――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・早朝
目が覚める…いつもの制服じゃないまま寝てたみたい。
ふぅ、メイクを落としていたのは幸いだったかな?
今日は昨日お買い物に出れなかったスタッフが一斉に出ていく…基地が完全にお休みだから出来ることなんだけどね。
お兄ちゃんは戻ってきてるかな…来てるよね?朝帰りなんてのは流石に許せないよ?
Mk23が起き出す前に私が挨拶するの…っとその前に着替えなきゃ…いつもの制服が良いよね。
ふぅ、童貞を殺す服も良いけど…お兄ちゃん的にはこっちのほうが良いよね。
というかお兄ちゃんが興奮してる様子もなかったし…うーん…悩殺とかはできなさそう。
そういうのじゃなくてもっと地道に惹かせた方が良いのかな。うん。
あ、今日の朝ごはんを作ってあげよ!
じゃあっと…あー!エプロン買っておけばよかった!!私のおまぬけ!
最悪スプリングフィールドのエプロンを貸してもらおうかな…いや、ここは自前で作るって言うのも…布がなーい!!
はー…2日連続同行するのはなんだかなぁ…買ってきてもらえるように頼むかな?
見返りになに請求されるか怖いけど…背に腹は代えられないかな。
なんて考えてる内に着替え終わってから軽くメイクもして…お兄ちゃんに会う準備OK!
私は皆を起こさないようにこっそりと兵舎を抜け出した。
今日の朝ごはんは何にしようかなー?あっさり系が良いよね。
――――――――――――D08基地キッチン・早朝
「おはようございまーす」
「ん?おはよう417嬢ちゃん…今日はどうした?」
「お兄ちゃんの朝ごはんを作ろうって思って」
「…好きにしな」
朝からコック長がお仕事していた、朝の仕込みだ。
皆お休みでもキッチンはいつも動いてるね…コック長の格好がいつものコック姿じゃないのは新鮮だけど…
頼まれた分だけ作ってるんだって。他は各々勝手にするから作らないんだってさ。
今日の朝は何があるかなー?んー…冷蔵庫の中身を見て考える。
豚肉がちょっと多めに残ってる…朝から重いかもだけどこれ使おうかな。
油を落としきればそんなにヘビーにはならないし…イケるいける。
お野菜と一緒にソテーして塩コショウで味付けしたら良いかな…
うーん…パンも付け合せにすること考えると…
スクランブルエッグの添え物に豚肉やってハムエッグトースト…かな?
卵はいっぱいあるし拝借しよう。もう一品はサラダで決定。
さー調理開始だ、エプロン無しだけど平気でしょ。
あっつ!?油がはねて露出してる肌に、おっぱいに…!あーもう!痛覚カット!
無駄にでっかいおっぱいは本当に邪魔だなぁ!視覚的にも、痛覚的にも!
先ず調理するのはスクランブルエッグ、溶き卵に調味用の塩で味付けしておいて…それから油を引いたフライパンに注ぐ。
薄く膜が出来てきたら箆で剥がしてっていうのを繰り返すだけ、簡単でしょ?
今日のはお兄ちゃん一人用だしさっさとしちゃおう。
次!油をそのまま使って…豚肉のソテー…説明不要の焼くだけ。
塩コショウしてから火を通しておしまい、雑だけど他の調理法は時間がかかっちゃうし今からじゃ間に合わないの。
そして主食のパンに乗せるハムエッグ…これも単純なお料理でフライパンにハム乗せてその上に生卵を落とす。以上
その間にトースターにパンを入れたらOK、焼き上がる頃にはトーストの出来上がり。
さて、焼き物が勢揃いしたから後は生鮮野菜でサラダを作って…レタス、パプリカ、ニンジンにミニトマト
ドレッシングは胡麻ドレッシングを採用。お兄ちゃん用の朝のプレートの出来上がり。
「うーん…嬢ちゃんは教える必要なさそうだな…テキパキやってるし口出しするとしても味付けだけだ」
「そう?」
ずっと私の調理を見てたんだろうコック長は私にそう評価してきた。
味はもう好みの範囲だし…そうなるとなぁ…感性とかの問題になってくる。
腕前とか手際は評価されてるみたいでサムズアップを貰った。
「また人手が足りない時は呼んでね、全力で手伝うから♪」
「おう、頼む」
