元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん   作:ムメイ

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あーうん、スマホ投稿なんすよ


Day152 ブレーキ(物理)

ドリーマーは今日も元気に朝からアトリエから自前の工具キットを持って作業していた。

どうやら自分用の特大ツールキットを製作したみたいだ。

アトリエ内で完結出来る作業なら良いけど施設改造となると話は変わってくる。

今日は櫓の改造に乗り出すみたいだ。軽く仮眠を取れるスペースが出来るっぽい。

 

「はーい、危ないから下がってなさいよ?」

 

因みにドリーマーの姿は私のオーバーオールをまた借りてる。

腰回りとヒップのサイズがちょうどいいらしい。

つまり私の下半身のサイズ感はドリーマーとほぼ同じって事だ。

主に脚部の長さと胴の長さが違うので裾はアレだけどね。

ちなみにおっぱいサイズに関しては言わずもがな、私の方がでっかいのでぶっかぶかである。

そして溶接作業とかもするんだろう、長袖のシャツを即席で私に作らせやがった。

ただスパッタが飛んで来た時の事は一切想定して居ない。

つまりだ、あっつあっつのスパッタが飛んで来たら一撃で穴が開く。

ついでにドリーマーのお肌に直撃してからもれなく……

 

「あっつい!!!!???」

 

まぁこうなる訳ですよ。防具の皮エプロンと手袋はしっかりしましょう。

私は溶接工じゃあ無いので基本的な事しか知らないけどね。

基本的な作業はドリーマーが全部手掛けるみたいだけど他の単純作業だったり…

もっと危険な作業だったり重作業はデストロイヤー二人が対応してる。

でっかい装甲板を担いでさっきから櫓の下から基地内を行ったり来たり。

組み上げはゲーガーが担当してから仮設ウィンチで吊り上げてドリーマーが溶接するっぽい。

素組みでも剛性が出るんだけど念の為って事で溶接してるみたい。

 

「あつぅぃ!?あ、でも気持ち良くなってきたかも知れないわぁ……」

「ドリーマーが壊れた」

「ここに懐柔されてからこうだろう?」

「そもそも私をペロペロしに来てたじゃない」

 

そもそもドリーマーがデストロイヤー愛好家ってのが私的にはびっくりなんです。

今の所発覚しているデストロイヤー関連でやらかしたのはなんだっけか。

デストロイヤーのお部屋に侵入、寝床で自家発電しててやべー大洪水やってたのがあったか。

お風呂上がりのラフな格好のデストロイヤーを押し倒して廊下で盛ろうとしたし……

とにかくドリーマーのぶっ壊れっぷりがヤバい。主にデストロイヤーに対する劣情の抱き方。

よくヴィオラに欲情しなかった物だとおもうよ。

 

「妊婦に欲情するほどマニアックじゃないわ」

 

なおドリーマーおっぱいの谷間にヤケドした模様、心配したデストロイヤーが仲良くドリーマーの暴走を引き起こした。

 

 

で、出来上がったのが防衛設備、防弾防爆櫓である。

四方に小さな狙撃窓とスポッター用のペリスコープが設置されている。

狙撃ポイントになる窓附近は暗く遮蔽されているけど中は仮眠スペースとなっている。

また階段の他にハシゴ、ラペリングロープもある。乗降手段はいろいろ。

階段は一応平穏な時に使うもの、ハシゴはきっちり装甲板で囲まれていて狙撃を心配する事はない。

中は一応自然光を導入するミラー反射で日中はかなり明るい。

夜中になれば非常灯くらいの薄暗いバッテリー駆動のライトがつく。

夜目に慣れさせる目的もあるんだろうね、人形は特にいらないけどね。

 

「あそこが私の仕事場ですか、高すぎますね」

 

そういうのはカルカノ妹、見上げてポツリと言う。

基地内警備部隊の内何人かが登って遠方監視、門周辺の警護はまた別な…それこそSPASが担当。

カルカノ妹が主に櫓に登ることになるんだろうと思うな。

出産後だったら私も登ってお手伝って事も出来なくはないけど……

今はリスクを避けて通らないといけない。階段の昇り降りは最小限にしたい。

万が一に転けた場合が大変だ……私は別に怪我しても修理したらOKだけど……

お腹の赤ちゃんに関してはそうは言えない。二度同じ命は生まれない。

大事な大事な私とダーリンの間に出来てくれた奇跡のような赤ちゃん。

無事に産んであげる役目が私にはあるんだ、手は尽すさ。

 

「でも耐爆と言いましたけどあんな櫓では直ぐに壊されそうですね」

「実験するみたいだよ?」

「興味ありませんね」

 

