「おまたせ、兄さん」
「おう」
「今日はよろしくお願いしまーす♪」
「フン…」
今日は私と兄さん、そしてG28とお姉ちゃんといったメンツでのお出かけになった。
運転席は兄さん、助手席は私で後部座席にお姉ちゃんとG28って配置だ。
社会復帰にあたって兄さんが免許を取得していたのがちょっと意外だった。
曰く車を運転してみたい感はあったってさ。目下の目標はマイカー所持だって。
一応グリフィンの職員って事になってるからお給料はなかなか良い。
基地で働き続けていればそのうち良い車も買えるとは話してたけど…
「基地の車はどう?」
「無駄にデカい」
「あははー…」
基地の車はハンヴィー、要は軍用とかの大型の物だ。乱暴に扱っても壊れないけど…
兄さんとかが憧れる車とはかけ離れているみたいでさっきからあくびを噛み殺しながら運転している。
後部座席ではお姉ちゃんにひっつくG28、そのうち私にも飛び火しそうだな…
それぞれ私服スタイルで出てきてるからぱっと見では人形達とはわかんないだろう。
特にお姉ちゃんなんてポニーテールで縦リブセーターとジーンズって言うスタイルだ。
私的にはかなりポイントが高い…シンプルイズベストとはこの事だ。
私も似たり寄ったりだけど私は一応スカートだし伊達メガネがくっついてる。
髪型だって後ろででっかい三つ編みにしていて文学少女てきな出で立ちだ。
G28は元気いっぱいな所からかパーカーにホットパンツっていう結構アクティブな印象の服装だ。
兄さんの服?Theオタクって感じだよ?チェックのカッターシャツにTシャツ、ジーンズっていうね。
自衛及び鎮圧用のテーザーガンを携行してるから一般人とはもう言い難いけどね。
「兄さんも遊びに出るとはねー」
「久し振りにゲーセンで遊びたかった」
「ゲーセンって面白いの?」
「んー…G28も一緒にくる?」
「行くー☆」
「じゃあお姉ちゃんも連行ね」
「は?」
ショッピングモールでは四人で一緒に行動かな。そもそも私は誰かと一緒じゃないとちょっと不安。
昨日の今日のであんな未遂だけど…事件があったばっかりだし…
多分私一人の時にナンパされたら…うぇ、吐き気してきた。思い出すのはやめにしよう。
しかし兄さんのやっていたアーケードゲームって言ったら…湾岸ミッドナイトかな?
確か私のゲームカードもあるし最悪私と兄さんのガチバトルに興じてもいいけど…
それよりmaimaiかグルーブコースターみたいな音ゲーの方が盛り上がれるかな。
あとは…ドラムマニアとギターフリークスのセッションプレイとか。
ふふ、楽しみがひとーつふたーつ…♪
――――――――――――
「じゃあ俺は」
「まぁ待てや、一緒に居る意味考えてな?」
「あーあれ面白そうー☆」
「コラ、待ちなさいG28!」
人形パワーで兄さんを引き留めてからG28の方に引っ張っていく。
休日って事もあってから人でごった返すゲームコーナーをかき分けて行く。
G28が食いついたのはちょうど良いことに4体並んだグルーブコースターだ。
電子マネー対応だしICカードなら何でもゲームカードとなるから…お姉ちゃんとかも登録可能だな。
備え付けのヘッドホンを拝借して両耳に被せてから…ボリューム設定。
私と兄さんは慣れた手付きで開始、お姉ちゃんとG28は説明を見てたけどセッションプレイへ取り敢えず誘導。
れっつグルーブコースター!
操作は簡単、2つあるボタンとスティック兼用なものを叩いて弾いてリズムに乗れ!
視覚的にもも白い音楽を聞き弾きながら乗れるジェットコースター的なゲームだ。
私のレパートリーはあんまり多くないけど…まぁ気合と根性でなんとかするんだ。
「曲はどうする?」
「初心者二人に任せましょ?」
「じゃあ私から!これー!」
選ばれた曲はなーんだ?わーぉいきなり飛ばしていくな、Nyanyanyanyanya!か。
EXだとマジなマラソンだから結構ダルい選曲だ。ほぼ二分間一定のリズムでずーっと叩き続ける譜面だ。
そのチェイン数脅威の3600コンボだ。いや、アホかと。兄さんもこの選曲には冷や汗流してる。
この譜面な…マラソンなのもそうだけど地味に背景が殺しにかかってくるから嫌い。
フルコン叩き切れたら拍手喝采ものだけどね。中々出来るもんじゃないし。
因みに評価では最難関の1つに加えられる超クソ譜面だ。やるっきゃねぇ。
私と兄さんはEX、お姉ちゃんとG28はハードを選択…大丈夫かなー?
