元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん   作:ムメイ

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暇な休暇って辛いと思うの


Day23 暇な休暇の過ごし方

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・早朝

 

 

「ん、んー……」

 

ぐっぐっと伸びをしてベッドから起きる。

今日も清々しい朝…ちょっと早すぎたかな?と思うけど。

うん、お外を見ても日が昇りきってない…これは早く起きすぎた。

まだお兄ちゃんも起きてないかな?Mk23も夢の中っぽいし…

こういう時は情報端末で暇潰しだね、長らくやってなかったけど…今はどんなのがあるかな?

 

んー…この端末の性能は把握してないけど…良いやつなのかな?

情報自体は多く入ってるしインターネットも繋がってくれる、オーソドックスだけど非常にいい。

タッチ操作ですぐに分かるし…人形に支給して良いものなの?

とりあえず今日の暇潰しはコレ…戦術教本!

型にはまった教本って読んだこと無いしこういう時に読んでおいた方が良いと思うんだ。

 

著者は無いけど実践的な座学の内容だ、作ったのは軍人っぽいなぁ。

ゲームで知ってるのもあるけどまぁ搦め手なんてのはないし普通にどう動くべきかとか。

団体行動でのカバーの仕方とかクリアリングの仕方とかの解説がつらつらと並ぶ。

この基地での主だった戦闘シチュエーションは屋外戦だけど、覚えておいて損はないね。

あ、拳銃の跳弾とかの話しもある…サイドアームにMk-23を持ってるけど狙えるかな?

戦術の中に組み込めたらバッチグーだけど…とっさに出来るかなー?

エッチングしてないし私のマニュアル制御でやらないといけないから…難しいけどやってみる価値はあるかな。

データとして出来ればMk23に渡して撹乱に応用できそうだし。

 

「うーん…」

 

座学だけでも良いシチェーションプレイになるな。他にも戦術本のデータは無いかな?

あ、ない…しょうが無い、このデータを穴が開くまで見よう。

朝はこういう時間も良いね、ベッドでゴロゴロしながらって昔を思い出すなぁ。

 

あの時はどうだったっけ…好きな小説サイトを覗いて、妄想して萌えて…その後ゲームして。

就職活動のためのサイトを覗いて…エントリーシートを作成して…あっちに出しこっちに出し…

結果を見てはがっくりしてたっけか…遊びらしい遊びは無くなって娯楽を端末に頼りっきりだったなぁ。

今からしてみれば考えられないつまんない過ごし方だったなぁ…

 

あ、そうだ…お料理サイトとか見てみようかな。

家庭料理とか出来たら良さそうだし…あ、これとか美味しそう…!

それにコレだったら大量に煮込めば食堂でも出せそう。

肉じゃがかぁ…美味しく出来たらお兄ちゃん褒めてくれるかな~♪

 

 

――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝

 

 

「おはよー…あら417はもう起きてたの?」

「おはよ、早くに起きすぎちゃったの…」

「ふぅん…私は早速ダーリンの所に行ってくるわね♪」

 

いつもの朝がやってきた。Mk23が起き出してお兄ちゃんの所へ突撃していって…

残された私はどうしようかな?ってなる所。

そういえば第2部隊や第1部隊の方はどうなってるのかな。

この時間に起きてる人形は居るのかな…スプリングフィールドは起きてそうだけど。

ちょっと様子見てこよう、他の隊の朝の事情を突撃取材ってね。

 

先ずは…第1にしよう、FALの寝顔が拝めたらラッキーかも。

 

 

――――――――――――D08基地第1部隊兵舎・朝

 

 

「おはよう、417ちゃん♪」

 

まぁ起きてるよね、普通に朝からお洒落に精を出してた。

今やってるのはお化粧かな?よくわかんないけど化粧台に座って何かやってる。

そして鏡で確認されたか普通に入ってくるのがばれてーら。

他のメンツはというと…わー、すやすやと幸せそうに寝てらっしゃる。

特にわーちゃんは猫グッズに塗れたベッドで寝てる…殺しのために生まれたとか言ってるけど。

これじゃあ萌え殺しの為に生まれてきた女よ。男が見たら萌え殺される。

スペクトラは?寝るときも銃を手放さないのね、片手に銃を持ったまま寝てる。

そして胸の谷間に弾倉…そこはポケットじゃないよー…

 

私のおっぱいでも弾倉挟めるかな…いや、バカなことだね、考えないようにしよう…

ステンはすっごく大人しく寝てる、こうしてみるとお嬢様風で可愛いなぁ…

いつものツインテールを下ろしてるだけで印象がガラッと変わるなぁ

 

「おはよう、FAL…お化粧?」

「そう、お化粧は女の武器よ」

 

やってみる?とでも言いた気にこっちを向いてくるFAL

正直良くわかってないけど…

 

「すっぴんでも可愛らしいけど化粧するともっと可愛くなれるわよ」

「やる」

 

もっと可愛くなれる、これはキラーワードだ。

私の意思を一瞬で決めさせたけど、どれだけ可愛くなれるのかな?

