416も嫁に来たら全部任せろ系ヤンデレだけど…こいつも依存させる系のダメ男製造機だと思う。
――――――――――――D08基地食堂・昼
「良い匂いにつられて」
「やって来たよー♪」
呼んでもないのに来たのは45姉と9姉。片手にはチョコレートバー…どれだけ好きなの?
スプリングフィールドはパンのお供を何にしようとしたのかなー?
私にもナイショと言ってキッチンを追い出した。お手伝いは要らないのかなー
まぁ出してた食材からポテトサラダだと思うけどね。バターロールに挟んで食べたら美味しそう。
「クッキーとパン焼いてたの、お昼にするにしても皆呼んでこようかなって」
「417のクッキー…美味しいのかな」
「9お姉ちゃん…まぁスプリングフィールドのお墨付きだよ」
「おー!それはスゴイ、流石だね♪」
まぁパンはちょっとダメ出し貰ったけど。クッキーはお墨付き。
お姉ちゃん達がワクワクした目でこっち見てるけど…今は出さないよ?
皆呼んでから振る舞うんだから。どうしても食べたかったらスプリングフィールドを口説き落としなさい。
きっとスプリングフィールドなら私と違ってのらりくらり躱してくれると思う。
さてと、先ずは各兵舎巡ってアナウンスだけしておこ…あとG11は叩き起こす。
起こしてから誘わないと絶対寝続けて参加なんてしないだろうし…お昼ご飯食べないと寝ても疲れるばっかりだっての。
まぁそれでも寝続けるのがG11なんだけど…だから引きずってでも起こす。せめて昼飯食ってから寝ろ。
私が起こさなかったらお姉ちゃんが起こすんだろうけど。
――――――――――――D08基地第1部隊兵舎・昼
「お昼を用意してくれたの?」
「ふーん…ありがと、別に自分で用意したけど」
「スプリングフィールドが用意したかと思ったら…へぇ、やるわね」
「良いんですか、やったー♪」
おいスペクトラビキニ脱いでるんじゃねーよ、開幕事故ってるんじゃねーよ。
こほん、お休みの部屋の中だから格好についてはもう突っ込まないわ…
FALはなんかI.O.Pの衣装カタログ片手に電話し終えた所かな?
わーちゃんは猫ちゃんグッズから顔をあげてブツブツなにか言ったような。
スペクトラは何してたんだろ、よく見れば谷間にマガジン突っ込んでるし銃も転がってるからリロード練習?
だったらブラ付けてろや、お兄ちゃんがもしも来たらどうするんだ。これだからM4なんて名前がついてるのは…!がるるるる…
ふぅ…ステンは何してたんだろ、日記つけてたのかな?うすピンクの日記帳を畳んでたし間違い無さそう。
とにかく全員昼ごはんにありつくのは間違いなしだね。よしよし…
「それにしても…張り切ってるけど、誰の為に頑張ってるのかしら~?」
「え?」
「もしかして…指揮官の為?」
「ぶほっ」
「へぇ?」
「なるほどー?」
「え、あ…はい…そうだけど…?」
FALは納得って感じで頷いてわーちゃんは咳き込んでこっちを信じられない目で見てる。
私がお兄ちゃんの為に頑張ってるのは悪いこと?良いことでしょ。
スペクトラは何よ、その生暖かい目は…ステンはよく分かってない感じ。
「じゃあ質問変えるけど…指揮官の事好き?」
「大好き」
「なんですって…?」
「なるほど、じゃあ私とはライバルの関係ね…負けないわよ?」
「上等、私だって負けるつもりないし」
「あのバカを引っ張るのは私よ!?」
第1部隊の恋敵は二人…ふーん…良いじゃない、お兄ちゃんは人気だね。
まぁ誰が恋人になってもおかしくはないけど…お兄ちゃんのメガネに適うのは誰かな?
負けられない戦いの火蓋が切って落とされた。負けてられるもんですか。
お料理もしない干物女なんかに負けられるもんですか!
