まさか私の総武校生活はまちがっているのか!?   作:ばなナイン

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騒がしいです・・・・


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「ユーイちゃん!」

「カーナミン!!」

・・・・「「イェ〜〜〜イッ!!!」」 パンッ!!

 

 

 

おう・・・・賑やかだなこいつら・・・・会話の節々で何度も意気投合しよって・・・・ただでさえ煩いこの二人にまた煩いのが二名....もっとも元々いた煩い二人と言ってもその煩い『質』もそれぞれ違うんだが。

もう一方では....

 

 

 

 

「・・・・だから部長は! そんな事でソノ比企谷さん? を蔑ろにしていた! というのか....!」

 

「....そうは言ってないわ? ただ、私の許せなかったのは....解ら無いのかしら....? そうよね、ここでの説明では....」

 

「....それにあの葉山?て奴も....! 情けない!! ....親友が振られ無いように....だと!? そして相手には断らせるように....だと!? ソンな相反する依頼を比企谷さん独りに....その結果除け者にされなければならないその理屈が判らん!!」

 

 

 

お、おう....この転入生はまだ出逢って間もないこの俺の事をこんなにも庇ってくれるとは....!

こんな奇特な女性はウチの小町以外思い当たらない....! もしやこの俺に....なんて思い込み....これまでの俺の人生にどれだけの黒歴史を築き上げてきたことか....まてまて! この十条....さんは短期転入生、一ヶ月後にはこの総武高校を立ち去るのだ! 淡い期待はさらなる暗雲を我が頭上に立ちこませ二度と立ち直れる事もなき深淵へと....

 

 

 

「もーいーじゃん! 終わったことだし! それに二人がここに来てくれたお陰でまた三人仲よく出来そうだもんねーカナミン!!」

 

「うん! そー! よくわかんないけどよかったねー! そのセンパイ!! 今はわたしと姫和ちゃん入れて五人だけどねー!!」

 

「「イェーーーイッ!!!」」パンパンッ!!

 

 

 

またもハイタッチ....この二人も顔を合わせてから速攻にこのノリだ....どこまで気が合うんだコイツら。まあこいつらウチの顧問の平塚先生からの肝入りでこの辺鄙な部活『奉仕部』へと送られてきたんだがな。

 

 

 

一週間前の修学旅行....そしてあの依頼、そして俺が導き出した解決法とその結末....千葉に帰ってからの奉仕部内の重い空気....俺には延々と続く日常になるかと思われるその空気感に突如二人の体験入部者が現れた。

 

 

 

『わー! ....ここ?? なにもないねー!』

『こら! 失礼な! お前にとっては先輩だろ! ....初めまして! この高校の平塚先生からの勧めでこの部に体験入部する事となりました! わたくし、平城学館高等部二年十条姫和と申します! 鎌倉の刀剣類管理局からの指令で短期転入生としてこの総武高校に来ました! こちらは....』

 

『うん! 衛藤可奈美! 美濃関学院から来た一年だよー! よろしくねー!!』

『おいっ! ここにいるのは二年生! 私だけならまだしも少しは....』

 

『うん! ヤッハロー!! ヒヨリン! カナミン!!』

『由比ヶ浜さん!....ハア、ごめんなさいね二人とも....貴女方は顧問の平塚先生から....』

 

『わーすごーい!! 私の呼び方もここへ報告されてるのかなー!?』

『ンな訳ないだろう!! ....あだ名という物は場所が変わってもそうそう変わらないものなのか.....』

 

 

 

おう....この由比ヶ浜と同じくらいネーミングセンスの壊滅的な奴が他の高校にも存在するとは。アホの娘の標準は以外と全国平均なのかも知れん。

 

 

 

『コホ・・・・私がこの奉仕部の部長、雪ノ下雪乃です。お二人の事は平塚先生から伺っています。部員は私と、ここにいる由比ヶ浜結衣さん。あとは・・・・』

 

 

 

口籠ってるな....まああんな事があった後だ。俺の紹介を躊躇するのもわからんでもない。ここは久々に我がステレス機能を全開にして....

 

 

 

『じゃあ! わたしもセンパイのことユイちゃんてよんでいい!?』

『うん! 呼んで呼んで!! カーナミン!!』

『ユーイちゃん!!』

『イェ〜〜〜イッ!!!』

 

 

 

・・・・とんでもないヤツが来てしまった・・・・もう一人の方はまあまともな方だな。これならしばらくの間は注意が逸れる。これで心置き無く俺も軽い空気と化する事ができるわけだ。さて読書を続けるか....

 

 

 

『部長さんのこともユキちゃんて呼んでイイ!??』

『おい可奈美! 馴れ馴れしいぞ! 少しは遠慮をだな...』

 

『ユキノン! わたしそう呼んでんだし! いいよね〜ゆきのん!!』

『由比ヶ浜さん!! はあ....衛藤さん? 貴女は一応後輩なのだから、そういう言い回しは....』

 

『い〜じゃんゆきのん!....でもダメならわたしだけでもイイし!!』

『うん! じゃ! 部長さんとユイちゃんで! イイよね〜!!』

『イェーーーイッ!!!』 パン!!

『可奈美・・・・ここに来てまで・・・・すいません部長、コイツはこういうヤツで....』

 

 

 

しかしまともな方も最初の一日だった。この十条という女子はどういう訳かその次の日『お約束』の如く俺と同じ教室に....しかしあの生徒指導の平塚先生の思いつきとはいえ二人がこの高校に転入届を出したその日にクラスより先に奉仕部に入部させるとは....しかもいつも身に付けなければならない装備....御刀....の為に最後列の席に....て事は....

