元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん   作:ムメイ

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根こそぎボッコボコですわぁん


Day156 突撃お宅訪問

今日の任務はD08地区内に潜入してから根を張っていたおばかさん達への家宅訪問です。

まぁ私達妊婦は強制的に基地内待機ですけどね。お外に出るのは別に良いけど……

今回はオペレーターとしてそれぞれが戦況解析しながら実働部隊に指示を出す。

こんな風なことが出来るのは司令部が置かれている地区内に限られる。

隣の地区になると無線距離外な事が大半であるし隣の地区の作戦無線と混線する可能性も出てくる。

基本的に同じ周波数と暗号プロトコルを使用している。ガバガバ?

いや、はぐれが出た場合に早急に指揮下に入れることが出来るからこっちの方が都合が良かったりする。

そんな訳でこのD08地区内で人類人権団体の過激派が根城にしている研究所を制圧に向かうわけだ。

諜報部が調べ上げている資料ではあの研究所跡は海洋生物の繁殖、養殖などの研究をしていたらしい。

ドリーマーがそれを聞いて現地に向かうと張り切っていたが……武器も持たないで大丈夫なのだろうか?

 

「こちら417、シエラ、デルタ部隊応答して?」

『シエラ1ステン、どうぞ』

『デルタ1UMP45、どうぞー?』

「今回戦術オペレーターを務めるよ、ダーリンからの指示と敵の情報等判明したら逐一伝えていくからね」

『『了解』』

「ドリーマーの様子はどう?」

『さっきから工具を弄ってますね』

『素振りもしてるからアレを武器にするつもりじゃない?』

 

ドリーマーェ……大丈夫なのかなぁ、まぁ工具って人に向けることは全く考えてないけど……

そのパワーたるや人を容易に殺しえる馬鹿力だから武器にはなるか。

たしかドリーマーが今持ってるマルチツールは切断用のプラズマカッターやリベットなんかもあったっけ。

近接戦闘では更に使えるだろう掘削用ドリルやブロートーチもあったり……

人に向けたらヤベーのが勢揃いしてる。普通の武器より危険じゃないか?

ドリーマーも本来はスナイパーみたいに狙撃してからレーザーで焼き払うって戦法が好きらしいけど……

このツール作ってからはそれが馴染んじゃったみたいでドリーマーと肩を並べてたり。

あと人間に対する認識もだいぶ変わってきてるみたいで良いおもちゃ程度にはなってるっぽい。

 

「もうそろそろ視認出来ると思うけど」

『視認したわ』

「OK、空中ドローンからの映像では敵影は無いよ、侵入できそうな入り口をピックしておくからMAPを確認して」

 

さてドローンの高度を落としてからどこからか潜入させないとね。

内部情報が一番大事だったりするからね。外に居ないなら内部に潜んでいる。

昨日は私達が防衛をやったなら今度はこっちが攻撃側だ。向こうのテリトリーに突っ込むんだ。

 

「気をつけてね、敵の保有兵器はまだ未知数だから」

 

一応新型と思われる多脚戦車を保有していた背景を考えれば何があっても……

まぁ統率が取れてない雑兵の集まりだけど閉鎖空間で弾幕を張られたら面倒だ。

 

 

――――――――――――

 

 

「ドリーマー!突っ込みすぎだよ!!」

『イヤよ、こうしてぇ……おばかさんの絶望する顔が……みたいんだものぉ!!』

「おーぅ……ダーリンとヴィオラは見ないほうが良いよー?」

 

ドリーマーがガチ物のスプラッターを作り上げていた。

敵の保有兵器はそんなに大したことはなく普通にLMGばっかりだった。

防衛戦ではLMGによる制圧射撃が有効的なんだけど逆に言えば定点から動けないデメリットがある。

人形みたく馬鹿力があればそうでもないんだけど人間では限られてくる。

その結果リロードの隙を狙ってフラッシュバンを投げ込んで無力化。

そして射撃で無力化しようとしたらドリーマーが突っ込んでいった。

皆それに驚いて射撃出来なかったけどそのかわりにドリーマーがこれまた目も当てられないような死体を作り上げてる。

ドリルで各関節を抉ってから殺してくれって嘆願を聞き入れて頭を……と思ったら今度は股間を……

ぐっちゃぐっちゃと肉を潰す音とグロ耐性ある私でもえっぐ……ってなる光景だよ。

 

『おめぇらは惨たらしく虫ケラのように死ぬのがお似合いなんだよォ!!!!!』

「デストロイヤー、あんなドリーマー見たことあるの?」

「一度だけ……怖かった……」

「このボディを作ってもらう前かな」

 

隣に座ってるデストロイヤー達が揃ってドリーマーの怒号に竦んでいた。

ガイアってヴィオラの元になったボディだけどそれを作ってもらった時にどうやらあんな剣幕を見せたらしい。

返り血がスゴイからこれは帰ってきた後念入りにお洗濯して洗ってあげなくちゃね。

 

「前方に広い部屋があるよ、もしかしたらそこがテロリストの司令室かも」

『了解』

『次の獲物はど~こ~か~し~ら~?』

「誰かドリーマーを止めろォ!!」

『はいはいちょっと落ち着こうねー』

『もがもが……』

 

通信機越しに何かドリーマーの口元を覆ったみたいだけど……沈静化したのだろうか?

