元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん   作:ムメイ

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筆が大いにノッて分割になった


Day25 お買い物の開幕

――――――――――――D08基地司令室・朝

 

 

「よーぉ417朝から気合入ってるなー」

「そ、そうかな…何時も通りだと思うよー?」

 

そういう私の胸中はありえないくらいドックドックと高鳴っていた。

お兄ちゃんって慕ってたはずなのにいつの間にか私の好意って言うのはLikeからLoveに変わっていた。

今ならはっきりと言えるけどセクハラばっちこい、というか私に欲情するならしちゃって襲っちゃいなよって…あーもう!

何が言いたいかってお兄ちゃん大好きって事!

FALに見守ってもらいながらも一人でメイクしてきたしチョット今日は張り切って洋服も変えてきたんだし…

す、少しはお兄ちゃんの目がこっちに向けばいいかなーって…思ったり。

 

あうぅ、お兄ちゃんと目を合わせられないよー…顔を直視できなーい…

黙ってたらまぁ悪くない顔立ちだし真剣な顔したら…うぅ、変に意識しちゃう。

 

「なんかやっぱり変だぞ?」

「ぴゃっ!?」

 

がしっと肩を掴まれて顔を覗き込まれる。

あああああ顔が赤くなってくるのを自覚するぅ…ぴゃー!ぴゃー!

お兄ちゃんの顔が近いよぉ…キスするみたいで…はぅ!?

 

「へ、平気だから…!」

「おぉぅ…?」

 

ぐっと押し返して大きく深呼吸…お兄ちゃんのにおい…じゃなくて!

ちょっと落ち着こう…ふぅ…何時も通りに過ごせばいいの…

お兄ちゃんを好きって気づいただけ…取り乱すな、417…

困惑気味のお兄ちゃんだ…でへへへ~…

 

「まぁ良いや、ほいこれがお前のキャッシュカードな自由行動を許してるけどなんかあったら無線を飛ばせよ?」

「えへへへ~…」

「聞いてる?」

「頭撫でて?」

「おう…」

 

んーお兄ちゃんの手、おっきいなぁ…わしゃわしゃと撫でてもらえて私嬉しい…♪

困惑気味みたいだけどしっかり撫でてくれる…うん、やっぱりお兄ちゃんは優しくて好き…♪

私、この人のことが好きだったんだ…えへへへ…♪

 

「ぎゅっとして?」

「こうか?」

「ん~♪」

 

包み込まれる…おでこにはお兄ちゃんの逞しい胸板…

思わず私からもぎゅーっとしちゃう、好き好き大好きぃ♪

どう表現したら良いかな、私の表現の仕方…間違ってないよね?

好きってこんなに素晴らしい感情だったんだね…ずっとずっと知らなかった。

下手したらずっと気づかないままだったかも知れない…ちょっと怖い。

…今はお兄ちゃんにギュッとしてもらって幸せを噛み締めよう。

 

「おぉ…おっぱいおっぱい…」

「ん~♪」

 

サービスくらい良いよね…幸せにしてもらったお返し。

めちゃくちゃいっぱいおっぱいを擦りつけてサービス。は~…幸せ…

お兄ちゃんも幸せそうにしてたからWin-Winだよね、うん。

 

 

「指揮官~移動中…おー?」

「ん、G11か…どした?」

「417と抱き合ってる…これはスキャンダルの予感」

「えへへへ~…」

 

朝から暴走気味な417に付き合った指揮官、運の尽き。

G11が416に通報、第4部隊兵舎方面から騒がしい足音が。

程なくして扉が蹴り破られ…

 

「指揮官、なにか言い残すことは?」

「俺は悪くねぇ!」

「断罪ぃ!!」

 

朝から416の怒号と指揮官が床に沈む音が響いた。

 

――――――――――――

 

 

「んぁー…」

「ふふふ♪」

 

