――――――――――――D08基地司令室・朝
「ずびばぜんでじだ」
「ふん!人の妹に勝手に手を出して…次は許しませんからね!」
ボッコボコにされたお兄ちゃんと怒って食らいついてるお姉ちゃん
どうでもいいけどお姉ちゃん、見られてるよ?
あ、ストンプ…お兄ちゃんも懲りないけどタフだねー
バカは何とかって言うし私と同じ様な経験したら…いや、普通は死ぬか。
「大丈夫?お兄ちゃん」
「アーナントカナァ…」
大丈夫そう、私のパンツをのぞき見するくらいの余裕がある。
ついでに私からもビンタ食らわせておいた。私からのは喜んでた、解せぬ。
お姉ちゃんからはばっちいから手を洗えって…そんなに怒るかなぁ…
変態の目はあるけどお兄ちゃん悪い人じゃないよ?
おっぱい触ったのは…うーん…
まぁそれはいいや、悪い気はしなかったし。
口にしたらお兄ちゃんが調子に乗るから言わないけど。
所でお姉ちゃんにはセクハラされたとしか言ってない。
決しておっぱいを触られたなんては言ってない。
真実を言ったらお姉ちゃんがこんな程度で済ませるかなぁ…と心配したけど。
うん、心配した通りかも。
逆にお兄ちゃんがお姉ちゃんにセクハラしたら私が修羅になるかも。
いくらお兄ちゃんでも許されることと許されないことがあるって事。
合意の上なら仕方ないけど。
そもそも合意の上だったらセクハラじゃないか…ただの乳繰り合いだね。
穏便に脅せる方法ないかなぁ?
お兄ちゃんの耐久力にかまけて暴力で済ませるのはスマートじゃないもん。
あ、そうだ…あのセリフがあった。
「お兄ちゃん」
「ァー?」
「今度お姉ちゃんにセクハラしたらチ●コ握りつぶす」
「ヒエッ」
逆セクハラだって?しらないよー
あ、お姉ちゃん待って、私もG11起こしに行くー!
――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・朝
「417~…おんぶー…」
「はいはーい」
「甘やかすなって言ったわよね?417、ちょっと聞きなさい」
「むぅ…ごめんね、G11…という訳で起きて」
「やーだー…まだ眠いー…」
またG11はベッドの上で芋虫やっていた。
私が甘えるG11に対して甘いことしようとしたら…お姉ちゃんからの静止が入った。
見るとお姉ちゃんが今にも泣きそうな顔してたから止めた。
お姉ちゃんの言うことをきかないと多分こじれる。
ごめんね、G11…という訳で渋るG11に対して…
「起きないなら」
「んぉ?」
「こうするまで」
「あいだだだだだだ!?足はやめろぉ!いだぁぁぁ!?」
旧タイ王国式足つぼマッサージ、やはり効果は絶大ね。
それにしてもこんなに痛がるなんて不健康ね。
これで起きるでしょ、あら?お姉ちゃんどうしたの?
ドン引きな目でこっち見ないでよ。健康なら心地いいはずだよ~?
「わがっだ!おぎる!!」
「よろしい、次からは最初で起きようね♪」
「……は~い」
「えげつない拷問ね…」
「拷問違う、マッサージだよ」
何ならお姉ちゃんにもしようか?
あ、苦笑いで遠慮された…しょっくぅ…
――――――――――――D08基地食堂・朝
「いらっしゃいませ、ご主人様…とオリジナル」
「ご苦労」
「…417?なにこれ?」
「私のダミー、食堂のお手伝いさせてた」
「おー…でも何だか着崩してない?」
「あー…まぁ…」
ダミー3体にもI.O.Pからのメイド服は配給されていた。
コレを生かさない手はないと私が朝のタレコミ時点で指示を出していたの。
お陰で職員の顔は伸び切ってる…だらしなーい。
あと、おい見せブラかましてるんじゃなーい…着替えデータは渡ってるでしょ?
