元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん   作:ムメイ

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これかぞ!(挨拶)
散々振られていたもんだから416にCoDさせんぞ!
ゲーム機に関しては捏造もあるぞー


Day60 ゲーマー家族・後

――――――――――――D08基地HK417私室

 

「ばっか兄さんマジでさせんの?」

「お前がしてもアレだしよ」

「Call of Dutyね…で、これの操作は?」

「おう軽くシングルプレイしてみな」

「それがチュートリアルって事ね?はいはい…」

 

私の部屋に押し入って兄さん発案でお姉ちゃんにCoDをさせるぞって話しになった。

馬鹿野郎お姉ちゃんがキレる要素しかねぇぞマジな、これマジだぞ。

 

「ふぅん、チュートリアルは英国の人間を操作するのね…」

「そうそうSASって特殊部隊な、武器はG36Cだな」

 

プレイしているのはCoD4MWのキャンペーンモード。

私のプレイデータで全部解放済みだけどまぁ最初からさせていきましょう。

ただなぁ…これチュートリアルはまだイイんだけど…

ACT1の途中でアレが出てくるからなぁ…お姉ちゃん絶対キレるんだよなぁ。

 

「ねぇゲームにツッコむのは野暮かもしれないわ…でも人間がこんなに動きながら正確にリコイルコントロール出来ると思わないのだけど?」

「お姉ちゃん…ゲームにそういうのは無しだよ…」

 

CoDはカジュアルな挙動が売りのFPSだから…BFシリーズのほうが…いや、あれは絶対キレる。

初っ端からブチギレ待ったなし…だってアレ大体米国側から始まるし…

 

「何で武器がM4なのよこれもクソゲーじゃないの!!」

「うおっ」

「あーやっぱり…」

 

初期武器が物の見事にAR-15系列なんですよ…この手のFPSあるあるだけどね。

お姉ちゃんがムカ着火ファイヤーしてからコントローラーをぶん投げた。

やめろぉそれは私の私物なんだぞぉ…ぶっ壊したら修理とか出来ない代物なんだぞぉ…

 

「完璧なHK416は無いの!?」

「CoDMWには残念だけど…私達HKシリーズは無いの…」

「やってられないわ!」

「じゃあ…こっちなら良い?」

「BlackOPSⅡ?それには完璧な416があるの?」

「商標の影響か名前は違うけどね…」

 

確かBO2ではM27って名前で登場していたはず。これも全部クリア済みだから問答無用で使用出来る。

因みにBO2でのM27は精度がかなり良いからスナとの殺り合いもできる。

現代編での味方主力ARだからお姉ちゃんもニッコリだろうけど…

問題は過去編なんだよ…味方の主力ARがなぁ…

 

「武器は完璧な!M27よ!!はぁ!?何よ味方が全員M16ってふざけているの!」

「まぁまぁ…それは過去編だから…」

 

因みにキレてるけどプレイングはかなり冷徹。銃撃戦では冷静さを欠かないのね。

ボンバーマンの時は足の引っ張りあいをしちゃったけど。

操作方法は一度理解したら的確だなぁ。人間だった頃のプレイングを思い返してるけど…人形には敵わないな。

兄さんの方を見てるけど兄さんも画面をガン見してるし同じ結論に至ってるかな?

お姉ちゃんのプレイングは兎に角味方の武器選択に対する文句を垂れ流しながら淡々と敵を殺していってる。

AIMアシスト無しでヘッドに一発。これオンラインに出ていったらヤバいんじゃね…?

 

「ねぇ兄さん…今も有志のオンラインサーバーって可動してるの?」

「絶賛稼働中だな…おい、ジョシュアお前まさか」

「マジか…って名前ぇ!てめっこの野郎!」

「あ、わりぃ…」

「ゆ"る"さ"ん"!!」

「がぁぁ~~~~~折れるぅ~~~~!!!」

 

兄さんに私の怒りのアームロックが炸裂したが何の問題もない!

暫く兄さんに悶絶してもらった後解放。ついでにベッドに向けて蹴って…

予備の互換機とPC用モニターに電源を入れてセットアップ…

 

「お姉ちゃん、慣れてきた?」

「現代こそ私の…何?えぇ、慣れたと思うわ」

「じゃあさ、オンラインでちょっと暴れてみようよ」

「人間相手に殺るってことね、良いじゃない訓練になるかしら?」

「廃人ならまぁ…パーティー送るから、チームデスマッチで良いかなー」

 

世界よ恐怖するが良い、戦術人形が二人戦場に舞い降りるぞ…ショータイムだ!