興味ないと言いながら見上げ続けてるから自分の仕事に関わるもんだからってのもあるだろうけど……

絶対それだけじゃあ無いと思うんだけどなぁ……テロリストが手に入れる爆発物といえばRPG−7が多い。

その爆発力は確かに凄いから普通の櫓では耐えれないだろうね。

特に装甲化させてトップヘビーになったこの櫓だと爆発エネルギーに押されて重心が脚より向こうに行って横転も考えれる。

その他にも櫓の脚である鉄骨がひしゃげて自壊を招くってのも考えられる。

まぁドリーマーが何も考えてないとは思わないけどね、不安はあるよね。

 

「デストロイヤー、ちゃんとしなかったら押し倒してレイPするわよ〜?」

「ガイアの私、しくじったりしないでよ!」

「ちっこい私は私を信じなさいよ!」

 

あーなるほど爆発物のプロフェッショナルとなればデストロイヤーだろうね。

でもね、爆発物の事になるとヤベー奴に化けるのがこのD08基地には……

 

「ちょっと貸しなさい」

「ステン!?」

「乱暴に扱わないで、あっぃ!?ドリーマァ?アンタ私装備になに仕込んだのよぉ……」

「あらゴメンなさい、一発撃つ度に発情するプログラム入りのを渡しちゃったわぁ♪」

 

ガイアはその場でへたり込み、無言の爆殺魔と化したステンが櫓に重点爆撃する事に。

櫓は衝撃を逃がす為に装甲板をフローティングさせていた。

ベースになる基部はほぼ弄ってない。寧ろ軽量化したっぽい。

つまりは基部のベースプレート以外を一度バラしたみたいだ。

その上に反重力ユニット内蔵のベースを敷いて柔軟な素材のカーボンで仮眠スペースを固定。

これで重量の増加による脆弱性の問題をクリアしたみたいだ。

更に増加装甲と内部の間に空間を開ける事で爆発物の衝撃を内部へと通さない設計だ。

狙撃窓との接続は薄い鉄板と蛇腹の布だけだ。

なお装甲板にこんがり焦げ目を作ったステンは沢山爆撃して満足したっぽい。

 

 

 

「鋼材がもう無いわね」

 

残っているプロジェクトはエネルギープラントと海産物養殖プラントの開発だ。

無事に畑の水循環システムは完成してあぐちゃんも合わせて完全なオートメーションとなった。

元々大規模な循環を持っている第2宿舎の畑は手を出してないけど。

コーヒー豆の栽培も始まり各種フルーツの栽培にも着手し始めた。

まぁ量は生産できないから内需で枯渇すると思うけど。

そんな大改造や新製品の生産等をハイペースでしていたドリーマー、ついに鋼材を全部使い切る。

アトリエを開設した際にダーリンが結構な量を購入していた筈だけど……

 

「ちょうど良い休憩時じゃない?」

「そうねぇ……ハイペース過ぎたかしら?」

 

ガイアボディも作り上げてかなり資材を使い込んだんだよね。

さらにデストロイヤー達の武装を作ったりでね。

おまけにいつ寝てるんだってなるくらいに動き回っていたからね。

これを機にちょっと休んでもらうのが良いのかも。

 

「今日のおやつは何がいい?」

「ケーキ、3種」

「じゃあレアチーズ、ベイクドチーズ、ミルクレープにしよっか」

 

まぁ休憩だろうが精力的に動いていようが私とヴィオラが主になってお菓子を振る舞うのは変わらない。

ドリーマーが精力的に生産施設を作ろうって動きになった理由はね……

 

「早くもっと美味しいお菓子を食べたいわねぇ……」

 

そう、単純な事でもっと美味しい物が食べたいって欲求である。

現在この基地に納入されている食料っていうのは合成品が多い。

その中でも味に関しても再現を重視している物だけど……

流石に限度っていうのが合成品にはある。人工調味料では限界があるんだ。

天然の砂糖に勝る甘さってのは無いんだなって料理し始めて思うよ。

 

「あ、ドリーマー喜んでいいと思うけどね」

「何かしらぁ?」

「今日からデザート調理してくれる人が増えるからいーっぱい食べれるよ」

「本当!?」

「はい、デストロイヤーとゲーガー呼んで第1兵舎の女子寮にGO♪」

 

さて、今日も私のお仕事の一つを開始しましょうか。

ダーリンも呼んでこなくちゃ、口移しでいーっぱい食べさせてあげなくちゃ♪




ぶっちゃけて言います、今PC触れんのですわ。
明日の投稿が無理になるかもしれんのでお覚悟を

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