調理を終えてキッチンから私は飛び出した。
朝食を作って行ったらお兄ちゃん喜ぶかなー♪
――――――――――――D08基地司令室・朝
「んふー♪ダーリン、もっと撫でて♪」
「よぉーしよしよしよしよし」
司令室にはもう起きていたMk23が詰めかけていた。毎朝の光景だね。
今日はもう歯止めをかける仕事っていうのが無いから心底堪能するまでお兄ちゃんもMk23とのスキンシップを楽しむんだろうなー…
いけない、ちょっとムカッときた…私だってお兄ちゃんとのスキンシップ楽しみたいけど…
それより今はお兄ちゃんのお食事だね。
「お兄ちゃん、起きてるんだよね?417だよー」
「おー?朝から大盤振る舞いだな、入ってきていいぞー」
「ダーリン、今はわたくしを見て♪触ってもいいのよ?」
盛ってるMk23は放っておいて…許可が出たから入ると…あーうん、何時ものようにMk23がお兄ちゃんの膝の上で組んず解れつしてた。
今日は猫可愛がりの日かな?めっちゃくちゃ頭を撫でて髪に鼻を押し付けてた…いいなー…
「今日の朝ごはんだよ、食べてね♪」
「ぉ?今日はキッチン休みじゃねーの?」
「私が作ったの、お兄ちゃんの為に」
「マジ?あんがとよ…お、美味い」
よっしゃ、お兄ちゃんの美味しいを戴いた。内心ガッツポーズしながら食べ終わったら下げる所までしようかなと待機。
今の私の目的はお兄ちゃんの胃袋を掴むことよ…!お料理上手の女は評価点高いんだから…!
お料理しない、出来ない女よりは良いのよ!これは決定的に明らかな事なんだから…!
もう既にお兄ちゃん争奪合戦は始まってるの…Mk23に遅れを取るなんてことは無いんだから…!
でも今の御時世重婚とか当たり前だし…お兄ちゃんが重婚を選んだなら私は従う。
お兄ちゃんに一定の好感を持たれていて大事に思われてるなら私は満足だし。
「ダーリン♪」
「おう、食わせてくれるんだろ…あー」
「ん…美味しいわね…あーん♪」
始まったよ…Mk23による口移し食べさせ合いっこ…お兄ちゃん曰くいつもの事らしい。
しっかり見ると唇は重なってないけどね、傍から見たらキスしあってるようにしか見えない。
お兄ちゃんもデレッデレだし…むぅー…
私もああいうガン攻めした方が良いのかな…んー…グイグイ来る女の子が良い?
あ、お兄ちゃんの目がこっちに向いた。視線の先は私のおっぱいだね。
「ん…」
「おぉ…ブルンバスト…」
視線が突き刺さってるのを確認してからちょっと胸を張る。
私の規格外おっぱいはちょっとした動作でも揺れる。お兄ちゃんのデレ顔ゲット。
ちょっと手が怪しい動きしてたけど…私は良いんだよ?
まぁお兄ちゃんの最後の理性がブレーキを掛けてるんだろうけど。
「ごちそうさん」
「ごちそうさまでした、ふぅ…美味しい料理ね、417ちゃん?」
「お粗末さまでした、下げるね?」
Mk23には口だけ動かして「当たり前でしょ」と伝えておいて。
私はお兄ちゃんが平らげた食器を抱えてキッチンに戻っていった。
――――――――――――D08基地キッチン・朝
キッチンの中はもうもぬけの殻だった。コック長も街に繰り出したか。
工廠の方で騒ぐ声がする、主任とイサカがイチャコラしてるんだろうなー…
イサカは市販の服がギリッギリ入るサイズなのが羨ましい。はーぁ。
一人がっくりしながらカチャカチャと音を立てて食器と調理に使った道具を洗う。
お昼はたぶんスプリングフィールドが張り切ってマフィンを焼くしお手伝いしようかな?
そうだ…付け合せのスープを作っておいたら喜ばれるよね。
コーンポタージュにするか、うん…それが良さそう。あ、でも時間足りないか…なら…
私は私でバターロールでも作ったら良いかな?お料理って楽しいし良い暇つぶしになるなー♪
「おや、おっぱいちゃんがキッチンに居る?」
「おはよ、メンテナンスのお兄ちゃん…どうしたの?」
「軽くなんか摘んでから出ようと思ったんだけどよ…幼妻感があって良い…」
「何言ってるの、お兄ちゃん…」
メンテナンスのお兄ちゃんが一人キッチンに侵入してきた。
手軽に摘めるものってあったっけ…?ソーセージくらいじゃない?