――――――――――――D08基地第2部隊兵舎・昼
「お昼?ふぅん…感謝しておくわ」
「コーラは勿論あるよね?」
「まぁ…ありがとうございます」
SAAはブレないな…コーラは冷蔵庫にたんまりあったよ。
主にキッチン担当のぺたんこスキーが用意してた分だ。勝手に振る舞ってもOKでしょ。
イサカは端末でなにかしてたけど…まぁ確認するまでもなく主任とのやり取りでしょうね。
主任も愛されてるね、結婚しちゃいなよ。お祝いしてあげるよ?
G36Cは編み物してた…多分だけどG36Cも恋敵だと思う…お兄ちゃんを見る目がちょっと違う。
秘めたポテンシャルもあるし油断ならない相手だ…
「そのマフラーさ、やっぱりお兄ちゃんに渡すんだよね?」
「え、あ…はい、そのつもりですが…」
「負けないよ、私…」
「はぁ…?あ…なるほど、その戦いは私も負けません」
誰が一番になるか…いや、一番というか選ばれるか?
うーん…お兄ちゃんがその気があるかはわからないけど。もしもそうだった場合…負けられない。
ライバルは多いけど負けられない…睨み合うけど蹴落とすようなことはしない。
競り合うの、よりイイ女になる為に…全てはお兄ちゃんの為…!
「あら…ふふ、面白いことになりそう…」
「おー?指揮官を巡っての大勝負ですねー!コーラがすすむ!」
「なにかにかこつけて飲みたいだけでしょ?」
「そうとも言うー!HAHAHAHA!!」
イサカは良いよね、もうくっついてるんだから…そうだ、今度馴れ初めとか聞いちゃおう。
コーラちゃんは何時も通りだから知らなーい。
――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・昼
「お?お昼用意してくれたのやったー!」
「おー、それは助かるー…ありがとうね、417ちゃん」
「ふーん…」
「あら、いい傾向ね♪」
Mk23余裕ぶっこいてると置いてくよ。Mk23のポジションは今の所愛玩動物並だと思うんだけど?
まぁそれでも良いのかな…大事にされているのは変わらないし…
Uziは…うーん、Uziもお兄ちゃんの事悪しからず思ってるのかなー?
M14はセクハラがイヤって言ってたし…スコーピオンは興味無さそう。
となると同じ第3部隊での恋敵候補はMk23とUziくらいか…うーん…恋敵多いなぁ…!
Uziは部屋着が結構可愛いからなぁ…そして私と同じでおっぱいちゃんってあだ名…そう、でっかい…
お兄ちゃんにとっては魅力的なんじゃないかな…ぐぬぬぬ…
私のはでっかすぎるきらいがあるからなぁ…
おっきいのは正義なんて格言もあったけど…貧乳はステータスなんて言葉もあった。
お兄ちゃんはどっちもイケるって豪語してたけど…どうかなー…
まぁ人形だからどうこう出来ないけどね。もう生まれ持ったおっきさで勝負するしか無い。
「Mk23も頑張らないと置いていくよ?」
「わたくしはわたくしの魅力があるからいいの♪」
「魅力…魅力ねー…私もなにか武器を持たないと」
Uziも確定だね、焦ってる…ふーん…結婚の話しが出たあたりの反応でそうだと思ったけど!女を磨きなよ。
恋敵がそろって女子力無いなんて嫌だよー世の中甘くないからね。
そんなんならお兄ちゃんは私がかっさらうからね!元男の女子をなめんな。
――――――――――――D08基地第4部隊兵舎・昼
「え、お昼…良いよ別に…チョコレートバーでいい…」
「折角417が用意してくれたんだから行くわよ、起きろこの寝坊助」
「うるさいなぁ…わかったよわかったよー…行けば良いんでしょー?」
G11は予想通りに布団の上で寝てた…と思ったら新しく買ったクッションの上で寝てた。
とっても大きいビーズクッションですっごく沈み込むヤツ。寝心地よさそう…
お姉ちゃんはお休みだけど戦況分析を繰り返してたみたい。休めよ。
休みの過ごし方下手かよ…やだ、私のお姉ちゃん真面目すぎ…?
