何時にも増してここD08基地には甘ったるい空気が流れてる。
そりゃそうだ、ここに来てねぇ……あんなカップルが出来上がってると……
「ねぇねぇ、ウィル♪」
「ん?」
「えへーなんでもないです♪」
「そうか……」
クール気取ってる兄さんとそのとなりでメッチャクチャでれーってしてるSAAのコンビだよ。
SAAはこう、ちょこちょこついて行ってたまーに構ってしてからにまーってしてるの。
雀みたいにちょこちょこしているんだよ?それでたま~にあんな風に構ってしてから……
「はぁーあの妹なに、萌え殺す気?」
「よく見なさい、ウィルバーのヤツもさり気なく肩に手を回してるわ」
「はぁー?」
付き合いたての私とダーリンもあんな風だったらしいけど端から見たらやべーわ。
口の中がじゃりじゃりする感じがしてたまんないわ。
兄さんも兄さんで……SAAにメッチャクチャデレッデレじゃないの。
あんなキザったいことするようなキャラじゃなかっただろお前よぉ!!
「今日の朝は……」
「じゃん、私お手製のピザトースト!」
「お、美味そう……ん」
「んー♪」
朝から共有スペースでなにをおっ始めてるか?そりゃお前……
皆が見てる中お構いなしにマウストゥマウスでの食べさせ合いっこ……
「ん、んががががががが……」
「落ち着きなさい417、急性ダーリン欠乏症こじらせてもダーリンは来てくれ」
「417ァ!!」
「ダーリン、私にも口移しを」
「ダーリン、べろちゅー!べろちゅーをようきゅうするぅー!!」
もう朝からドッタンバッタンとしているけどこれでも基地の機能は一切落ちちゃいない。
そんな事より私もお姉ちゃんもFALも飛び出してきてダーリンの奪い合いに発展。
その間にSAAは兄さんの腕の中にすっぽり収まって幸せそうににっこにっこしてた。
――――――――――――
「で、初夜はどうだったの、兄さん?」
「うっせぇ」
「ほれほれそこは経験豊富な妹にいってみ~?」
「よく言うぜ、何時も指揮官に鳴かされてるクセに」
「んだと?鳴かされてるだけじゃないし、種付けされてトロ顔ダブルピースまでキメてるから」
「余計だめじゃねーか」
兄さんはどうにも変化が乏しい、いちゃつく時はめちゃくちゃいちゃつくけど……
SAAが居ない時は全然至って前と代わりはしない。
そ~言う所でノロケてやるのが良いんでしょ?ほらほらもっと甘いの出せよ。
「まー……その、三次元も捨てたもんじゃないわ」
「おまけにSAAは合法ロリな上に……」
「永遠のロリと来たもんだ」
「YesロリータYouタッチ」
そこでドヤ顔でコロンビアしてんじゃねーよ、蹴るぞ。
「でも本当SAAが兄さんに惚れちゃうなんてねー?」
「んだよ」
「いやーべっつにぃー?」
言っちゃあなんだけどコイツ十数年来のヒキニートしてたコミュ障な上にビビり。
正直あのSAAのズボラというか……ザルとも言えるあの当たりの良さが無かったら話にもならなかったと思う。
コーラから始まってここ一ヶ月位ずーっと一緒に行動してたし……
この兄さんにして楽しそうに誰かと行動してたのって妹としても初めて見たしなぁ……
「まぁ、幸せになってよ」
「へっ……お前に言われたくはねぇ」
「なんだよー……妹として祝おうかと思ったのに」
「それよりシェリーのコーラをな」
「へぇ、シェリーなんて名前をあげたんだ?」
「……これも注文されてたし、外堀埋められたんだよ」
「うっわ、SAAやるぅ」
シェリーという名前を貰ったSAAは今元気に射撃訓練場でクイックドロウをやってるけど……
兄さんが左薬指を見せればそこに光ってるのはシルバーリング。
大きな買い物した!なんて騒いでたような気がするけどまさかの行動力。
「そうだ、兄さん……暇でしょ」
「あ?まぁメンテナンスの実務勉強は暫く先だな」
「SAAのクイックドロウ見に行こうぜ」
「お、良いなお前にしてはナイスな提案だな」
「褒めるが良い、お兄ちゃん♪」
「うぇ、キモ」
「はっ倒すぞ!!」
――――――――――――
射撃訓練場に入るなりSAAが超即反応ですっ飛んできた。
その上私の匂いがするのが気に入らないのかひたすら身体を擦り付けて……
その活発な格好で身体をこすりこすりしたらまぁ……D仕様とも言えるおっぱいが兄さんの下腹部に押し付けられる。
兄さんこれに硬直、まぁその手のことは同人誌とエロゲでしか学んでなかった童貞だったからな!
