元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん   作:ムメイ

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スオミ「ロシアなんて物の数じゃないんですよ」


Day124 戦いは数だって?

「模擬戦です!!祖国フィンランドの誇りに賭けて露助なんかに負けられません!!」

「4対1で勝とうなんてかなり強気ね、おかわり」

「おかげで朝起こされるから良いけれど。おかわり」

「ちょうど良い腹ごなしになるんじゃね?アタシは構わないぞー。おかわりー」

「腕試しには良いな対人戦闘がしたかった所だ。おかわりを貰おう」

 

朝から大量の食料が消えていく最中大食い対決に興じていたスオミがさらに吠えた。

それに対して応じるのはマカロフ、グローザ、バルソクとPKP。

尚それぞれ容赦ないおかわり要求にキッチン内はデスマーチとなる。

作り置きをしていても限りってものがあるからそれをオーバーして要求されるともれなくデスマーチ開始。

ここ数日ダーリンとイチャイチャしながらご飯食べれてないから欲求不満だよぉ!

まぁ騒いでいる内容からしてこれで完膚なきまでに叩き潰せばスオミも少しは落ち着くかな?

ロシア組も負ける気は無さそうだけど最適化の度合いが違うからなぁ…

模擬戦を行うとして使用するのはキルハウス訓練場だろうな。想定されるのは当然ながら室内戦。

そうなるとスオミにアドバンテージが多くつく。なんでかって?

ロシア組で比較的自由に立ち回れるのはマカロフとグローザに限定される。

マカロフの装弾数8発に留まる制圧力もたかが知れている。

グローザも特殊弾を使っている上に装弾数はたったの20しか無い。

ロシアにしては珍しいブルパップ方式を採用しているんだけどその20とARとしては少なめの装弾数が足を引っ張る。

今回はボックスマガジンを使用するだろうバルソクとPKPはどうかって?

馬鹿言うんじゃないよ、LMGみたいなでっかいのを室内戦でそもそも使おうとするんじゃないよ。

やるとするならば長い通路の封鎖ぐらいだけど…どう頑張ってもリロードの隙を狙われる。

Ameliって私の友人が常々愚痴ってたリロード隙がデカくて単独行動なんて無理ってね。

その癖夜戦で引っ張り出されて定点防衛とかさせられるものだからたまったもんじゃないってね。

ちなみにAmeliの主な任務はスラム街の治安維持。あのボディで大丈夫なんだろうか。

Ameli曰くスラム街の人間も悪いやつばかりじゃないらしいけどね。

それはさておいて……模擬戦をするのは勝手だけどそろそろ私達の腕が死ぬぅー!

 

「PKPの食う量が尋常じゃないんですけどー!!」

「本人曰く製造時ですら3人前は余裕だとよ」

「ダーリンなんでそんなのを採用しちゃったの!!」

「いや、俺に言われても……I.O.Pの連中が寄越したんだぞ」

「I.O.P絶対にいつかぶっ殺すぅぅぅぅぅ!!」

 

今日はカウンター席でじっくりとダーリンが私達の動く様を見ていた。

視線は恐らく私のおっぱいなんだろうけどサービスで動かす暇もないよ!

クソッタレがぁ!!PKPの食欲が化け物じみてて下手したらこの子だけで9人前とか平らげられちゃうんだけど!

あのぺったんボディの何処にそれだけのカロリーが行くんだよぉ!!