「ん、触った?」
「悪い悪い、ついねー」
「ふふん、悪くない…持ってくれると楽」
おいこらー、ダミーはさらっと痴女してるんじゃないわよー
指示出してもコレを止めないからー…もう頭痛い。
目の届く内はそんな反抗は許しません。
全員の手が止まったのを見計らって割り込み命令。
不満そうにこっち見るな、不満を言いたいのはこっち!
何?楽しかったのにですって?はっ倒すわよ。
「おう、嬢ちゃん…うちのバカ共も完全復活だ」
「バカはねぇだろクソジジイ」
「黙って腕を動かせ青二才共が!!」
「あははは…」
キッチンの中は賑やかだった。これは期待できそう。
お姉ちゃんもダミーの奇行を止めに行ってるし…あーあ…
いだぁ!?ちょっとダミーあんた本体に対して痛覚投げるって何よ!?
愛の拳骨の共有?いらんわ!!
「どうしたのさー…417ー?」
「なんでも…ない…」
「全く…本体はこんなにかわいらしいのに…」
G11に心配されたし、後で何をしてやろうかダミーめ…
お姉ちゃんも戻ってきたし席に着こう。
今日のメニューはライス・フィッシュソテー・フレッシュフルーツの盛り合わせ・ミソスープ
うーん、見慣れない物が並んでるけど…たしかライスとミソスープの組み合わせはヤーパンの家庭料理だった気がする。
シンプルが故に腕が出てくるお料理…
「なにこれ?」
「ヤーパンのソウルフードだよ…ん、おいし♪」
「ヤーパン?あ~極東の島国~」
9と45を始めとして知らないみたい。
ヤーパンの名前は知ってるみたいだけど…まぁ私もお料理データから知ったものだし…
それにしてもミソスープの独特の風味、いいなぁ。
フィッシュはサーモンだね、ちょうど近くに川があったっけ?
暇な職員が釣りに行ってたりして…いや、できすぎか…
普通に納入品リストであった気がする。
ヤーパンは変態の発祥の地とも言われてる。
…ここの職員ヤーパンの血を引いてる説。
博識ね、とお姉ちゃんに頭を撫でられた。
ダミー、羨ましいと思うならいい子になりなさい。
職員にとって都合のいい子じゃないわよ?フリじゃないからね!?
――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝
ほくほく顔のMk23が居た。くねくねして…なにがあったの?
普段してもらえない大胆なことしてもらったんだって。
タガが外れてるなぁお兄ちゃん…お仕事ほっぽりだしてたみたいだし、らしくなーい…
写真があるって?ふぅん…自撮りね?
わぁMk23の決して小さくないおっぱいが鷲掴みだ。
だから胸に手を当ててくねくねしてたのね…
…むぅ、お兄ちゃんのセクハラは私だけに留まらなかったかぁ。
まぁMk23も抜群にカワイイから仕方ないかな?
面白くないなぁ…私は結構遠慮がち…だったのかな?
なでぇってしてるだけだったし…お兄ちゃん我慢のし過ぎで暴走したとか?
「それより417ちゃん」
「んー?」
「昨日の夜は何時まで飲んでたの?」
「ほぇ?あ、あー…飲まされた後覚えてない…」
「あ、ふーん…」
飲んでた?あ、あー…お姉ちゃんがお酒飲んでから巻き込まれたんだったか。
記憶が無いなぁ…私の酒癖ってどうだったっけ…最後に飲んだの覚えてないなぁ…
MK23の反応からけっこう乱れてたっぽいかなぁ…恥ずかしい。
「酷い酔い方してた…?」
「え、あー…そうでもないわよ?」
「Mk23嘘は嫌よ?」
「覚えていないなら幸せだと思うわよ」
うわー…お姉ちゃんも酷かった覚えだけど…
え?じゃあ酔ってる間にお兄ちゃんのお部屋に押しかけたってこと…?
夜の野獣になりかねないお兄ちゃんに…?
乱暴なことはされてないみたいだけど…違和感もない。
すんすん…変な匂いもない…
…女として見られてないって訳じゃないけど今ひとつなのかな?