 

 

 

『ん? ....何だし!?』

『....はあっ!?』

 

 

 

初日・・・・たったこれだけの事で隣の席の三浦....通称あーしさんとは犬猿関係だ。そして休み時間布教活動に来た腐女子教信徒海老名さんの誘いで葉山グループでのしばしの会談、そして話題が巡り巡って俺と葉山のカップリングに....なんで!? さらに話は俺の話題を交えて修学旅行にまで及び....いや違う! 盗み聴きなんかじゃ無い! 勝手に俺の席にまで聞こえてくるんだから!

 

 

 

『・・・・何故だっ!?』

 

 

 

あの馬鹿....戸部それナイッしょー!! ....が口を滑らせアノ一件が十条さんの耳に....そして戸部の発言を庇うつもりで海老名さんが発した台詞がアノ一件の真意を露わにするところとなり結果、この件とはまるで関係ない十条さんが義憤を募らせ葉山の面々を罵倒し俺を庇うということになる....葉山の奴、こんな時にもマアマアと笑顔を崩さないまま十条さんと三浦あーしとの口論の仲裁をしていたのは流石だ。由比ヶ浜はこちらをチラ見しながらあはは....と困った顔をしてたが....

そしてその怒りを我が奉仕部部長雪ノ下にまで....そしていま....

 

 

 

「....貴女には関係のない話よ。あの依頼、裏があるなんて気づかなかったもの。比企谷君を除いて....それであんな事になったのだから、私と由比ヶ浜さんが混乱するのも仕方のない事じゃ無くて?」

 

「それにしてもだ! この奉仕部というのは生徒の色恋沙汰の依頼まで受け付けるというのか!! 情け無い....依頼するのが女子だったらまだ話が分かるが男とは....しかも二人揃って....!!」

 

「その点は....私のミスだったわね。受け付けるべきでは無かったのは認めざるを得ないわ。でも良かったじゃ無い? こんな綺麗な娘にそこまで庇われるなんて、いよいよ貴方の時代がやって来たのね、モテ期ヶ谷君?」

 

「ん!? なんだ....そのモテ....何とかとは! ここにそんなヒトは....?」

 

「....いつまでも照れてないでいい加減口を開いたら? 寡黙ヶ谷君?」

 

「・・・・おう・・・・」

 

 

 

べ、別に照れていた訳では無いんだからね!? ただ女子共の剣幕に押されて口を開ける暇が無かっただけなんだから!!

 

 

 

 

「ハ!?・・・・そこに居るその男子がそのナントヶ谷か!?」

「姫和ちゃんどうしたの?? へっ!? ダレっ!?このヒト!?!」

 

 

 

 

衛藤という娘がこちらを向いてさらに動揺している....悪いねコンな目で。十条さんも....俺の姿も確認しないまま俺を擁護してくれていたとは....若干後悔の顔か? いやそれは自虐も過ぎるというものだろう。そうだよね??

 

 

 

「カナミン・・・・ヒヨリン・・・・いま気付いたしっ!?」

 

「・・・・ハア....貴方という人は....そこまで存在感を消し去る事が出来るなんて....流石ステレス能力を自称するだけの事はあるわ....勿忘草ヶ谷君....?」

 

「うわー!! すごーい!! このヒトがこの部の五人目の部員なんだねー!なんなの!? 姿を隠す技があるの!? 迅移みたいなの?? 透明人間!? ここはスパイ活動もある部活なんだねー!!」

 

「可奈美!! 失礼な!! ....私も誰かいるな....とは思ってはいたが部長も由比ヶ浜さんも何も指摘していないから只の部外者だとそっとしておいたんだがまさかここの部員だったとは....」

 

 

 

言われたい放題だが怖がられてるわけでは無さそうだな。むしろ根拠の無い能力にまで感心をもたれて戸惑うまである。だが一度は廃れたかと思われたこのステレス機能、まだ通用するんだな? 益々研鑽を積んでこれ以上面倒事に巻き込まれないよう更なる工夫を....

 

 

 

「十条さん? 確か貴女はこの男....比企谷君と同じクラスでは無かったかしら? そう....全く以ってその存在を全然認められていなかったのね....流石だわ、色即是空ヶ谷君? フフッ!」

 

「ほっとけ、むしろその方がせいせいするわな。お前みたいなのに嫌味を言われなくて毎日が清々しく過せるからな」

 

「あら、その存在感の無い貴方を認めてあげて一人の人間として扱っているというのに随分な言いようね? もっと感謝してくれてもいいぐらいなのに。生霊ヶ谷君?」

 

 

 

「なんかカッコイイねー! ユイちゃん!これが普通の高校生の日常会話? なの!?」

 

「えーと....ははっ!! でもこの二人はこれが普通だし! ....これで仲直りできたんだよね....ヒッキー、ゆきのん....」

 

「そうか? よくわからんがこれで円く収まったのか? 私にはイマイチ普通というのが分からん....」

 

 

 

いや、十条さん、貴女はマトモ過ぎるぐらいだ。マトモ過ぎて周りから浮きまくるという....ここ奉仕部にはマトモ過ぎて現代社会から弾き出される我ら哀れな漂える衆生を一般社会の型に形成し直すという重要な使命も隠されているしな....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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