 

 

――――――――――――

 

 

キルハウス訓練場の観戦ブースには新規着任組が所狭しと肩を並べていた。

今日の警備に出ていったのはデルタ部隊、一番こういうお祭りで顔を出したいだろうUMP姉妹が揃って出掛けている。

あと必ずと言って良いほど騒ぎを起こすスコーピオンも居ないんだよね。

 

「FAL、どっちが勝つか分かる?」

「断然スオミね、この数の差なんて目じゃないわ」

 

Five-seveNが同郷という事もあってかFALに色々聞いている。

その隣では諜報部隊として起用されているPPKとDSR、P7が情報端末で色々調べてるな。

M1919とM1918はそれぞれSAAの差し入れのコーラとピザをつまみながら観戦してるし……

ガーランドはそんな呑気な二人に苦笑いしている。うーん……

 

「スオミの最適化段階が現状70付近ですわね」

「そうね……それに対してグローザ以下私達新入りの最適化段階は10にも満たないわ」

「それからシミュレートした結果がこちらー」

 

と言ってP7が大々的に見せてきたデータはそれぞれの勝利予想パーセンテージだ。

スオミの勝利確率が80%を越えていた。うんまぁしょうがないかな。

 

「あっ、そろそろ始まるようですよ!」

 

カルカノの声と共に皆モニターを食い入るように見る。

 

「露助に死を!我が祖国に栄光を!!」

 

ダミーすら要らん!とスオミはメインフレーム単体での戦いに臨んだ。

殺意マシマシではあるがスオミに装填されているのはもちろんの事ペイント弾である。

敵側の陣営に聞こえるように大声で鬨の声をあげる。

ルールは簡単、フレンドリーファイア有りのチームデスマッチ。

一発でも被弾したらその時点でアウト、弾の制限は2マグまで。

マシンガンの二人は1箱までだ。以上でグローザもマカロフも弾の制限がキツイけど…

さて1マッチがどれだけ長持ちするか見ものである。

 

「マカロフ、背後は任せた」

「了解、まぁぼちぼち行きましょ」

「ロングの封鎖は任せろ」

「同じくー」

 

キルハウスの構造を理解しながら進んでいくグローザとマカロフの二人。

ツーマンセルで動いてお互いの死角をカバーしながら動いていく。

お互いに共通で知っているハンドサインで意思疎通しながら無言で進んでいく。

短く9ミリの発砲音が奥の方から響いていくる。誘き出しの為のものか?とグローザは勘ぐるが……

 

「ぐえー!ヒットー!!」

「なっ……くそっヒットだ!」

 

ロングで封鎖作戦にでていた二人のMGから連続してヒットコールが出る。

一体どういう事だと顔を見合わせるグローザとマカロフだった。

一つ考えられるのは人形の持てるスペックに物を言わせて2つのロングを高速で反復した事だ。

それもバルソクとPKPの反応を許す前に一発づつ叩き込む。

気を引き締めて油断無く進んでいく二人だった。

 

"敵発見"

 

油断なく背後を守るマカロフの肩を叩き前方を指すグローザ。

美しい金糸が入り組んだ通路の先に見えたのだ。挟撃を提案して別れる二人だった……

 

「露助殺すべし」

 

グローザの背後からそんな言葉が聞こえハッとしたグローザが咄嗟に回し蹴りを放った。

しかしソコには何も無く……軸足を掬われたかと思えば視線はぐるり回転して天井を見る。

一体何が起こったのかと驚愕する暇も無くゴーグル越しに見えたのはKP-31の銃口と……

露殺の二文字が冒涜的なメンポとマッポーめいたアトモスフィアを漂わすスオミ=サンのアシュラフェイスだった。

 

「ア、アイエェェェエエエ!!?」

「グローザ=サン!?」

 

挟撃に行ったマカロフ=サンが慌てて戻るとそこにあったのはゴーグルを桃めいたピンクに染められたグローザ=サン

ターゲットのスオミ=サンの姿を探しウオーサオー……真上からサツバツとした空気を感じ見上げる。

 

「アイエエエエエ!?ニンジャ!?」

「サヨナラ!!!」

 

天井の板に張り付いていたスオミ=サンのアンブッシュ!

オオ!ゴウランガ!!憐れマカロフ=サンのゴーグルは桃山と化した!!

