残念ながら頭がハッピーな作者にそんなのは降りてこないのさ。
妄想が降りてきたので今日は二本だよ!
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ガタガタと揺られる…夜闇に紛れて装甲車とトラックが走る。
ここは最前線の真っ只中、夜間警戒中の417です。
トラックの運転手が大あくびかましてるけど私達は平気です。
私とMk23で索敵しながらの行軍は気が張り詰める…
小さな見逃しは全員を危険に叩き込む…見逃せられないのだ。
気分はさながらさながらネズミね。
物量的には鉄屑の方に分がある。弾薬は豊富とは言え無限ではない。
そしてこんな真っ暗な中で戦火なんて火を見るより明らかってヤツで…
わらわらと群がられる可能性が高くなる。
第1部隊の戦闘キチはトリガーを引きたくて仕方ないみたいだけど。
私はそんなのより指揮官に全員を無事に引き渡すのが大事。
愛しいあの基地に帰る、呆れるくらい平和なあの基地に…
「前方に敵影!」
敵襲!?後手に回った…!
カバーの為にライフルを構え…
「轢殺したわ、馬鹿みたいに突っ込んでくるんだもの」
えぇ…うわ、飛び散ったオイルが血みたいできれーい…
あれ、見慣れないモデルじゃない?
青い髪にバイザー…手に持ってるのはナイフ?
銃社会でナイフとは恐れ入ったわ…はぐれかしら?
あたりをMk23に見てもらうけど…うわー…残骸がさらにひーふーみー…
「周囲に敵影は見えないわ」
「同じく…」
「こっちも見つけられないわ」
「退屈すぎなーい?4マガ程撃って良い?」
「戦果が足りないわ、これじゃあ指揮官に…」
「指揮官に?なーに、わーちゃん」
「な、何でもないわよ!あとわーちゃんって呼ぶんじゃないわよ!」
あーもう、この戦闘キチは…
私の嘆きを他所に先頭車両は騒がしく走る。
願わくはこれ以上敵が来ないこと…
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夜が明けた…薄く明るくなっていく空。
再び広がる荒れ果てて残骸が転がる荒野…
様子をうかがいながら偵察に顔を出すとより鮮明に見える。
あちこちに鉄屑の残骸が転がっていて戦闘の激しさを物語っている。
よく見れば廃棄されたG&Kの人形も散見できる…
「おはようございます、定時連絡です」
「おはy」
「敵影を視認することもなく順調に帰還しています、予定通りに帰投できる見通しです」
「あの、すまなかっ」
「では何かありましたら連絡致します」
私からの報告をMk23が本部にやっていたけど相手が相手だから同情できない。
おはようからのナンパコースに行こうと思ってるんじゃない?
はーやだやだ…ん?こっちに無線?
「こちらは任務中ですが、火急の御用でしょうか?」
「いや、なに…朝から天使の声を」
「あ、もう結構です」
寒気がするわ、帰ったら苦情入れてやる。
コール音がうるさいなぁ…本当に用事がないならかけてくるなって…
まぁ用事かもしれないから取ってあげますか。
「はい?」
「昨晩の話覚えてる?もし良かったら」
「おい」
「ん?何かな?」
「作戦行動中って何度も言ってますよね?貴方の耳は腐ってるのかしら?それとも頭が腐ってる?どっちでもクソなのは変わらないわね。
私用の無線は控えてください、貴方と違ってこっちは暇じゃないんです。良いですね?分かりましたか?
