――――――――――――D08基地共有スペース・朝
今朝はちょっと楽してスプリングフィールドのマフィンで済ませた。
偶には私も楽したい。自分で作ったお料理を振る舞うのもいいけどさ。
相変わらず工廠ではパーツが届かないと悩んでるようだけど…一応納入連絡があったらしい。
一週間後…つまり来週いっぱいはヘリが使えずバギーでの警備って事だ。
まぁ私はバギーでの警備もいいと思うけど…燃料が勿体無いか。
「45姉と一緒にお出かけおっでかけー♪」
お、45姉と9姉が今日はお出かけか…ふーん?どこに出かけるんだろう?
まぁでもここの付近にお出かけできる場所って言ったら最寄りの街か…かなり遠出して別地区に行くとか?
でも別地区の情報なんてほぼほぼ入ってこないしなぁ…その線はないか。
いや、スチェッキンの屋台を追っかけたとかも考えられるかな?
ともかく珍しく二人がお出かけと…姉妹水入らずで行ってらっしゃいっと。
手を振ってみせるとUMP姉妹は手を振って応じてくれた。
さて、私もお休みだけど特にする予定はないし…んー…
あ、そうそう農場のじゃがいもがめでたく芽を出した。すくすくと成長していってるな。
数日としないで土を寄せることになるかな…本格的に農業始まったなぁ…
「417~今日は一緒に遊んでくれるー?」
「はいはい、何して遊ぶ?」
さてと、G28が起きてきたからお相手を務めないとね。さてと…今日は何をして遊ぶか。
んー…まぁ定番はゲームなんだけど…それだけだとなぁ…うーん。
エレメカ系はワニワニパニックだけだしなぁ…私の趣味だとあとはチャリンコか。
BMXとかあったらそれで遊び倒すって事も出来るけど私が持ってるのはカッチカチのロードバイクだしなぁ。
まぁそんな訳で私はちょっと悩む…んー…G28と一緒に出来る遊び…
……あ、そうだ。カラオケで歌って踊るってのはどうだろう?
G28のレパートリーとかも気になるこの頃だし…ちょうど良いよね。
「カラオケしよっか」
「からおけ?」
「歌うんだよ」
「なるほどー?」
ふむ、G28は知らないと来たか…まぁなら教えながら歌いますか。
流石に歌を知らないってことはないと信じたい。うん…
――――――――――――D08基地兵舎共有スペース・昼
G28は何というか…全体的に明るいんだけど電波系の曲を好んでた。
ちょっと私の趣味からは離れた選曲ばっかりだったから私はついていけなかった。
私がちょっと無理してるの感じたのかカラオケはすぐにお開きになった。
で、今は何してるかっていうと…お料理ですよお料理。お昼の用意です。
朝と同じでスプリングフィールドのカフェで済ませるって手段もあったけど…それはまぁ止めておこうってね。
あとでデザートだけ食べに行くのもいいけど…うんうん。
「ヴルスト焼けたよー」
「はーい」
今回作ってるのはこのボディの魂の故郷、ドイツのお手軽料理のカリーヴルスト。
ドイツ料理は中々作る機会が無かったからね。G28はドイツ料理得意ときたもので…
では簡単なカリーヴルストを一緒に作ろうぜって事になったわけですよ。
さて、ここで言っているヴルストとは豚の腸に肉を詰めた物です。
簡単に言えばソーセージのことです。で、このカリーヴルストはそんなソーセージの上にカレー粉とかをトッピングする。
お手軽に食べれる様にパンに挟んでいるものだからホットドッグのカレー版と思ったほうが良いかな?