 

「まともな勝負になるはずもないわ」

「スオミにとってはもうホームグラウンドですからねー」

「ボク初めてニンジャを見たよ!すごい!!」

「あの奇抜な強襲は良いわね……」

「ハァ……まともな戦いを期待したのに……」

 

詳しくスオミの動きを解説すると真っ先にロングの様子をクイックピークで確認。

それぞれが呑気にバイポッド展開している所に一発づつ叩き込んでいた。

それから一気呵成にセンターの入り組んだ室内を突き進んでいき……

微かな足音を聞き取ってから位置と進路予測、ブラフで痕跡を見せる。

そしてアンブッシュを決めようとしたんだけど左右に分かれたのを聞き取った瞬間にセンターを押し入って……

グローザにハイクを詠ませる余裕を与えて水面蹴り、ヘッドショット。

そして直ぐ様天井に張り付いてマカロフに直上アンブッシュ。

 

「やっぱりロシアなんてロクでなしですね!」

「「「「お前がおかしいだけ」」」」

 

この結果にはスオミはテッカテカの笑顔を浮かべているけど対するロシア組は納得行かない様子。

まぁスオミのホームグラウンドとも言える場所でマウント取られてもね。

 

「もう1勝負だ。模擬戦では勝負にならないわ……だからここはイーブンの土俵でやろうじゃない」

「えぇ良いですよ、次は何ですか?」

 

 

――――――――――――

 

 

そうして場所はキルハウスから変わり食堂。まだ日が高いんだけど…

 

「ぷはぁっ!まだまだぁ!!」

「良い飲みっぷりね……まだまだイケるわよ」

「だめー、私はもうギブ、明日は休みだけど二日酔いで潰したくない」

「うっぷ……水……」

「…………」

 

スオミとグローザのほぼ一騎打ちになっていた。勝負内容?

そんなのお酒の飲み比べになってるね。マカロフもいい勝負していたけどココで脱落。

バルソクは意外に弱くて早々にペースが衰えていたし……PKPはさっきからだんまり。

ここまでで開けられたボトルはひーふーみーよー……おーぅ6と中々の数。

しかも中身はこれまた濃ゆい物ばかりで漂うアルコール臭がすごい……

 

「メイン、もうそろそろ止めましょう……明日に響きますから」

「まだまだぁ……ロシアのロクでなしに負けてたまるものですかぁ……!」

「その負けん気は認めるけど無理は良くないわ」

「まだいけるんでしゅぅ……」

 

スオミって頑固だからなぁ……これはぶっ倒れるまで飲むな……明日に絶対響く奴だよ。

ダミーがメインフレームの異常を察知して止めに来たけど暖簾に腕押しだね……

 

「まぁまぁ……お酒勝負は引き分けにして次は歌で勝負しましょ」

「それもいいでしゅねぇ……うぶ……」

「あーあ……はいはい、トイレ行こうねー……」

 

お酒許容量って言うのはしっかり把握しておこうね。絶対だよ。

ぶっ倒れたらどうなるかって言うのもあるけど絶対に迷惑をかけるからね。

しかしスオミも中々実ってきたなぁ……もう文句なしにゆっさゆっさ揺れてるよ。

グローザはまだまだ余裕そうな顔して飲んでいたけど後でぶっ倒れたらしい。

一番質の悪い奴だね……表情に一切でないし態度とかにも出ない潜伏タイプ。

マカロフが抱えて兵舎に叩き込んでくれたらしい。

スオミもダミーに任せてっと……私は明日の仕込みをしてから離れに行こうか。

かなりの量を仕込んでしまえば朝に忙殺されることも無いだろう……

今日の量から逆算してっと……これ食料足りるだろうか……追加発注が必要かも。




その後のスオミ、ロシア組

「次はどの歌を歌いましょう」
「そうね……スオミのオススメは何だ?」
「そうですね……コレとか」
「それさっきスオミが歌ったじゃない」
「じゃあ全員知ってるし全員で歌うかー?」
「……おい、私はまだ食べて……分かった分かったからマイクを寄越せ」
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