「ぎゃー!やっぱりこれクソ譜面!」
「とか言いながらパーフェクトじゃねーか」
「にゃんにゃんにゃにゃにゃにゃ♪」
「……チッ」
ほぼ暗記譜面なEXと違ってハードはまだ有情でG28は楽しそうにプレイしているけど。
お姉ちゃんはミスると容赦なく舌打ちしてる音ゲーマーっぽい反応だな…
兄さんは完全に暗記してる勢だからよそ見も余裕だけど私は結構必死。
リズム感は衰えてないな、よしこれフルコン狙える。体力はばっちしだしね。
「いえーいフルコーン!」
「おー」
「一体何がいけないというの…」
「普通に楽しみなよ416~」
いえーいって兄さんにハイタッチしてから嬉しくてぴょんぴょん飛び跳ねちゃう。
文句なしの自己ベスト更新だもんねーいえーい♪
「レベルたけー…おい、誰か声掛けて来いよ」
「じゃあ俺が…」
「部外者は黙ってなさい」
「「ヒエッ」」
う…ちょっと怖気がする…G28ちょっとお姉ちゃんに元気を分けて…
こういう時お姉ちゃんのツンツン具合が助かるよ…一発で黙らせてるもん…
――――――――――――
ゲームセンターで遊んではしゃいでってしていたら割と時間が過ぎていた。
兄さんを連れてプリクラとか撮ってたら兄さんが腹減ったって音を上げてねー…
「お姉ちゃんはゲーセン楽しかった?」
「そうね…リフレクビートってヤツは楽しめたわ。それと417が楽しんでる姿を見ているのは良かったわ」
「んへへ…湾岸ミッドナイトとかちょっと口が悪くなってたと思うけどね…」
「かなり荒っぽい口調になってたわよ?」
今居るのはショッピングモールのフードコート。そんなに安くはないけど食料品を提供するお店が立ち並ぶ。
私はお姉ちゃんとお揃いでハンバーガーショップに並んでいる。
勿論と言うか私が不安だからってお姉ちゃんと手をつないでる。見た目からして歳の離れた姉妹ってところかな?
湾岸ミッドナイトは結局兄さんがソロプレイし始めたから私もソロプレイで並列プレイ。
プレイングは対極的とも言えるかな?兄さんはとにかくパワーでゴリ押す。
それに対して私はグリップをちゃんと取ってからコーナーで詰めるタイプだ。
しかし口の悪さはお揃いでCPUだろうが邪魔されると口汚く罵るんだ。
特に兄さんは酷くてなぁ…平気で放送禁止用語とかバンバン出すんだ。
今日だけで何回Fワード出したよ?私はもう数えたくないぞー
「お姉ちゃんは何にするの?」
「照り焼きバーガーね」
「じゃあ私もそれにする♪」
中々美味しいことで有名なハンバーガーショップだ。肉は貴重な天然物だから割高なのが玉に瑕だけどね。
照り焼きソースは残念ながら合成品だが悪い味ではない。
お支払いを済ませればちょっと待つだけで出てくる。このレスポンスの速さがこのショップの売りだ。
半世紀前まではジャンクフードって言われるぐらいにありふれた食事だったのにね…
「お、きたきた」
「じゃあアイツの所に戻るわよ」
兄さんはちょっと時間の掛かる食事を先に頼んでて席取りを頼んでた。
出来上がればアラームが鳴ってから取りに行くってスタイルの奴だね。
G28は前に私が食べてたサンドイッチ屋に行ってるみたいだ。
「ふぅ、こんなに人間が溢れているとはね」
「実際の所は人形も混ざってんだろうな」
「でも殆どもうわかんないよ…第二の人類って感じだね」
「おまたせー☆」
「…お前ら先に食ってな」
一番お腹が空いてる筈の兄さん意外が速攻で出来上がってたり…
んー…これは可哀想だから…ちょっと位かじっても良いでしょ♪
「兄さん、あーんして♪」
「……いや、いいから」
「お腹空いてるんでしょ?ほれ、あーん♪」
「………うめぇな」
「すこしは紛れるんじゃない?んふふ♪」
「417~こっちにもあーん♪」
「はいはーい」
そっぽ向いてるけど照れてるなー?美少女からのあーんはキツかったかなー?
――――――――――――
「よし、じゃあ買うもの買ったな?」
「おー♪」
「えぇ」
「ばっちりー!」
食事をした後は各々必要だったり買いたいものを買って回った。
G28は新しい服を買ってたけど…私のおっぱいは入らないのにG28のおっぱいは入るって言うのが納得いかない。
そんなに私のはでっかいっけ…?並んで立ってもよくわかんない。
結局私はメンズのYシャツとかを着てたり。色々ダボダボだけど胸周りはピッタリってね。
あと我慢できずにオーダーメイドでゴスロリ服を発注した。出来上がりは何日も掛かるって言ってたけど楽しみだな。
なお私の身長とおっぱいのバランスに戦慄されていたけど知らねーよ。
私は今回はほぼ手ブラ。農作業用のオーバーオールとG11に頼まれてたラムレーズンアイス位だね。
お姉ちゃんは猫ちゃんグッズ、G28はお揃いにしたいのか縦リブセーターを買ってた。
兄さんはコーラを大量に買ってた。SAAにあげる用って…
という訳で荷物は後部座席の真ん中にどーんです。兄さん購入のコーラの山がやべぇ。
「しかしよぉ、417」
「ん?なーに、兄さん」
「あんまし無防備にあーんとかさせんなよ…」
「えーなんでー?」
「お前さ、あんまり自分の魅力っていうの理解してないだろ?お前が2次元の存在だったら迷わず告白してるからな?」
「ぶっふ…ま、まぁ…確かに…なんとなーく美少女って位には思ってるけど」
「お前とびっきりの美少女だからな?よく弁えておけよ?指揮官からお前が襲われかけたって聞いて俺も心配だったんだからな?」
「うぇ…それは…ごめんなさい」
「とにかく、お前は自分をもっと知るんだな」
兄さんからかつてないダメ出しを貰った…これはぐうの音も出ない。
縮こまる私に対して兄さんはポンと頭に手を載せて…撫でてくれた。
「それに関しては私からも意見があるわ」
「うげぇ…お姉ちゃんまでー?」
「417は異性からの視線に無防備過ぎるのよ、もっと警戒心を持ちなさい」
帰りの車中は私大説教祭りとなりました…ちゃんちゃん。
可愛い妹にあーんされたい人生だった