基地のハンビーを借りて私達は買い物に出る。

各々勝手にしてるんだけど…私は第4部隊のハンヴィーに混ざっていた。

運転はお姉ちゃんがして、ナビゲーターシートのは45お姉ちゃん。

後部座席に私、9お姉ちゃんにG11のメンバーとなってる。

 

G11は私の太ももの上に頭を乗せてすやすや寝ている。

固いハンヴィーの最悪な寝心地だろうに…ちょっとでもいい環境を整えようとしたんだろう。

正直おっぱいを枕にされるかと思った…なんていうのはナイショ。

G11がお買い物に出るなんて思わなかったけど普通に嗜好品を買いに来たらしい…

最悪膝枕が無かった時のためか首に仕込む枕を持ってきてるあたりは彼女らしい。

 

行き先は平和な内地のショッピングモール…私もちょっとお買い物してから兄の住んでる家に向かう。

帰宅予定時間も決まってるから予定通りにキビキビ動かないと…

 

買う予定の物は…人形用のお裁縫データ、裁縫セット、お化粧品にちょっと洒落たバッグ

お姉ちゃん達は自分たちで食べるお菓子とか飲料の調達。お料理はしないらしい…楽しいのにー

意外なのは45お姉ちゃんがファンシーショップに行くっての。可愛いの好きなんだね。

そう言えばベッドの枕元にぬいぐるみがあったような…あれ45お姉ちゃんのベッドだったのね。

9お姉ちゃん?45お姉ちゃんとつるんで動くみたい。

 

そうそう、お兄ちゃんはソロで動くらしい。まぁ多分エロ本とか探しに行くんだろうなぁー

望むなら私が脱いでもいいのに…まぁそこはお兄ちゃんの望む望まないだから仕方ないか。

 

「417はここで良いの?」

「ん、私はフラフラ一人で行くから」

 

行き慣れたショッピングモールだ、迷うことはない。

向かう先がだいぶ変わっちゃったけどね、迷わない迷わない。

お姉ちゃんたちと離れてソロ行動開始。さーお買い物だー♪

 

この周辺は比較的に治安がいいから変なことにはならない。これは私が人間だった頃から変わらない…

人形にも理解がある地域だし権利団体が出しゃばることも無い無い。

人形ボディでも自由に買い物出来るのは素晴らしいことだと思う。

 

 

――――――――――――

 

 

さて…最初に向かうのはバッグショップ…ファンシーショップが良いかな?

私の見た目はローティーンなロリっ子が背伸びして童貞殺しの服を着てる状態。

じゃあ収納はどんなかな?全然ないよ♪控えめに言って無いの。

ずっとカードを谷間にしまい込んでるわけにも行かないし…ということでポーチを探しにファンシーショップにレッツゴー。

 

このショッピングモールは全3階建ての大型施設。この時勢にはかなり大きい部類。

戦火が遠い内地だからできる事だけどね、周辺の人間の生活拠点でもある。

従業員は一部除いて人形なんだよね。センス的な所が必要な服飾店は変わらず人間だったり…

正直人形も人間もそんなに変わらない気がするのは私だけかなー?

 

で、ファンシーショップは2階に鎮座してる。

ちょっと緊張するけど…おー、可愛いのがいっぱい…

 

んー…いいポーチが無いなぁ…ピンクって感じじゃないんだよなぁ。

スカートの色に合わせて黒で可愛いの…黒って大人っぽいから無いのかな?

あ、ゴスロリとか置いてるお店なら…でもあったっけ…このショッピングモールに…

最悪白でも…うすピンクでも良いか…結構安いしお財布に優しいのもGood

 

よしよし、肩がけ出来るしちょうどいい感じ…

 

「これください、カード使えますよね?」

「はい、ではこちらに…」

 

今の時代に現金を持ち歩くヤツは少ない。時代はキャッシュレスよ!

