――――――――――――D08基地兵舎共有スペース・夕方
「すんすん…ねぇお兄ちゃん…臭うよ?」
「え?マジ?」
きっかけはとっても簡単な事だった。こんな時間まで激しくダンスしてたらまぁ汗はかくよね?
その結果人間であるお兄ちゃんはと言うと汗っかきさんになっていて臭っていた。
結局私は独学でブレイクダンスを習得したんだけど…お兄ちゃんの前では禁止された。
特に動きの激しいウィンドミルって言うのとかは絶対に駄目って。
人形はこんな運動は戦闘時の演算と違って余裕があるから疑似発汗によるクーリングなんて起きてない。
その結果だけど私達はまだまだ余裕だけどお兄ちゃんはまぁ汗だくで臭う事になっていた。
「しょうがねぇなぁ…風呂はいるか」
「そういえばお兄ちゃん大浴場使ったことある?」
「いや、ない」
「いや使えよ…」
呆れたことにお兄ちゃんは自分に割り当てられたあのこじんまーりとした私室と備え付けのシャワーしか使ってないと来た。
折角自分の基地に作った大浴場なんだから使えよって思うんだけど…
というか部屋を職員寮に移せよ、あっちまだ部屋あるでしょ?
職員たちとの裸のお付き合いって言うのも上司として必要なんじゃないの?
あとお兄ちゃんが混浴露天風呂に行ったら皆こぞって混浴に行くぞ?
勿論私だって例外じゃないよ。ほら大浴場で骨抜きなるんだよぅ!
「お隣なんだしほら、お兄ちゃんも大浴場使いなって」
「あーうん…せやな」
「混浴露天風呂で待ってるから」
「おう…おう?」
まぁ今日はお昼から職員全員出ていっていてから基地に居る人間はお兄ちゃんと兄さんだけなんだけどね!
よっしゃぁ、湯浴み着は持ったか、突撃ー!!うぉぉぉぉぉ!!
「FAL!朗報だよー!」
「きゃっ、な、何よ417ちゃん?」
「お兄ちゃんが大浴場使うぞ!」
「OK理解したわ、混浴露天風呂ね?」
「周知して回るぞー!」
「乙女同盟にはとりあえず共有ね。よくやったわ417」
さっすがFAL理解が早いぜ。そんな訳でお兄ちゃんがお風呂を利用するのは広まった。
後は兄さんを味方にくっつけて…お兄ちゃんを混浴露天風呂にご招待だよ。
――――――――――――D08基地兵舎露天風呂
「ほー…これは確かに良いな」
「そうっすよね、毎日利用してますけどこんな恵まれた環境は中々ないっす」
「ウィルバー君はこれ毎日掃除してんだろ?」
「いや、まぁそれが仕事っすから…」
「ありがとよ、これからも頼むぜー」
むさ苦しくはない若い男二人の雑談する声がする。指揮官が職員と雑談している所は中々珍しい。
森の奥へと夕日が沈んていき空は赤く染まっていく。それを見ながら身体を伸ばす。
なんと優雅な休日の過ごし方であろうか。他の前線基地の誰もが羨む環境である。
驚くことなかれD08基地では客もこの環境を享受できるのだ。
しかし417の兄、ウィルバー・ガンツは内心複雑な思いで隣の指揮官を見ていた。
そして…指揮官にとっては天国か地獄か…奴らの襲来である。
「はぁーい指揮官♪露天風呂はどうかしら?」
「ふん…日頃狭い風呂に入ってる憐れな指揮官を笑いに来たのよ」
「ふぅーん、これが露天風呂ねー…前線に居たいわ」
「お疲れ様です、指揮官!」
「はぁ、主任が居ないのは残念ねー私が背中を流してあげるのに」
「ふふ、指揮官こんばんは♪お風呂でお酒はいかがでしょう?」
「ごきげんよう、指揮官。ご一緒させていただきますわ」
「お兄さん一緒にコーラ飲もうよ!」
「メイドがご一緒するのはどうかと思いますが…失礼いたします」
「おー、本当に指揮官が居るー」
「珍しいですね、指揮官がこっちに居ること自体もですけど」
「何こっち見てるのよ…」
「ダーリン♪お風呂でも一緒よー触って触って♪」
「おい誰かMk23を止めろ」
「任せなさい417」
「何で私まで~?」
「面白そうだから良いじゃん♪」
「ねむーい…」
「起きろーG11ー417の足つぼされるぞー☆」
「サウナも良いですけどこれも趣があって良いですね」
総勢20名の人形が大挙して押し寄せたのだ。妹が来ることは把握していた兄もこれには面食らう。
それよりもっと酷いのは指揮官である。混浴ではあるがこんな事になるとは想像していなかった。
当然ながら目線は各々のボディーラインに行くわけだが…一応の線引きか湯浴み着によって隠されている。
ギョッとしていた指揮官もこれにはホッとするが…明らかに挙動不審になってしまっている。
ほぼ裸な美女に囲まれてヘタレな指揮官がこうならないほうがおかしいのだが…
指揮官を取り囲む人形達とすっと離れていった417の兄。ここで指揮官は悟る。
「オンドゥルルラギッタンディスカー!!」
「騙して悪いがこれも仕事でな、コーラうめぇ」
この基地きってのロリ人形であるSAAと風呂コーラを堪能するというロリコン大歓喜の報酬に目が眩んだのだ。
三次元に興味はないと豪語していた兄も流石のSAAの美幼女っぷりにはくらっときたらしい。
指揮官に恋愛的な興味が無い人形は指揮官の周りで発生している騒ぎを肴に酒を煽っていたり。
「さんきゅー兄さん」