あんまり濃ゆいのは嫌だけど…そこはFALのセンスを信じよう。

 

「はい、目をつむってー」

 

FALと交代して化粧台に座るとFALが何か道具をいっぱい出して…

何が何だかわからないけど…覚えておこう。

化粧水?美容液?洗顔みたいだけど…なんだか違う。

それから?ナチュラルメイク?アイラインって何?

チークがどうとか呟かれても私わかんないってば…

 

目元とか頬に色々塗られた様に思えるけど…目を開けちゃまだダメ?

口紅?あ、それは分かるわ…綺麗に塗れる気がしないけど。

 

「もう良いわよ、出来上がり♪」

「……わぁぉ」

 

目を開けたら目がちょっとパッチリした印象で血色が良くなった私が居た。

結構変わるものだね…これで軽くなの?化粧っていうのも奥深いなぁ。

FALはいつもお化粧してるのかな?

 

「いつも軽くはしてるわよ、指揮官に見られても良いようにね♪」

「ふぅーん…だから朝も早起きなの?」

「そういう事♪WA2000もそろそろ起きて軽くメイクするわよ」

「わーちゃんもかぁ…」

 

それなりに大人な見た目してる人形は嗜んでたか。

M14もそう言えばちっちゃな鏡を取り出してなにかしてたような…

私達に隠れてこっそりしてたってオチかな?

本当にうっすらだから私が気づかなくて分からなかったってだけかな?

 

うーん…比較すると一目瞭然だ。

 

「417ちゃん化粧を知らなかったのね…教えてあげよっか?」

「お願いします」

「よろしい♪じゃあ…」

 

朝の貴重な時間だったけど、FALは手取り足取り化粧を教えてくれた。

とりあえずナチュラルメイクを覚えた、お兄ちゃんにも可愛いって言ってもらえるかな…?

メンテナンス班のお兄ちゃん達はとりあえず言いそうだけど…

 

汗とかかいたら化粧が落ちちゃうらしいけど私達人形は制御ができるし心配はないよね。

 

 

――――――――――――D08基地第2部隊兵舎・朝

 

 

「おはようございまーす…」

「あら?おはよう417ちゃん」

「おはよー、コーラ飲む?」

「おはようございます、417ちゃん…なにか御用でしょうか?」

「イサカは?」

「主任の所に行きました、休みだと朝からこうです」

 

ひゅーあっつあつ…第2部隊は全員朝が早いと…

あ、ここに簡易キッチンがある…スプリングフィールドの要望かな?

良いなぁ、第3部隊兵舎にも付けてもらおう…お菓子作りだけでも出来たら嬉しいな。

スプリングフィールドのお手製朝ごはんが振る舞われていた。

マフィンとコーヒーかぁ…サイフォンもあるし全部お手製?やるぅ。

暇な時は朝から押しかけてお料理のお手伝いとかしてもいいかな?

 

「みんな何してるのかなーって気になって」

「なるほど…一緒に食べていきますか?ちょっと余分に焼いてしまったので」

「んー…暇な朝とかお手伝いに来ても良い?」

「勿論良いですけど?」

 

やった、朝の暇潰し先を発掘した。

スプリングフィールドのお料理のお手伝いとちょっとした教えって楽しいから好き。

余分に焼いてたマフィンをいただいて朝から得した気分。

でも余分に焼くって…誰かに渡すつもりだったとかじゃないかな?

 

「みんなお休みはどう過ごしてるの?」

「コーラがあればそれでいいー!あとはピザ!」

「編み物を少々…手慰みに始めたのですけどハマってしまって…」

「ご覧の通りのお料理です」

 

G36Cはどう過ごしてるのかなって思ったら編み物かぁ…女子力たかーい

編んでるのはマフラーかな、誰に渡すつもりだろう…

開いてるロッカーを見たら中に毛糸のセーターが全員分ある…なるほどー

 

「そろそろ指揮官に贈ったらどうです?」

「ぶふぅっ!?ま、まままま…まだ早いですよぉ…」

「ふーん?」

 

お兄ちゃんに贈る?良いと思うけどねー手編みの物とかポイント高いと思うよ?

元男の私が言うんだもん、間違いない。

 

 

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「んぁー…」

「お兄ちゃーん…お仕事してる?」

「いやー…つい癖で座ってるだけだー…はー417っぱい良いなぁ」

「もう、エッチ」

 

お仕事してないお兄ちゃんは欲望に素直だった。

入ってきた私のおっぱいをガン見して口にも出すんだもの。

普通の女の子だったら怒るよ?私だから笑って流せるけど…

それにしてもお兄ちゃんはワーカーホリック気味かな?