…ちなみにカードを出すときに谷間から出したらちょっと引かれた。あーうん、だよねーとは思うけど…

 

 

さて、ポーチをゲットして…タグを処分してから装着、中にカードを入れて…さぁ行こう。

あ、あのお洋服可愛いな…おっぱいが入らなそうだけど…お、この洋服も…

やばーい目移りしちゃう…キビキビ動こうと思うけどついつい目移りしちゃう…これが女の買い物?

うーん…試着とかしてみたい…可愛く着飾れたらお兄ちゃんも喜んでくれるかな?

最悪I.O.Pに申請してみたら作ってくれるか…うん、作ってくれるな。

ウィンドウショッピングって言うのも楽しいね、ふふふ♪

 

あ、このお洋服お洒落…着てみたいけど背伸びし過ぎかな?

 

「何かお探しですか?」

「ほぇ?あー…このお洋服お洒落だなーって見てたんです」

 

わーぉ店員に声かけられちゃった。こういう時ってどうするかなぁー…

下手にお話聞きすぎると丸め込まれて買わされちゃいそうだけど…

うーん、お金は結構あるけど無駄遣いは出来ないし…それにまだコレって決めた物買ってないし。

…よく見たらこのお洋服たっか!?ひえーお洋服ってこんなにするんだ…学生の頃女の子がお金ないお金ないってぼやいてたのこういう理由なのね。

でもまぁ…すっごくお洒落だし着こなせたらお兄ちゃんの目を楽しませれるかな?

 

「試着してみますか?お客様の背丈でも十分お似合いかと」

「う、うーん…バストサイズが…」

「あ…失礼しました…」

 

店員が黙っちゃったよ。背丈に気を取られておっぱいに目が行ってなかったな?

まぁそうだよね、普通140センチ台の女の子なんて精々Cカップ行けば良いほうだもんね!

私のおっぱい何カップだろう…I.O.Pに今度聞いてみようかな…いや、何だか怖いからやめとこ。

店員はその後何事もなかったかのように離れていった。

うん、分かっていたけど私の体型に合致する市販の服なんて無かった…くそぅ…

胸元を大胆に開ければ着れなくもないけど…痴女認定待ったなし。

正直今の格好だって男受け狙ってるようなものだから痴女認定されかねない…

お兄ちゃんにはウケてたかな?それが心配だけど…まぁおっぱいおっぱい言ってたからウケは良かったんじゃないかな…?

 

ぉ?この店は…!?まさかのゴスロリ専門店!?あったんだ…新装開店?へー…

おー…マネキンも人形じみてて雰囲気あるなぁ…あ、やっぱりバストサイズは小さい…

ハンガーに掛かってるのをちょっと手にとって身体に合わせてみるけど…胸囲が足りないなぁ。

まさに驚異的なバスト…ごめんなさい、スベった。

オーダーメイドも取り扱ってるみたいだけど即納は無理そうだし…次のお休みがいつになるか…わかんないからなぁ

私一人で来れるなら良いけど…私の身体じゃ車運転できないし…お姉ちゃんを巻き込むのはどうかな…?

うーん…保留、ゴスロリはちょっと着てみたい…!私の隠れた中二心がうずくの…!

 

 

――――――――――――フードコート・昼

 

 

「ハンバーグ♪いい匂い♪」

「9の要望だったけど…これ良いわね~」

「417大丈夫かしら…あ、こらG11また勝手にそんなのを買ってきて…!」

「良い寝具はいくつあっても足りないのさ~」

 

フードコートにてちょっと遅い昼ご飯にありついていた。

9が食べたいと要望を出し、決めてなかった他全員が同じ店で注文するという流れになった。

ちなみに頼んだのは鉄板ハンバーグの店で9はデミグラハンバーグを頼み、45がチーズハンバーグ、416はミックスグリル、G11はきのこハンバーグと言った内容だ。

全員重い物を頼んでいるが人形だから太らない、全国の女子が羨む体質だ。

全員で分け合って食べてるあたり本当に仲がいいのは伺い知れる。

なおG11が怒られているのは料理を待ってる間にフラフラと寝具店に入って枕と寝袋を大量購入していたからだ。

ホクホク顔のG11は何時もより機敏でハンバーグに食らいついていた。

 

