どれだけの時間が経っただろう。えーっと……あぁ、私がこの身体で目覚めてから260日になるか。
今どうなってるかというと……
「いきんで!呼吸を整えて!!」
「ふーっ!ふーっ!!」
猛烈な激痛に脂汗が止まらない。鎮痛作用のあるものを服用してこれだ。
痛覚をカットしたら良い?いや、そうすると生物学的に仕込まれた作用が出ない場合がある。
あと個人的なこだわりというか、ママになる者としてのけじめとしてそんなズルは嫌だった。
トカレフとK5が何か言ってる気がするけど殆ど聞き取れないんだ。
それくらいに私は私を保っているのに必死だったりする。
陣痛と破水のセットが起こって何時間もたってない筈だけど……
この数分だけでえらい時間をくってるようにも思う。
担ぎ込まれたのは私だけじゃない、少し前にヴィオラが破水して担ぎ込まれている。
どうなったんだろう?私以上にメンタルが弱いヴィオラだからめちゃくちゃ泣いてそう。
「頭が見えてきました、後少し!!」
「ひっぐ……ぅ……!!」
「シーナも頑張って、もっといきんで!」
「うっぐ……がっ……あぁぁぁ……!」
しっかりと設営された分娩台の上で寝かされる私とヴィオラ。
まだヴィオラは良いよね。大人なボディの上での妊娠だからさ。
私はどうだって?言わずもがなロリロリしたボディに赤ん坊が宿ってるんだよ?
かなりきついに決まってんじゃん。ここ数週間動くに動けなかったんだぞ。
あ、やばめちゃくちゃ痛くて気絶しそう。
「シーナの意識レベルが落ちてます!」
「気付け、早く!!」
「かっはっ!!?」
「もう少し、もう少しだから頑張って!!」
あーもう、カラビーナはそんなに頑張っちゃダメでしょ。
お前だってもう妊娠何ヶ月だよ、もう3ヶ月は軽く過ぎてるでしょ?
……耳が聞こえてきたな。頑張れ?いいじゃん頑張ってやるじゃん。
「ふっぐ……ぐぐぐ……ふーっ!!ふーっ!!」
「その調子!こっちも頭が出てきました!!」
ダーリンをちゃんとパパにしてあげないとね!!
ママになる人形の底力なめんなよ……!あ、まって痛い痛い痛い。
裂ける!メリメリと私の身が裂けていく……!
「っが……あ……ぁぁっ!」
「いたい!いたいよぉ!たすけて!!しゅじん!!」
私もヴィオラも今まで挙げたことない大絶叫だ。
ヴィオラなんていつもの調子が完全に潰れてベッドの上の女の子してる時みたいじゃん。
「「おぎゃ……おぎゃぁぁあああ!!」」
「産まれました!二人とも女の子です!」
終わったか……もうだめ
「ほら、シーナ……見てください、元気な女の子ですよ」
「……あはは……元気良い……ね」
も、むり……
――――――――――――
「う、うーん……」
全身麻酔を食らってるみたいで動きのノロノロしちゃうなぁ。
おぉ、久しぶりに仰向けだけど……いや、まっておっぱい重い重い。
誰か持ってよ。主にダーリンが持ってくれたら凄く嬉しいんだけど。
「ハッ……あ!パパ!ママがおきたー!!」
「ふがっ……何!?あ、あぁ……良かった……目が覚めてくれて……」
左右にでろーんとなってるおっぱいに吸い付いてたのは何を隠そうベイビーだ。
えーっとこの癖のある栗毛はブランだね。
私のおっぱいがとっても大好きな男の子だ。
最近知育のおかげで食欲と万年赤ん坊サイズってのを除いて普通に成長し始めたなんちゃってE.L.I.Dだ。
ダーリンが泣き崩れて私を抱きしめるんだけど、あー……死んだかと思われてた?
