もうズッブズブな関係になってるよね
今朝もドリーマーはかなり早くからアトリエに引きこもっていた。
そういえばS09のアーキテクトから通信を貰っていたと思う。
それから仮眠してから真剣な顔で端末にデータを打ち込んでいたと思う。
時折あぁそうそう……と思い出しながら使えそうな技術メモとしていくつか抽出していた。
ProjectRULERとか言う鉄血のハイエンドモデル生産計画についてのものだ。
かなり特殊なものらしくあくまでも機械である私達には適合しない特殊なマシンアイ……義眼を用いていたらしい。
「ぶっちゃけて言えばだけど鉄血内でも否定的な意見が多数出ていたプロジェクトよ……でも上層部が推し進めていたの」
「どんな計画だったわけ?」
「所謂フェールセーフ、何が起こって暴走するかわからない私達に対しての最高のアンチテーゼ」
「あー……いかにも保身的な思想な事で」
「メンタルモデルも消し去って機械的に暴走させられたら相当ねぇ……まぁそんな訳で制作は続けられたの」
「……生体ユニット30全滅って?」
「孤児を仕入れて実験に使ったのよ」
主たる機能を詰め込んだ義眼等は人間に埋め込むことでようやく真価を発揮する。
人間の脳が保有しているシナプスにキーが有るらしいがそれを解明するよりも適合する子供を見つけたほうが良い……
そんな事で先行きがない孤児を使って実験を繰り返していたらしい。
適合させるに当たって目は確実に潰されるから身体的なストレスも多くかかる。
体力の少ない子供たちはそれに耐えかねて次々に命を落としていった……らしい。
「ちょっと待って、この名前……!」
「……まぁ顔に見覚えがあると思ったらそうよねぇ」
ドリーマーが端末に出力していっているデータの中に見てはいけない名前が見えた。
ユノ……適合率67%、死亡……この個体が最も適合率が高かったためにクローン培養し実験を継続。
「死亡……クローン……って……」
「あの基地の指揮官はクローンでしょうね」
「ちょっと……ごめん……」
「はいエチケット袋ね」
「うぶぅっ……」
衝撃的な事実に撃たれた以上のショックが私を襲う。
あの幸せそうなユノちゃんはクローン?本物のユノちゃんは既に死んでいる?
つわり以来のゲロにエチケット袋を使用することになった。
しかしドリーマーの言葉は更に続いている。
「あの娘急速培養で適合手術に耐えれる身体まで育てられてるわ」
「……それで?」
「衰弱していた身体を維持するナノマシンも適切な操作をしなかった場合は最短3年で機密保持の為に生命活動を停止させるようにプログラムされてるの」
「……」
「軽く見積もってあの娘が生まれたのは二年前って所ね、つまり余命はこのままだと一年」
「……どうにかできないの?」
「出来るわよ、そのための手段を今どっかのお馬鹿さんに頼まれて纏めてるのよ」
そういってドリーマーが見せたのは被検体活動停止プロトコル除去コード。
それからそのナノマシンの生産と改良案のデータ。これを私に見せてくれた。
「あの計画の成功例が生きていたとは思ってなかったけど……覚えていて助かったわね」
「OKドリーマー早くそれを送ってあげて……今日はドリーマーのオーダーなんでも」
「じゃあ417のおっぱいプリン♪」
「……OK、分かったダーリンとはんぶんこで食べてね?」
――――――――――――
ドリーマーのやつ喜び勇んで私のおっぱいの型を作りやがった。
ついでにキッチンに居たヴィオラとガイアとデストロイヤーの3姉妹も連れて行かれてた。
まぁアレだろうね、ドリーマーのやつデストロイヤースキーだから欲しがるだろうね。
特にヴィオラはノーマルのガイアよりもかなり大きめになってるしダーリンの開発のおかげもあってか……
まさしく極上って言えるくらいに柔らかくてぷるんぷるんなおっぱいだもん。
まぁ私のおっぱいも極上を自負してますけど?ダーリンのために磨き上げることに余念はありませんもん。
これだけおっきくてもダーリンの為、まだまだお腹の中に居る可愛い赤ちゃんの為バストアップエクササイズとか欠かしてません。
人形だって食べれば太るし運動したら筋肉がくっついてくるのがわかったんですもの。
「で、417のおっぱいミルクプリンがそれ?」
「うん、大きいでしょ」
「……昼飯要らねぇかも」
ででーんとお皿に乗る巨大ミルクプリン2つ。真っ白な事以外は私のおっぱいと何ら変わりない造形だ。
流石に大量にミルクが必要になったから大変だったけど……自給できるから問題はないね。
まずはとダーリンを呼んでから振る舞うことに。ダーリンもコレには流石にびっくり。
確かめるように手でもにもにしてたりするから何か恥ずかしい……いっぱい揉まれてるのにね?
で、そんなミルクプリンを一通り揉んでダーリンは私のおっぱいのほうを見る。
「やっぱり本物が一番だな」
「いや、ここで揉んだらお掃除大変になるから揉むにしてもお風呂でね?」
「むぅ……」
「カラビーナからもゴムありでゆ~っくりならOKって許可が出たから……ね?ね?」
最近スキンシップが少なくなってダーリン曰く417成分が足りなくなってるって言うもんだから……
私だってダーリンに好き好きしたいし時間とお腹の赤ちゃんが許すなら本当四六時中だいしゅきホールドしてですね?