んー…悶々とするぅ…
「ちょっと眠る…」
「はいはい、おやすみ♪」
こういう時は寝るに限る。
んー…お兄ちゃんの好きそうな下着で…えへへ、喜んでくれるかな♪
あ、お兄ちゃんこんばんは♪寒いから入れて…
ひゃんっ…もう、けだものなんだからー…いいよ、お兄ちゃんがそういう面を見せるのは信頼してるから、だもんね?
受け入れてあげる、全部…大好きだもん…お兄ちゃん…
えへへ、お兄ちゃんのが大きくても私のおっぱいには敵わないでしょ?
いっぱいぎゅっぎゅってしてあげるね…♪
「ぁぇ…」
夢?夢の中までお兄ちゃんが出てきてた…
よ、夜の関係なんてまだ私には早いよぉ…ふえぇぇ…
んー…お兄ちゃんは好きだよ?でもそれは父性的な?んー…
恋心なんてものじゃない…はず…
あーもう余計に悶々とするぅ…!
時間も寝てから一時間もたってないし…シャワー浴びよ…
――――――――――――D08基地食堂・昼
お仕事着に着替えてキッチンに入っていた。
なにかお手伝いして気を紛らわせる事にした…
シャワーでスッキリしたと思う…?
ダミーも勢揃いでメイド417の実力はフルに発揮できるわ。
食堂のお掃除して…何時でも来なさい、職員のやろうどもー!
だからダミーは着崩さないのー!
そうした方がおっぱいを持ってもらいやすい?
持ってもらうなー!!本体の言うことは聞きなさーい!!
あ、ほら職員が来たよ…ってお兄ちゃん!?
珍しい…お兄ちゃんが食堂に来るなんて…今日の副官のFALと一緒だ。
2歩後ろを歩いてる出来る女風だけど…
「あらあら、可愛らしいメイドちゃんね?」
「ここが天国だったか」
「こほん、いらっしゃいませ、ご主人様♪」
「席に案内するーお駄賃よこせー」
「指揮官だーかこめかこめーとう!」
「おんぶー…とう!」
お兄ちゃんに群がるな!うらやま…げふげふ。
仕事しなさい仕事ぉ!笑顔で抱きついてるんじゃなーい!
お兄ちゃんもデレデレするなぁー!
「417ちゃん、スマイルスマイル♪」
「ご主人様と一緒の席ですよね?ご案内します」
営業スマイルは崩してませんとも…えぇ…!
笑顔が硬い?しりませーん
帰ってきたお姉ちゃんと協力してなんとかどうにかこうにか…暴走するダミーを抑え込みながら…私の職務も終わり。
ダミーと顔突き合わせてお食事。今日のランチメニューはカルボナーラ、ちょっとヘビーかも。
そういえば人形って太ったりはしないよね…ね?
生体部品が多いからって人間みたいに太ったりしないよね…?
――――――――――――D08基地司令室・昼
「前線支援?」
「そ、前線支援…第3部隊で最前線の方に行ってもらって物資輸送班の護衛とかだな」
決して安全では無いけど…危険って言うほどでもない。
暇していた私達第3部隊と第1部隊に命令が下った。
作戦内容は安全地帯から物資を運ぶトラックの随伴護衛。
成功したらこっちにも物資を融通してくれるってヤツ。
物資の供給が心許なくなってきたから止む無くだって。
2部隊投入してるし大丈夫だよ、お兄ちゃん。
それに、私が居るんだから…
何も心配しなくても…私に任せてくれれば問題ないの。
「そっか…じゃあ明日開始だから帰ってきたら午前出撃な、頼むよ」
なんなら大将首撃ち抜いて来てもいいよ?
削ぎ落とし用のナイフも用意しないと…FALがククリ貸してくれるか。
行軍に備えて携行食料に舌を慣れさせておこう。
結果から言うと夕食を食べに食堂に行かず携行食料食ってるのがバレて
夜にしこたま416に叱られている417が居た。
次回はちょっとシリアス風味な巻かなー?
今回がちょっと頭悪いって?作者がよく分かってらぁ
プロットも作らずにゆるっゆるに書いてるもん