シェリーはこれに全く気づいた様子なくひたすらスリスリ……あ、兄さんが動いた。
「シェリー」
「なんですかーウィル♪」
「そういうのは、部屋でやろう、な?」
「えー」
「頼む」
「じゃあキスしてくれたら良いです!」
おうおう、見せつけてくれる……今朝のダーリン成分補給してなかったら発狂してたわ。
しかしまぁ……そういえばS09基地のSAAはかなりストイックって聞いたなぁ。
こっちのシェリーを見たら何ていうんだろうか。
おっぱいにデカイカウンターウェイト乗っけてるし何か言いそうな気がする。
なんて思ってる間にキスして満足したのかシェリーはまた射撃に戻る。
元々設定されている右腕メインでの射撃だけど……
クイックドロウに関しては完全に趣味の世界でやっているから精度は己で磨くしか無い。
一般的なクイックドロウから比べたらかなり精度は良いんだけど……
「うーん……やっぱりワンホールは難しいですねー」
「そうか?俺から見たら全然良さそうに見えるが……」
「全然ですよー!火力の底上げにワンホールショットで点攻撃しないといけないのに!」
「そうか?」
「そうですよー!」
「でもシェリーはまだまだ成長余地あるんだろ?」
「そうですけどー……このおっぱいとかがぶるんぶるん揺れてずれちゃうんですねー」
「……もっと大きくするから覚悟しろ」
あ、兄さんの目の色が変わった、手の動きがいやらしいな。
「お楽しみするのは良いけど汚したらお掃除してよねー?」
「え?え?」
「フーッ!フーッ!」
「うぃ、ウィル?おちつい」
「シェリーが悪いんだからな!!!!」
「ひょあああああああああああ!!!!」
――――――――――――
「なるほど、だから今日はカフェでブラックコーヒーを頼む方が多かったのですね」
「そうそう」
「皆さん見せつけるのは慣れてますけど見せつけられるのは慣れてませんからね」
射撃訓練場を一時的に締め切ってから離れた先はカフェだ。
コーヒーの芳しい香りであの甘ったるい空気感を払拭しようとしたんだ。
するとまぁ転がってるわ転がってるわあの甘ったるさに当てられた人形の屍よ。
「うぇぇ~まだじゃりじゃりするんだけどー……」
「諜報活動してたからまだ軽症だけど、あれは凄いわね」
「あのコーラ第一っ子が……世の中わかんないですねー」
「そうですね……ってBARちゃんが言えたことですか?」
「ばーちゃん呼びしないでくださいよぉ!」
カウンター席に突っ伏してるバルソクと帽子枕にしてから物思いに耽るマカロフ。
その向こう側でおっぱいをカウンターに乗っけながらコーヒーすすってるM1918とM1ガーランド
カウンター席はまだマシな方で……テーブル席は本当に死屍累々。
特に朝っぱらからほぼ直撃しっぱなしだったG36Cとスコーピオンが……
「うふふふふふふ……ねえさんねえさんだーりんだーりんねえさんねえさん」
「……うえぇぇ……」
G36Cは完全にラリってるしスコーピオンはどうにもダクソトロコンRTAしてたらしく……
その途中でアレが隣で爆心地化したから途中で集中力が折れて乙ったらしい。
しかも最後の大詰め、大詰めも大詰め、記録更新が狙える大一番だったんだって。
暫くRTAなんてしないって泣き言をぼやいてからあれだからなぁ……
「それで、417さんは?」
「タピオカミルクティー」
「あら、ずいぶんと甘くて……懐かしいものを」
「懐かしいの?」
「昔こういう……おっぱいに載せてから手放しで飲むなんていうチャレンジが流行ったそうです」
「ふーん……余裕だね」
「まぁこの基地の方なら誰でも簡単かと思いますね」
「そうだねー……ヴィオラとか3つは載せれるんじゃない?」
甘ったるいミルクティーとコリコリな食感を楽しみながら……
今日は絶対にダーリンと寝てやると執念を燃やすこととなった。
なお全員おっぱいでノックダウンさせられたんだけどね。
そう言えばちらっと見た時なんですけどね。
MSFの御大将がお気に入り登録してて戦慄したんですが。
こんな作品登録してて良いのかよぉ!