元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん   作:ムメイ

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メス堕ち結婚ダブルピースENDのRTAは96日になりました。お疲れ様です。
後は惰性のゆるゆる夫婦日常なのでどうぞお構いなく。


Day104 誓約

――――――――――――D08基地指揮官私室・早朝

 

 

「ん…朝?」

 

起きようと思って身体を動かそうとするけど動かせない?

なんでだろうと思ったら身体に回されてるので納得…隣で寝てるお兄ちゃんが私を抱きしめてる。

さらにそんなお兄ちゃんをお姉ちゃんが抱きしめていてスゴイことになってる…

うーん…これは壮観だけどこのまま抜け出すのは…難しいか。

多分無理に抜けた時点でお兄ちゃんが起きちゃうな。じゃあお兄ちゃんが起きるまで寝顔を見ておこうかな。

あの告白は間違いなく夢なんかじゃない…私とお兄ちゃん…両思いなんだ♪

嬉しい…いつにも増してお兄ちゃんの寝顔が愛おしいな。ずっと見ていたいくらい。

ちょっとくらいキスしても起こさないかな…や、やっちゃえ…

 

「んー…んっ!?んんんっ!!」

「ちゅ…じゅるぅぅ…ぷ…」

 

目を閉じてそーっと口づけしたつもりだったんだけどお兄ちゃんの腕が俊敏に動いた。

私の後頭部を押さえて逃げれないようにしてからいきなり舌が入り込んでくる。

びっくりするけど噛まないように堪えて目を見開く。するとお兄ちゃんのイタズラ成功…みたいな顔が…

私達に負けないくらいお兄ちゃんもかなりの早起きだったみたいだ。

いき…出来ない…やだ、すごく身体が熱くなってくる…キスだけですごぉぃ…

 

「ぷはぁ…おはよう、417」

「……ふぇぇぇ」

 

たっぷり私の事を蹂躙した後お兄ちゃんは開放してくれた…

だめ、朝からもうヘロヘロ…本当に遠慮なくなったなぁ…

 

「……お姉ちゃんにもしてあげたら?」

「そうだな…おい、起きろ416…いや、眠り姫?」

「きざったらしいなぁ…」

「ふぁ…なに…んっ!?んんんん~!?」

 

おーぅお兄ちゃんはお姉ちゃんも好き好きなのかなー?これまた容赦ない。

でもそんなに激しくないな…私に比べてちょっと勢いが無いっていうか…

あぁ電脳がフリーズする一歩手前を見極めてるんだ。

しかしまぁなんというか…お兄ちゃんがキザになったなぁ。

さてと…それじゃあボチボチ起き出してから朝の活動といきましょ?

あ、お兄ちゃん待って今揉まれたら私マジで腰が…!あっあっ…

みっちり揉まれた上さらにキスまでされて姉妹揃ってベッドの上の置物になってしまいました…

 

「ねぇ…お姉ちゃん…」

「なによ417…」

「このままだとおっぱいだけでイッちゃう変態人形になっちゃうよ…」

「大丈夫よ…もう立派な変態人形よ…」

「そんなぁ…」

 

 

――――――――――――

 

 

今日の服装は童貞殺しの服できーめたってしてお部屋から出たときだ。

珍しくお兄ちゃんが進んで私を誘ってタンデムツーリングに出かけた。

しかも知ってる道じゃない…お兄ちゃんも端末でマップ確認しながらだ。

一体何がどうなってるんだろうか?そもそも兵舎に訪れることが珍しいし…

なんだか皆に見せつけるように私の手を引いてバイクに乗ったからなぁ。

いつものバイクジャケットじゃなくてカジュアルな服装だし…

山の奥の奥へと続いて居る道を行く…寒い時期を越えてようやく芽吹いてきた花が迎えてくれる。

こんな景色がまだ残ってるなんて…感動すら覚える…

お兄ちゃんもこの景色には想う所があるみたいで時折頭が横へと向いてる。

晴れ渡った空も私達や花を祝福してるようで…心地いいな。

これこそ絶好のツーリング日和ってやつだね。あー私もバイク欲しい。

 

「ここだ…」

「おぉー!これは…サクラ!」

 

目的地にしていた場所に着いたらしくお兄ちゃんがマシンのエンジンを止めた。

そしてその先…肩越しに見ると大きな桜の木が植えられていた。

自然豊かなD08地区でも珍しい…満開の淡いピンクの花びらがきれいだ。

下りてから近づけば頭上からひらひらと花びらが舞い落ちてくる。

ヤーパンの人たちはこのサクラを見て美しさと短命な花の儚さを感じていたんだって。

初めて見たけど…これはスゴイ…一目で虜になっちゃうよこんなの…

 

「なぁ417」

「なぁ…に…?」

 

声を掛けられて振り向く。いつになく真剣な顔をしたお兄ちゃんがそこにいた。

静かに跪いてポケットから何かを取り出した…え?これって…

 

「恋人ってステップを踏み越えてるのは分かってる…でも、もう俺は我慢できん…417、結婚してくれないか?」

 

黒い小箱から顔を覗かせたのはシルバーリング。所謂結婚指輪だ。

そしてお兄ちゃんの言葉が意味するのは…私への求婚…?プロポーズ?

 

「あ…え…ご、ごめん…ちょっと…まって…」

 

嬉しい、すごく嬉しいのにボロボロと涙が溢れてくる止められない!

