実際できそうかどうかは知らねー!
――――――――――――D08基地第3部隊兵舎・朝
今日は私が副官だ。気合を入れないと…!私がお化粧している間にMk23はさっさと起きてお兄ちゃんの所に突っ走っていった。
おはようすら言わないのはもうご愛嬌だね…まぁお兄ちゃんの膝の上は極楽だけどさ…
M14はぐっすり寝てる、スコーピオンは昼まで起きないパターンだ。Uziはどうかな…もうすぐしたら起き出しそう。
さてと、今日のメイクも終わったし私もお兄ちゃんの所に行こっと。
Mk23が今頃猫可愛がりされてると思うとちょっとムカムカするけど…
今日一日お兄ちゃんにべったりくっつけると思うとニヤニヤが止まらないなー♪
「うぇへへへ…」
コンパクトの鏡に映る私は見るもだらしなーいへにゃっとした笑みを浮かべていた。まぁ仕方ないよね、嬉しいんだもん。
今日の午前中の出撃は第1部隊、午後の出撃は第2部隊…第3部隊と第4部隊は暇を持て余すことになるけど…
また後方支援とかに駆り出されたりしないよね…またあの前線基地だったら私はキレる。
それはそれとして…私もお兄ちゃんの所に向かおう。
あれ?第2部隊兵舎から誰か来る…イサカとスプリングフィールド?
朝から何するんだろう…スプリングフィールドは今日出撃だからキッチンからは外されてるはずだけど…
お手伝いって感じじゃないし…声かけてみよ。
「おはよーお二人さん」
「おはよう、417」
「おはようございます、417ちゃん」
「珍しいね、二人揃って出撃の時に朝に起きるなんて」
イサカは主任といちゃつくために出てくることがあってもスプリングフィールドは兵舎内で優雅にモーニングコーヒーを戴いてる頃の筈だけど?
二人揃って出ているのは珍しい…何があったんだろうか?と聞いてみるけど。
イサカは何時も通りの主任の所に突撃。スプリングフィールドはっていうと…あれ?行き先が同じ?
その両手に持ってるマグカップはもしかしてー?
「モーニングコーヒーの差し入れに…と」
「ふぅーん…?」
――――――――――――D08基地司令室・朝
「お兄ちゃん、今日からお仕事だね、頑張ろうね♪」
「おうよ…で、なんで春田マッマが居るのかな?」
「モーニングコーヒーはいかがでしょうか」
「いりゅ」
私が副官として入る頃にはお仕事モードでキリッとしてたけど…スプリングフィールドのモーニングコーヒーにころっと行ったね。
Mk23は今日は不満そうに出ていったから満足行くまで撫でてもらえてないな?…お兄ちゃん途中で切り上げた?
うーん…これは仕事中にセクハラ目線が出てくる可能性も出てくるかー?
良かったね、お兄ちゃん今日の副官が私で…見放題だよ。
おっと?私にもコーヒー?
「今日のお仕事、頑張ってくださいね♪」
「ん…ありがと」
コーヒーかぁ…このボディになってから初めてだけど。飲めるかな…
あ、うん…普通に飲める…うんうん、美味しい…目がしゃっきりしてくる。
さてと…頑張るか、書類仕事は任せてよね…!
「…そういえばこの頃ドローン使って無かったな」
「あれだけ立派なドローンコンソールがあるのに使ってなかったの?」
「おう…だって警備だけなら自律戦闘でも問題なしだったし」
お姉ちゃんが聞いたら呆れ返ってるなぁ…私もこれには苦笑い。この基地のデータルームは一応前線基地ということもあってか結構上等なものが入っている。
その性能はかなり良くて映像の鮮明さたるやかなり良いのに使ってないと来た。宝の持ち腐れだよ。
使おうね…って事で私が書類を片付けている間にお兄ちゃんはデータルームに移動…というかお仕事場がデータルームに変わった。
お兄ちゃんはインカム装着してドローンコンソールの操作…簡単な操作は出来るみたい。
複雑な操作になってくると旧世代のPC操作が出来る人間が必要になってくるんだって…後で見てみよう。
私の役に立たないと思ってたオタク知識が火を噴くかも。
「まぁとにかく…書類仕事半分になるから417の負担が多くなる、そこは勘弁してくれ」
「りょーかい、任せてよ♪」
むん、と腕まくりしてから私は書類仕事に専念することにした。
そうそう、戦闘に関して監視しながら指示するのが指揮官だもんね。副官はそれを支えるのがお仕事。
えっへへー…私、お兄ちゃんの役に立ててる…♪嬉しい、とっても嬉しい♪
「お兄ちゃん、ついでにその映像私に回せる?」
「出来るらしいけど…わかんねぇ」
「うーん…後で私がイジってみても良い?」
「おう、その書類が一段落ついたらな」
戦術的な口出しも出来たら良いかなって程度だけど副官にもドローンの映像が回るようになったら共有はしやすいよね。
それに戦闘データの収集にもなるし…一石二鳥ってヤツ!
という訳で私は大急ぎで書類を捌いて行った…お兄ちゃんのサインが必要なのは分けてるけどね。
あれ、この書類は…?
「お兄ちゃん、ペルシカリアって人からの極秘書類だって」
「なにぃ!?あのクソまた何か寄越してきやがるのか!?焼いちまえ!」
「いやいや…社長のハンコもあるから焼いたらお兄ちゃんのクビが飛んじゃうよ?」
「チッ…後で確認する」
うわーぉ…露骨に嫌そうな顔して舌打ちまでしてる、よっぽどお兄ちゃん嫌いなんだね…
クビはイヤみたいで渋々後で確認するみたい…焼いちまえって過激だなぁ。
私が確認してみたらどうかなー…ちょっとだけなら良いよね…?
