ウロボロスがドリーマーに泣きついて倉庫の空き部屋一個潰して音楽室を作ってた。
何をしてるんだか……と思ったんだけど思えば私もアイドル活動してもいいかなー……とか思ってたし。
ウロボロスがアイドルするなら私もしちゃっても良いよね、渡りに船ってね。
ついでに色んな音楽を赤ちゃんに聞かせるのは良いことだって聞くんだ。
つまりだけど私達で色々学んで音楽を奏でてたら子供に良い影響があるかもってこと。
勿論ベイビー達にも良い影響が期待できる。知育、教育の面でもプラスだ。
ダーリンもこういう事を口添えすると首を縦に振るしか無い。
あとはまぁ普通にダンスの収録とかにも良いかも、音漏れとかはなさそう。
「はい、という訳でコーチングしていくからよろしくね、ウロボロス」
「あれでまだボロがあるというのか?」
「あ"?」
「な、なんだ……」
ぱちーん!と指を鳴らしてから招き入れるのは何を隠そう私のダミーだ。
まぁ実際には聞こえるわけもなくダミーネットワークで呼びつけてたんだけどね。
本体である私が踊ってやれないならダミーに意識をちょっと入れて踊れば良いんだよ。
ウロボロスは結構高慢な感じに見えるんだけどその実ヘタレであるよ。
現に私が睨んだらひよってたりする。外弁慶で身内にはえらく腰が低い。
ドリーマーに結構からかわれてるのを見るし何だかんだでベイビーにも甘い。
その分ダーリンが優しくしてくれてる間はえらくデレデレしてるんだよなぁ……
「四の五の言う前に比較してみようじゃねぇの」
「そのダミーで踊るのか?」
「勿論、ついでにカメラ回してウロボロスも踊るんだよ」
ダミーと私本体の差ってのはハード的な所ではそんなに無い。
駆動系統は普通に同じだから全く同じ感覚で動けるハズ……そう、そのハズなんだ。
ここD08基地においてはそれは一概にそうとは言えないんだなぁ。
だってダミーモデルは普通のダミー人形と何ら変わりない。
そう何も変わらないんだよ。所謂D仕様なんて言われてる先行試験されてるのはメインフレームに限られる。
そりゃそうだ、後付で色々処理が変わるようなことをダミーの演算能力で対応できるか?
重心バランスって結構大事なんだけど……さて、二足歩行のバランスって結構大変だぞ。
更に衣服による重心や風でのふらつき、髪の重心バランスの崩れ……
おっぱいがあるならそれがたっぷたっぷ揺れて前後する重心とかね。
すべて予測して予めデータとしてぶち込んでおけば良いかも知れないよ?
でもそのデータの蓄積だって結局は実働データが無いと無理。
そう、その実働データを取って居るのが私達ってわけですよ。
さてと、じゃあ意識を移してっと……ダミーには少し眠ってもらって……
「うわ、おっぱい軽っ」
「その大きさでか……?」
こりゃいい、のびのびと踊れるじゃん、ちょっとテンション上がってきた。
――――――――――――
取り敢えず踊ったのは勿論の事極楽浄土、ウロボロスが踊ってたからね。
じゃあその粗が見えるから私が粗っていうのを全部浮き出させてやろうじゃねぇか。
正直あのネットワークで公開してた歌と踊りでは正直あんまりなんでね!
カメラをガンガン回しながら歌って踊ってみせてからねぇ。
手取り足取り教えてあげてもいいけどそれじゃあウロボロスは納得しないんだよ。
じゃあ聞くじゃなくて見るで教え込んでおいて後で口で言って聞かせる。
そういう教え方をしないと絶対に反抗しちゃうんだと思うんだよね。
「「おいでませ極楽浄土♪」」
まぁ歌詞とかのミスは無いし振り付けもひっどい間違いはない。
だからパッと見ではそうでもないんだよね。ウロボロスの美貌でごまかせると思うんだ。
でも何度も見返しているとその粗っていうのが見えてきてから……
それから何だかなぁって感じになっちゃわないかな?ってね。
そう、アイドルになるんだら批判に繋がるようなポイントは潰しておかないとね。
私の目で見る限りでもツッコミどころがあったりするからそこは潰さないとね。
さらにプロ一歩手前……いや、完全にプロであるP38やPP-90とかに見られたらかなりねぇ……
怒られはしないだろうけど客層っていうか……ファンの数っていうかねぇ……
総数っていうのは絶対に違ってくる、ウロボロスにくっついてきてくれるファンは少なくなってくると思う。
少しでもウロボロスが誇れる物を増やしてあげたいじゃん?