わかりやすくもう一度言ってあげましょうか?ち●こ頭」
「」
後でステンに無線を飛ばしてみたら向こうもナンパされてたんですって
他の基地の人形ナンパすんなや、暇人かよここの無線手
横を見るとMk23がサムズアップしてた、言ってやったぜ。
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ヤサグレ顔な私達無線席の人形を除けば皆ホッとした顔…
第1部隊は不満ばっかり垂れてるトリガーを引かせろですって
せっかくの最前線だからもっとぶっ放せると思ったのに肩透かしだ…とは言ったものね。
第1部隊の正体はマジキチだった…知りたくなかった。
顔見知りのヘリパイロットが来たときと同じで待ち構えていた。
さ…それじゃあ帰りましょうか、愛しのD08基地へ…
あと苦情は絶対に入れてやる
「皆さん居ますね?離陸します」
「FAL以下第1部隊は全員OKよ」
「スコーピオン以下第2部隊も同じくだいじょーぶ」
「では、テイクオフ!」
「了解、テイクオフ…帰りましょう、我らのD08基地へ」
あぁ離れていく…二度と来るかこんなクソ前線。
無線席に座ってた私達はもう帰りのヘリの中ぐっすりでした。
――――――――――――D08基地司令室・昼
「お疲れ…特にステンとMk23と417」
「もうゴメンですよぉしきかーん…」
「苦情はしっかり入れてるの?全然改善されてなかったわ」
「ナンパ野郎は即刻解雇で」
「417どうした…とにかくあの基地にはまた苦情入れておくから…」
ギリィ…と歯ぎしりしてる私を見てお兄ちゃんがオロオロしてる。
いけないいけない…乙女がする顔じゃなかった…
あと作戦行動中のテンションじゃだめだよね…スマイルスマイル♪
「じゃあ、部隊長はあとで作戦報告書を提出して…お疲れ様。相手方の指揮官も助かったって言ってたし…またよろしくね?」
「次は沢山トリガーを引けたら良いけど…」
「フン、まぁどうしてもって言うんなら行ってあげても良いわよ?」
「もう嫌ですよ~…あの無線手改善されないと行く気にならないですー…」
「あー面倒くさいなー…417に頼んでも良い?」
「ダメよ、スコーピオンちゃん?」
「良いじゃん処理能力はピカイチなんだしー」
帰ってきた私達を迎えてくれたのは変わらないここの日常だ。
この何気ない平和が愛おしいな…大事にしないと…
後で工廠に行って銃のメンテナンスをお願いしないと…
しかし私も分からないもので、ここでのセクハラ目線は別に嫌じゃないの。
良い人だってある程度わかってるから…かな?
工廠のお兄ちゃん達は今日も元気かな?
――――――――――――D08基地工廠・昼
「お、おかえりおっぱいちゃん」
「おかえり、触らせて?」
「おかえり、はいバンザーイ」
「主任、おっぱいちゃんが帰ってきたぜ」
「なにぃ!?イサ…なんだ、417ちゃんか…おかえり、無事だったみたいだね」
「主任のお兄ちゃん、後で工廠裏♪」
「ナンデー!?」
「冗談だよ、ふふふ♪」
お兄ちゃん達は変わらず…セクハラ目線はあるけど…
銃を出すとしっかり仕事を始めてくれる。
おっぱいちゃんって言うのもからかい半分かも?
主任はおっぱいちゃん=イサカって認識してるみたいで私の顔を見て若干残念そうにして…むぅー
まぁ主任はイサカ大好きだもんね、仕方ないね。
「身体の方は何とも無いかね?」
「自己診断で問題ないですよ」
「そうか、なら良かった…そうそう、本日新たな衣装が届く予定だ」
「またー?」
I.O.Pの職員が心配してくれたのは新鮮…
で、また新しい衣装が届くみたい…暇なの?
聞くと服飾部門で殴り合いが発生したらしい。
私とお姉ちゃん用にメイド服が支給されるんだって、殴り合いになったのは私に支給されたメイド服がフレンチだったのが原因らしい…
「あの規格外巨乳にはヴィクトリアンメイドだろぉぉがぁぁああああ!!」
「ロリにはフレンチで良いだろカワイイは正義なんじゃああああああ!」
「一見ちょっと大きいかな?からの服ビリからのでっぱいおっぱいが最高だろうが!!」
「んだとぉ!?見るからにおっぱいおっぱいしてるのが最高だろうがぁぁん!?」
なんて問答があったらしい、あたまわるーい
なお乱闘騒ぎを起こした職員はそろっておっぱいスキー…3サイズ知られてるのが怖いなぁ。
で、仲裁されて折衷案って所で私本体にヴィクトリアンメイドが支給、ついでにお姉ちゃんのも支給されるらしい。
お姉ちゃんとお揃いでメイド服着れるのは嬉しいけど…良いのかな?