「大丈夫大丈夫、私はこの通り生きてるから……久しぶりにおっぱい飲む?」
「飲む、じゃなくて。無事に赤ん坊を……ネーナを産んでくれてありがとう」
「ふふ、それはちゃんとヴィオラにも言ってあげてね?」
「もちろんもう言ってる……お前がずっと目が覚めなかったから心配で心配で……」
よくよく見てみればダーリンの目元はすっごい隈ができてる。
ついでに言えば無精髭だって生えてるし身が入らないってのはこの事か。
とんとん、と背中を優しく叩いてから撫で付けると落ち着いて……
「ぐずっ……お、おぉぉ……」
「もー泣かないの」
今度は私の肩の上でおんおん泣き始めた……この何ヶ月も連れ添ってるけど初めて泣く所を見たかも。
「ネーナは?」
何かを言うことが出来ないのか指差す方向にはベビーベッドの上に寝かされている赤ん坊が。
あぁ、元気に産まれてきてくれてありがとう……
「ねぇ、ダーリン……ううん、パパ。ネーナを抱っこさせてくれない?」
べぇべぇ泣きながら私の両腕にしっかりと赤ん坊を抱っこさせてくれた。
いけないな、おっぱいが邪魔でお顔が見れないや。
「ん、ちゅっちゅっ……」
「ん……あはは、お腹ペコペコだったみたいだね」
「ママのおっぱいはずーっと出てたけど……」
「うぇ、身体だけは起きてたのか……ブランもお腹いっぱいちゅっちゅした?」
「うん、でもママにナデナデしてもらえなかったから……さびし……さびしかったよぉぉぉぉ!!びえぇぇぇええええ!!!」
「あーもう、ほらおっぱい吸って落ち着こ?」
起きてからおっぱい祭りだなぁ……
――――――――――――
後々聞けば私は三日間も寝続けてたらしい、そりゃパパも心配するわ。
「はい、リンゴよ」
「はいはいどーも、次はお姉ちゃんだね」
「私の心配より先に自分の事を心配しなさい」
「はーい」
大きなお腹に大きなおっぱいをぶら下げたお姉ちゃんがお見舞いに来ていた。
予定日は10日後だけど前後する可能性だってある。
ここ数日はP基地のペーシャさんとMk23が泊まり込みだ。
「これからが大変だね」
「そうね……うっ……」
「え、マジ?」
「いた……ぃ……」
ばしゃぁなんて水音が……あ、これは破水したな。
ナースコールナースコール!!
「どうしま……RFB!!分娩の用意を!!K5は医務長に伝令!!」
「「はい!!」」
ばたばたと入ってきたトカレフが急いで伝令を走らせる。
すぐにストレッチャーを持ってくるとお姉ちゃんを寝させる。
「お姉ちゃん、気をしっかりね。頑張って!!」
「う、うぅぅ……もちろん……よ……」
あー、こりゃまたパパが気が気じゃなくてオロオロするパターンだな。
「っくっしゅ!!おぎゃ、おぎゃぁぁ!!」
「あ、あーはいはい驚いたねーはーいママですよー安心ですからねー」
私は私の仕事をしましょう、愛しのネーナをちゃーんと育ててあげないとね。
「おっぱい?はいはい……おっぱいいっぱい飲むねー」
「んっまんっま……」
「んひっ!?こ、この舌使い……パパの血が濃ゆいな……んあぁっ……」
まさかマイベイビーに喘がされるとはな……
これから、ずーっと幸せな日が続くんだ……ふふ♪
「ママ!」
「うぇ?んんんんっ!!?」
「いつまで呼んでも返事しないんだもん。おっぱいいっぱい貰うねー」
「乳離してほしいなぁー!?んにゃぁぁぁ!!」
「お、ネーナもか。ちょっとパパも朝のママミルクをな」
「パパも?じゃあかたっぽどうぞー♪」
「みゃってぇ!?んひぃぃぃいい!!?」
出産日のこと思い出してたらネーナにめちゃくそちゅっぱちゅっぱされてた。
御年12歳。まだまだママのおっぱいから離れてくれません。
「そういえばママ、ネーナのおっぱいまた大きくなったの」
「え?」
「ママのおっぱいもでっかくなってるよね。もみ心地ぱなーい♪」
娘ネーナは12歳にしてJカップのとんでもおっぱいの持ち主。
因みに育乳に関してはパパも一枚噛んでるので……
「今度彼氏連れてきても良い?」
「ぶっふぅ!?」
「ごっほごほっ!?」
いろいろと進んだ女の子になったけど。本当に元気でよかったなぁ!!
モチベが折れて書くのをやめた。
ただソレだけです。
色々と拙いですよね。これは作者としてあるまじき事。