あ、G11を引っ張ってさっさと行っちゃった…やれやれねー…
ん?これ何かな…お姉ちゃんの日記?ほうほう…ちょっと覗いちゃえ。
どんな事務的なことを書き込んでるか…悪戯心が私を突き動かし…え?
ただのお兄ちゃんへの好意の塊だったー!?
女にだらし無い所を除けば私の指揮官にふさわしい…っておいベタ惚れかよ。
普通にベタ惚れやん…えー…お姉ちゃんまでお兄ちゃんに落とされてたの?
矯正していけばいいとか…この基地離れるつもり無いとか…わーぉ…
ちゃんと評価してくれる指揮官は好き、時たま頭を撫でてくれるのも好評価とか…
え、撫でてもらえてるの!?羨ましいっ!
「見たわね?」
「あ」
「417…お姉ちゃんね、今冷静さを欠こうとしてるわ…」
「まって」
「待たない♪良いから忘れなさい」
「ぎにゃぁぁああああああ!!!」
めちゃくちゃグリグリされた、あたまいたーい…
忘れるわけ無いでしょ、こんなスキャンダル…!あ、まって連続してはやめ…
あにゃぁぁああああああああ……!!
「起きた?」
「あー…ぅ?」
「疲れてたのね、寝てたのよ?」
「うん…?」
「お昼ご飯いきましょ」
なにか忘れた気がするけど…んー…あれ、皆呼んだんだっけ?
あう?あうー?すっぽり抜けてるな…おかしいなぁ…
「ふぅ、忘れたわね」
「んー?」
「何でもないわ」
変なお姉ちゃん。呼んだか解らないし確認していこう…あーなんか頭がガンガンするぅ…
――――――――――――D08基地指揮官私室・昼
「お兄ちゃん、居る?」
「417かー…おう、居るぞー」
「んっとね、お昼用意したから皆で食べよ?」
「マジかよ、最高に良い子だな417」
兵舎はもうもぬけの殻だったし後はお兄ちゃんを呼べばおしまいだった。
お兄ちゃんは私室に居て中でなにかしてた…何してたのかなー?
ノックして開けてみると本を読んでたみたい。なんか薄いなぁ…そういう本かな?
私室で読むのは全然OKなんだけどね…性癖偵察しておこうかな…
「よしよし、いい子な417には褒美をあげないとなー」
「はぶっ…あわ、あわわわわわ…」
あー!困ります困ります!ナデナデは困りますお兄ちゃんお兄ちゃん、あ、あ、あー!
顎クイして何、え、やだ嘘…そういうこと!?まってまって心の準備が…
「うーん…撫で心地もいい…」
「……だよねー」
「なぜにがっくり?」
……顎クイされて早とちりした私が悪いけど…私はMk23じゃないし喉を撫でられても…微妙だよ?
そういうのは猫とかにするものだからね…お兄ちゃん…はぁー…ちょっとがっかり。
「もしかしておっぱいを揉んでほしかった?」
「ふざけてるでしょ?」
「はふん…」
「ふざけ半分は嫌だよ」
お兄ちゃんのセクハラ発言とかは割とふざけてることが多い気がする。
疲れててタガが外れてたりよっぽど嬉しい時はやらかすけど…
今の私はもうお兄ちゃんのセクハラを拒まないよ?もちろん、おふざけじゃなかったらだけど。
「ほら、行こ♪」
「おう…あの417さん?ひっつかれると歩き辛いんですが?」
「おふざけセクハラの罰でーす」
「おぉぅ…おっぱいおっぱい…」
手を握って腕に抱きついて食堂まで向かおう…これくらいは良いよね?
お兄ちゃんの腕に必然的におっぱいが当たってるけど…当ててるのよ!
お兄ちゃんもデレデレしてるしこれはいい感触…かな?
まってお兄ちゃん、私を抱っこしての食事はやめて?
ドキドキして食事どころじゃなくなるんだけど!?はわ、はわわわわわ…
(指揮官争奪戦)もう始まってる!!
416も割と仕事に真面目な指揮官には惚れやすい気がするの。
あとやっぱり愛が重い。
さて包囲網の中の指揮官は幸せかなー?