「うまー♪」

「ん、美味しい…」

「偶にはこういうのも良いわね~」

「うまし…」

 

9は何時も通りの笑顔でハンバーグにありつき、妹の笑顔につられて45も唇を吊り上げて…生真面目な416も微笑んで食事を楽しんでいた。

人間に紛れてもその笑顔に違和感は無かった。

 

 

「お、お姉ちゃんだ…おーい♪」

「417?変な男に言い寄られたりしてない?大丈夫だった?」

「お~おっぱいおばけな妹だ~」

「こっちこっちー♪」

「んぁー?枕が増えた」

 

ハンバーグなメンツに対して後から偶然合流した417はアボカドサラダサンドとかなり軽かった。

416は食事から妹に一瞬で集中して心配して45はからかい半分で手をひらひら。9が元気いっぱいに手招きしていた。

G11は417の事を枕と扱っている、なにげに酷い。ある意味平常運転だが。

 

「おーハンバーグ…昼から豪勢だねー」

「そういう417は軽いわね~はい、椅子」

「おーそのポーチ可愛いね♪」

「荷物入れが無骨なバックパックだったし…女の子らしくないじゃん?欲しかったんだよね♪」

 

第4部隊ももっぱらウィンドウショッピングしていたらしく手持ちはG11の寝具くらいで一度ハンビーに積み込んで買い物に戻るらしい。

ついでに寝たいとごねるG11を置いていくのだろう。ほしい飲料は伝えてあるから416が買ってくれると信じての行動だろう。

文句を言いながらもきっちり買う416も416で何だかんだ甘い。

最悪買わなくても417の情報端末にもメッセージで送っている、417が姉に聞いてきっちり買うだろう。

この姉にしてこの妹である。G11に甘い。

 

食事中はファンシーショップの品揃えで何が可愛いとかで盛り上がっていた。

 

 

――――――――――――ショッピングモール化粧品店

 

 

さぁやって来ました、目的地その1!化粧品店…20年程入ることなんて無かった未知の領域だ。

んー?どれが良いのかな、私わかんないんだけど…店員に聞いてみたら良いかな?

オススメのコスメセットとかあったらそれで間違いないかな…

んー…んー…これとか?うーん…お値段結構するね、良かった無駄遣いしないで。

 

「何かお探しですか?」

「うん、初めてコスメを買うの…何が良いかな?」

「それではこちらがオススメですね、トレンドのコスメです」

「ふぅん…」

 

直感で選んでたのそのまま店員がオススメしてきた。

セット内容は…うん、ナチュラルメイク教えてもらった時に使ってたのは全部入ってる。

まつげ用のもあるんだね、ふむふむ…まぁ無難なんだろう。

ちょっと商品名で情報を…ネットの声も概ね好評だね。よし買おう。

 

「じゃあこれください♪」

「ありがとうございます、お会計はこちらです」

 

ポーチの中にも入るサイズなのもGood、これでお出かけ先でもお化粧直しできるね。

あ、そうだ…化粧についてもちょっと教えてもらおうかな?

 

「お化粧について教えてもらっても?」

「はい、ではこちらへ…」

 

結局私の感性から言うと濃ゆいのは受け付けなかった、ナチュラルかモデルメイクが肌に合った。

メイク手順はFALから教えてもらったのと同じだったから履修みたいな感じになった。

ギャルメイクって何よ、私には合わないわ。普段の格好だったら合うかも…?




作者が書きたかった話の一つでね、お買い物を女の子女の子して楽しむ417だ。
次の話もお買い物なんじゃ…別部隊のほのぼの買い物風景を楽しんでいただけたら幸いと思います。

買い物話が終われば兄とご対面じゃ。わっふるわっふる

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