ただじゃない筈なのに…良いのかなー…?
到着予定は夕方らしい、夕方以降に来てくれって。
整備のお兄ちゃん達も忙しくなってきたみたいだし…お邪魔するのは悪いかな?
簡単なメンテナンスは自分でも出来るけど…任せたほうが良いんだよね。
なにせそれがお兄ちゃんたちのお仕事だし。
――――――――――――D08基地工廠・夕方
「来たか、416も一緒だな?」
「えぇ、私にも衣装って…正気なの?」
「やったね、お姉ちゃん私とおそろいだよ♪」
「おっぱい姉妹のメイド服…ンー…」
「416ちゃんは俺がいただいても?」
「ダメだ!」
「ダメです」
「あああああああああああああ!!!!」
整備のお兄ちゃんはいつもの寸劇をやってた。
半世紀も前のネタだけどよく知ってるね、お兄ちゃん達。
一緒に更衣室で私達は着替える。
隣でお姉ちゃんが着替えてるけど…淀みなく着替えが終わって出てる。
私はって言うと…これもおっぱいがキツイ!む、無理やり押し込んでる感が半端ないよぉ…
ほらぁー胸元パッツパツで今にもはちきれそうなんだけど?
多分コレも設計してるんだろうけど…うーん一番の防御力かも。
ヘッドドレスは変わらないけどメイド服のデザインがクラシカルなヴィクトリアンスタイル。
体のラインはあんまり出て無いし露出もほぼ無し、これこれ。こういうの待ってたの。
スカートを捲られたら?白のストッキングと白のガーターベルトがこんにちは、だよ。
「おー」
「大きいメイド長に小さいメイド長か」
並んでみると諸々同じで私がちっちゃいからお背伸び感がはんぱなーい。
でも胸元のパッツパツ感は私がはんぱなーい。
「二人共嫁に欲しい…」
「メイドとして俺たちの所で働かない?」
「姉妹丼…」
「姉妹おっぱい…」
「そこに直りなさい、腕か足かどっちか折ってあげるわ」
「お姉ちゃん、待ってあげて?お兄ちゃん達なりの褒め言葉だから…ね?」
理解してあげるのもイイ女の条件だよ?
お姉ちゃんはちょっとキツすぎるからマイルドになったほうが良いと思うの。
うーん…それにしてもお姉ちゃんは着痩せするなぁ…
お姉ちゃんは脱いだらスゴイんだよ、知ってた?
まぁ完璧な身体って言っても過言じゃないよね、ふふん。
「おし、今夜の食堂は楽しみですねぇ!」
「417ちゃんのダミーはいつものスケベメイドだし…じゅるり」
「ダミーとは言え妹に手を出したら分かってますよね?今度はその汚らしい手をへし折らなくちゃいけないわ…」
「ヒエッ」
「お姉ちゃん…」
もー、お姉ちゃんは過保護だなぁ…私は別に良いかなって思ったり
「417」
「なーに?」
「スケベなことをされても良いなんて思ったら拳骨だけじゃすまさないわよ?」
「……はーい」
拳骨のうえグリグリされそう、お姉ちゃんのはやってる内容こそ可愛らしいけど。
すっごく痛いから私は勘弁したい…ダミーがよく食らってるけど泣いてるもん。
泣いても懲りないのがダミーなんだけど…
着替えて戻るとダミーはもうメイド服に着替えてた。早いよ。
メンテナンス班のお兄ちゃんにご奉仕するお約束?
セクハラされたらダメだよ?良い?フリじゃないからね?
大体4000~5000あたりを目指してカタカタしてるけど、ボリューム足りてる?
正直作者は不安でござる
メイドHK姉妹の爆誕だ、おめーらご奉仕されたいだろ?