていた。

練度が低いこの練習艦隊が敵と遭遇すれば苦戦は免れない。艦長との協議により、スコールが発生しやすく、そして身を隠す小島が多いガダルカナル付近を航行するルートに決定された。

 

電探妖精「対水上電探に感、9時の方向、距離13海里(約25km)!!」

 

大井「何ですって?!」

 

しかし大井にはツキがなかった。深海棲艦はSGレーダーによって35km先の練習艦隊を捕捉し、帰還ルートを遮る様に航行していた。戦力は軽巡2、駆逐艦4であるが、練度は当然深海側の方が有利である。

 

浜風「きゃあぁぁぁぁ?!」

 

磯風「浜風?!うわっ!!」

 

海戦はほぼ一方的であった。大井の攻撃により軽巡一隻、駆逐艦二隻が中破の被害を与えたが、大井自身も中破、部下の駆逐艦も五隻の内一隻が大破、三隻が中破と言う損害が出ていた。

 

敵はしきりに無線を飛ばして仲間を呼んでいる様で、このままでは沈没艦が出てしまうばかりか全滅する可能性が出てきた。大井は最後の決断を下した。

 

大井「私が突撃する、駆逐艦部隊は隙を付いて撤退しなさい。撤退の指揮権を不知火に委譲するわ。」

 

不知火「ちょっ、ちょっと待ってください!!大井さん、貴方死ぬ気ですか?!」

 

大井「死ぬだなんて大袈裟な事言わないでくれる?私も時期を見て離脱するから、後は任せたわよ?」

 

不知火の制止のコールを無視して大井は敵艦隊に突撃して行った。深海艦隊は突然の出来事に動揺して主砲を乱射させるが殆ど当たっていない。

擦れ違い様に魚雷を発射して駆逐艦一隻を血祭りに上げるが接近した為に命中弾が多くなり、次第に戦闘力を減らして行った。砲の殆どを破壊され、魚雷発射管は吹き飛び、魚雷は誘爆の恐れが出た為破棄された。

 

大井「海が荒れてきた…………、嵐になる?」

 

次第にスコールが激しくなり嵐となった。辺り一面の視界が悪くなり、雷雨と激しい荒波により戦闘は少しずつ小さくなって行った。

 

嵐が止んだ後、既に大井と駆逐艦達は姿を消し、深海艦隊は練習艦隊を取り逃がす事となった。

 

 

──────────────

 

ジョルジュ「では、君は本当にこの艦、ハーンだと言うのかね?」

 

ハーン「さっきからそう言ってるでしょうが!!」

 

ハーン艦内では未だにグダグタしていた。艦長が到着して話は進んでいるが、皆は未だに信じられないと言う風な顔をしてハーンを見ていた。

 

砲術長「しかし、本当に目の前の事が信じられませんね。ポルターガイストみたいに主砲を回転させてみたり、無人の機銃を動かしてみたりと……………。この艦の魂と言うのは本当でしょうかね?」

 

そう疑問を漏らしたのは砲術長のダスティン・セルヴィッジ少佐。彼はコーンベース港の戦いで敵機を落としまくった士官である。

 

マルセル「しかし、この少女の正体が分かった所で、我々の置かれた状況は好転しません。」

 

ジョルジュ「確かになぁ……………。」

 

乗組員「艦長、CICから報告です。レーダーにて陸地を発見した模様です。」

 

幹部達に喜びが広がる。とうとう陸地を発見したのだ。此処にて一応情報収集に勤め、味方艦との通信を試みる事となった。

 

ハーン達が見つけた陸地、島の名前はガダルカナル島。

この島にて彼女達は、世界を守る勇者たちどころに出会う事になるだろう。

 

 

 




大井の服装は香取の服と同じです。

感想、批評、アドバイスを歓迎しております。
物語についての些細な感想でも構いません。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。