「今日のお客さんってだーれ?」
「んぁー…あぁ、S03地区の人形だな」
「S03?あぁ、放射能の雨の地獄か」
「事実でもそれはお口チャックな?」
先程連絡を受けてもうすぐ着くらしい。今日のお客さんは別基地の人形だ。
放射能の雨が降ることで有名なS03地区の人形達。はてさて?
予め喜ばれるだろう飲料水の類を用意してから待ち構えている。
「準備は出来てるんだろうな?」
「もち♪G36も張り切ってたから歓迎の料理も出来上がってるよ」
「そろそろ来てるはずなんだが…門番の連絡ではもう来てるんだが…」
「代表者が来るのかな?」
門番の情報は…車での来客あり、人形4体。S03地区所属のFAL、Vector、Five-seveN、ナガンの4体。
FALとVectorは視認範囲で散策しているのを確認中。
挨拶もなしにもう基地をブラブラ歩き回ってるのはどうなんだ?
まぁ良いや、時間的に余裕があるなら普通に飯だけでも食って行って欲しいけどね。
「ここが司令室か?おぉ、ここがそうか…お初にお目にかかる、S03地区所属のM1895ナガンじゃ」
おぉ人がいい感じのナガン…普通な感じ。S03ってすごくアレな人形が跋扈してるって噂だけど。
普通にお兄ちゃんもそんなナガンに気を許して手を握ってる。
その後ろには身長の高いHG人形、Five-seveNが待機してるが…なんだ?
すごく見る目が変というか…見たことのないたぐいの目つきをしてて怪しいんだが…
「それではこちらに赴いた要件をはな」
「ちょっと良い事しましょ?それで色を付けてくれたら」
「黙らんか」
「ゴッ!?」
あの豊満バストを出そうとした所目にも留まらん早業でナガンがリボルバーのグリップでこめかみぶっ叩いた。
すごい音してFive-seveNが床に沈んだ…いや、マジ何事?
「今S03基地では新たな補給路の開拓を模索しておる」
「ははん?S04の黒い噂はマジか?」
「話が早くて助かるのぅ、最悪水だけでも良い協力してはくれんか?」
「タダでやるつもりはない…見返りはあんだろうな?」
「そうじゃのう…指揮官と協議してもらうのが一番ではあるが…外部からのこの基地を取り巻くキナ臭い情報はどうじゃ?」
「情報は金だな…よし、分かった他は何か必要か?」
「それはまた後日改めて伺うことになっておる、恐らく指揮官が直接要求するじゃろう」
「分かった。この基地の連絡先を伝えておく、連絡をくれ」
おぉーすごく真面目な交渉が行われている。S03はどうやらS04にピンハネされてる噂は本当だったらしい。
で、こうしてD08地区に来たのはそんなS04を介さない補給路の開拓か。
最悪水だけっていうのがかなり必死と思う…まぁ一番大事な物資だしね。
「そういえば放射能の雨が降るんだっけ」
「左様、故に安全に使える水が必要なのじゃ」
「所でそこで伸びてる…」
「言うな、起きれば何をしでかすかわからんからそのまま捨て置け」
えぇー…何このギスギスした間柄…まぁあの初動からして碌でもないと思うけど。
「にしても良いおっぱい」
「ふんっ!!」
「いってぇ!!何すんだ!!」
「つーんだ」
お兄ちゃんが思いっきりあのおっぱいに鼻の下を伸ばしかけてたから足を踏み抜いた。
「で…じゃが、ちと一つ頼みがあるんじゃ」
「はいはい、なんでしょう?」
「甘い物はないかのぉ?」
甘い物か…歓迎の食事の中にあったっけか?いや、私個人が作ってたお菓子があるか。
クッキーにシュークリーム、ケーキ…マフィンにプリンとあんまり保存が効かないものばっかりだな…
まぁ無くもないから私のをお裾分けするとしましょう。
「何でも良い?」
「うむ」
「じゃあちょっと待ってて、とびっきりのを用意してあげる♪」
じゃあちょっと兵舎に戻ってっと…お菓子を取って戻る。
途中で兵舎の方を見ると煙草を吸ってるFALと主任を見た気がする…
なんか話し合ってるけどなんだろうか…あ、イサカが潜んでる。
あーあ、あれはまた浮気みたいなことしてキレさせたな…私しーらない。
――――――――――――
「あのウサギちゃんやばくない…?」
「お前も…?」
「ほへぁ~…」
「うふふふふ♪」
起きたFive-seveNがどこかへ行ったかと思ったけど…工廠に行ってたのか?
ツヤツヤした顔で囲まれてるし…何をしたんだ?あの童貞達だしあの色仕掛けみたいなので落としたか?
ナガンには持てるだけお菓子を持っていったら普通に喜ばれた。
「さて、S03の人形諸君遠路はるばるよく来てくれた。細やかながら食事を振る舞いたい」
「……」
「……」
「ほう、これはこれは…」
若干二人がすごい無表情なのが怖いんですけどー?