「うん、うん……踊りきってやっぱりパッと見では良いかもだけど……」
「それはそうだろう、私とて秘密裏に練習を重ねていたのだからな」
「じゃあその自信が揺らがないかこのカメラで撮影してた私とウロボロスのダンスを見比べてみようか」
ちっちゃなカメラのディスプレイに私とウロボロスが顔をくっつける。
まぁ私はもうダミーから本体に意識を戻してるんだけどね。
「ふひー……」
まぁダミーはダンス趣味あるから体力はあるんだけどね、やっぱり疲れてる。
そしてまぁ私はおっぱいは重いし……お腹はまぁ赤ちゃんが居るからね。
「……うーむ」
「あ、分かる?」
「……軸か?」
「体幹がちょっとブレてるね。それで上体が揺れてるの」
まぁそのおかげでおっぱいがブルンと言ってるから眼福なんだろうけどね。
――――――――――――
「で、ウロボロス~私もそのアイドル活動混ぜてもらってもいいかしらぁ?」
「ドリーマーが何故……」
「良いじゃない、私も踊ってみたいの」
アイドル活動してみようってなったドリーマーが乱入していた。
なおこのやり取りはドリーマーが仕込んでる隠しカメラで撮られてる。
私はちょっとね、隅っこだから編集で消されたりするかもね。
ほら、私はもうS09でゲリラライブに乱入したアイドルって事でね……
ここD08基地でも見られてる可能性もあるからねぇ……私が見られたら反響がありえる。
だってさぁ、あの時は普通にアイドルアイドルになってたけど今はね?
超絶妊婦さんになってるからアイドルファンにとっては冒涜的な所かも。
「まぁじゃあセッションしてみよっか?」
「私は良いが……ドリーマー、行けるか?」
「もちろん、私は出来るわよぉ」
ドリーマーは特に練習とかしてないはずだけど……踊って大丈夫だろうか?
まぁ軽くセッションやってみてそれで様子を見てから続けてみるか。
さてもう一度踊ってみますか……ダミーおらもう一回身体貸せ!
「よし、やってみよー!」
「ふふ、度肝抜かれる覚悟は良いかしらぁウロボロス?」
「抜かせ、私より酷いタコ踊りを見せてみろ」
さて、イントロ流してみて横は見ないで踊っていきましょうか。
まぁドリーマーが踊れなかったら……ドリーマーは普通に理解するだろうから……
手取り足取り教え込んでいけば全然踊れるようになるだろう。
「月明かり登る頃♪」
「灯る赤提灯」
「「祭り囃子の合図」」
お、ちゃんと歌詞は覚えてる感じだね。何度か横を見る事はあるけど……
普通に同じタイミングで踊っているみたいだからOKっぽいね。
そしてこの色気がある歌声だよ、狙ってるね……これはぶっ刺さる人多そう。
セッションで踊った感じでは普通にアイドル出来るレベルだった。
何この万能なヤツ、開発も出来るし何やらせても平均以上だよね。
――――――――――――
で、早速だけどドリーマー開発の自動立体裁断機っていうか……何この
「ミシンよ」
「絶対ミシンじゃねーよ」
「ミシンだっつってんだろ」
まぁうん……アイドル衣装を作成させて……というか普通にいつもの服?
あれの配色をかなり綺羅びやかな原色に変えてからフリルをめっちゃ着けたのよね。
で、胸の谷間をめっちゃ強調してるんだよね。コルセット状にしてるからもっと強調。
「これに着替えて踊ってみてからどうだった?」
「まぁ良いわね」
「悪くない、ふふ……これでファンも出来るか?」
さて、私が見る限りでは普通にいい感じに思うんだよね。
簡単に編集してから早速動画を上げてみたんですよ。
「さ、後は夕方?夜までまって再生とかコメントを待ってみましょうか」
「そうね、私は開発に戻るわ」
「私はゲームに戻るわ」
さー……私もコレに関しては分かりかねるから……ねぇ……
あ、再生数が……お、お?SNSに拡散されたのか?
「417ちゃんカワイイヤッター?」
早速捕捉されたぁ……あ、まってこれバズった!?バズってやがる!?
S09のアイドル、417がネットアイドルデビューって投稿されてるぅ。
あばばばば……さらにウロボロスのめっちゃ自信あふれる顔好きとか……
めっちゃくちゃ反響が出てる出てる……
「もしもしウロボロス、SNS見てみ?」
「……え?」
「やったね、ファンがいっぱい出来たんじゃない?」
なお再生数的に伸びてるのはその後に投稿されたオフショットというべきかセッション前のヤツね。
日常風景みたいなのがめっちゃウケてた。
ごめん、ちょっとね、駆け足になってたから加筆修正入れてます
今日のぽんこつぅ