本場ではさらにサイドメニューとしてフライドポテトを添えることが多かったらしい。
時が時ならファストフードとして庶民の味として楽しまれていたらしいけどね。
今ではそんな物でも貴重なんだよねー…改めて手軽に作れるこの環境に感謝です。
G28がカリッカリにヴルストを焼いてから私がケチャップとカレーソースを製作。
二人分だけだと思う?4人分だよ。勿論振る舞うのは私達の大好きなお姉ちゃんですとも。
お兄ちゃん?いつものように朝から出て行っちゃったよ。後の1っ個?面倒くさがりのG11の分だよ。
「美味しそうだねー」
「お姉ちゃん呼んできて」
「了解ー!416ー!!!」
ドタドタと駆けていったから私は3人分のカリーヴルストを配膳。
丸テーブルに椅子を3つ並べてから私は先に座って待ってる。
後はG28がお姉ちゃんを引っ張ってくるの待ってっと…お、出てきた。
なんか怒ってるから作業中だったのを無理矢理連れてきたな…あははは…
「いらっしゃい、ご飯だよ」
「もう…少ししたら行くって言ったのに…」
まぁ本気で怒ってないんだろうと思うから…宥めつかせてから席を引く。
すっぽりお姉ちゃんが入ったらG28が残った席に座ってからお食事開始です。
うん、G28の焼いたヴルストは良い焼き加減ですね。表面パリパリの中はあっつあつ。
噛めば汁が溢れてきてからとっても美味しい。上に乗ってるケチャップとカレーソースの合わせものが風味を出していて食欲を出してくれる。
お昼の食事としては良いね。ちょっとカレーの匂いが強すぎる気がするけどさ。
ちょっと口臭が気になるかも…はー…うーん…よくわかんないな。
今度の要望品の中にミントタブレットとか申請しておこうかな?
――――――――――――D08基地共有スペース・おやつ時
45姉が帰ってくるなりキッチンを占拠した。何事やねんと思ったらお料理するんだってさ。
45姉はまぁ確かにお菓子作り出来てたから出来なくもないんだろうと思うけどね。
何を作るんだろうって思ったけどダミーまで総動員してやってるから見えないんだよね。
大掛かりな物作ってるのかな?それともあれか…全員に振る舞うつもりなのか…
まぁ何かの拍子にお手伝いが必要になるかもしれないから私はここで待機してるんだけどね。
M14にちょっと借りた本を片手に…M14の持ってる本は所謂小説だ。
典型的な文学だよ。文字から連想される情景を思い浮かべながら読み進めるの。
私は一応元人間、そういうイメージを浮かべるのは苦じゃない。
電脳に少し負荷をかけることになるけどその浮かべた情景をイメージとして出力することもできる。
3Dモデルは試したことないけど多分出来ると思う。マッピングだってかなり精度良いし。
この辺は元の416って躯体の性能が良いからなんだけどね。
やっぱりお姉ちゃんの身体はスゴイんだよ。世界一って言っても良いんじゃない?
「で、お姉ちゃんも読書?」
「そうね…まぁあとは45がなにをしでかすかの監視ね」
信用ないな…まぁ確かにイタズラを仕掛けてくることは多いし暴走することあるけどさ。
今回はちゃんと見守ってあげようよ…お菓子か何か作ってるみたいだしさ。
純粋な好意だけとは言わないけど結構な比率で好意が入ってると思うよ?
ほら、結構真剣な顔して作ってるんだからさ。ね?
ところでお姉ちゃんの読んでいる本はなんだろう…ちょっと横から覗く。
ほうほう…ほう?コレってアレじゃない…恋愛小説ってやつじゃないかな。
ははぁーん…お姉ちゃんはアレか…イメージトレーニングみっちりやる派だな?
「何よ417…」
「べっつにぃ~?」
お姉ちゃんがそういうのを見るのは別に良いと思うし練習っていうのは重要だと思うからねー
私も漫画とかで見てたりしたけどさー…うーん今の観点から見たらまた違うのかも。
男の時って女の子の外見から好きになってその後言動とか見るしねぇー…
逆に今はファーストインプレッションよりもその後の言動で惚れてるしさぁ…
あとは露骨なエロって今はそんなに心躍らないしなぁ…
性欲っていうのがあんまり浮かんでこなくなったしそういうの無しで見れるかも。
価値観が変われば見方は変わるよね。うーん…あの家に死蔵してるコミック持ってくるか?