苦手な食事でもあったんだろうか?いや、人形だから普通に好き嫌いは…
「ここでの喫煙は?」
「いや…遠慮して欲しい」
「チッ…」
何このFAL、同じFALでもこんなにやさぐれるか?
こっち所属のFALがこの短いやり取りを見てて信じられない目で見てる。
胸ポケットから煙草を引っ張り出して濁った目でお兄ちゃんを見てんだもん。
で、禁煙と知るや否や舌打ちしてからポケットにしまいこんでるし…
Vectorは何を考えてるかわからないけど黙ってぽやーっとしてる。
うーん…距離感が掴みづらいが悪い人…じゃないと思う…
ナガンは普通に嬉しそうに歓迎を受け入れてくれてる。
「で、いつドンパチが始まるの?」
「この基地では無いみたいよ、シケてやがるわ」
「あっそ…」
「えぇ何この…何…?」
「すまん、S03の日常なんじゃ…」
S03どんなところだよ…食事開始したと思ったら普通にドンパチの話しし始めるし…
無いって言ったらシケてるなんて言うし…これが日常ってどういう事?
かなりの荒廃地区とは聞いてるけどどんだけだよ…私は理解に苦しむ。
申し訳無さそうなナガンがまた…常識的な感じだけどどうなんだろう。
このナガンも一物持ってるんじゃないかとすごーく懐疑的になっちゃうぞ?
「ねぇナガンナガン…一つ聞いていい?Five-seveNもなにか…?」
「あぁあやつは…色狂いじゃな」
「色狂い」
さて?色狂い?そしてメンテナンス班の若い衆がデレデレしててー?
そしてからFive-seveNの顔がすごくツヤツヤしてるー?
「まさか食われたか?」
「なに?」
「いや、あのメンテナンスのボーイ達がね」
「あぁ…すまん、目を離したスキにやったか…」
「性病とかキャリアーしてないよね…?」
「スマン、それは保証しかねる」
「今度の休みにアイツら病院行きだね…」
なんというかこの短い付き合いのお時間でS03のぶっ飛んだ感じがわかった気がする。
まぁでも平和なのは良いことだと思うんだよ…私はって頭がつくけどね。
こうしてのんびり食事してお腹いっぱいになったらちょっとはマシになってくれりゃ良いけどね。
「えっと…お酒は飲む?」
「えぇ、飲むわ」
「じゃあお酌しますね、どうぞ♪」
基地に貯蔵されてるウィスキーの数々から一つ良いやつをチョイスしてから振る舞う。
お兄ちゃんの意向でこういったお客様には遠慮なく振る舞うのがこの基地の決まり。
お酌するのは私の勝手な事だけどね。グラスが空いてるから注いでいく。
サービスしてたら何か変な目で見られたけどお酒の味にはいい感じかな?
「へぇ、セクハラプレイが常套の基地にしてはいい酒じゃない」
「え?」
――――――――――――
「で、よかった?」
「まぁ…お困りならちったぁ手を貸すのが人情って奴よ。腐らせるだけだし」
「じゃあこっちの地区からS03への補給路を構築するんだね?」
「おう…まぁ何か俺たちには手に負えん事があった時に押し付けれる先が出来たと思えば良い」
「そんな事起きるかなー?」
「転ばぬ先の杖ってやつだよ」
乗ってきた車にお土産をたんまり乗せさせてから送り出していった。
基地に貯蔵している飲料水と嗜好品の煙草と酒…あとはナガンに持たせたお菓子か。
次に行く基地がS09って言ってたけどどうなるのやら?
この基地に闊歩してるだーちゃんを撃ち殺そうとしてたりしたからなぁ…
あっちに行ったら余計暴走しそうなんだけど…どうなんだろうね?
「それに多分だが他の基地は前評判聞いて門前払いしてると思うからな…」
「あぁ、そういう?」
「余力がある基地が支えてやっておくのが良いだろ」
さっすがお兄ちゃん、甘っちょろいけどそんな所が私は好きだよ。
「ただ、あれだねー…お兄ちゃん」
「ん?」
「セクハラプレイの聖地なんて言われちゃったね」
「まぁやらかしてた時はやらかしてたからな…」
「あはは…じゃあ夜にちょっとやっちゃう…?」
「おう…いや、ちょっとおっぱい分補給させてくれ…」
「しょーがないなぁー…」
まぁ今の所限定した所だけどセクハラプレイしてるけどね…
知らぬが仏って奴だよ…まぁ主任が視姦やらかしてたらしいから悪いイメージはついただろうなぁ。
好きにしろと言われたけどそんなにぶっ飛んだことはさせれなかった。
ただメンテナンス班は主任以外残らず食われたぜ。
ちょっとはD08ののほほん空気に毒されてくれたら良いなぁ(白目)
まぁあれだよ、どうせ基地待機組がどんちゃん遊んでるのを見て白い目で見てくれると思うんだ。
手土産持たせてるからS09では機嫌いいと思うんだ。
あとは任せた。