幼妻…かぁ…えへへへ、幼妻かぁ…♪
「ふりふりと揺れる尻…暴力的なおっぱい…これは襲えというお告げじゃな?」
「目覚まし代わりに水ぶっかけようか?」
「アッハイ…」
お兄ちゃん以外に襲われるつもりはありませーん。
さてと、食器洗い終わり…乾かし台に置いてっと…冷蔵庫からソーセージ数本取って放り投げる。
「はい、軽く摘めるのだったらそれでいいでしょ?」
「サンキューおっぱいちゃん」
さてと…お昼の準備開始ぃ!メンテナンスのお兄ちゃんが行ったのを確認してから…強力粉、卵を取り出した。
ついでだ…クッキーも焼こうかな…ふんふんふふーん♪
料理に大切なのは何よりも愛情~♪お兄ちゃんへの愛で美味しくなーれ。
さて、ボウルを二つ用意しました。片方はバターロール生地用でもう片方はクッキー用。
クッキーはチョコチップを混ぜるつもりだから区別は可能なはず。
ダミーが起きてたら手伝わせるんだけど…まぁ私一人でも出来るから頑張る。
まずはクッキーから始める。用意するのはバター、砂糖、薄力粉、卵黄、チョコチップ。
バターを室温でドロドロにしてから練る。溶かすのはNGなので要注意。
砂糖を入れて…卵黄を混ぜてよ~く練る。それから薄力粉を入れてから箆でささっと混ぜる。
捏ねないのがミソ…でここでチョコチップを入れ込んで混ぜる。
こうしたらクッキー生地の出来上がり。じゃ、冷蔵庫で冷やして寝かせる。オーブンの出番まで寝てろお前!
寝かせてる間に作るのは…バターロールの生地。
用意するのは似たり寄ったりだけど…バター、卵、砂糖…それから水と強力粉、塩、ドライイースト!
バターを最初にボウルに放り込むのは一緒なんだけど…ここで溶かすの。
熱湯を入れてから溶かしていって…結構溶けてきた所で水を入れて冷ます。
塩、砂糖、溶き卵、ドライイーストを加えて軽く混ぜる…卵黄だけじゃないのが違うかな?
さて、纏まってきたら手捏ねの時間でーす。見る人が居ないから思いっきりやれる。
お兄ちゃんになら見られてもいいけど…私のおっぱいが大暴れするからあんまり見られたくない…恥ずかしい。
最悪ブラが耐えきれなくて事故につながるし…見られてない間だったらすぐに直せばOKだもん。
さて、捏ね上がったらオーブンの出番じゃー!
――――――――――――D08基地キッチン・昼
「あら、417ちゃんもお料理ですか?」
「こんにちは、スプリングフィールド。クッキーとバターロールを焼いてたの」
「なるほど…では私はコーヒーを用意しましょう…あとパンのお供を」
予想通りでスプリングフィールドがお昼ちょっと前に来た。
マフィンを焼こうとしたんだろうけど…私が既に焼いてたから予定変更したみたい。
コーヒー豆から挽き始めてコーヒーの用意しはじめた。
私はって言うとお片付けしながら焼き上がり待ち。
皆に振る舞えるように結構作ったし…おやつ代わりなればいいかなー?
一番はお兄ちゃんに美味しいって言われるのが大事なんだけど。
「いい笑顔ですね」
「そう?」
「はい、良いことです♪」
……めっちゃくちゃニヤけてた。
おっと、そろそろ焼き上がるかな。味見してもらお。
「スプリングフィールド、一つどう?」
「いただきます…ん、美味しい♪」
「よっしゃ…」
クッキーはスプリングフィールドの太鼓判貰った。
ぐっとガッツポーズしたらクスクス笑われた、解せぬ。
バターロールもきっとだいじょーぶ…焼き上がったのを一つちぎって食べる。
……ちょっと砂糖多すぎたかな?
「こっちはどうかなー?」
「……美味しいですが甘すぎですね」
「がくー…」
反省点が出来た…料理も一筋縄では行かないね…ちくせう。
そうこうしてる間にもスプリングフィールドもコーヒーを挽き終わって準備終えてた。
後は皆誘って楽しいお昼にしたら良いかな?
おかしい、最初に浮かんだプロットは各々の趣味回だったはずなんだ。
気がつけば楽しい朝の準備とお昼の食事を準備してる嫁力高い417を書いていた。
作者も分からない波動が作者の腕を動かしていた…