嫌じゃない、すごく嬉しいのに全然涙が止まってくれない…

 

「いやだった」

「イヤじゃない!!」

 

大きく頭を振ってイヤなんかじゃないのを伝えても涙が…えと、こういう時は…

どうやってお返事するのが良いんだっけ…手を差し出せばいいの?それともうなずくの?

 

「ふぐ…ぅ…わ、私なんかで良いなら…貰って…?」

 

泣きじゃくりながらおずおずと左手を差し出す。お兄ちゃんも緊張してか…手が震えてる。

私の左手を取って薬指にそっと…リングを嵌め込んでくれた。

山風が吹き桜の花びらがひらひらと舞い狂う中…私とお兄ちゃんは夫婦となった。

 

 

――――――――――――D08基地食堂・昼

 

 

「あー諸君、休みなのに集まってもらってすまん。重大発表だ」

 

お家に帰り着いてからダーリンが基地の全員を食堂に招集した。

まぁ…十中八九結婚報告だと思うけど…荒れそうだなぁ…

皆揃って何だ何だって顔…いや、お姉ちゃんだけ知ってる顔だからなんとも…

 

「好きな人形が出来た」

 

この一言でみんなざわつくが隣に立ってる私に注目が行く…うん、まぁそうだよね。

FAL達からの視線が殺意混じりになって怖いんですけど…まぁまって。

 

「その人形と俺は結婚することにした。417だ」

「ちょっとぉ!417抜け駆け!!?」

「あ、ま…まぁまだ話しがあるから…ね?」

 

殺戮ガチ勢の殺気には私はタジタジ…ダーリンの影に隠れてお話を催促する。

 

「…ついでに言えば重婚の用意がある。言うなれば側室って奴だ」

 

重婚というワードにLove勢がまた騒ぎ出した…まだチャンスがあるって。

私に対する殺気も幾分和らいでホッとする…女の子磨けば娶ってくれるよ。

 

「侍らすってつもりは無いんだが…こんな俺を支えてくれるなら俺は気持ちを尊重したい」

「だ、だから…ね…ダーリンの事が好きなら女の子磨いてアピールして…」

「いや、俺の給料を前借りしてでも指輪を渡す…俺なりのけじめだ」

 

ここまで言ってダーリンは頭を下げた…FAL達の目の色が変わったな…

まぁ諦めるつもりは毛頭なかったんだろう。寝取ってでも…って感じ?

 

「なぁ指揮官よ。一つ良いか?」

「なんだ、清掃員ウィルバーガンツ」

「417と結婚するのは良いが絶対泣かすなよ。泣かしたら地の果てまで追いかけてでもボコボコにするからな」

「約束しよう、惚れた女を泣かすつもりは無い」

 

こうして一波乱ありそうで…無かった結婚報告は終わった。

あ、でもこれ私とダーリンの事社内報にも載るよね…うわー恥ずかしいようななんというか…

 

 

――――――――――――D08基地HK417私室・夜

 

 

「邪魔するぞ」

「うん、ようこそ…ダーリン」

 

今日は何時もと逆に私のお部屋にダーリンを招待することにした。

私はパジャマ代わりのタンクトップにホットパンツ姿ってラフな格好。

お風呂上がりで匂いとかのケアもバッチリ…ダーリンもお風呂上がりみたい。

お互い肌に赤みが差していて色っぽい…なんて思ってたりして。

 

「いきなり結婚を申し出て受け入れてくれてありがとうな」

「んーん、気にしないで…私はそもそも大好きだっていつも言ってたじゃん」

「それでも恋人ってステップも大事だと思うだろ?それをすっ飛ばすのは…」

「言いっこなし、だよ♪恋人みたいなことは…ほら、ここ数日毎晩やってたじゃん」

「あれは…そうなのか?」

「そうだよ、女の子は好きな人以外にはそう安安と身体を明け渡さないんだぞ?」

 

ベッドに腰掛けてダーリンに寄り添いながら言葉を紡いでいく。

お互いの体温を感じて身体を感じて…どちらともなく手を握って微笑み合う。

 

「その…さ。私達結婚したんだよね?」

「そうだな…」

「ハネムーンじゃないけど、結婚報告とかしにお出かけしない?」

「どこまで?」

「S09地区、結婚式に参列したあの基地。結構お世話になってるじゃん」

「あぁ…それもそうだな…新婚同士話しもできるかもしれんな」

「でしょでしょ!」

 

これから、私達も幸せになっていくんだ…ずーっとずーっと…

 

「じゃあ、電気を消すぞ…」

「あ、うん…そのぉ…」

「俺だって初めてだが…頑張るから」

「うん…来て…」

 

暗がりになった私のお部屋。いつもは私とG28くらいしか使わないベッドの上…

私と…私に覆いかぶさるダーリン…蜜月のような夜は始まったばかりだ。

 

途中で隣から壁ドンを食らった。




417ゴールイン…くぅー長かった…指揮官書き出した時点で落着点はこうしてたんですよ。
まぁ当初の予定と異なってこれでEndとはしませんよ。
ネタ切れになったら日刊は途切れるけどそれは勘弁な?

そうそうR18が読みたいなんて紳士が居たので書き上げたぞ。初夜の詳細だ。
https://syosetu.org/novel/188416/

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