ばりばりの少年誌や青年向けコミックだからアレなシーンとかも多いけど…
「417は…何よそれ」
「んー…エルシャダイ」
小説エルシャダイ。聖書の云々がベースっぽいね。イーノックの綴とかエノクっぽいし。
アザゼル、ルシフェル、エゼキエル、サリエル…まぁ堕天使の名前がつらつらと…
人間に憧れて堕天した天使たちを天界に連れ戻す…まぁファンタジーだね。
こんなのが紀元前とかにあったって信じるか?いいや、私は信じないね。
アホくさいとすら思う。信じても信じても試練を与え続けるなんてクソの所業だし。
ちょっと嫉妬したら何万人も殺すとか神というよりそれこそ悪魔じゃん。
ん?出来上がったのかな?本を畳んで見ると45姉が持ってきていた。
何が出来上がったのかって…ハンバーガーだ。おやつ時にハンバーガーかぁ…
うーん…まぁ小腹を満たすには良いかもしれないね。うんうん…
じゃあちょっと食べてみましょうか…ん?これはフライか。
ふぅーんフライのバーガーね。それはちょっと新しい試みなんじゃないかな?
大きさがちょっと小さいのを結構な数挟んでるな…ふむふむ…んー?
食べ慣れない食感だな…ちょっと硬くてからその後は柔らかい?
ほんのり臭みが…下処理これしくってるでしょ。まぁ食べれなくはない。
わりと淡白な味だな…食べたことのない風味だ…これはなんだろう?
「ねぇ45姉…これなに?」
「聞いちゃう~?」
おーぅ…なんだか聞くのをためらうような聞き方をしてくるな…
にやぁ~っとイタズラを思いついた時みたいな笑顔なんだもん。ちょっと警戒する。
隣でもお姉ちゃんが食べていて案外美味しいから普通にパクパク食ってるんだよね。
でもこのレスポンスに思う所があるのか食べる手を止めた…
「それね~何だと思う?」
「いや、食べたことのない食感だから…」
「そう言えばそうね…何を使ってるの?」
「虫♪」
……What?この45姉今なんとおっしゃいました?虫?ムシ?むしぃ?
うん、しってるよ。むしをつかったりょうりがあるってのはよんいちななもしってる。
でもこれにほんとうにつかってるの?あはははじょうだんきついなぁ~
「ごめん、ちょっと席外すね…」
洗面所洗面所、どこだっけー…あ、あったあった…間に合った…
「ぅぉぇええええええ!!…ごへ、お…え…おぇえええええええ…!!」
ばかじゃねーの!!ばかじゃねーの!!!!あのくそ鬼畜!!
私が虫嫌いなのを知っての所業か!?チクショウ私が何をしたっていうんだよ!!
あーくそ、全部吐けたかな…一口咀嚼しただけだからこれだけだと思うけど…
うぉぇ…歯磨きもしないと…何の虫かしらないけどろくなもんじゃないと思う…
あ、お姉ちゃんもいらっしゃーい…おとなりあいてるよー…
「うぶ…ごふっ…おえぇぇぇぇ……」
お姉ちゃんの精神的ダメージは私より酷いと思う…結構食べた後にアレだもん。
口をすすいでから歯磨きしながら私はお姉ちゃんの背中を擦ることにした…
そういえば結構な数作ってたと思うけど…45姉あれでしょ…皆に食べさせるつもりじゃない?
あー…って事はまだ被害者が増える可能性があるってことだよね…
洗面台埋まったら大惨事だけど大丈夫?取り敢えずこれはお兄ちゃんに報告する案件な?
その後FALとわーちゃんが飛び込んできた。二人揃って青い顔してた。
まぁー酷いゲロ合戦になった…いや、マジふざけんなよ45姉…
結局私達に食わせたその虫フライは45姉を囲んで取り押さえて無理矢理食わせた。
食い物の恨みっていうのはね…かくも恐ろしいものなのだよ…
はい、頂いたネタを1つ消化しました。
食い物で遊ぶなよ!