「絶対確認するなよ」
「はーい」
見ないでおこ、お兄ちゃんを怒らせたくないし。
お兄ちゃんの表情は能面みたいになってて一切冗談とかが通じない表情だった…こわーい…
でもこうして険しい顔してるお兄ちゃんは新鮮だし…こう見るとイケメンだなぁ…
うぇへへへ…すき、すきぃ♪
「ニヤケ顔してないで仕事して、そろそろ第1部隊が来るから」
「はっ…は、はーい!」
いけないいけない…私としたことが…
戦闘準備を終えた第1部隊の戦闘キチが雁首揃えてやってくる頃合いだ…
お願いだから鉄屑来ないでよー…
――――――――――――D08基地データルーム
「それじゃ書類確認するから417はドローンコンソール見てみて」
「はいっ♪」
さーって…私の電脳が唸る。ピッカピカのコンソールを叩いて操作を確認。
旧世代PCと同じでキーボードでの入力で操作するんだ。UI?んなのはゴミofゴミだ、煩雑この上ない。
初心者バイバイなクソ複雑なUIだ、設計者出てこいってレベル。ここには居ないけど後方幕僚って言う補佐が居る基地も同じなのかな?
これ操作覚えるの大変だと思うんだけど…はぁー?決定がEnterじゃなくてCtrlだとぉ?ふざけてんのか。
押し間違え防止か?にしてもナンセンスだわ。設計書とか無いのかなー…お、このケーブルは?しめた、映像出力端子だ。
…軽く私に差したら映像データが流れてくるぅ…うぇ、気持ち悪い。
私は並行処理出来るけど他の人形は出来るかなー?こうじゃなくてモニター映像を端末に飛ばせないかな。
ケーブルの長さが微妙に足りなくてデスクに届かない…延長ケーブルは無いのー?
色々足りないよこのコンソール!これの製造元はどこー!
「はぁぁぁぁ…追加とか聞いてねぇよ…」
「んー?」
「いや、何でもない…」
お兄ちゃんが書類をビリッビリに破いて戻ってきた。疲れたようにも見えるけど大丈夫かな?
壮大なため息が聞こえたけど絶対何かあったよね。
「それよりコンソールどう?」
「いや、これ酷いよ…」
「えぇ…G&Kからの支給品なんだが」
「せめて説明書位ほしいね、操作が馬鹿すぎるあとUIがゴミ過ぎない?」
「説明書は…確か…」
「あるの?」
「これだな」
いや、デカいな。コレをさっさと速読してから操作覚えないと。
人間でコレを覚えろっていうのがそもそも間違ってない?おいG&Kちょっとどうかと思うぞ。
他の基地ではタイプライターが現役で動いてたりするらしいし…色々と前時代すぎるんだよぉ!
もっとスマートに出来ないのかなぁ…せっかくの情報端末があるのになぜそれにインストールしてないのか。私は理解に苦しむね!
それより読解読解…いや、想像もつかない操作方法ばっかりで頭にくる…開発者はバカなの?
操作方法がクソなのとUIがクソなのを除いて性能はピカイチだから余計に腹が立つ。
ドローンを動かす操作は専用の操作パッドで動かしてスムーズに動かせるのに…何がどうしたし。
「ふぅー…設定終わり…ちょっとお兄ちゃんの端末かしてみて?」
「おう、というか良く動かせたな」
「まぁねー…」
人間だった頃にこの手のコンソールは触ってたからね。
あとは電波を拾うように設定したら…はい、お兄ちゃんの端末でも映像が出てくるようにー
司令室でも視聴はできるはず…操作の都合上こっちにつきっきりになるだろうけど。
人形に視聴させてっていうのも出来るはず。
「ほー…こんなのも出来たのか」
「性能はすごいんだよ、性能はね」
「ありがとよ、417」
「えへ…えへへへへ~♪」
コンソールの開発者にブチ切れながら設定弄くり回した甲斐があったー♪
お兄ちゃんに頭をナデナデしてもらえて私はとーっても幸せ♪
「んじゃ、また書類仕事よろしく…おーFALがハイになってるなー」
「あーあ出会っちゃったか…」
「ま、特に変わったことは無いな…」
よりにもよって戦闘キチとカチ合った鉄屑にはちょっと同情するよ。
ちらっと映像を見るとスペクトラがすんごい勢いで敵に突っ込んでいきながら弾をばら撒いてる。
木を蹴ってアクロバットしながら撃つとか映画かよ。
FALはイイ笑顔で榴弾祭り開催してるし…ステンは笑顔を張り付かせてボム祭り…
一番見ていてホッとするのはわーちゃんだけど…変な覚醒はしないでね。
お兄ちゃんも特に指示出しすることもなく終わった。口出ししても野暮ってものだね。
「おっぱいリロードか…」
「お兄ちゃん?」
「なんでもないぞ」
練習するかな…おっぱいリロード…
――――――――――――D08基地司令室・昼
「作戦終了、第1部隊は帰投してくれ。さて…俺らは昼飯だな」
「はいっ」
「という訳でおっぱい鑑賞タイムいいっすか?」
良いよって言いたいけどなんだろう…このOKを言ったら負けみたいなこの気持…!
惚れた弱みはあるけど変態的な欲求をそのまま直にぶつけられたら…もやっとする
「沈黙は肯定とみなす」
「え、あ…うん…」
「え、マジ?」
「冗談半分だったんだね…」
お兄ちゃんの距離のとり方がよくわかんない半日だなぁ。
追加ってなんでしょうねー(すっとぼけ)
それはそれとして可愛い妹に元気な「はいっ♪」を貰える人生でありたかった
どうでも良いことだけどコラボ書ける作者ってすげーなーって思う。
作者のクソ雑魚ナメクジメンタルでは怒られないか不安で書けん。