チームデスマッチ、通称TDM。2チームに別れての泥沼のドンパチだ。

どちらかが先に75キルを積み重ねれば勝ちだ。そしてぇ、何よりもこのゲームにはキルを稼げば稼ぐほど有利になるシステムがある。

スコアストリークと呼ばれている物だ。言ってしまえば味方に支援を要請するためのポイントだな。

 

「じゃ、私とツーマンセルでいきましょかー」

「了解…ってそんなに大胆に行くの?アンタ担いでるのDSRでしょ」

「へーきへーき、このゲームね、突撃スナイパーが強いゲームだから」

 

通称凸砂なんて言われるプレイングだ。現実じゃ絶対できない奴だね。

お姉ちゃんのプレイングはまぁ現実ではかなり理に適った慎重な動きなんだけど…

死んでもOKなこのゲームではそれは無意味なんだよ、はっはっは。

まぁ合わせて割と慎重めに動くけど…それでも前線を張るスナイパーって言うのはお姉ちゃんにとっては衝撃的か。

 

「1キルー」

「早いわね…というか即死…」

「そうそう、だってこれ対物ライフルだぜ?」

「それ戦争法に引っかからないかしら?」

「ゲームだから良いんだよ」

 

反射神経と的確なAIM力があればクイックスコープで確殺できるぅ。

このゲームで凸砂が強いっていう理由の一つな。クイックスコープ?簡単に言えば一瞬だけスコープ覗いて撃ち殺すやり方。

腰だめで撃ったらとんでもない方向に飛んでいくからこういうやり方しないと真っ直ぐ飛んでいかないの。

戦争法はまぁ非人道的な兵器を人間に向けんなって奴じゃない?

第一次世界大戦では火炎放射器なんて物があってそれでまるっとこんがりと焼いてたらしいし。

あんまりにも酷く苦しめるのはダメっていう法律だっけか?今もあるんだっけ?

でも人間に対して対物ライフルに使われている12.7の弾丸が直撃したらショック死待ったなしだよ?

苦しむ間もなく死んでると思うんだけど…その辺どうなんだろうね?

 

「後方コンタクト、制圧完了…数発貰ったけど治療は?」

「無い、勝手に治っていく」

「えぇ…」

 

これにはお姉ちゃん困惑のあまりに声が出てるぅ。まぁゲームだからね!

そしてお姉ちゃんがやっぱり化け物じみてるバックスタブされたのに返り討ちにしてるし。

相手もこれには目が丸になるでしょうねー…マッチ終わったらファンメ来るかな?

 

「じゃ、かるーく4キル取ってUAV呼ぼうかー」

「UAV?どんな風になるの?」

「ミニマップ上に敵が表示されるようになるんだよー」

 

さーじゃんじゃんバリバリ殺していきましょうか。おめーらは私のおもちゃで良いんだよ。

 

「へぶっ!?」

「え、なに?」

 

突然私が先に殺されてお姉ちゃんもその次に殺された。何事?と思ったけどキルカメラで判明。

この戦場にはナイファーがいやがるんだ…ウッソだろお前。

 

「なんでナイフ一発で即死なのよぉぉぉおおおおおおぉおおお!」

「コントローラー投げないで…」

 

因みにこのマッチだけで私が25キル貢献、お姉ちゃんが30キル貢献。

他に4人の廃人がキルを稼ぎまくって圧勝でした。ラストキルはお姉ちゃんが持っていきました。

なおストリークを使わないっていう舐めプかましてたけど…使い方が分からなかっただけなんだよね…

 

「さっきから私を殺したプレイヤーがスクワットしてるけどアレ何?」

「煽り行為」

「はっ、私に4タテ食らっておいてよく出来るわね」

 

私達姉妹はキル取られたらまぁー煽られた。

キル取られる要因はリスキルだけだったんだけどね。リスキルされた時はまぁお姉ちゃんキレた。

私?いや、もう悟りの域です。はいはいって感じ。

 

ファンメ?私達二人に揃って送られてきましたけど何か?