 

『指揮官の匂い~♪』

「おう、45姉何を嗅がせた?」

「主人の何を嗅がせた!!うらやまけしからん!!」

「ヴィオラもステイな?」

「「ドリーマーを沈静化させる時にって指揮官の使用済みタオルとか肌着とか」」

「えぇ……」

「あの、俺のプライバシーとかは……?」

「我慢ならん、私はここで主人をくんかくんかする!」

「アッー!!!?」

 

作戦行動中にこれだよ、呑気というかゆるゆるのガバガバだよなぁ……

 

 

――――――――――――

 

 

中に残存していた人間はそう多くはなく戦闘らしい戦闘はそんなに発生しなかった。

大体はドリーマーが作り上げたスプラッターな物と蜂の巣にされたミンチ一歩手前の死体ばっかり。

情報自体は今接待中の連中から吐かせるとして拠点に居る連中は全員潰しても構わない。

あとは何だろうか、この研究所でやっていたという海洋生物の超効率的な養殖と海水の浄化か。

その研究データだったり研究に使っていた卵などを取れればそれが良いか。

卵も生だったら絶対に全滅してるだろうけど……乾燥してたりしたらまだありえる。

生物ってかなりしぶといものでどんな風にしても生き残ろうとする。

砂漠で見つかった干からびた卵に水をかけたらその後孵化したって聞く。

ドリーマーも来た目的がそれだったりする。海水の浄化計画などもね……

研究データは一応ながらHDDに記憶されているみたいで回収できるっぽいけどね。

あとは手分けして回収できるだけ回収してから撤収するみたいだけど……

塩化ナトリウムの人工生成とか良いね。塩の生成は急務だね!

この世界で利用できる海水なんてのは無い、みーんなコーラップスに汚染されてる。

 

「でも解析できるのかな?」

「解析できなければI.O.Pに回すか?」

「ドリーマーが絶対躍起になって解析するでしょ」

 

研究所の物資をある程度回収した部隊が戻ってくるみたいだ。

ドリーマー曰くかなりの収穫があったって言ってる。

 

「で、ヴィオラはいつまでダーリンに抱きついているのかな?」

「無論、満足するまで……むふー♪」

「まって、私も抱きつかせろ」

「「私達もー!」」

「だぁーお前らおっぱいを押し付けるな!!」

 

取り敢えずもう戦闘は無さそうだから戦術オペレーターとしての仕事が終わった後だ。

私とヴィオラはもうやることは無いしデストロイヤー達もそもそも暇。

であるからダーリンにひたっすら抱きついてからスリスリしても全然OKなんです。

ついでにおっぱいもムニムニと押し付けることになるけど……

それはダーリン的には普通に嬉しいことだと思うから文句は受け付けません。

さて、これで海洋生物とかの養殖とかが出来るようになればさらに自給が捗るね。

合成品じゃない天然物の食品がさらに出回って他所への売り込みに使えそう。

 

「とりあえず海産物が出来るようになったらダーリンに最初に食べさせてあげないとね♪」

「だな、刺し身を作ろうか」

 

 

――――――――――――

 

 

で、持ち帰ったデータや物資を展開するべくドリーマーはアトリエに引きこもった。

ようやくまた鋼材等が基地に入ったので海洋生物用のプラントを作るみたいだ。

元々は別の所ですでに養殖されている物を持ち運んできて養殖する予定だったみたいだ。

しかしながら思わぬ収穫で洋食に関するデータと物資が転がり込んできたんだ。

こうなればもう意気揚々と開発するよねって話しだよね。

ではでは暫くの間はアトリエには誰も近づかないほうが良い。

近づくともれなく開発の実験に付き合わされる。

当時まだ妊娠してると判明してなかったお姉ちゃんがね……色々とやられたみたい。

しかも有無を言わさずひっ捕らえられてからやってたもんだからね。

 

「私も妊娠してなかったら危なかったなぁ……」

「でもドリーマーも自分で実験してたりするでしょ?」

「らしいね」

 

ドリーマーもマゾが入ったのか自分で真っ先に実験したりする。

それで安全を確認してから皆で実験するってスタンスみたいだ。

私もそれなら協力してもいいけど赤ちゃんを産んでからだね。

赤ちゃんがお腹に居る間は無理は出来ないもん。というか何が無理となるかがわからん。

性的な刺激はご法度みたいだし……激しい運動はぜーったいだめ!

 

「ちなみにヴィオラは海産物どれが好きなの?」

「サーモンの刺し身だ、あれは美味いぞ……」

「サーモンって川魚じゃない?」

「いや、川で生まれて海に出ていく魚だからな……寄生虫の可能性は低い」

「寄生虫って食べたらやばいよね」

「……まぁ、やばいな」

 

それでも食べようとするのは何故なんだろうね。ヤーパンの人はどうしてそんな食文化を?

私もかなり驚いたのは渋柿を食べる方法をなんとか見つけたことだし……

資料のみしかないけどウミウシとかそんなのを食べようと思ったのがスゴイよ。

見た目からして食べようなんて思えないんだけどなぁ……

 

「私はホタテっていうのが食べてみたいかも」

「ホタテか……バター焼きが良いな」

「貝殻も可愛いからブラにしてみても……」

「マーメイドにでもなるつもりか?」

 

貝殻ビキニ?そんなのもあるんだね。なんというか……発想がスゴイよ。

 

なお夜中にプラントは開発終わったもののドリーマーのおっぱいにヒトデが食いつく珍事が発生していた。




ドリーマーがもうね、コメディ方面にぶっ飛びすぎたからちょっとね。

エロ書きたい……

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