「おう、これくらいはな…」
「はい、追加」
「まくら~…」
417はさらに倍プッシュかG11をそっと押し付けてロリで挟み込んでから離れる。
指揮官の周りにそっとまた混ざっていった。
尚指揮官の周りには見事なおっぱいをお持ちな人形がわらわらと寄っているので…
「堪忍してつかぁさい…」
大変眼福ではあったがヘタレた指揮官はそっと両手で顔を覆い隠して視覚情報をシャットダウンしていた。
シャットダウンする前に舐め回すように見ていたから興味が尽きないのは言うまでもないのだろうが…
尚この包囲網が解かれるまでチラチラと見ては隠すという事を繰り返していた。
――――――――――――D08基地兵舎大浴場
「やっぱりヘタレね」
「二人きりでもアレは触ろうとしないでしょうね…」
「かなり雰囲気を作って強く誘わないとダメですよ」
「おい、それ詳しく」
女人集まれば姦しいとは言った物だね。露天風呂でのわーわーは終わったけど。
まぁお兄ちゃんを囲ってみて反応を見たんだけど…やっぱりと言うかヘタレだ。
何度か揉みたそうに舐め回すような目線を投げてきたけど迫られたらあのザマだし。
私とスプリングフィールドのおっぱいとか大好物なのか覆った後も何度か見てきた。
で、結局埒が明かないって事で包囲網を解除したら一目散に逃げていった。
兵舎から出たって情報は無いから今頃大浴場でのんびりしてるんだろうな。
で、私達指揮官大好き組も大浴場にすごすご撤退してきた訳だ。
スプリングフィールドが物知り顔でなにか言ったからそれにFALが食いついてる。
「お酒の後押しがあった状況下で熱烈に誘ったんですけど…それでようやく触れようかといった様子でしたから」
「抜け駆けじゃねーか」
「ギルティ」
ほーぅ?お兄ちゃんを誘った…お酒の云々だからあのバニーご奉仕の後か?
抜け駆け行為だけど触れるか触れないかってラインって事は…まぁあのヘタレだし食っちゃいないな。
逆にスプリングフィールドが食ったって可能性はあるけど…あの反応が物語るに仲の進展は無し。
女体を味わった後ならむしろ堂々と私達を食ってるような気がするの。
ほら、調子に乗ってガツガツ行っちゃうって。男って単純でわかりやすい生き物だから。
私ならそうしてる、一度美味しい思いしたらもう一度位やってもバチが当たらないってなる。
「でもその口ぶりから察するけどその後は続いてないでしょ?」
「ご明察です417ちゃん」
「お兄ちゃんの様子から鑑みてもねー…」
お兄ちゃんの反応から見てもヘタレな上にありゃ童貞だ。うん…
風俗店なんてのも知らない正真正銘の童貞だと私は推測する。女体に慣れてなさすぎる。
湯浴み着一枚って状況下で真っ先に見てたのはおっぱいってまぁ欲望は丸出しだけど。
隣にピッタリくっつかれたら黙ったし囲ってお話ってしようとしたらあのザマ。
「それにしても417のおっぱいをよく見てたわよね」
「…確かに」
「大きいのが好きなのかしら?」
ん?何で私のおっぱいにロックオンされてるんだ…?そのわきわきとした手は何?
「その大きさ…ちょっとだけでも良いから体験させて?」
「いや、あの…」
「Uzi」
「了解」
「てめっ!?い、いや…にゃぁぁあああああああああああ!!!!?」
Uziの裏切りにより私のおっぱいは皆に差し出されることになった。
しれっとスプリングフィールドも揉んできたのが納得いきかねる。
FALだって誇れるほどデカいだろうに…私のおっぱい揉んだ後なんか悔しそうにしてたし…
それぞれ揉んだ後揃って悔しがってたの何?いや大きさは確かに私の売りだけど…
皆それぞれのおっぱいを誇ろうよ。手頃な大きさって良いと思うよ?
ほらそれにおっぱいって言ったら大きさも大事だけど柔らかさとか弾力とか…ね?
「アンタのは柔らかさも弾力も両立してるから腹立つのよ」
いや、知らんがな。じゃあテメェらのおっぱいも触らせやがれ。
ん?その後に45姉が乱入してきて全員揉まれまくったのは言ったほうが良い?
――――――――――――D08基地共有スペース・夜
「とりあえず45の前で胸の話は無しね」
「賛成…」
とばっちりで一番揉まれた私は怒っていいよね?
一番揉まれた理由?んなのこの人形群の中で一番でっかいからでしょ。
好きでこんなでっかくなったわけじゃないんだけどって言ったら余計にブチギレさせてなぁ…
しばらく腰が抜けて立てなかった…お風呂の中だったからよかった…
「とりあえず言っていい?」
「なによ417…」
「おっぱいに貴賎なしだよ」
皆一様に胸を抑えて顔を赤く染めてるけど納得してくれたかな?
私の言った一言は世界の真理でもあるからな?分かれよちくしょう…
今日の一番の被害者なんだからな…
「あ~417、そういえばアンタおっきくなってない?何したのか言ってみなさい?」
「にゃぁっ!?」
あーやだ、45姉のセクハラが終わらない…
皆私をスケープゴートにしてから撤退していってるし…ちくしょう!
あ、やめて、そこはだめぇぇぇえええ!!
その日417はしばらく腰が抜けて動けなかった。
417総受け祭りでーす。