 

 

――――――――――――D08基地HK417私室・おやつ時

 

 

「で、今は何でアンタも来てるのよ…」

「だってー面白そうな事してる声が聞こえたんだから混ぜてもらわないと」

「そのお陰でパーティーゲーム出来てるから良いじゃん」

「マリパとかまたレトロなもんを引っ張ってきたな」

 

お兄ちゃんから譲ってもらったお菓子と私が焼いてたクッキーを机に広げて呑気なパーティーゲームに興じていた。

お昼過ぎからG28も乱入して来たものだから4人でどんちゃん騒ぎになってる。

これまた半世紀も前のレトロゲームを引っ張り出してきたんだけどね…

ニンテンドーってメーカーが出していたキャラクターゲームの一つ。マリオシリーズって言うヤツのバリエーションだ。

その名前もマリオパーティって安直なんだけどね。中身はビシバシの先駆けとでも言うかミニゲームがいっぱいのゲーム。

やるのは所謂すごろくだ。仮想のボードの上を自分のキャラクターに進めさせていき得点を集めて行く。

得点っていうのはスターって言うアイテムになってるね。コインを集めてキノコに渡して貰える。

このキノコが一定の位置だとつまんないから…一回誰かが交換するとキノコは移動する。

一人ひとりが移動したらミニゲームが挟まってコインの争奪戦が始まる。

 

つまりはそれぞれの得意分野とかが出てくるゲームだ。

因みに私は一度も兄に勝ったことがないミニゲームがある。

それは…キノコ一番乗り。所謂イス取りゲームだ。これで勝ったことがない。

 

「ねぇ兄さん…」

「ん?」

「今度こそおめーに全勝するからな」

「来いよお前との戦績は200対戦中139勝57敗4分けで俺が勝ってるんだからな」

「だから今日てめーに全部黒星提げさせてやるって言ってんだよスカタンがぁ」

「あぁん?」

「ぶっ殺すぞヒューマン」

「やってみやがれクソ雑魚」

 

「何この剣呑な二人ーとりあえずやっていこうよー」

「私に聞かないで…」

 

熾烈な兄妹バトルとその余波に巻き込まれる姉妹が居たとか。

それぞれサイコロを振り最初の一巡目は全員同色のマスに止まり4人ゲームになった。

そしてルーレットの結果決まったゲームは…クッパ百面相。

マリオシリーズ通しての敵役であり可愛いパパ役のクッパってキャラの顔を弄り倒すゲームだ。

お手本は真ん中に表示されそれに合わせて行くのだが…

 

「はい」

「ま、こんな所か」

「……」

「あっはは、なにこれおもしろーい☆」

 

それぞれほぼ同じに仕上げて制限時間がほぼ待機時間に。

ゲーマー兄妹は黙して画面を見ている。416は操作中から一言も発さずG28はクッパの顔芸に笑い転げている。

 

タイムアップになって採点がされていく。

ドラムロールの末に採点が終了して出た点数は…417が92、兄が90、416が96、G28が95

全員クリアとなったが個人戦績では416の勝利。

 

「まぁ当然ね」

「あれれー417どうしたのーこのゲーム初心者に負けてるよ?」

「言われてんぞ417ちゃん?」

「うるせぇぞ最下位」

 

かくしてパーティーゲームは始まったばかりだが波乱の幕開けとなった。

精密操作が求められるミニゲームでは416が無類の強さを誇り、連打では人形がほぼ横並び。

レース系では417が競り勝ち、1VS3で異様な強さを見せるG28と波乱が続いた。

 

尚兄妹対決は身体のスペックからか417が宣言通りに負かし続けていた。

だがしかし…がっぽりよこどりコインでは兄妹喧嘩が発生して妹がレイプされて終わった。

 

 

――――――――――――D08基地共有スペース・夜

 

 

「で、今日はどうだった?」

「どうとは?」

「美少女3人に囲まれてのゲームは良かった?」

「2次元ロリだったら良かったぜ…」

「流石ピクトフィリア」

 

私の私室で続いたゲーム三昧も終わって共有スペースでのんびり寛ぎながら兄さんに今日を振り返ってもらった。

けれどもまぁ兄さんはこの通りの2次元に魂を売ってる人間だ。

どうあがいても3次元には興味を示さないんだよねー…パパ・ママごめんね…孫は見込めないなぁ。

 

「はい、ビール」

「おう…サンキュ」

「ふふ…こうして晩酌してあげる事が出来るなんてね…思ってなかった」

「……」

「これからも家族としてよろしくね、兄さん」

「おう…」

 

私はソフトドリンク、兄さんにはビールを注いでから静かにグラスを打ち鳴らした。

 

その後揃って笑い転げる兄妹が見られたとか。

誰だ缶チューハイを混ぜたヤツは。指揮官の所まで来なさい。




尚作者はBF派閥なのでCoDはガバガバです。
マリパはいろいろキノコだとても好きでした。
綱引きデンジャラスは死ね。クッパの気持ちはもっと死ね。

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