お仕事を止められてるのに仕事机に座って…

 

「いや、正直休みとか言い渡されてもすることがねーんだよなぁ…」

「じゃあ明日お買い物しようね、楽しみにしてるから♪」

「ぁー…準備だけでもしておくか…」

 

お兄ちゃんがもそもそと動き出した…お金の準備とかだ。

私達の自由にできるお金も用意してくれてるあたりお兄ちゃんらしい。

全部申請式にしたほうが楽そうなのにね。私達にもプライベートって言うのを考えてくれる。

…兄貴にも会えるな、元弟がこんな女の子になってたら驚くよね。

というか…気づくかな?気づかないよね…どうせ不養生してるから手料理食べさせないと!

最悪私が養っても良いかな…さてさて、私の手取りはどれくらいかなー?

 

仔細を見せてもらったら…わぁぉ、エリートリーマンクラスに貰ってて笑みが引きつった

 

「そういや417」

「なーに?」

「今日化粧してる?可愛いな」

「そぉ?FALに教えてもらったの、えへへ♪」

「えへ顔ダブルピース…」

 

お兄ちゃんに気づいてもらえた、というかよく気づいたね!

それに可愛いも貰った、今日はもうテンション爆上げだね、えへへへー♪

今の私を止めれるものは少ないぞー!

 

 

――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・昼

 

 

「でね、お兄ちゃんが可愛いって言ってくれたの♪」

「良かったわね…まぁ417が可愛らしいのは周知の事実だから今更ね」

「416もちょっと化粧してみたら?」

「道具がないしそんなのしなくても私は完璧よ」

「それより今日はこれ観ようよ…SAW」

「カーテン閉めて、照明も落として~これで良いわね~」

「ま、またホラー?怖くなんか無いけど別なのにしない?」

「えー…怖くないなら良いじゃ~ん…」

「わくわく♪」

 

興奮冷めやらない間にお姉ちゃんの所に突撃してめっちゃ話してた。

お姉ちゃんは私の頭を撫でてからまぁ当然って感じで話してたけどすっごく嬉しそう。

お姉ちゃんも化粧したらもっとキレイになると思うけど…無駄って思ってるかな?

まぁ道具が無いから出来ないっていうのもあるかも…明日のお出かけで買ったら逃げ場はなくなるかなー?

で、そんなこんな話てる間にG11がビデオを再生し始めて…

45お姉ちゃんが部屋を真っ暗にして…9お姉ちゃんはワクワク顔でモニターを見始めた。

お姉ちゃんは何だか乗り気じゃなかったけど…結局座って…私まで一緒?

うーん…お姉ちゃんと一緒なら私は良いや、45お姉ちゃんも隣だし

 

 

「「ぴゃああああああ!?」」

「スゴイ血しぶき、おーコレはスゴイ」

「相変わらずエグい映画を見つけてくるわね~」

「血がドッパドパー♪」

 

お姉ちゃんと私とで揃って悲鳴をあげる事になった。

G11は面白そうに見てるけどなにこれ怖すぎない!?

ち、血しぶきぃ!グロテスクなシーンもばんばん出てくるし…こんなの面白くないよぉ…

45お姉ちゃんがこっちを見て歯ぎしり?何かあったかな…?

 

「ひゃぅん!?」

「うるさい子はおしおきね~♪」

「ちょ、ちょっと45?何してるのよ…人の妹に」

「416はモニター観ようねー♪」

「ひぃぃぃっ!?」

「416うるさいよ、怖がりめ…」

「怖がってないわよぉ!!ひゃぁあああ!?」

「はいはいそーですねー」

 

私のおっぱいになにかが!?

そしてお姉ちゃんが45お姉ちゃんに食って掛かったと思ったら9お姉ちゃんが鬼畜なことを…

G11はいつもの眠そうな顔を幾ばくか覚醒させていて…

怖がってるお姉ちゃんを半分からかっていた

 

「はぁ…怖いわーこんなでっかいバレーボールがあるなんて…怖いわー…」

「45お姉ちゃん…それ、私のおっぱいだよぉ…揉んでも大きくならないよー?」

「バレーボールかと思ったら…はぁ~怖い怖い~…どうしてこうも大きいのかしらねー?ちょっと交換しましょ?」

「できるかぁー!」

 

どさくさに紛れて45お姉ちゃんの個人的なコンプレックスをぶつけられたのでした。

45お姉ちゃんと二人っきりになったら私、危ないのかな?

私が気づかない間に煽ってたかな?




ロリ巨乳な妹に養われたい人生だった。

そして417の女子力がまた上がったのだった

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