うぅ、いかんいかん煩悩退散煩悩退散……あんまり煩悩を燃やしたらまずい。
私が暴走してダーリンを押し倒して昼間っから見せられない事になりかねない。
「あら、それが417のおっぱいプリン……でっかいわねぇ」
「改めて見ると本当に大きいな……」
「でっか」
「このボディの私よりも大きい……?」
うっきうき気分でやってきただろうスキップしてるドリーマーとデストロイヤー3姉妹が入ってきた。
ドリーマーの両手にはこれまた大きい乳型の物が……ヴィオラは半分呆れた目で見てたし……
まぁ多分だけどあの型はそれぞれのおっぱいの型なんだろうなぁと思う……
ん?あれ、個数が4つって事は……ははん?さては……
「しきかぁん……いえ、ダーリン、私のおっぱいも食べてもらうわよぉ」
「自分で作ることを覚えろ、ドリーマーはこっちへ来い」
「あぁん♪」
「ダーリン、ドリーマーに何したの?」
「いや、普通にお前らと変わらないんだけど……いっぱい食って幸せそうな所を可愛いなって言ってから」
「……その上要望ガンガン聞いてるでしょ?」
「んまぁ……」
「好感度ガンガン上がっていくわ……」
――――――――――――
どうもナノマシン自体はちゃんと適切に運用してあげればかなり万能らしい。
それこそ今は凄くちっちゃいまま成長が止まってるけどナイスバディな大人のお姉さんに成長させたりとか……
ハイエンドモデル化が進んでいる過程で身体能力が良くなっていってるのもその一面が出てるらしい。
その調整についてもアーキテクトに送りつけたから後はアーキテクトに委ねられる。
まぁ大事な親友を助けたいって言ってからドリーマーに映像越しとは言え平頭、土下座する勢いだったらしいから……
どう考えてもユノちゃんの寿命を普通の……それこそ80歳とかまで生きれるようにするんだろうね。
「……けふっ」
自分のデータベースから引っ張り出した今回の功労者は今机に突っ伏してるけどね。
その隣では私の愛しのダーリンもお腹を擦っていたりする。
まぁあれだよ、私のおっぱいプリンを平らげてかなりお腹に来たらしい。
ドリーマーの胃袋はそこまで大きいわけじゃないからはちきれんばかりなんだろうな。
これでさらにヴィオラのおっぱいプリンを求めてたからなぁ……
「これでまだ食べるつもり?」
「いえ、無理……」
「だよね、次は計画的にね?」
「これ太らないわよね……」
「残念だけどおっぱいがじゃんじゃん太っていくよ……」
「そうだな……私達も気にせず食べていた時はまぁ……」
「結構なスピードで太ったもんね……と言うか今もか」
「3サイズ測定はもう恐怖でしか無いな」
因みにデストロイヤーは普通のサイズのミルクプリンで止めているから呑気にカフェオレ飲んでる。
私もヴィオラもねぇ……オーダーメイドじゃないとブラが無いもん。
お店に置いているのは大きくてもGとかだしHとかからはセミオーダー。
フルオーダーのブラって事は私達二人のおっぱいの大きさがよく分かるかな?
まぁこの基地の人形大半がセミオーダーブラになっちゃってるんだけどね。
フルオーダークラスはスプリングフィールドとかイサカとかだったり。
「ガイアのおっぱいも結構実ってない?」
「え?わかんないわよ……そんなに?」
「ジャンプしない、ダーリンに食われるよ?」
「え、じゃあもっとする!」
ドリーマーも反応したけど満腹過ぎて動くに動けないで唸っていた。
なお妊婦を除いたそこに居た皆がダーリンの餌食となった。
――――――――――――
培養技術のサルベージに成功したからちょっと臨床実験で結構育ってきてるジャガイモで急速培養している。
食して問題が無いようだったら一気に生産効率は上がる。
クローン技術に関しては正直扱いに困るからそっとしておくけど……
いや、そもそもクローニングに関しては結構研究が進んでいて割と見られるか。
テロメア問題とかをクリアしたクローン技術は鉄血が握ってたみたいだけど……
使えるものは使っていくけどあんまりそういうのは……
「これで生体パーツの生産も捗るわねぇ」
「あぁ私達のパーツの大半は生体パーツだもんね」
「そうそう、クローニングで量産出来るから……ふふふ、鉄血人形も簡単に量産出来るわよぉ?」
「騒動になりかねないからステイね?」
本当この基地の内部が色々と火種になりかねない事になりつつあるなぁ……
これ今本社の視察が来たら本気でマズイ状況だったりしないだろうか?
鉄血ハイエンドは平気な顔で闊歩してるし……他所からしたら喉から手が出るような物があるし。
私達妊婦人形の存在も火種になってるしなぁ……
「それにしても……クローン……かぁ」
今の所知っているのは私とドリーマーだけだ。ダーリンは知らない。
知らないほうが良い。私だってこんなの知ってたくはない。
でもコレを忘れたら本当のユノちゃん……いや、オリジナルのユノちゃんが浮かばれない。
私達が知っているのはクローンで生まれたユノちゃん……だけども……
「世の中って辛いなぁ」
「何一人で抱え込もうとしてんだ?」
「ふぇっ!?ダーリン!?」
「聞いた、というかドリーマーを揉み倒して吐かせた」
後ろから抱き締められてびっくり、その後に続く耳馴染みの声はダーリン。
何時ぞやはここでおっぱいを揉まれてたけど……
「だってさ……こんなヘビーなこと……」
「そういうのは夫の俺にも背負わせろよ……な、俺の愛しい愛しい417?」
「……むぅー」
「反則なんて言わせねぇからな」
ユノちゃんに対してはコレまで通りに……副官は知ってるらしいから……それとなく、ね?
いい雰囲気でちゅっちゅしてたら副官勤めてたダネルがやってきて二人揃ってしょっぴかれた。
むぅ、ちくせう
超ヘビーな事になってたしバトン渡されたので色々盛り盛りして返す。
整合性が取れてなかったらスイマセン。